ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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フィンはヒロインではありません

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第30話

「武装だけじゃなく心労回復の

アイテムまで作ってるのか・・・」

 

睡眠効果のあるハーブは聞いたことが

あるけど、アレとは違うのかな?

・・・違うんだろうな。

 

なんと言えば良いのかわからないけど

引き出し多すぎないか?

 

「まったくもって欠点という

欠点が無いわい。

完璧紳士は伊達ではないのぉ」

 

ガレスも最近疲れてるから

心労回復のお香は試したい

だろうね。

何気にお茶も気に入ってるし。

 

「それで二人はそのジョウヒョウと

流星錘の基礎を教わるために数日

空けたいと言っとるのか?」

 

「そうだね。とりあえずは

次の遠征までに基礎は

身につけたいって言ってるよ」

 

当然許可は出したさ。

 

最悪泊まりになるらしいけど、

新しい武器だからね。

命を預けるモノに慣熟訓練は必要だ。

 

「儂らも慣熟訓練は必要じゃろうが

肝心の武器が無いからのぉ」

 

流石に不壊属性の新作だからね。

武器自体は槍と斧ではあるけど、

それぞれの武器で癖が違うと考えたら

また差を付けられるかな?

 

「なんじゃ、楽しそうな顔しおって」

 

そうか?楽しそうな顔をしていたのか

 

「いや、彼女たちが強くなるのが

羨ましいやら嬉しいやらでね」

 

「なるほどのぉ。確かに若者の成長は見て

いて羨ましくもあるが、楽しくもあるの」

 

まったくだ。いやはや僕も

歳を取ったものだね。

 

「けどまぁ、まだまだ負けてやる

わけにはいかないさ。

この書類仕事が終わったら鍛錬に

付き合ってくれ」

 

「無論じゃ。そのためにココに

おるんじゃしな」

 

ガレスも同じ気持ちか・・・

そうだよな!負けてられないよな!!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

そう思っていたんだけどなぁ。

 

「……ガレス。僕はもうダメかもしれない」

 

「・・・正直言えば儂もそろそろ

やばいわい。ティオネはいい仕事

しとったのぉ」

 

謹慎二日目でコレか・・・

なんで鍛錬場でウサ晴ししてるんだ。

図書室から出るなとかに

しておくべきだったか?

 

「む、フィンにガレスか。

今はベートとアイズが鍛錬中だが

お前たちも参加するか?」

 

リヴェリア・・・お前は馬鹿だな

 

「・・・のう、リヴェリア。

儂には二人が本気で打ち合って

おるように見えるんじゃが?」

 

僕にもそう見える。

いや、魔法は使ってないけども。

 

「そうだな。しかしそもそも

鍛錬とはそういうモノだろう?」

 

リヴェリア・・・馬鹿が

 

「フィンが死にそうになっておるから

儂が代わりに言ってやる。

いくつかあるが、まず第一にアイズの

武器はあくまでレンタル品じゃろう?

いつもの不壊属性と同じように

本気を出したら壊れるじゃろうが」

 

「・・・そうだったな」

 

4000万くらいなら安いと思ってる

かもしれないけど、レンタル品を壊したら

金額よりも信用に関わるんだよ。

 

「さらに、アレは本気とは言っても

力任せに速さ任せ。

監修する者が居なければ稽古ではない。

タダのぶつかり合いじゃ」

 

「ふむ?武の修練とはそういうモノだろう?」

 

お前はリリルカさんの何を見ていた?

 

「駆け引きに関しては多少の効果が

あるやもしれんが、もともと互いの

引き出しを知っておるからの。

 

ただ戦うだけでは大した成長にはならん。

それどころか悪癖が身に付くだけじゃよ。

 

更に言えば技と言うものはそう

単純に身につくモノではない。

今までキッチリと基礎を習ってきた

ティオネやティオナにあやつ等が

勝てんのがその証拠じゃ」

 

「そういうものか・・・」

 

そういうものなんだよ。

更にべートの装備品だって、椿が言うには

強度をあえて落としてるって話だし。

まさかスペアまで壊すんじゃないだろうな?

 

「ついでに言えばあの二人が

無駄に広範囲を使ってることで、

他の団員の訓練の邪魔になっとる」

 

「・・・そのようだな」

 

こんなの考えなくてもわかるだろう?

リリルカさんを見習うならさぁ

あえて力を抑えて戦うとか、周りを

しっかり確認して戦うとかあるだろう?

色々見せてくれたじゃないか!

 

あの流水のような動きを見て、

なんでこうも正面からぶつかろう

とするんだ?馬鹿なのか?

 

「その上、アイズには謹慎だけでなく

お主と一緒に反省してろと言った

はずじゃ。アレは反省しとるか?」

 

「・・・しているとは言えんな」

 

この馬鹿が。

何のためにお前と考えろって

言ったと思ってるんだ!

 

「なぁリヴェリア。君はもしかして

わざと僕の言葉を曲解してアイズに

教えてるのかな?」

 

「い、いや!そんなことはないぞ!」

 

「そうか。なら聞こう。

アイズが彼に対して行った謝罪

すべきことってなんだと思う?」

 

「むっ?!」

 

こいつがわかってないなら、いくら

考えろって言っても無駄だよな。

僕が教えるか?

いや、勢い余ってカチ割りそうだ。

 

それにコレ以上の特別扱いは、他の

団員にも悪影響を与える事になる・・・

 

「・・・あの場に置いてべートの放言を

明確に否定しなかったことだな」

 

・・・やっぱりダメか。

だからベートに対して八つ当たり気味に

ぶつかってるんだな。

 

「ガレス、鍛錬に誘っておきながら

すまない。少し休ませてくれ。

それとティオネが試供品を持ってきたら

たとえ寝てても起こして欲しい」

 

「うむ。とりあえず茶だけでも飲んでおけよ」

 

「あぁ、そうするよ」

 

せめて胃は守らないと。

 

「お、おいフィン?!」

 

「リヴェリア、もう良い。奴を休ませてやれ」

 

すまないね。後でリリルカさんから

もらった神酒セットの一本をあげるよ。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「さて、見ての通り両方とも縄と

一体化している武器だ。

この縄を腕に巻きつけていれば

防具にもなるし、捕縛用にも

使えるのはわかるな?」

 

「「はいっ!」」

 

ふむ、いい返事だ。やはり新しい

武器はロマンだからな!

 

「お前たちのような露出が多い場合は、

縄を10メドルほどにして腕や腰、

もしくは背中で巻いておき、攻撃用に

3~5メドルくらいを使うのが一般的な

使い方になるだろうな」

 

「なるほど。そうすることで

防御と攻撃を両立させて、更に

敵には間合いを誤認させるんですね」

 

さすがはアマゾネス、武器の特性を掴むのが早い。

 

「そうだ、その気になれば最大10メドルが

間合いになるし、両端に武器をつけて

両手武器としても使える」

 

片方なら鎖鎌みたいな感じか?

 

「ほえー!ジョウヒョウの方は

ちょっと怖いですけど、流星錘ですか?

コレはウルガみたいで良いですね!」

 

「使い方はウルガよりも多彩な分、慣れが必要だがな」

 

「コレいいですね!普段は縄を短く

して、錘は腰とかにつけて飾りみたいな

感じにしておけば目立ちませんし

重さもそれほどでもないから

普段の動きを阻害しません!」

 

「確かにそうですね、鏢もただの

小刀みたいな感じで収まりますし、

縄も不壊属性ですからコレ単体で

斬撃も防げます!」

 

「さらに耐熱と耐冷気だから火を

食らっても熱くないし、冷気を

食らっても凍って凍傷にもならん」

 

「おぉー!凄い武器なんですねー!」

 

「主な弱点は習熟の難しさと

メンテナンスですよね」

 

縄のメンテってどーすんだって話だからな。

 

つっても正確に言えばこれは縄ではなく

アダマンタイトや特殊素材を繊維

みたいな感じの合金に加工して

捩って作った金属繊維だ。

 

鍛冶師が見ても、この発想がない限り

素材はわからんし、特殊素材はタダの

神威が宿った服を多少加工しただけ

だから呪いも何もない。

 

おそらくヘファイストスあたりは

神の髪を使ったと考えるだろう。

 

・・・内臓ネタと一緒で声にだしては

駄目な先生冗談だから気を付けよう。

 

「概要は伝えた通りだ。ただしあくまで

試供品だからな。

使ってる中で不備も出るかもしれない

ってことは覚悟してくれ。

メンテは当然俺がやることになる。

とりあえず一ヶ月くらいなら問題ない。

洗浄液渡すからソレつけて干しとけ。

それと次の遠征には椿も行くらしいが、

連中にはあまり触らせるな。変に分解

されたら付随効果がなくなるからな」

 

「あぁ、やりそうですよねぇ」

 

「気をつけます!」

 

さて本題だ。

 

「それで、消臭と防臭についてだが」

 

「「はいっ!!」」

 

めっちゃ食いつくな。

リリルカもこんな感じだったが

やっぱり気になるんだろうか。

 

「お前たちが装備している

髪飾りや首輪って何か曰くがあるのか?

絶対にコレは外せない!的な拘りとか」

 

「「・・・」」

 

ん?なんか顔を見合わせたぞ?

 

「そう言われれば昔から装備してたから、

無かったら違和感を覚えるけど・・・」

 

「別に拘りというほどのものでは無いです」

 

ふむ、装備自体に特殊な効果は無いが、

なければ違和感を覚える程度には何かしらの

思い入れはある、と。

 

他人の思い出なんざどうでも良いが、

違和感は少ない方がよかろう。

 

「なら腰巻に防臭と消臭、

髪飾りに消臭だな」

 

「えっと、それはなんでです?

腰巻に防臭と消臭があるなら

髪飾りはいらないんじゃ?」

 

「効果範囲の関係でな。リリルカのローブや

シャツみたいに表面積が大きいならまだしも

小さいと上と下に付ける必要があるんだ。

お前らアマゾネスはどうしても軽装だろ?

他に装備品が無いじゃないか」

 

「「あぁ」」

 

「護符とかの形にすると重くなるし、

さらに髪って結構臭いが残るからな」

 

「「・・・そうなんですか?」」

 

そうなんだよ。

 

「臭いの元である汗が付着するのとか

色々あってだな・・・」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「うかつだったわ・・・まさか髪に

そんなに沢山臭いの元があったんて」

 

いままで団長に抱きついてた時も

「うわっクセェ!」とか

思われてたのかしら?

だから引き離されてた?

 

「そうだねー。さらに口の中も

きちんとしろって言われたよ。

虫歯でも人は死ぬんだねぇ」

 

「そうね。呼吸もそうだけど知らなければ

いけないことが多すぎるわよ」

 

ダンジョン探索でもお酒で口を濯ぐとかは

してたけど、あれってお酒臭くなるのよね。

・・・これからは先生が作った消毒や

消臭用の洗浄液を使いましょう。

 

「それでどうする?

イシュタルファミリアで普通の

宿は用意してくれるみたいだけど、

泊まってく?」

 

「うーん。悩みどころよね。

新しい武器の習熟はどうしても

先生が必要だし、だけど先生も

毎日居る訳じゃないしね」

 

先生も最初は縄に重りをつけて

振り回す練習からって言ってたし、

それ自体は広い場所さえあれば

できるのよね。

 

鍛錬場は他の団員の邪魔になるから

ダンジョンか・・・

あ、その前に団長にアレ渡さないと。

 

「まずは一度戻って団長に試供品を

渡しましょう。

香炉はまだないけど、ハーブで

代用したって言ってたから試して

もらわなきゃ」

 

「あ、そうだね!流石にアイズも

べートも外に出られないから問題は

起こさないだろうけど、フィンの

回復は早いほうがいいもんね!」

 

そりゃそうよ。これ以上

疲れることはないでしょうけど、

だからって回復するわけじゃ

ないんだから・・・

 

「それから事情を話してダンジョンで

トレーニングしたいって言ってみるわ」

 

「ダンジョンで?あぁ、そうだよね

鍛錬場だとみんなの迷惑になるし

基本的には縄を振り回すだけだもんね」

 

単純だからこそ難しい。だけどコレを

習得すればどんな状況にも対応

できるわね!

 

「けどコレ凄いよね、この長さの縄

だけで100キロくらいあるよ?」

 

「・・・そうね見た感じはタダの縄

なんだけど、どうなってるのかしら?

私たちはともかくレフィーヤとかが

持とうとしたら確実に腰をヤるわ」

 

油断してたら団長とかもヤるかも

しれないから、気を付けないと。

 

「あとはこの髪留めだよねぇ。

さすが農家さんって感じ?!」

 

「そうねぇ、この花の造形は

正直ゴブニュには不可能よね」

 

冬に咲く花らしいけど、

目立ちすぎないように

髪留めに彫ってるのよね。

どの角度から見てもしっかり

見えるっていうのが凄いわ

 

しかも私には冬のイメージの花で

ティオナには雪うさぎ?と

雪だるま?って言うかわいい系の

髪留めだし。

 

普段明るくて夏!って感じだからこそ

こういう冬のイメージも大切だって

言ってたけど、確かに明るいだけじゃ

ダメよね!

しっとり大人の女ってイメージも

有った方が良いのは当然よ!

 

しかも私たちが普段している

髪飾りの邪魔にもならないわ。

 

髪留め一つにも油断をしないなんて

さすが先生・・・

 

けど全然重くないわよね?

いや、まぁ額当てならともかく

髪留めが重かったら邪魔になるから

良いんだけど・・・

最大のデメリットが無くなったコレを

椿が見たら発狂するんじゃない?

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

さてさて、これでアイツらが深層まで

行けばアイツも気付くだろう。

 

あとは二人を死なないように

鍛えておけばいい。

 

タブレット型のエリクサーも渡すか?

 

しかしあれだな。発展アビリティも

バカには出来ん。

最初はコレで誰を殺させる気だ?

と思ったもんだが・・・さっさと

レベル7になって正解だった。

 

なにせ相手は神。

使えるもんは何でも使わんとな。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「あ、そういえば今日ってロキは

神会に行くって言ってなかった?」

 

「いきなりだけど・・・まぁそうね。

今日の神会次第では反省会が荒れる

ことになるわ。」

 

だからこそ団長には、せめて今日

くらいゆっくり休んでもらわないと!

 

「いや、そうなんだけどさ。ロキは

誰を護衛に連れて行く気なのかなって」

 

「・・・ラウルかアキ?」

 

まさかアイズは無いわよね。

 

「・・・そうだと良いね」

 

「「・・・」」

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・すまん」

 

「・・・いや、予測出来たことだった。

釘も刺さずに休んでた僕が悪いんだな」

 




コラテラルダメージなのか
直接的なダメージなのか・・・

ささやかな行動に
色んな思いが錯綜してますってお話

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