ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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春姫を守るんだ!!

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嫌いな人は読み飛ばし

くっ!今日は二話しか
更新出来そうにないんじゃよ!


第33話

「ナァーザ様じゃないですか。

こんばんわ!」

 

お店が終わった後でしょうか?

こちらにくるのは珍しいですね?

 

定期的な搬入品も量がありますし、

遠征前とかでもコチラから行くのが

普通ですけど、何かあったのでしょうか?

 

「こんばんわ、春姫さん。

先生が作った試供品のお香を

貰いに来たんですよ。

明日の朝には医療系ファミリアで

会合がありますからね」

 

「あぁなるほど!

ちゃんと預かってますよ!

一応香炉もありますが、

まだ専用の魔法効果を持つ

香炉は出来てないそうです」

 

さすがの先生でも短時間では

出来ることは限られますからね!

 

「・・・」

 

ん?動きが止まりましたね

命様もそうですが、固まるのは

オラリオの作法なのでしょうか?

 

「・・・コレ、磁器ですよね?」

 

「さすがナァーザ様!お目が高い!

先生が作った白磁香炉千鳥です!」

 

「は、白磁香炉・・・」

 

「はいっ!最初はブタさんみたい

なのを作ろうとしたのですが、

お店の雰囲気にあわないからって

天の雄牛さんを象った香炉を

お作りになったんですよ。

他にもライオンさんもあって

イシュタル様のお気に入りです!」

 

「は、はぁ」

 

「それで今では色んな型の香炉が

ありますけど、今回は空焚き防止

の為に千鳥型にしたらしいです」

 

空焚きとか均衡が崩れそうになると

チチチって啼いて教えてくれる

優れモノなんですよねぇ。

 

極東の家にあったモノより立派な

モノですよ!

あ、コレも教えてあげないと!

 

「それに磁器はですね!弾くと

チーンって音がするんですよ!」

 

こんな風に・・・

むぅどうして止めるのでしょう?

 

「ヤ、ヤメテっ!お願いだから

ヤメテ下さいっ!」

 

おや?もしかして壊れることを

心配してます?

まぁ春姫もレベル2ですからね!

でもご主人様が作ったモノを

春姫が壊すわけがないじゃないですか!

 

「よっぽどのことが無いと

壊れませんから大丈夫ですよ?」

 

具体的にはレベル3の酔っ払いさんが

頭突きしても大丈夫でした!

 

「・・・よっぽどのことを

したら壊れるんですよね?」

 

んん~?あぁそういえば最初に

試すのはレベル6の人でしたか。

それは危ないかもしれませんね。

 

「そうですね。いくら頑丈でも

壊れるときは壊れます。

ですが陶器や磁器は壊れるからこそ

美が宿るそうですからね、あえて

不壊属性は付けてないんですよ!」

 

さすがにお土産とかを包むのには

不壊属性も使うみたいですけど、

美術品としては使えないって

お話でしたね。

 

「そ、そうですか・・・ではコレは

美術品なんですね?」

 

それはそうでしょう。

試供品でロキファミリアの

団長さんでしょう?

出来るだけ良いものを用意しないと

評判に関わりますよ?

 

「そうですね。先生が言うには価格は

第二等級武装くらいの価値で、

美術的な価値はまだついて無いって

お話でしたよ」

 

なんだかんだでレベル3の人の頭や

兜より硬いですからね!

 

「・・・最低で数百万ヴァリスですね。

わかりました。気をつけて使うように

伝えます」

 

わざと壊さない限りは大丈夫だと

思うんですけどねぇ。

なんにせよ大事に使うのは良いことです!

 

「そうですね!是非そうしてください!」

 

「・・・はい。では失礼します」

 

「またのお越しを~」

 

いやいや、なんかお店を切り盛り

してる女将さんみたいですよね!

旦那様と女将さんかぁ・・・

良いですねぇ!

 

「春姫さん!良いところにっ!」

 

・・・おや?アレン様??

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『よくやったわ!』

 

「はっ!」

 

そうよね、確かに作った本人である

繚藍に聞けば無駄がないわ。

まさかイシュタルに聞くわけに

いかないし。

 

彼と違って居場所もわかってるし

知り合いだから不自然でもない。

確かに聞きやすい相手でもあるけど

・・・女嫌いのアレンがこんな機転を

利かせることができるなんて。

 

やはりヒトは成長するのね。

 

『それで、普通に蓋を開けて、そのまま

掬って食べるのが正しいのね?』

 

容器を移したりはしないのね?

 

「はっ!専用の容器から取り出した後は

他の容器などに移し替えず、

できるだけ外気に触れる前に

食べたほうが良いとのことでした!

 

モノはスープなので、匙で掬って

飲むそうです。また下に旨み

成分が沈殿しているそうなので、

最初は上澄みの部分を一口、

それからかき混ぜて全体の味を

楽しめば二度美味しいとの事!

 

保温機能も、蓋を開けない限りは

アツアツだそうです!」

 

『なるほど』

 

単純でありながら色々と細かい

食べ方があるのね。

 

それに、下に沈殿している

旨み成分とは一体何かしら・・・

 

やはり蓋を開けなくて正解だった。

食べる前に気付いたアレンには

あとでご褒美をあげないと・・・

 

「あとは空になった容器ですが、

洗浄したあとは再度使えます。

保温機能もそのままなので

「温かいモノでも冷たいモノでも

おっけぇです」だそうです!」

 

・・・なかなか画期的な壺なのね。

 

『まぁその辺は特に急ぎでも

ないから良いわね。

アツアツと言うなら最初は私と

オッタルが頂きましょう』

 

「「はっ!」」

 

では蓋を開けるわ・・・って

 

『「「?!」」』

 

この問答無用で食欲を刺激する

芳醇な香りは何?!

お魚?お野菜?お肉???

何の香りかはわからないけど

色々な香りがそれぞれを邪魔しない

ように己を主張している!

 

イシュタルは匂いが強いとは

言ってたけどコレは断じて

そんなチャチなもんじゃないでしょ?!

 

「ふ、フレイヤ様・・・」

 

『あ、そ、そうよね。試食よね』

 

味は想像できないけど、間違いなく

美味しいと言うことはわかるわ。

 

琥珀色の澄んだスープが

なぜこうも芳醇な香りを

醸し出すのか・・・

 

まずは上澄みを一口・・・

 

 

 

 

 

『・・・・・・』

「・・・・・・」

 

 

 

 

 

 

「あ、あのフレイヤ様?あとオッタル?

お前が小さい壺とスプーン持って

固まってると、凄い違和感があるんだが

落とすなよ?こぼすなよ?」

 

『・・・コレはありえないわ』

 

そう、ありえない。

問答無用の完成された美食とは、

ココまで魂を震わせるモノなのね。

 

「・・・お口に合わないという

意味でしょうか?」

 

『そんなわけ無いでしょう・・・

あぁ、貴方はまだ食べて無いものね』

 

それに冷静になって考えてみたら

この熱さはありえないわよね?

出来たての熱さでしょ?

コレで劣化してると言うの?!

 

『アレン、スプーンで掬って

少し冷ましてから味わって見なさい』

 

「はっ!」

 

アレンの舌はコレをどう判断するのか。

 

『オッタル、まだかき混ぜてはダメよ』

 

「は、はっ!」

 

私も旨み成分が気になるけど、

まずはアレンにも味あわせなさい

 

 

 

 

「・・・コレはっ!!」

 

 

 

ちゃんと味わったわね?

 

『よし、かき混ぜなさい』

 

「はっ!」

 

「・・・アワビとシイタケとナマコ、

さらに彼の農園で取れる野菜が

数種類。他にも貝類と魚を数種類

使ってます。それぞれの味が

独立しているようで一体化している!

根本の出汁は・・・醤?」

 

『「詳しいな?!」』

 

よくわからないのが沢山あったけど、

アレンはココまで繊細な舌を持ってたの?!

 

「彼の下で茶を学ぶ関係上、色々な

種類の味を理解しておけと言われて

ましたので・・・」

 

なるほど、貴方の繊細さは

この領域まで来ているのね

 

「コレに旨み成分とやらが追加

されるのですね・・・」

 

『そうね。名前からすれば味が

増すのでしょうけど、一体何が

追加されるのか・・・』

 

「では、行きます」

 

オッタル、貴方そんなに食事に

興味無かったでしょうに。

やはり美食とは文化なのね!

 

 

 

「・・・」

 

固まったわね。

まぁオッタルに味の感想を聞いても

美味しい以外は無いでしょうから

私も頂きましょう

 

 

 

 

 

『・・・』

 

 

 

「あ、あのフレイヤ様?それとオッタル?

お前、壺を持つ手が震えてるぞ。

怖いからテーブルに置いてくれないか?」

 

『・・・コレはありえないわ』

 

イシュタル、貴女なんて物を

食べさせてくれたの?!

これをガネーシャファミリアで

開封してたらヘスティアに一気飲み

されてたわよ?!

 

「う、うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!」

 

「うわっ!いきなり何だ?!」

 

『・・・気持ちはわかるわ』

 

今、コレを味わったことへの喜び。

同時に今までコレを知らなかった怒り。

思いっきり飲みたいけど飲めない哀しみ。

次の一口を想像する楽しみ。

 

これ一杯に全ての感情が篭ってる。

恐るべし、ふぉーてぃゃおちぁん!

 

 

 

 

「アレン!俺は今、猛烈に感動しているっ!」

 

「そ、そうか、それは良かったな」

 

「フレイヤ様!ダンジョン探索の許可を!!」

 

『・・・えぇ、行ってきなさい。

その猛りをぶつけてくるのよ!』

 

「はっ!行くぞアレン!!」

 

「はぁ俺も?!」

 

 

 

 

 

 

・・・まさか私の取り分を多くする

ためにアレンを連れて行った?

 

オッタル、貴方も文化を知ったのね・・・

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『フレイヤのところのアレンが血相

変えて来たというから、何かと思えば

佛跳牆の食い方を教えてくれとはな』

 

ふはははははははは!!

ヤバい!腹筋が壊れる!!

 

「いやぁ殴り込みかと思って

焦りましたよ」

 

まぁアイシャはまだレベル5だからね。

あの魔法を見せる気もないから

フリュネじゃないと厳しいか。

 

「そうですねぇ。それに、確かに

食べ方を知らなければ壺から移し替えて

しまって無駄に匂いを逃がしちゃい

ますから、知らないなら聞いてくるのが

正しいのですけどね」

 

『フレイヤを待たせることに

なるから焦ってたんだろうねぇ』

 

で、これからアイツはアレを食って

阿呆面を晒すんだろう?

まだアイツの域には届いていないが

私たちは当たり前にこんなの食って

るのかって愕然とするんだろう?

 

『ふははははははははは!!

最高だよ!さらにロキファミリアに

千鳥香炉を無料で貸出したって?』

 

噂の勇者殿に美術品の価値を理解できる

頭はあるか?無いなら嘲笑ってやるよ!

有れば知って震えるがいいさ!

どっちにしても最高だっ!!

 

『春姫良くやった!またボーナスだ!!』

 

「ありがとうございます!」

 

ふははははははははは!!

 

 

 

 

 

「いやぁ。ほんと上機嫌だねぇ」

 

「そりゃなんだかんだでフレイヤに

吠え面かかせてるからねぇ。

しかし今の私がアレンと何処まで

ヤれるか知りたかったんだがねぇ。

旦那関連ならしょうがねぇさ。

猛者との立ち合いを待つことにするよ!」

 

「・・・アンタも変わったねぇ。

今や立派な団長様だよ」

 

「変わらなきゃ旦那に殺されてる。

アイシャだってわかってるだろう?

あの人は甘いだけじゃないぞ」

 

「……確かにそうだ」

 

そうじゃなかったらカーリーと

接触なんかしないよな。

さてさて、先生は何を企むのやら・・・

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「なぁリリルカ?

次のロキファミリアの遠征に

付き合うのと、アレンとティオナと

ティオネを連れてダンジョンの

階層主と戦うの、どっちがいい?」

 

( ・ _ ・ )

 

「近年希に見る真顔だな」

 

お前も顔芸覚えたか。

 

「・・・先生、リリの耳が遠くなった

のかもしれませんので、もう一度

お願いします」

 

気のせいですよね。リリはまだ

若いですけど最近疲れてるし。

 

「仕方がない奴だな。ならば

もう一度言ってやろう。

 

なぁリリルカ?

次のロキファミリアの遠征に

付き合うのと、アレンとティオナと

ティオネを連れてダンジョンの

階層主と戦うの、どっちがいい?」

 

( ・ _ ・ )

 

「近年希に見る・・・」

 

「それはもう良いですよ!!

なんでアレンさんとティオネさんと

ティオナさんなんですか?!」

 

そもそもなんで階層主と

戦わなきゃいけないんですか!!

 

「そりゃアレだ。今のうちに

偉業を積んでおくためだ。

さっき言ったメンツなら全員が

レベルアップを望んでるしな」

 

今のうちに?

 

「・・・何かあるんですか?」

 

ステイタスだけ鍛えてさっさと

レベルアップするのは、

基礎が疎かになるだけじゃなく

周りからもやっかまれる。

 

更に自分の力を把握出来ずに動けば

事故を起こす可能性もあるから

リリの為にならないって言って、

わざわざ1年かけて基礎や反復練習を

繰り返してレベルアップしてきたのに。

 

「そうだ、正確にはその可能性が高い。

その時になって「力が足りない」

じゃ困るだろ?」

 

「確かにそうですけど」

 

リリはもう奪われる気はありません!

 

「ソーマファミリア単独では

49階層にすら行けないからな。

かといって俺がついていけば

甘えが出る」

 

まぁ、いざという時に助けて

もらえるって甘えは出そうですね

 

「確かにそのメンバーだと問題は

なさそうですけど」

 

多かれ少なかれ先生の教えを受けてる

人たちですから、リリの邪魔にならない

ようにってところでしょうか。

 

「お前の推測通り、最低限

足を引っ張らないメンバーだ。

さらにそのメンバーで行けば

お前が深層で感じた謎の視線の主が

接触してくる可能性が高い」

 

「・・・心当たりがあるんですか?」

 

どんな相手であれ、確実に今のリリより

強いですよね。

 

「まぁな。俺の推測が正しければ、だが」

 

「正しければ?」

 

間違ってる可能性もあるわけですね?

 

「あくまで可能性だがな。もし会ったら

鍛えてもらえ」

 

「鍛えてもらう?」

 

「うむ。なにせ俺はファミリアが違うから

お前らを殺すレベルまで追い込んで

やれんからな」

 

「そのメンバーで殺される

レベルなんですか?!」

 

ジャガーノートじゃないですよね?!

 

「そのくらいじゃないと修行にならん」

 

そー言えばこういう人でしたね?!

 

「内容が内容だから他のメンツの承諾を

得てからになる。

なんたって所属ファミリアも

所属ファミリアだしな。

ついでにアレンは女嫌いだ」

 

「・・・確かにそうでした。

リリはともかく、ティオネさんと

ティオナさんはアレかもしれませんね」

 

断ってくれたら楽なんですけど

 

「ちなみに断られたら強制で

ロキファミリアだ。この場合

話は通しておくから安心しろ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

( ・ _ ・ )

 




なんですって?!要員になりつつある
色白女神様。

まぁファミリアの関係上、先生も
容赦なく地獄を見せて
あげれませんからね。

人は地獄を見ないと強くなれませんし?ってお話
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