ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない 作:カツヲ武士
多少の汚い表現有ります
紳士にはご褒美ですけどね。
オリ設定!
オリ展開!
嫌いな人は読み飛ばし!
「・・・まさか私ごとぶち抜くとは
思わなかったよ」
しつこいですねぇこの赤髪は。
洗脳の恨みを乗せた攻撃が偶然
当たっただけじゃないですか。
ちゃんと避けないのが悪いんですよ。
「ちゃんと回復させたでしょう?
おかげでアイツらもアナタが死んだと
思ったのか探索も途中で切り上げてますし」
「それはそうなんだけどね」
大体悪巧みしてるヤツがあんなに
目立つ戦闘してどうするんです?
「普通に2対1で戦ってましたが、
あのままだとレベル6も参戦してきて
逃げるのだって難しかったはずですよ?」
「・・・それもそうか」
それと、わざわざ正面から戦ってるくらい
ですから、目的は果たしたのでしょうけど。
・・・一応聞いておきましょうか
「それで、目的とやらは果たしたんですか?」
「……」
おや、苦い顔、まさか戦闘に集中してて
目的を忘れたとかじゃないですよね?
「一応は、な。失敗よりはマシって感じさ」
「あぁ、なるほど」
連中に邪魔はされたけど、最低限の
目的は果たしたわけですか。
「では失敗じゃないなら良いと考えて
切り替えましょう。
私は37階に戻りますが、レヴィス殿は
どうしますか?」
着いてきたら殺さないといけませんがね。
「私は24階層の食糧庫に行くよ」
「24階、ですか?」
なら私には関係ないですね。
「そうさ、こっちにも色々あってね。
・・・そう言えばアンタが誘引した
連中はどうした?」
「連中ですか。どうも深層での捜しモノ
が目的のようでしたので、そのまま放置
しています。流石にあの4人相手ではねぇ」
捜し者は私で今は放置もしてますし、
あの4人相手では勝負にもなりません
から、嘘でもなんでもありませんよ。
「・・・捜し物ねぇ。確かに私が相手した
奴らよりもアッチの方が格上なのも事実。
殺せないのはアレだが、下手に突っつく
よりは無意味なところを探って帰らせた
方が得策ではある、か」
「私もそう考えてます」
中途半端に賢いと勝手に補完して納得して
くれますから、楽で良いですよね。
「問題はロキファミリアの連中ですが、
奴等は下に降りて来ますかね?」
「さて、そもそも何をしに来たのかが
わからん。私の目的も知らなかった
みたいだが、まさか偶然あのレベルの
冒険者が来ると考えるのも、ねぇ?」
「なるほど。確かに偶然の可能性も
ありますが、今回は連中に自覚させずに
動かした者が居ると考えた方が良いと
お考えですか?」
そもそも私は赤髪の目的がとやらが
わかりませんが、誰かが赤髪の目的を察して
邪魔しに動くと言うのは、十分に有り得ます。
例えば師ならロキファミリアの連中程度
操るのは簡単でしょうしね。
師ほどでは無くともソレなりの知恵者なら
出来るでしょう。
そうなると連中が潜るのは24階層か?
「そうだね。ガネーシャファミリアも
関わっていたから、ギルドが動いてる
可能性も高い。・・・アンタも気を付けな」
何を?・・・あぁ、種族的な敵でしたか。
それに、今も私があの信号を受信してると
考えたら、奴等に襲いかかる可能性も有ると
判断した?
「了解です。しばらくは潜むとしますよ」
こいつも24階層でナニかするなら
丁度良いですね。
あとは白髪の阿呆がどうなるかですが
・・・下に来たら殺しましょう。
リリルカ達に殺させれば良い経験に
なりそうですし。
そう言えばコソコソこちらを伺っていた
連中は何でしょう。
この階層に歩行蜥蜴や鳥人間なんて
居ましたっけ?
もしかしたらアレがナマモノの
お友達とやらなんですかね?
わざわざ狩る気は有りませんが敵対する
ようなら減らした方が良いのでしょうか?
・・・後でナマモノに確認ですね。
――――――――――――――――――
いきなり周囲の水晶が割れて僕たちに
降り注いだ・・・か。
勢いも狙いもつけてたみたいだし、
間違いなく何者かの攻撃なんだけど。
「あの攻撃は、俺たちも喰らったが
あの女もモロに喰らってやがった。
フィンはアレを奴に対する援護だと思うか?」
「難しいところだね。援護と言うよりは
僕たちを含めて処理しようとした、と
考えるのが妥当かな?」
調教師が調教していた魔物もほとんどが
アレで殺られたし、闇派閥内の勢力争いや
証拠隠滅の為なら有り得なくもない。
「調教師とは敵対している可能性が高いのが
救いじゃな・・・」
「全くだ、しかし姿も形も見せずに
アレだけの攻撃をしてくる敵だ。
今後の遠征で僕たちの敵になるとしたら
相当の準備と覚悟が必要になるね」
普通なら砕けた水晶程度では僕らの耐久を
抜く事はできない。だけどここの水晶は
ダンジョンの壁と同じだ。
つまり相手は今後も僕たちの意識外から、
壁を破壊して投擲武器として使って
来ることが予想される。
「確かに、それにリヴェリアとかレフィーヤは
もっと危ないよね」
「そうだね」
アイズもベートも、咄嗟の事だったから
防御が間に合わず直撃して負傷して
しまったけど、二人でさえ結構な
ダメージを受けたんだ。
後衛が喰らったら軽傷では済まないな。
「とりあえず、犯人の調教師は間違いなく
大ダメージを受けて逃げ出した。
攻撃を行ったのが調教師の敵なら追撃を
してるだろうし、味方なら治療をしてる
だろうね」
「えっ?味方の可能性もあるの?!」
驚くのはわかるけどね。
「アイズ、確かにアレだけの攻撃をして
味方ってのも変な話だが、俺たちから
逃げるためと考えればねぇ話ではねぇよ」
「ベートの言う通りだ。傷の回復はエリクサー
が有れば問題なく出来るし、実際僕たちは
こうして見逃してしまってるからね」
ヘルメスファミリアの犬人を確保
出来たのがせめてもの成果だ。
アイズとベートが見たと言う緑の宝玉が
何なのかを調べる必要もある。
「で、これからどうする?儂としては
新種と戦うという目的も果たしたし
犯人も逃げ出した以上、追撃よりは
一度地上に戻り、椿に武装を確認させる
必要があると思うんじゃがな」
それはそうだ。奇襲を受けたとは言え
誰も死んでないし、実際に溶解液を使う
敵と戦えたのは収穫だ。
武装に不具合が無いかの確認も必要だし。
アイズとベートも自分達を相手に戦える
敵と戦ったことで慢心も消えてる。
慣熟訓練には十分。アイズの目的である
借金返済はファミリアで負担すれば帰還にも
問題は無いよね。
「深層に居るティオネとティオナには
情報を伝えなくて良いの?」
あぁ、それもあるか。
「情報か。アイズが戦った感じだと、調教師は
彼の教えを受けてる感じだったんだよね?」
「うん。ティオネとかと鍛練してるときと
同じ感じがあった」
なるほど・・・
「ベートも同じ意見かい?」
「・・・あぁ、動きや視線の動かし方に
似たような感じはあった。
ただまぁ、同じ流派だとは思うが、
弟子って程のモンじゃねぇと思うぞ」
ふむ、そう言われればそうか。
彼の教えを受けた二人と似たような
動きをするからと言って、
彼の教えを受けたとは限らないよね。
武術なら同じ流派って言うのもあるだろうし、
似たような流派だってあるだろう。
そもそも彼の弟子なら二人懸かりでも
負ける可能性も有るよな。
「そう言えばアイズ。今回は魔法を
使わなかったみたいだね?」
「え?!あ、うん。指示があるまでは
使わないようにって思って・・・
ダメだった?」
ん?あぁ、全力を出さなかったから
怒られると思ってるのかな?
「いや、それで良いんだ。良くやった」
「そ、そう?あれで良かったんだね!」
そう、全力を温存できたのは大きい。
あの状況でこっちが手を抜くとは考えない
だろうから、次に会ったときは一撃で
決めることも出来るだろうさ。
「今回のアイズの決断は間違ってないよ。
魔法を使った結果、魔力に反応した魔物に
よる意図しないところからの奇襲が一番
危険だったからね」
調教師が意図して操れば戦闘中に隙が
出来ただろうし、此方も察して動くことが
出来るけど、自動で襲ってきた場合は
こっちが隙を突かれて殺られてる
可能性もあった。
次に繋がる戦いだったと考えれば
悪くない。
「それにティオネとティオナに関しては
問題ないだろう」
「・・・どうして?」
「あっちには守るべき対象でもある
低レベルの冒険者が居ないし、
リリルカさんもアレンも居るからさ」
はっきり言って、アッチの方が
僕たちより強いよね。
「なぁフィンよぉ、そのアレンは信用
できんのか?今回俺たちを狙ったのが
フレイヤんとこの奴等って可能性は
無ぇのかよ?」
ふむ、その可能性か・・・
「今回に限っては無いね」
何せ今回はアレンのレベル7が掛かってる。
修行の邪魔をさせない為に僕たちの邪魔を
するかも知れないけど、アレンが二人に
何したら彼が動く。
彼は恐らくレベル7だから、アレンが
レベルが上がっても潰されるだろう。
そうなればフレイヤ的にはマイナスだ。
「そうじゃな。アレンにしてみても
今回は己の修行でもあるし。下手な
行為はフレイヤの名に傷が付く。
二人の邪魔はせんだろうよ」
「だね。それにティオネとティオナに
しても、僕たち以外と深層に行くのは
良い経験になる。
ここで下手に僕たちが接触すれば彼女達に
甘えが出るかもしれない」
それに、調教師や謎の敵が彼女達の試練
かも知れないしね。
下手な干渉は手助けどころか邪魔になる。
「・・・そうかよ」
不満そうだな。まぁ彼女達に置いて
いかれるって焦りも有るんだろうけど、
こればっかりは日頃の行いとしか
言えないよ。
「むぅ・・・」
コッチもか、あわよくばアドバイスを
もらおうとしてたみたいだけど、彼は
地上に居るって忘れてないかい?
因みにリリルカさんへの接触は僕が許さないぞ!
「とりあえず今日は戻ってロキに報告だ。
ベートとガレスは椿に武装を見せて、
アイズはゴブニュのところに行って
武装を確認してもらってくれ」
「えっ?また・・・」
あぁ、ゴブニュに怒られるって
思ってるな
「今回は魔法も使ってないし、無理な使い方
をしていないから大丈夫だ。
ゴブニュには前に新種の話と溶解液の話を
してあるだろ?」
「うん」
「なら問題ない。メンテしたばかりで新種と
戦った場合、どれだけ武装が傷むのかを
確認してもらうことが目的だからね」
溶解液が不壊属性に与える影響の
確認とも言える。
「それに、レイピアの弁償については
ファミリアでするって僕からも言うから
安心していいよ」
「・・・良いの?」
「反省してるみたいだからね。
だけど今回だけだぞ。次からはキチンと
武器を見て戦うことを心掛けるんだ」
「うんっ!」
やれやれ、僕も甘いねぇ。
「じゃあ戻ろうか」
「「「了解」」」
・・・親指の疼きが止まった、か。
今の段階で深層に行けば間違いなく
殺されると言うことなんだろうね。
二人が無事なのは確かだろうが、
危険には違いない。
いざと言うときの為に、彼にも
情報を渡しておくか?
――――――――――――――――
ようやくわかってきましたよ!
この痛みはただの痛みじゃ有りません!
正しい姿勢と正しい呼吸を行うことで
赤くて青いヤツとか変な声が遠くなります!
筆頭様は最初にヒントをくれていました!
痛みの中で自分のだらしなさを認識して
歪み無い姿勢と呼吸を保てば良いんです!
この状況で力の流れと呼吸を認識できる
心の強さが有れば、体も自然と強くなります!
尊厳は死にますが・・・あうっ!
こ、呼吸を乱してはいけません!
だらしない自分を受け入れるのです!
そして筆頭様に一撃くれてやるんですっ!
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
よしっ!乗り越えましたっっ!
今のリリなら筆頭様すら殴れるっ!
「ほう、予定通り二日で立ちましたか。
よろしい。ならば清掃しなさい」
「ぉぉぉぉぉぉ~」
力の流れがわかるようになって確信
しましたよ。
筆頭様は敵にしてはいけません。
普通にもう一度命奪崩壊拳を
喰らう未来しか有りませんでした。
わかります。次は治療してもらえませんね。
けどアレですよ。試練を突破したリリに、
もう少しナニか無いですかねぇ・・・
「ふむ、リリルカ自身は臭いを消す
ナニかが有るようですが、元のナニかが
無くなる訳では無いのですよ。
食事は用意してますが、最低でも清掃と
沐浴と着替えをきちんとしてからです」
「・・・ハイ」
そうでしたね。さっき二日で経ったって
言ってましたもんね。
自覚は有りませんでしたが・・・
ハイ、ナニか有りましたね。
清掃と沐浴と着替えをさせて頂きます。
―――――――――――――――――――
「おや、リド殿。お早いお帰りで」
予想を大きく上回る早さです。
上でナニかあったのでしょうか?
「お、ウィーネか?グロスはどうした?」
アイサツは重要なんですけどね。
「グロス殿ならマリィ殿のところに
行きましたが、何か急ぎの用事でも?」
まぁ良いでしょう。緊急時には緊急時の
対応が有りますから
「いや、用事って程でもねーんだが、
上が酷いことになっちまってな!」
「酷いこと、ですか?」
さて魔物であるリド殿が言う酷い事とは
何でしょうね?疫病が蔓延したとか、
魔物化した恐怖公が階層を埋め尽くしたとか
でしょうか。
・・・ラーニェ殿なら何とかなりますよね?
「そうだ!いきなり見たこともねぇ魔物が
沢山現れて暴れ出したと思ったら、
おっかねぇ仮面のヤツが沢山の透明な石を
蹴りで壊して沢山の破片を飛ばして
沢山の魔物を全滅させたんだよ!」
おぉう。リド殿も沢山を沢山使って来ますね。
要するに石を蹴りで壊して、破片を
飛ばして、沢山の魔物を倒したわけですか。
現場を見てませんから何とも言えませんが、
もしかして散弾流星脚じゃないですかね?
似たような流派や技が無いとは限りませんが、
可能性は高そうです。
そうなると、おっかねぇ仮面は誰かと言う
話になりますが・・・仮面で思い浮かぶ
のはエインさんですよね?
そうであって欲しいって願望が前提に
有るのが否定出来ませんから何とも
言えませんけど、可能性が有るなら
やるべきだと先生も言ってました!
「どうしたウィーネ?いきなり
ウンウン唸って?頭が痛いのか?」
おっと。今はリド殿との会話中でした。
「いえ、18階層の透明な石とか
見たこと無いので、どんなのかなぁって」
「・・・あぁ。そうだったな。土産に
持ってくれば良かったか。気が利かな
くて悪かったな!」
「いえ、大丈夫ですよ。あぁそうです。
グロス殿が戻るまでは私がこっちに
居ますので、リド殿は奥のみんなに
お土産話をしてあげてください」
「お、そうか?!宜しく頼むぜ!」
「えぇ、頼まれました」
・・・さて、これは本格的に調査が必要です。
とりあえず布にアチラの文字を書いて、
マリィ殿に預けてみましょうか?
むぅ。真名を使う訳には行きませんから、
とりあえず白い布地に『姜』とかだと
私だとわかって貰えますかね?
ただいきなり布だけを渡しても
他の人達に見られたら要らぬ誤解を
招きますか?
魔石のお礼と言う形で鱗を布に
くるんで渡して貰いましょうか?
粗暴な連中なら気付きませんが、
師姉様ならば『姜』の字を見えやすい
ようにすれば必ず気付くはず!
・・・もしも違うなら違うと言う
情報が手に入りますから無意味では
有りません!
有りませんけども・・・
「・・・エインさんが師姉様だと良いなぁ~」
白っ子、とりあえず連絡を
とって見ようとするの図
勇者さんは最低限の
目的を果たしたため撤収。
リリルカたちは・・・頑張れってお話