ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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嫌いな人は読み飛ばし


第55話

「は?24階層の探索?」

 

「うん。お金は払うから出来たら

個人で受けて欲しいって」

 

いや、なんだソレ?普段のアイズなら

24階層くらいなら無断で行ってたかも

しれないけど・・・

今は調教師や謎の敵も居るから、

忙しくても行動の前に報告や相談は

絶対にするようにって言って

おいて正解だった。

 

しかもお金?アイズの借金のことを

知ってるとなるとゴブニュかギルドだろ?

ゴブニュが鍛冶に関係ない依頼なんかする

とは思えないからギルドで決まりだな。

 

「どんなヤツだった?」

 

恐らく何らかの方法で姿は誤認させて

いるだろうけど、ヒントくらいは欲しい。

 

「んと、わからない。影みたいな

感じだった」

 

「・・・そうか」

 

やはりそうか。もともとアイズは他人の

特徴なんか気にしない人間だし、影みたい

だったと言う印象を持ってるだけマシ、か。

 

「それでどうしよう?レイピアのお金は

ファミリアで払ってくれるって言って

くれたけど、補填は出来るならした方が

良いよね?」

 

おぉ、アイズが気遣ってるよ!

 

「確かにそれはそうなんだけど、今回は

相手が余りにも怪しすぎる。

そもそも個人で受けた場合だけど、

アイズは探索能力が高いわけじゃない」

 

「・・・うん」

 

己の力不足を認識してるのはいいことだ。

ただ、この場合は戦闘要員と探索要員の

違いだから、必要以上に気にする必要は

無いんだけど。

 

「その影みたいなのには、ただ24階層

に行けって言われたのかい?」

 

「えっと、確か18階層にあるお店で

協力者と合流するんだって」

 

「18階層?」

 

問題があったばかりの場所じゃないか。

ギルドには報告を上げたから、依頼人が

ギルド関係者なら協力者はガネーシャか

ヘルメスファミリアだな。

 

さて、ならばアイズ個人である理由は?

ロキファミリアを嵌める為?

強者が多いと何かが起きない?

それともアイズの生まれに関係する

何かがある?

もしくは単純に扱いやすい強者と

いうことでアイズを選んだか?

 

どれにしても結局は先日の戦いで

レイピアを破損したアイズに借金が

あることを理解した上で、金を餌にして

釣るやり口だ・・・気に食わないな。

 

「とりあえずその依頼は受けよう」

 

「・・・良いの?」

 

「うん。お金もそうだけど、そいつの

狙いがわからないからね。

あえて話に乗って情報を引き出そう」

 

「うん、わかった。それで、私は何を

すれば良いかな?」

 

や、役割までしっかり考えてる!

親離れした子供の成長はこんなにも

早いものなのかっ!

 

「とりあえず協力者との情報交換だね。

知ってることを話せるだけ話せって

感じで聞いてくれればいい」

 

「うっ・・・がんばる」

 

自信なさげだね。元々興味がないこと

を覚えるのが苦手な子だからなぁ

 

「できるだけ覚えてくれればいい。

とりあえずは一度喋ったと言う事実が

有れば、次回から情報を引き出しやすく

なるからね」

 

「そ、そうなんだ。わかった」

 

あからさまにホッとしてる。

これくらいわかりやすい方が相手も

情報を話しやすいかもしれないな。

 

「僕たちは監視されてる可能性が

高いから一緒には行けない。

もしも調教師が居た場合は下手に

戦わずに退くようにしてくれ」

 

「うん」

 

「一応退けない状況になった時の為に

君が出てから半日後くらいにべートと

ラウルとアキを派遣しよう。

協力者には何も無ければ言う必要は無い。

だけど、もし何かあったときは時間を稼げば

援軍が来ると伝えてくれれば良い」

 

そうすれば象神の杖や万能者なら

無理な戦闘より時間稼ぎに専念

するだろうからね。

 

「わかった」

 

「もしかしたら日程的にティオネや

ティオナも帰還してくるかも

しれないから、出発は少し遅らせて

明日のお昼頃にしておこうか」

 

帰還途中で会えれば、これ以上ない

援軍になる。

疲れてるだろうけどそれでもあの

二人ならサポートには十分だ。

一応回復薬を多めに持たせようかな。

 

疲労回復の効果があるポーション

とかあったっけ?

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

「縄を振り回すというのは、腕全体を使う

のではなく、手首より先を活用するのです。

最初は短めの方が良いでしょう。

体全体から、次に腕だけ、次いで手首より

先で操作します」

 

「「はいっ!」」

 

「打撃武器として使う場合は鞭のように

使うと良いでしょう。コレと良く似た

使い方をする武器に、九節鞭と呼ばれる

武器がありますがその使用法が応用

できます」

 

見えません、リリにはあの太くて長い

縄が消えたようにしか見えませんよ!

 

「もともと鞭はレベルによって強化されて

いない者が使っても音の壁を超える武器。

貴女方のように恩恵により強化されて

いるなら手首の返しだけでも十分な

破壊力となります。・・・このように」

 

「「グフッ!!」」

 

おおぅ、見事に折れないように加減

してます!

・・・アレってどうやったら

加減ができるんですかねぇ?

 

「重視すべきは引手。当たったから

避けられたからと一喜一憂するのでは

なく、常に次の動作を考えなさい」

 

「「は、ハイッ!」」

 

なるほど、連撃ですね。わかります。

 

「主に狙うのは末端部分、手や足です。

これだけ長くて重いなら右で頭を狙い

左で防いだ腕を狙うなども出来ますが、

それすら囮の軌道を作り下段を狙う

のもアリですね・・・このように」

 

「「ウグゥ!!」」

 

あ、ボキッていった。確実に

折れましたね。

 

「また防御に使った腕を絡めとり

引きずり寄せて、ガラ空きになった

ところに蹴りを叩き込むのも良い

ですね。・・・具体的にはこうっ!」

 

「「たわばっ!」」

 

うわぁ・・・引きずり寄せられて

からの無防備なところに回し蹴りですか。

体術もアイシャさん以上です。

 

「お、そうです。被害を軽減するため

に飛ぶのは間違ってません」

 

いや、吹っ飛んだだけですよね?

 

「ただ我々は力を逃がさぬように叩き

つける殺り方をしてますので、

後ろに飛んでも衝撃はなくなりません。

この武器を相手に間合いを取ることが

どれだけ危険か教えてあげましょう」

 

・・・十分わかってると思いますよ?

 

「足の骨が折れてるようですが、

その程度なら筋肉で支えられます。

呼吸を意識して前を向きなさい。

魔物は私のように待ってくれません」

 

まぁそうなんですが・・・

折れてるんじゃなく折ったん

ですよね?

 

「「アベシッ!!」」

 

これ最初に殺られたリリが良いのか、

最後に殺られるアレンさんが良いのか

わかりませんね。

 

ただコレでもしっかり順を追って解説

してくれる分、テルスキュラよりマシ

なんだとか・・・リリは温い環境に

居たんですかねぇ?

 

「ふむ、褐色姉妹は終わりですか。

さぁ猫耳、次は貴方です。

姉妹は槍に対する縄の使い方を

良く見ておくように」

 

「「はぃ・・・」」

 

「う、うぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

あ、ソレはダメなやつですよ

 

「叫ぶ暇があったら殴りなさい」

 

「ヒデブッ!!」

 

いや、叫ばないとヤってられないのは

わかりますけど。

なまじアレンさんのレベルが高い分

威力マシマシです。

やっぱりリリや二人には相当手加減

してたんですねぇ・・・

 

ーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『信じられないよ!ベル君がどこの誰

ともわからない女の子をサポーターに

したってのは聞いてたけど!』

 

そんなぽっと出に構って、僕を放置して

一緒にご飯に行くなんて・・・そんなの

ありえないじゃないか!

 

『あぁ、ならず者に絡まれてたところを

助けたとか?名前はエマだったか?』

 

『知ってるのかいミアハ?!』

 

まさか隠してたのかい?!

 

『うむ。ベルとは良く会うからな。

ポーションをやったが、その時隣に

見慣れない少女が居たんで聞いてみた。

なんでも行方不明の姉を探しに

オラリオに来たとか言っていたな』

 

『む、むぅ。ミアハが確かめたなら本当か』

 

悪いヤツではないんだろうけど!

お互い新人で気兼ねなく

付き合えるんだろうけど!

 

確かにソロは危険だからパーティー

を組んだらどうだ?ってギルドでも

言われてたらしいけど!

ベルくんの安全が増すならソレが

一番良いんだけど!!

 

『ベルとていつまでもソロと

いうわけにも行くまい。

今のうちに信用のできる人間と

組むのは悪いことじゃないぞ』

 

『・・・そうなんだけどさ』

 

確かに彼はモテたいとか言ってるから

男よりは女の子を選びたくなるん

だろうけど、そういうのはまだ

早いんじゃないかな?

そもそも女の子なら目の前に

居るじゃないか?!

僕になにか不満でもあるのかい?!』

 

『不満というか、お前は別にベルと

交際しているわけでもあるまい。

嫉妬や拘束するのはお門違いだぞ』

 

『ぐっ!』

 

その通りではあるんだけど、

 

『そ、ソレはそうなんだけど、たった

一人の眷族が大事なのはミアハだって

わかるだろ?!』

 

君にだってナァーザ君しか居ないんだし!

 

『当たり前だ!』

 

『おぉう!?』

 

な、なんだい?急に怒り出した?!

 

『今だってあの農家のせいでナァーザが

どんな辛い目にあっているのか思うと

腸が煮えくり返りそうだ・・・』

 

え?

 

『な、ナァーザ君に何かあったのかい?』

 

ベル君が言うには最近疲れてるみたいで

ポーションの調合もしてないみたいだけど

 

『無双農家に脅されてるんだよ・・・

それもこれも私が未熟なせいで』

 

『む、無双農家君と言えば

ヘファイストスが最近研究している

壺を造ってる冒険者だよね?』

 

フレイヤがもって来た壺だろ?

【保温】とか言う珍しい機能が付い

ててずっと研究してるもんね。

 

冒険者が探索の時に暖かいご飯を

食べれるようになるとか、装備品に

使えたら寒さで凍え死ぬ子供たちも

減るかもって言ってたよ。

 

『そうか、ヤツはヘファイストスまで

取り込みに来たか・・・』

 

『と、取り込み?』

 

どっちかって言うとヘファイストスが

彼を取り込もうとしてるような気が

するんだけど・・・

 

『ヤツはイシュタルやカーリーと言った

裏の連中と繋がりが有る冒険者でな。

リリルカと言う心優しい少女を騙して

ナァーザに近付き、金がないと言う

弱みを握って脅迫している卑怯者だ』

 

『な、何だって?!』

 

そ、そんな危険なヤツが?!

 

『タケミカヅチの知り合いもヤツの

罠に嵌ってイシュタルファミリアで

ヤツ専属の娼婦をさせられている』

 

『た、タケの知り合いが?!』

 

そ、そういえば少し前に悲痛な顔して

アマゾネスに頭を下げてたけど・・・

 

『イシュタルファミリアとは規模が

違いすぎる。最終的には泣き寝入りさ』

 

『そ、そんな。農家君はイシュタル

ファミリアの冒険者なのかい?』

 

農家で壺を作ってるって言うから、

デメテルの所とかでのんびりしてる

イメージがあったのに!

 

『いや、奴はオラリオの外に居る神の

眷族だ。イシュタルの天界での知り合い

らしいが、詳しいことはわからん』

 

『なるほど、それでイシュタルと仲が

良いんだね?』

 

ベル君の為にへフェイストスが借金で剣を

造ってくれたのだって、最終的には

僕の眷族だったからだし。

天界での付き合いは馬鹿にならないよね

 

『そういうことだ。奴は外から来たとき

から高レベルだったが、イシュタルの

権勢を知ってアイツのところに入り浸り

始めたのさ。そして弟子の教育と称して

子供を虐待し、娼婦を買って連日弄び、

それに意見したナァーザをダンジョンに

連れ込んで・・・』

 

『そ、そんな!』

 

『当時のナァーザはある事情でダンジョン

に行ったりモンスターを相手にすると

発作が起きる状態でな。

そんなナァーザをダンジョンに連れて行き

帰ってきたあの子は何十万ヴァリスもの

金を貰って帰ってきたよ・・・』

 

『それって・・・』

 

どう考えてもまともなお金じゃ・・・

 

『私を不安にさせない為だろうな、

リリルカにとても良くしてもらって

お金も沢山貰えたと笑顔で報告

してくれたさ』

 

『・・・嘘はなかったのかい?』

 

『あぁ、本当にリリルカは良くして

くれたんだろう。だがダンジョンに

潜れば発作が起きるナァーザを下層まで

連れて行き、三日戻らず、帰ってきたら

金をもらっていて、さらに器用さだけが

大幅にアップしてたんだぞ?』

 

『三日・・・それに器用さだけ?』

 

まさか・・・いや、ありえない。そんなこと

ヒトとしてありえないだろう?

 

『男が抵抗できない女を連れ込んでする

ことなんか・・・決まってるだろ?』

 

『まさか?!』

 

本当にそうなのかい?!

 

『ぎ、ギルドには?』

 

『証拠がないし、ナァーザも認めた

ことかもしれないんだ。

当時は本当に金が無かったからな。

それで金を返せなんて言われたら

彼女の覚悟が無駄になっていたっ!!』

 

そ、そうか。ナァーザ君が必死で稼いだ

お金を、その心意気を無にするわけには

いかなかったのか!

 

『・・・だけど今ならお金もあるんだろ?

ナァーザ君だって言う事を聞く必要

なんか無いじゃないか』

 

一時的にはそのお金が必要だったかも

知れないけど、今はそんなこと・・・

 

『・・・我が店の金庫のカギはヤツが

持っているんだよ』

 

『なんでさ!』

 

おかしいじゃないか!ナァーザ君が稼いだ

お金をなんで他所の子供が?!

 

『わからん、だがその所為で我々は

ディアンケヒトに借金を返すことも

出来ず、子供たちへの支援もまともに

出来ないんだ!』

 

弱みを握ってお金を自由に使わせない

なんて、まるで・・・

 

『ヤツはナァーザを逃がすつもり

が無いのだろう。

医療系ファミリアの会合の帰りは

いつも疲れて倒れそうになってるよ』

 

『そ、それは何故?』

 

『ディアンケヒトファミリアのアミッド

に相当嫌味を言われているらしい。

私が子供たちに無料でポーションを

配るのも辞めさせようとしているしな』

 

そんなことされたらベル君みたいな

駆け出しの冒険者がみんな困るよ!

 

『な、何とか出来ないのかい?』

 

『ディアンケヒトの言い分は借金も

返さないくせに・・・と言うのから

始まるものだ。だから金庫のカギを

入手して借金を返済すれば、ヤツは

文句を言えん』

 

・・・そのためには無双農家君を

なんとかしなきゃいけないのか。

だけどイシュタルファミリアは大き

過ぎる。

 

『僕に何が出来るかわからないけど、

とりあえずヘファイストスには注意喚起

しておくよ!』

 

珍しい装備とかを盾にして椿君や

他の女性団員を狙ってくるかも

知れないからね!

 

『あぁソレは助かる。だが下手に動けば

お前も目を付けられるかもしれん。

ヘファイストスには注意喚起だけに

しておけ』

 

・・・確かに、僕が目を付けられれば

ベル君がどんな目に遭うかわからない

 

『ゴメンよミアハ。君には世話に

なってるのに、僕は何も返せない!』

 

情けない!神友が困ってるのに何も

出来ない自分が情けないよ!

 

『ふ、その気持ちだけで十分だ。

ベルが強者となって余裕が出来た時、

ナァーザも支えてやってくれ』

 

ミアハ・・・君は本当に神格者だよ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『無双農家君、弱者を虐げる君を僕たちは

決して認めやしない!今は無理でも、必ず

ナァーザ君に笑顔を取り戻して見せる!』




フェルズ、怪しさ満点の為、
単純な剣姫さんにすら信用されず。

まぁ当たり前ですね。

ミアハは嘘は言っていない・・・よね?ってお話

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