ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない 作:カツヲ武士
オリ設定!
オリ展開!
嫌いな人は読み飛ばし!
さて、ここに3日経ったソフィアが居ます
「勝てない・・・憎しみの心を燃やしても
恨みの力を拳に込めてもっ!」
まったく、サツバツしてるな
「しかし髪の色は変わらんか・・・
言動もマトモだし、まだ余裕があったか?」
精神的にも韓遂やシュウユも暫くは
世紀末の世界に逝ってたんだが
「よ、余裕なんて有りませんよ!目から
耳から口から鼻から血が出てきて、
声も出せないし身体中痛いし!爪は
弾け跳ぶし!トイレとか全部済ませて
たのにアレでしたし!
赤いのとか青いのとかがいて、魚みたいな
花がオギャアって何ですか?!
『ふむ、旅行ですか?・・・ではあちらの
窓口で手続きしてください』
とか言われて手続きしたら体験コースって
書かれた書類でそのまま地獄体験ですよ!
剣の振り方はこう!とか言われて金棒で
真っ二つにされたりしましたよ!」
ほほう。幻魔拳も出来るかと思ったら、まさか
の臨死体験で冷徹な御方に会ってくるとは。
さすが神が実在する迷宮都市。
……向こうの迷惑になるだろうから今後は
地獄旅行は控えるか。
いやしかし、なんだな。やはり一人一人の
魂と地獄は繋がってるんじゃろか?
「しかしステイタスを更新しなくても
自分が成長したのはわかるだろう?」
一目見ればわかるからな。
「それはそうです!あんな体験して成長
してなかったら、大先生と言えども
自爆覚悟で突貫してますよ!」
その場合は自分の未熟を自覚
させるため命奪崩壊拳だな。
「や、やりませんよ?!成長したのは
わかってますし、返り討ちが目に見えて
ますからね!」
「ちっ」
立て続けの臨死体験ならどれだけの経験に
なるのか見たかったんだが・・・
「・・・これからフレイヤ様にお会いして
ステイタス更新していただきますが、
レベルアップした場合は慣らしの為に
作法の勉強はお休みで、アレン様と技の
修練をしろとの事ですよね?」
「そうだな。ソフィアも経験があるだろうが、
レベルアップしたばかりだと細かい調整が
必要だ」
「確かにそうです」
実際いきなり全ての力が上がるからな。
どうしても慣らしは必要だ。
「アレンですら美術品を壊す可能性
があるからって、作法は休んで慣らしに
専念するんだ。
ソフィアは地獄で基礎を学んだとはいえ、
本来基礎技術と言うのは時間をかけて
学び、身に付けるモノ」
「た、確かにそうですね」
「ようするに今のソフィアはまだまだ未熟。
これからは互いの技を見て自分なりの技を
身に付けろって話だな」
実際俺は武術の師じゃないからな。
「それはわかりますが・・・」
「何か問題でも?」
何だ?フレイヤだって基礎を学ぶ
大切さを知ってるし、ソフィア本人も
技やレベルアップの際の慣らしの
必要性は知ってるみたいだが?
「そもそも私は二ヶ月前にレベル3になった
ばかりです」
あぁソレな。そもそも無理じゃね?って話か
「だからレベルアップしたらって話を
してるんだよ。もちろんしない可能性も
あるぞ」
「そ、そうですよね!流石に大先生でも
レベルアップまで自由自在なんて
有り得ませんよね!」
「HAHAHA当たり前じゃないか」
まぁレベル3から4なら大丈夫だと思うが
「あ、あと、もう一つありまして」
「なんだ?とりあえず言ってみろ」
不安の多いヤツだが、これでも春姫の弟子だ
しかたねぇから少しは解消してやろうかね。
「アレン様が私ごときの相手をして
下さるかどうか・・・」
あぁ、レベル7の幹部で女嫌いだもんな。
だがまぁ、今回は心配いらんよ。
「大丈夫だ問題ない」
「・・・手紙ですか?」
「アレンには個人的な貸しがあるからな
ソレを見てお前の相手を嫌がるような
ことは無いだろう」
貸し貯まりすぎだから、一つくらいは
返して貰うぞ?
――――――――――――――――――
『ソ、ソフィアよね?』
な、なんて言うか、世紀末を体験して
きたかのような風貌をしているわ!
「はっ!大先生により地獄を体験させ
られましたが、無事に生還することが
出来ました!」
地獄ってそんな。まぁアレンですら
気が狂いかけるほどの激痛ですものね。
二ヶ月前にレベル3になったばかりの
ソフィアにはまだ辛いのはわかるわ。
『良く戻って来たわね。では早速
ステイタスの更新をするわよ』
アレンの時は三日の痛みと三日の修行
だったけど、痛みだけでどこまで成長
出来るのか・・・ガチムチ三信は手に
入るのかしら?
「はっ!よろしくお願いします!」
『・・・』
「・・・」
はぁ?
「あ、あの、フレイヤ様?」
『ソフィア、アナタ何をしたの?』
いや、コレはあり得ないわ。
「普通に臨死体験と地獄での修練でした!」
『ソレは普通じゃないわよ?!』
恐るべし歪まない心っ!
いや、けどまさか本当に地獄に逝ったの?
下界の子供が?生身で?!
「あ、あの、フレイヤ様?」
あぁ、まずは現実の確認よね!
『まず、レベルアップ出来るわ』
「え、えぇぇぇぇ?!」
まさか二ヶ月でレベルアップとは。
『更にステイタスはオールSでカンストよ』
「え、えぇぇぇぇぇぇ?!」
三日の修行でオールカンスト?
いくら教導と試練とだらしなさを
指摘するスキルでもやり過ぎじゃない?!
『更に更にスキルが二つ・・・』
「え、えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ?!」
コレが問題よ!
アレンのは、ガチムチ三信だったのに
ソフィアのは我知無知哲学三信?!
哲学だったの?いや、コレ見れば
わかるけど、てっきり肉体美が売りの
男たちのナニカ関連だと思ったら、
予想以上に高尚なスキルだったのね!
表面上の効果は同じように見えるけど、
多分ソフィアの我知無知哲学三信が完成形!
成長率とかが違うんでしょう。
もうひとつは【庇獣の咆哮】?
受けたダメージを己のステイタスに
変換して戦闘を継続するですって?
つまりこれほどのスキルが産まれるくらい
肉体にダメージを受けたまま戦い続けた
ってことよね!
いつ?どこで?誰と?どうやって?
突っ込みが追い付かないわっ!
――――――――――――――――――
いきなり呼び出しを食らったから
何かと思えば、さすが師匠としか
言いようがないな。
師匠は筆頭殿を越えてると言うのは
筆頭殿の謙遜ではなく事実だったか・・・
『それでアレン。アナタが受けたと言う
命奪崩壊拳とソフィアが受けた新血愁・心霊台
の違いはわかるかしら?』
違いと言うかなんと言うか。
「はっ!我々は受けてませんが、技は見せて
いただきました。その際に概要だけは
伺っております!」
『概要だけ、なのね?』
「はっ!申し訳ありません!」
深く突っ込んで食らう気はなかったからな!
『いえ、責めてるワケじゃないの。
あまりにも衝撃を受けてね』
わかります。筆頭殿に関わることは深く
考えては駄目なんです。
しかしまぁ、基礎も何も知らない者に
呼吸と言う奥義を教えるとなると
相当な荒療治か必要になるのだな。
筆頭殿は優秀な指導者と痛みか時間が必要と
おっしゃって居たが、まさに真理だ。
「では簡単な概要をご説明させて頂きます!」
『えぇ、頼むわ』
「まず最初に、命奪崩壊拳が試練を与える
技なのに対し、新血愁・心霊台は痛みと
恐怖の後に死を与える技です!」
『「はぁ?!」』
「つまり、新血愁は対象を三日三晩苦しめ
物理的に地獄を見せて見せしめとし、
周囲に対して自分に逆らえばどうなるかを
教える為の技なんです」
『「エグい!」』
わかります。俺たちもバーバリアンや
ルー・ガルーに同情する日が来るなんて
思ってませんでした。
「えっと、ですが私は生きてますけど?」
コレが師匠の恐ろしいところだ。
「監修して死なないように調節されて
いたのだろう。普通なら激痛で目の前
さえ見れんのに、臨死体験して地獄を
体験して来たと言ったな?」
「は、はい!」
やはりそうか。
「ソレは筆頭殿がおっしゃっていた
地獄巡りだ」
『「じ、地獄巡り?!」』
「そうです。本来の命奪崩壊拳は肉体は
無意識に正しい呼吸と姿勢を保ち、
精神は地獄を体験して来る技のようです」
『3日も寝てる時間が勿体ないでしょう?
本来なら夢の中で地獄を体験して精神も
鍛えるのです』とか言ってたけど、
あの痛みの中で寝れる自信は無いぞ!
『すごく痛いのよね?眠れないくらい
痛いのに、精神を飛ばすの?
その状態で精神を飛ばしたら普通なら
死ぬわよね?』
普通なら生きることを諦めたとして
肉体が死を選ぶんだよな。
「はっ!心が死んだ状態になるか、肉体が
死んだ状態になります!
ソレをさせずに肉体は無意識でも
死なないように調節し、改造・・・
鍛えたために、ステイタスはカンスト
していると思われます!」
「い、いま改造って?!」
「体を鍛えることを肉体改造と言う
だろう?ソレだ!」
「それなら言い直しませんよね?!」
うるさいうるさい。聞こえんぞ。
俺には何も聞こえんし何も見えん!
『なるほど、あとは技術に関してだけど』
「技術的なモノは精神を飛ばして臨死体験
・・・恐らくリアルな夢を見せて
その中で徹底的に鍛えたのでしょう!」
『ゆ、夢の内容まで操るとは・・・
彼が本当に下界の子なのかどうかも
疑わしくなるわね』
「「確かに」」
神イシュタルの知り合いの眷族だから
間違いなく下界の人間なんだが・・・
規格は違うよな。
「ま、まぁソレで私は肉体が傷付いても
戦い続けたことになるんですね」
「恐らくだがな」
いやはや、筆頭殿の鍛練も無駄が無いとは
思っていたが・・・流石は師匠。
当たり前のように上には上が居たか。
いや、筆頭殿が俺達四人を見ていた
のに対し師匠はソフィア一人だったと
言うのも無関係ではないだろうがな。
どちらにしても俺は絶対に逆らわんぞ。
「あ、そ、それで、大先生からアレン様に
お手紙を預かっております!」
師匠から手紙?
「フレイヤ様、御前にて失礼しても
よろしいでしょうか?」
すぐに読まないとヤバいよな?
『えぇ、私も興味があるわ』
「・・・では失礼致します」
拝啓 アレン殿
暫くソフィアを鍛えてくれ。
敬具
『「「短っ!」」』
ま、まぁ無理難題ではないだけマシだ。
レベル4だがガチムチ三信と【観測】を
得たなら技術的なトレーニングも出来る
だろうしな。
しかし地獄でのトレーニングの内容を
肉体に馴染ませるか・・・あの人たちに
とっては地獄も鍛練場所なんだな。
――――――――――――――――――――
ソフィアがレベルアップ可能になった、か。
「やはり偉業と上位経験値は別物だな」
「やっぱりそうなんですか?まぁ前々から
先生はそう言ってましたよね?」
「だな。それが実証出来た感じだ。
それに新血愁・心霊台も実験出来たし、
今回は良い結果に終わったよ」
いやいや、毎回こうだと楽で良いのだが
「あぁ言う拷問紛いの技に耐えれる
ヤツって中々居ませんからね」
ほんとにな。普段偉そうにしてるくせに。
「やはり未熟な木人間だけでは足りんなぁ。
意思がある強者が居なくては研究にはならん」
それに今回みたいにレベルが上がりたてにも
関わらず偉業を満たしてる可能性がある
ようなヤツが居なかったからな。
リリルカはキッチリ鍛えてたが、
なんだかんだで段階を踏んでたから
サンプルとしては弱かったし。
「急造で強化しても問題なくて、さらに意思の
強い冒険者なんても中々居ませんからね」
「まったくだ。生半可な闇派閥の連中程度
じゃ実験にならなかったし、弟子を使い潰す
わけにも行かないからな。
丁度良いサンプルが居てよかったよ。
コレでナァーザと春姫も今回の探索で
レベルアップは確実だ」
カンストまでは・・・どうだろうな。
弟子次第だと思うが、出来るだけ
やってみようじゃないか。
「んーだけどナァーザさんは危機感も
足りないし、貧乏神付きですよ?
今のままでも良いんじゃないですか?」
お?貧乏神だけじゃなく、ナァーザも
なんかやらかしたか?
友達が居た方が情操教育には良いと
思ってたが、さすがに友達は選ぶか。
昔は自分と重ねてたが、なんだかんだで
ナァーザは貧乏神に愛されてるからな
・・・文字にすると非常にマイナスな
イメージしか出てこないが、
リリルカにしてみたら『あそこまで
愛されてるなら良いじゃん!』って
感じにもなるんだろうよ。
冒険者は自己責任だって言うなら、
ナァーザの怪我だって自己責任。
度重なる貧乏神の無礼と、それを無理矢理
でも止めようとしないナァーザの姿勢に
温さを感じて、今じゃ同情も共感も
出来ないって気付いたんだろうな。
「感情の切り替えは大事だが、まだ
ナァーザも使えるだろ?」
「お茶の普及ですか?」
それも無関係じゃないけどな。
「今はナァーザが消えれば上位ファミリアの
幹部の半数が胃を壊して血を吐くと言われ
てるのは知ってるな?」
「あーはい。ディアンケヒトとかのよりも
味が良いし、質も良いからって言われて
ますよね?」
「そう。ファミリアの団長とかになれば、
胃痛はトモダチ。そうなれば、少しくらい
高くてもより良い胃薬を求めるのは当然だ」
そこそこ金もあるから多少の値が張っても
良いのを買おうとするんだよな。
「あ~なるほど、半数じゃ足りないんですね?」
うんうん。文武を鍛えた甲斐があるって
もんだな!
「その通りだ。もう少し手を広めて貰う予定だ」
レベルアップすれば自然と器用や魔力も
上がる。アビリティの調合もな。
そうなれば薬の味も効果も上がるだろう。
動くのはそうやって物理的に胃袋を掴んでからだ。
なんたって俺も同じ茶を調合出来る
んだからな。
更に味も質も上。技術的にも素材的にも
負ける要素がない。
ナァーザがそのまま従うならよし。
従わないなら貧乏神を殺して俺たちが
茶と茶菓子を販売すれば良いだけになる。
「なるほど、わかりました!」
リリルカも頭の回転が早いから、皆まで
言わなくてもわかるのが楽だよな。
「ま、仲良く出来るならその方が良い。
無理して仲良くやれとは言わんが、
敵として捌くには早いな」
「了解です。あと、ちなみになんですが」
「どした?」
「そのぉ、新血愁・心霊台はリリも
受けないとダメですかね?」
ん、随分と不安そうだが弟子が
見せたんだったか?
アイツは基本的に優しさが足りんから
使ったら使いっぱなしだろうし
新血愁は立派な殺人技だ。
受ける必要があれば受けるが、受けなくて
良いなら受けたくは無いだろうな。
「いや、受けないとダメってことは無いぞ?
元々我知無知の哲学ってのは技を受けて
覚醒するんじゃなく、人生を生きていく
上で数々の荒波に揉まれて身に付ける
モノだからな」
無理矢理スキルと言う形にまとめても
人格崩壊にしかならんよ。
だからこそコイツらのはガチムチ三信
なんだろうし。
「なるほどなー。あ、リリは毎回ステイタスを
全部カンストさせてますし、レベルアップ
のスピードもじっくりやってますから、
スキルの成長率促進が勿体ないとかって
言う思いは有りませんよ?」
だからいらないってか。普通なら
「今までのステイタスがー」とか騒ぐんだ
ろうが、リリルカは問題ないのも事実だ。
ステイタスにSSがあることが一般に周知され
たらアレかもしれんが。暫くは大丈夫だろうさ。
「それはそうだな。それにサポーターとしても、
杜氏としても必要ってワケでもないしなぁ」
だらしなさを戒めるのはあって困るもんでも
ないが、別にそんなん無くても酒は造れるし
リリルカも最強を目指してるワケでもない。
「ですよねー。冒険者とか英雄とかは
なりたい人がなれば良いんですよねー」
そーゆーことだ。
―――――――――――――――――――
ポリポリ・・・む?何か嫌な予感が。
具体的には師に未熟者扱いされて
笑われた挙げ句に、命奪崩壊拳を
くらいそうな予感ですね。
作者的なレベルアップの解釈は
後日webで!
感想で話を膨らませた?
残念ながら今回は最初から
こんな感じって決めてたのさぁ!
拙作のリリルカはスーパードライってお話