ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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絢爛舞踏?による原作介入

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嫌いな人は読み飛ばし!


第81話

「わ、私達に剣を教えてくれませんか?」

 

「よ、よろしくお願いします!」

 

・・・どうしよう。

 

ティオネに言われた母趾内転筋(爪先じゃ

駄目なんだって)を鍛えるために外壁の

上を走ってたら、白兎みたいな男の子に

会って、アイサツしたら弟子になりたい

とか言われた。

 

なるほど、ティオナが言ってた通りだ。

自分の鍛練中に知らないヒトにいきなり

弟子にして下さいって言われても困るね。

 

ただ、別にまったく知らない訳ではないし、

謝る必要も有るんだよね。

 

今までは顔をあわせる度に逃げられてたから

謝れなかったし。

それを考えたら無下には出来ないんだけど……

 

「私はヒトにモノを教えれるほど

何かを修めたわけじゃないよ」

 

見た感じ二人とも完全な素人。

つまり中途半端に変な癖もついてないから、

ちゃんとした師匠について教われば

私みたいにはならないと思うんだ。

 

「そ、それでも貴女は私たちより遥かに

先を進んでる人です!」

 

遥か先、かぁ。ティオナとかティオネには

負けてるし、二人が勝てないって言う筆頭さん

とか、その筆頭さんが敵わないって言ってる

農家さんに比べたら私なんか全然だよね。

 

「前に進むためには基礎が必要で、私は

その基礎を学んでる途中。

だからヒトにモノを教えるなんて無理かな」

 

そんなことしてる暇があったら自分を

鍛えなきゃ。

ティオナとティオネもそうだけど、私が

リリルカさんに追い付くには寄り道なんか

絶対出来ないんだ。

あんな風に魔法も使えて広い視野をもってて、

踊るように戦えるようになるためには・・・

今の私には足りないモノが多すぎる。

 

「そ、そんな。それじゃベル君が」

 

「・・・エマさん?」

 

むぅ。この世の終わり見たいな顔してる。

だけど、実際女の子は双剣だし、兎少年は

ナイフだよね。

 

私じゃ教えられないよね・・・あ。良いこと思い付いたぞ。

 

コレなら私の訓練にもなるし、

多分フィンも許可を出してくれるよね!

 

「ちょっと聞いてくるから、返事は

明日でも良いかな?」

 

「え?聞いてくるんですか?」

 

ん?この少女は常識を知らないな?

他のファミリアのヒトに何かを

教えるなら団長の許可が必要なんだよ?

 

「うん。許可が無いとダメだから」

 

秘密にして欲しいとか言うヤツは悪いヤツ。

ティオネもそう言ってた。

 

「それはそうですよね!宜しくお願いします!」

 

うむ、兎少年はわかってるから悪いヤツ

じゃないみたい。

 

「よ、宜しくお願いします!」

 

むぅ。こっちは何か隠してる?

 

―――――――――――――――――――

 

 

「・・・それで私?」

 

「うん!」

 

この子はいつからこんな悪知恵を働かせる

ようになったのやら。

 

べートが別方向にランニングに行ってて

正解よね。

その場にいたら蹴り飛ばしてるし、ココに

居ても五月蝿く騒いでるでしょうね。

 

「アイズが言うように、彼にはファミリア

として謝罪が必要なのは確かだよ。

それに武装の件を考えれば、剣を使うアイズ

より双剣もナイフも使えるティオネの方が適任

なのも確かではある」

 

団長も苦笑いしてるわね。

 

豊穣の女主人でのアイズとベートの粗相だけ

なら私は関係ないけど、その元ネタである

ミノタウロスの怪物進呈はロキファミリアと

しての失態。

 

それだってアイズとベートが素直にラウルの

言うことを聞いてれば無かった話では

あるんだけどね。

 

「それならタケミカヅチを紹介した方が

早いのでは?基礎が出来てないと言うなら、

武神と言われる神が鍛えたほうが身に

付きますし、余計な怪我もしません。

月謝はこちらが払うと言う形であれば

謝罪になると思いますけど」

 

とにかく問題は過去じゃなくて今。

なんで私が他所のレベル1の駆け出しの

冒険者に指導なんかしなきゃいけないのって

話になるのよねぇ。

 

いや、素質が有るのはわかるわよ?

いきなりミノタウロスに襲われて生還できる

なんて中々居ないもの。

 

だけど自分の仕事や修行を後回しにしてまで

鍛えたいか?って言われたら、ノーよね。

 

「あぁ、確かにレベル差が有りすぎるから

下手に手加減を間違えれば重傷を与えて

しまうか。

同じファミリアならともかく、他所の

団員に怪我を負わせるのも良くない」

 

レベル6とレベル1で手加減間違えたら

普通に死にますからね。

借りを返すどころか、積み重なっちゃいます。

 

「け、けど、頼まれたから!」

 

アンタは私から技術を盗める時間を

増やしたいだけでしょうに。

 

『んーアイズたんの頼みやし、相手が

レベル1なら鍛えても脅威にはならん。

ファミリアとしては借りを返したい

ところやけど、流石にティオネを出して

までってのは微妙なラインやなぁ』

 

アイズのついでとか言い出したらベートも

参加してグダグダになるのは目に見えて

るし、むしろ団員を優先しろってなるわ。

 

アイズが我儘言うようになったのは

友達としては良いことだと思うし、

ロキやリヴェリアなら嬉しいんだろうけど、

その我儘が私に降りかかるなら・・・

単純に喜んではあげられないわ。

 

私はアイズのお母さんじゃないんだからね。

 

「別にアイズが教えてあげても良いんじゃない?」

 

「・・・ティオナ?でも私は」

 

「元々頼まれたのはアイズだし、悪いのも

アイズとベートだもん。最初に手加減が

苦手だから怪我するかもって条件で、

簡単な体術とか戦い方を教えてあけたら?」

 

良く言った!まぁ元々の話をすれば

そうなるし、ココはティオナに乗るわ!

 

「アイズの手加減の練習も兼ねると考えれば、

全くの無駄手間にはならないかもしれません。

最初にタケミカヅチを案内して、それでも

アイズの指導を望むならポーション代は

コチラの負担とすると言う形を取って

謝罪としませんか?」

 

これなら勢い余ってアイズが殺しても

問題無い・・・とは言わないけど、

十分な優しさを見せてるわよね。

 

『なるほどなぁ。そもそも駆け出し冒険者が

アイズたんに教わることがご褒美やし、

怪我の可能性を説明した上でポーションを

負担したり、事前にタケミカヅチを紹介する

なら、その後の修行で手加減を間違えて

痛め付けたとしても謝罪にはなるのか』

 

そうそう、本人がソレでも構わないって

言うならご褒美でしょ?

 

「で、でも・・・」

 

自分が不利になりつつあると気付いたわね。だが遅い!

 

「それに他人に教えることで気付くこともあるのは確かよ?」

 

筆頭様曰く、教えて学ぶの理よ!

 

「そうだね!それに変な癖がつくかもって

心配してるけど、そんな心配をしてあげる

筋合いは無いし、そもそもだけど多分

アイズが教えても変な癖はつかないよ?」

 

「えっ?そうなの?」

 

「それはそうよね。アイズは魔法剣士だから

普通の双剣使いやナイフ使いに技術を

教えることなんて出来ないもの」

 

まったく、そのベルとか言うのもエマとか言うのもアイズに何を求めたのやら。

 

「じ、じゃあ私は何を教えるの?」

 

そんなの決まってるじゃない

 

「「戦い方」」

 

「???」

 

 

―――――――――――――――――

 

 

ティオネに頼んで二人を鍛えてもらう

ついでに、私も修行しようとしたのに

・・・もう私が教えることになってない?

 

「つまるところソイツらは、アイズに教えて

もらいたいのよ」

 

『はぁん。そう言うことかい』

 

どういうこと?

 

「だからアイズが教えれば良いんだよ!

そうだなー。あっちから斬りかからせて

アイズが捌く。

その時に隙があったら蹴ったり、より

良い攻めかかり方を教えてあげれば

ソイツらの練習になるよ!」

 

ふむ、そうなの?

 

「アイズも未熟者が自分に斬りかかって

くるタイミングとか、そう言うのを見る

練習にもなるわよ」

 

おぉ!なんとか軌道だ!

 

「うーん。確かにそろそろアイズも指導の経験を

積んでも悪いことはない、かな?」

 

フィンまで認めるなら、きっとそうなんだよね!

 

「なるほど、そう言うものかもしれんな。

ただやり過ぎないように監督は必要だろう」

 

『「「「じゃあリヴェリアで」」」』

 

「な、何?!」

 

知ってる!言い出しっぺの法則だ!

 

「そう言うわけで、期間は次回遠征予定の

出発日の前日まで。具体的には10日間だね。

時間は午前中くらいが良いかな。

リヴェリアが仕事がある場合はガレスを

監督につけようか」

 

「お、おい!」

 

リヴェリアは決定だよ。何かあったら

回復魔法お願い。

 

「ん?儂か?」

 

ガレスは元々私たちを鍛えてくれたし、

何かあっても大丈夫だよね!

 

「ティオネとティオナは暫く温存したい。

大体こんな時期にわざわざアイズを狙って

弟子入りを申し込んで来るようなヤツは

信用出来ないだろう?」

 

えっ?そうなの?!

 

『確かにな。唯でさえギルドもヘルメスも

ディオニュソス達も何かしとるし、農家も

ダンジョンに潜るって話やしな。

アレは間違いなく筆頭さん関連やろ?』

 

「だと思うよ?元々ダンジョン探索は

予定してたみたいだけど、鈴のことを

考えたら無関係じゃ無いよね」

 

ほほう。農家さんは筆頭さんに会いに行くのか。

 

「「アイズ、絶対邪魔しちゃダメだからね!」」

 

「し、しないよ!」

 

私だって垂れ流しは嫌だよ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

さて、コレでその二人はアイズに

押し付けることができたけど・・・

 

「ティオナは今回の件どう思う?」

 

「んーフィンが言った通り、アイズを

狙って来たのはわかるけど・・・」

 

そうよね。だけどそもそもの話、

何でアイズを狙って来たのかが

わからないわ。

 

『時期的に怪しいのも事実やけどな。

単純にその少年がアイズたんのファン

だったとかは無いん?』

 

「それだけなら弟子云々は無いわよ。

普通に仲良くしましょうで済む話ね」

 

実際コッチには負い目もあるんだし。

 

アイズ・ヴァレンシュタインって言う

ブランドに群がって来るような阿呆共なら

間違いなくそうする。

となると、弟子入りすることに意味がある?

 

「ティオネの言うとおりだよロキ。

アイズが有名な剣士なのは事実だけど、

ソレは指導者としてじゃない。

レベル1の冒険者が師事を仰ぐような

実績なんて無いんだ。さらに使う武器も

違う・・・明らかに不自然なんだよ」

 

「ですね。アイズが私に話を持ってきたように

ロキファミリアでナイフや双剣を使うのは

私ですから、私を師匠として紹介してくれって

言うならわかります。ですがアイズに弟子入り

したいとなると・・・」

 

『ま、それもそうか。・・・アイズたんの

人の良さに付け込んだ仕込みってことか?』

 

そうなるわよね。

 

「以前アイズに接触してきた影みたいな

依頼主が彼らの思考を操ってる可能性もある。

・・・と言うかその可能性が高いかな?」

 

「ですね。流石にレベル1の駆け出しが

私たちを罠に嵌めようと考えるのは

無理があります」

 

つまりソイツらは自覚が無いだけで

誰かの操り人形になってるわけね。

 

『そうなると怪しいのはソイツらの主神か?』

 

それは・・・どうかしら?

 

「ストレートに考えればそうだけど、

ココまで回りくどい事をしてくる敵が

そんな単純な手を打ってくるかな?」

 

団長の言う通りよね。

 

一応そう見せかけて・・・って

作戦もないわけじゃないけど

 

『・・・なんにせよ裏の裏って可能性も

あるから警戒はしとくべきやな。

あ、ちなみにそいつらの所属ファミリアはどこなん?』

 

疑い出せばキリがないけど、最低限

警戒しなきゃいけないところは警戒

しないと。

 

「少女の方は知らないけど、少年の方は

前にアイズがギルドのアドバイザーから

聞いてたらしいね」

 

わかっててなんで報告してないのかしら。

報告・連絡・相談の必要性は教えた

はずなんだけど。

あぁ・・・さてはあの子、自分で謝罪しようと

してたけど、色々あって忘れてたのね?

 

「報告してこなかった理由は色々ある

みたいだけど、今回は不問にしよう。

こうして謝罪する機会は得られたんだからね」

 

実際忙しかったし、今回は仕方ない、か。

 

「それで、少年の所属なんだけど・・・」

 

『「なんだけど?」』

 

「ヘスティアファミリアだってさ」

 

「ヘスティアファミリア?ですか?」

 

聞いたことないわね。

ん?ロキがプルプル震えてるけど?

 

『どチビんとこかい!!』

 

・・・知り合い?この感じだと、ロキと

仲が悪い敵と言うよりは、悪友?みたいな

感じなのかしら?

 

なんにせよ、少年の主神はロキに任せて

良さそうね。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『ソフィア』

 

「ハッ!」

 

『貴女の妹がアノ子に接近してるのは

知ってたけど、アレは本当に貴女の妹なのね?』

 

「ハッ!間違い無く妹のエマ・フローレスです!」

 

『・・・』

 

どういうこと?一つの体に二つの魂が

入って居るように見えるわ。

 

稀に居る前世の記憶持ちとかではない。

 

アレはあくまで魂が集合意識に溶け込む

前に転生した場合におこる現象だから、

結局魂は一人分だもの。

 

二重人格とも違う。アレも一つの魂を

二つに分割しているだけ。

 

ならアレは憑依とでも言うのかしら?

元の魂に何か別の魂が乗り移ってる?

 

『そのエマは昔からおかしな言動はあったかしら?』

 

「いえ、英雄譚を好むごくごく普通の子でした」

 

『・・・そう』

 

さて、コレはどう見るべき?コレは昔から

面倒を見ていたソフィアが何も気付かない

ような生易しい症状じゃない。

 

生まれた時から擬態していた?

それともソフィアと離れてから何かに

取り憑かれた?

 

普段なら【面白い】とか思うのかしら?

それとも【アノ子に近づくな】と警告

すべきなの?

そもそも、何故あのお人形に師事する

必要があるの?

それにチラチラとコチラを伺ってるわね。

私がアノ子を見てることを知ってる?

 

「わ、私の妹は何かに操られているのでしょうか?」

 

『その可能性は高いわね。ただその目的がわからないわ』

 

危害を加えようとしてるわけじゃない。

むしろアノ子の成長を促進しようと

しているの?

 

だけどソレなら師事すべきはロキの

お人形では無く、武術の基礎を習得している

タケミカヅチじゃないの?

彼はヘスティアとも仲が良いし、眷族の

レベル的にも違和感がないわ。

 

所属はヘルメスファミリアだったわね。

戻って来たかと思えば早速妙な動きを

して。一体なんのつもり?

 

『とりあえず今は様子見よ。動くべき

時が来たら貴女にも指示を出すから

今はその時に備えて鍛えなさい』

 

「ハッ!」

 

ソフィアに今まで以上に戦う理由が

出来たわね。

コレは彼女の成長に繋がるでしょう。

だけど一体アレは何がしたいの?

 

喧嘩なら買うけど、そんな感じでもないし。

 

ヘルメス・・・彼と違って私たちに何の

得も齎さない貴方の小細工。

 

楽しむには無粋が過ぎるわ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

いくら文化的な私でも我慢の限界はあるのよ?

 




ドイツ軍基地に侵入しようとする
ジョセフ並に不自然・・・アレ?
あんまり不自然じゃない?

むしろあそこにドイツの基地がある方が不自然?

不自然とは・・・ってお話

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