ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない   作:カツヲ武士

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地上は今日も大荒れのもよう

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第82話

『ヘルメスがフレイヤのお気に入りに

ちょっかいかけてる?』

 

「らしいね。さっきソフィアが来て

フレイヤからの伝言だって言ってきたよ」

 

まったく、アイツがダンジョンに潜った

と思ったらコレだ。

 

フレイヤと私の仲違いを狙ったり、

アイツの悪評を広めたりと何がしたいのか

さっぱりわからん。

 

アイツが言うには、他はともかくヘルメス

の狙いは「物語を動かす」ことらしいね。

 

登場人物を定めて、勝手に試練を与えて

自分好みの英雄を作るのはゼウスやヘラの

同郷連中の癖みたいなもんだが、私たちを

巻き込んでまで育てたい子供ってことか?

 

それで私が興味を抱いて、その子供にちょっかい

出してフレイヤの怒りを買って戦争になる?

 

ちょっと前の私ならそれも面白そうだって

乗ったかもしれないけど、今はフレイヤの

子供より自分の子供の成長が楽しみだし、

食い物や飲み物の開発だって忙しい。

 

フレイヤの眷族がフレイヤ本人からの手紙を

持って頭を下げて習い事までしに来てるしね。

 

つまりその眷族は名代・・・ってことは

本人が私に頭を下げてるのと一緒だろ?

 

戦闘力で負けても技術力や文化の度合いで

勝ってるから悔しくもなんともないし、

正直わざわざ子供一人のために戦争なんか

起こす気はないんだよねぇ。

 

うんうん、アイツが言ったように元が違う

種類の美なんだから、住み分けりゃ良い

だけの話だったよ。

 

ヘルメスとの面会は明後日の予定だが、

おそらくヘルメスはフレイヤからの使者が

来る前に私に接触して興味を引こうと

したんだろう。

だがフレイヤの動きが早い。

いい加減連中の相手に疲れたか?

 

ギルドもヘルメスもディオニュソスも

ゼウスの同郷。

ロキやフレイヤ相手に何らかの策を

弄してる可能性は高いからね。

 

それなら私はどうするべきだ?

カーリーとアイツの狙いはわからんが、

ソーマからはアイツに頼まれて倉庫を

貸すことになったが、別に競合や敵対を

するつもりじゃないって連絡もあったね。

 

ソーマとカーリーは同郷だったか。

そうなるとガネーシャはどう動く?

アレも同郷だがギルドに近いよな?

知性ある魔物に関しては間違いなく

関わってるだろうが・・・アイツが

ガネーシャに何かしたって話は聞かないね。

 

つまりガネーシャはギルド側と踏んで信用

ならないと判断した?

 

まったく、アイツが動けばどれだけの船が

沈むやら。

とはいってもウチはイザとなったらここから

離れれば済むだけの話だから問題はないがね。

 

衣食住・それぞれに欲が宿る以上私は

どこでもやっていける。

 

あとは叔母様へ挨拶もしておきたいけど

・・・もともと簡単に大衆にお顔を晒す

ヒトでもないし、接触が難しいんだよねぇ。

 

「あぁ、それでそのヘルメスの眷族と

フレイヤのお気に入りが、ロキのところの

お人形に弟子入りしたんだとさ」

 

『はぁ?アレに弟子入りして何になるんだい?』

 

普通弟子入りするなら、アイツの弟子の

大切断か怒蛇だろ?

 

「ソフィアはアタシの興味も引きたいんじゃ

ないかって言ってたけどねぇ」

 

『あぁ、ソレもあったか』

 

昔はホント執着してたからね。

 

そうなると、ロキのお気に入りのお人形と

フレイヤのお気に入りの子供を使って

私たちを動かそうとした?

 

一応春姫の魔法を使えば今のフリュネと

アイシャならロキファミリアは潰せる、か?

 

んー九魔姫次第ではあるが、現状だと

潰せないまでも結構な損害を与えることが

できるね。

 

ロキかフレイヤ、どっちかに損害を与えて、

更に歓楽街の利権を狙ってるのか?

 

どんなお題目を並べても歓楽街が無い街は

無いからね。

私たちの力を落として、自分たちは莫大な

経済力を身につける。

そうやって敵対勢力を潰す算段でもしてる?

 

だとしたら舐められたもんだ。

奴らの都合に合わせて踊る必要もない。

 

『フリュネ、とりあえずヘルメスとの面会は中止だ』

 

「あいよ・・・潰すかい?」

 

さて、前回の探索でレヴィスとかいう

調教師に主力を潰されたらしいが・・・

ヘルメスの力は情報力とも言うべき力。

 

迷宮都市の外にアンテナを張ることで

私たちとは違う視点で罠を仕込むのが

ヘルメスのやり口だ。

それに「動かしている物語」とやらが

何を意味するのか・・・

 

『いや、まだだ。アイツが態々生かしてる

のには何か意味があるはずだからな』

 

そうじゃなかったらああして暗躍

してるヤツなんざ真っ先に消すだろ?

オラリオから離れてる時に闇討ち

したらそれで終わりだ。

ソレをしないってことは何かしらの

策が進行してるってことだろう?

 

「あぁ、旦那が無意味な事をしないって

のは同感だ。ヤツらを利用して何かを

計画してたら・・・潰すのはダメだね」

 

『そう言うこった』

 

少なことも私は叔母様もアイツも敵に

回す気はない。

あのヒトは私を可愛がってくれるけど、

絶対に甘くはないからね。

天界に帰った時にどんな目に遭わされるか

わかったもんじゃない。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『用が出来た・・・か』

 

イシュタルもフレイヤも僕との接触を

絶ってきた。

さてコレはどういうことだ?

 

「無双農家さんがダンジョンに潜る際に

何かを言付けたのでしょうか?」

 

『・・・有り得るね』

 

実際彼は何年も前から何かを知っている

ようだったよな。

 

ただ僕がベル君を見つけたのは、彼が

迷宮都市に来ることを心配したゼウスが

僕に彼の事を見守るように頼んできたから。

 

つまり彼に対して僕が興味を持ったのは

今年に入ってからだぞ?

 

少なくとも二年前から何かを知ってたが

それは何だ?

 

まぁ今回のウチの眷族の壊滅はウラノスの

ところの眷族が僕の眷族を勝手に巻き

込んだから。

そこに無双農家は関係ない。

 

そのへんはアスフィにしっかり理解

させたからフィルヴィスみたいに

無駄に彼を敵視することはないだろう。

 

・・・そもそも僕が嫌われてる

からアレだけど、それだけなら彼は

手を出しては来ない。

 

彼は感情では動かない。自身の好き嫌い

すら許容する寛容さがあるからね。

 

じゃあ僕がいない間に何かがあって、

僕もそれに関係してると思われてる

って言うのが今の状況だよなぁ。

 

いや、普段から怪しげな動きをして

周りを煙に巻いてるのはわかるけどさ。

 

彼を見つけてからイシュタルやフレイヤに

対する仕込みも少しはしたけどさぁ、

警戒されるようなレベルじゃないだろ?

 

コレ絶対俺が黒幕扱いされてるよ。

 

実際今の段階で俺が関わってるのって

4割くらいだぞ?

オラリオの眷族の主力が壊滅して更に

影響力が減ったし。

 

まぁレベル詐称については、アスフィの

レベルアップは申請したし他は死んだから

誰にも突っ込まれることはないだろうけど。

 

だけど他に関しては潔白ってわけじゃない

から疑いを晴らすのは無理だし。

 

あぁ~ウラノスめ!余計なことを!!

 

あとミアハ!あの馬鹿少しは抑えろよ!

もうアイツの後ろに釣り糸が見える

レベルじゃないか!

 

なんでディオニュソスはアレと仲良く

してんだよ!

おかげで俺も共犯だよっ!!

 

コレでベル君に接触したら確実にフレイヤ

に喧嘩売ってるって受け取られるよね?!

 

「あの、それでヘルメス様?」

 

『うん?』

 

あぁ、農家の話だったっけ?

 

「エマをベル・クラネルに接触させて、

剣姫の弟子にしたのは何かの策ですか?

彼女たちと関わるなら事前情報が

欲しいんですけど」

 

『・・・は?』

 

エマ?確か姉を探しに来たとか

言ってた子だよね?

 

ベル君と接触してたの?剣姫の弟子??

アレと男殺しとの因縁知ってるよね?

 

つまり、現在僕はフレイヤのお気に入りと

ロキのお気に入りに眷族を接触させて、

イシュタルのところの団長を釣ろうと

してると思われてる?

だから会談も断られた?

 

いやいやいやいやいや!

無双農家とか関係なく自爆じゃん!

 

事前準備も何もできてないぞ!

 

男殺し一人でお腹いっぱいだってのに

何してんの?!

 

そもそもエマがベル君と関わってるのは

偶然だろ?・・・偶然だよな?

 

まぁそれは後で確認するとして、

なんで剣姫?

 

ベル君の交遊関係を見たら、弟子入り

するならヘスティアやミアハ絡みで

タケミカヅチがいるじゃないか。

 

まぁ彼もミアハとは普通の友神付き合い

以上の関係ではないらしいけど。

それでもヘスティアとは友神だろ?

 

このことをロキは知ってるのか?

もし知ってたら絶対警戒されてるよね!

 

 

どーーーーーすんだよぉぉぉぉ!

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『ヘルメスファミリア?』

 

ここに来てヤツか。

 

「らしいね。特に隠すことなく

アイズに教えてきたそうだよ」

 

「あぁ、それは私も聞いた。それで

ベル・クラネル少年との出会いは、

彼がヘスティアファミリアに入って

少ししてから。

道に迷って悪漢に絡まれてるところを

助けてもらったんだそうだ」

 

つまり出会い自体は偶然?けどその後の

行動がおかしいやろ?

 

「彼女が24階層に居なかったのは

レベル不足が原因かい?」

 

まぁそれはそうやろ。ウチらかてレベル

1を遠征に組み込むことは無いからな。

 

「本人はそう言っていたな。あそこも

もともと団員は多いから、少なくとも

レベル2以上なければ遠征には参加

できないそうだ」

 

なるほど、だから遠征に関係なく

どチビの眷族と一緒に探索してると?

そこがおかしいよな?

 

主力が壊滅したなら真っ先にすべきは

再編成と育成や。

 

いくらヘルメスが都市の外を出歩いてる

言うても此処までダメージを受けて

放置なんざありえん。

 

悪巧みするにも手足が必要や。

アスフィがレベル4になったかて

一人じゃなんも出来ん。

 

その上で・・・

 

『そうなると、自分の眷族の再編成を無視

してヘルメスファミリアがアイズたんに接触

してきたってことになるんやけど』

 

こうなる。一体何が狙いなんや?

 

「自分たちが損害を被った以上、僕たちの

目を他に逸らそうとしてるとか?」

 

『他?』

 

なんや?

 

「例えばイシュタルファミリアの団長は

アイズと因縁があるよね」

 

『・・・ディオニュソスも前に言っとったな。

ウチらの中ではケリが付いとる事やけど』

 

アッチはそうとは限らんか?

 

まぁヘルメスも自分が胡散臭いと

周囲に認識されとるのは自覚あるやろ。

 

自分の勢力が弱まったところに止めを

刺されんようにイシュタルをコッチに

向けようとしとるんか?

 

向こうの団長はレベルが4で神秘持ち。

どんな切り札があるかわからんから

それなりの力がなければ潰せん。

 

そんでそれなりの力を持つウチラが

牽制しあってるうちに態勢を立て直す

つもりか?

 

しかし、そこにどチビのところの眷族が

どう関わってくるのかがわからんな。

 

「ベル少年に対してアイズに師事するように

強く推したのもエマと言う少女だそうだ」

 

『(ΦωΦ+)ホホゥ・・・』

 

「ロキ、その神特有の顔で会話を

するのはやめてくれ。

読むのが大変なんだよ」

 

『あぁスマンスマン。こうでもせんと

中から滲み出るモノを抑えるのが

大変でなぁ』

 

いやいやヘルメスめ。やってくれる。

 

「君の気持ちもわかる。ヘルメスは僕たちが

彼に対して借りがあることを理解した上で、

少女に接触と交渉を行わせアイズをテーブルの

上に載せてきたわけだからね」

 

「ベル少年もエマ少女も修行自体は

真面目に行っている。つまり彼女の

役目はそこまでだという事か?」

 

そうやろうなぁ。そのエマとか言う奴を

脅迫しようが拷問しようが何も知らんやろ。

 

「だろうね。問題はそこから何を仕掛けて

くるかって言うことだ。

感謝の気持ちとか言ってモノや食事を

与えられても、絶対に手にするなよ」

 

あぁ、神秘を使った道具を仕込みに

使う可能性もあるか

 

「・・・無垢な少年少女を使った

罠か。反吐が出るな」

 

ウチも偉そうなことは言えんが、

控え目に言ってもクズの発想や。

 

「あくまで可能性だ。他にも

何か企んでる可能性があるから

用心に越したことはない」

 

『せやな。絶対に隙は晒さんように

せんとあかん』

 

「そうだな。アイズには何も知らせずに

いた方が良いと思うか?」

 

・・・難しいところやな

 

「相手を引きずり出すなら知らない

ままの方がいいだろう。

下手に相手の誘いに乗る気が無いなら

教えた上で警戒させたほうが良い」

 

そうなるな。

あと留意すべきは細かい目的や。

 

『・・・イシュタルの仕業に見せかけた

襲撃とかがありそうやな』

 

「確かに、それもありえるね」

 

ティオナが言うには空を飛んで上から

爆発する薬を投げつけて来るとか?

 

アイテムの効果ならレベルも関係ないやろし

モノによっては相手が低いレベルでも

アイズたんにダメージを通すことも出来る。

 

流石にそこまでわかりやすいモンは

使わんやろうけど・・・

 

いや、まさか!

 

『ヘルメスめ、ウチラと無双農家を戦わせる気か!?』

 

「何だと!?」

 

「そうか・・・神秘を持ってるのは万能者

だけじゃない。

彼はダンジョンに潜ってるが、アイテムは

関係ないからね。

イシュタルファミリアと懇意にしてるし、

僕たちには接触禁止令が出てることも

知ってれば、眷族をイシュタルの連中に

見せかけて神秘のアイテムを使った襲撃を

させるだろう。

そうなれば真偽はともかくとして僕たちは

イシュタルファミリアに確認の使者を出す。

謂れのない誹謗を受けたイシュタルが

僕たちと戦うことを選べば・・・」

 

その場合、非はコッチにある。

イシュタルは実際何もしとらんし、

売られた喧嘩を買っただけ。

 

歓楽街を支配するイシュタルが、喧嘩を

売られてなぁなぁで済ませたら面子が

立たんから、喧嘩を売った方が全面的に悪い。

 

リリルカや筆頭さんと一緒に帰ってきたとき、

イシュタルとウチらが戦闘状態になっとったら

間違いなくヤツはイシュタルに付く。

 

『嫌やぞ!ウチは命奪崩壊拳を受けるのは絶対に嫌やぞ!!』

 

垂れ流しなんてしてたまるか!!

 

「もちろん僕だって嫌だ。自分の意思で

敵対して覚悟を決めた結果ならまだしも

・・・いやそれでも嫌だけど、

まぁ納得は出来る。だけど他人に

踊らされた挙句に喰らうのはダメだ!」

 

「よし、アイズに知らせて警戒させよう!

絶対に神秘のアイテムを使わせるような

隙を与えてはいかん!」

 

リヴェリアもか。まぁ当たり前や。

イシュタルに勝ってもその後がダメや。

アレンを子供扱いする筆頭さんは恐らく

レベル7に匹敵するし、農家だって

少なくともレベル6や。

闇討ちされたら防げる奴がおらんもんな!

 

『イシュタルにも使者を出しとこか?』

 

あくまで予想や。だけどコレはあかん!

万が一の可能性すら無くす必要があるで!

 

「そうだね。もし本当にイシュタルが

何かを企んでいても、コッチは警戒を

してるんだって事をアピール出来るし、

何も企んでないならそのまま友好の使者だ」

 

くそっ!農家がオラリオから離れた途端に

動きよってからに!

 

今は証拠が無いから手は出せんが

この恐怖は絶対忘れんぞ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

例えコッチの勘違いでも、紛らわしいこと

したヘルメスが悪いんやからなっ!




水銀さん各勢力に、勘違いされる。
まぁタイミングも日頃の行いも悪いから
シカタナイネ!

みんな最悪を想定するのは当然ですよねってお話
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