ダンジョンにこだわらないのは間違っているかもしれない 作:カツヲ武士
オリ設定!
オリ展開!
ふっ、いつから仕事が暇だと錯覚していた?
嫌いな人は読み飛ばし!
『いやーもう、ほんと酷い目にあったわ!』
お昼過ぎから一晩中だなんて・・・
もう!彼にも困ったものね!
ホント、知的財産も財産なんだから
下手に手を出しちゃ駄目よね。
アレだけのモノだもの、賠償だって
高額になるのは当たり前!
もしかしたら昨日のだけじゃ支払い
には足りないかもしれないわね。
あぁもしも「まだ足りない」って
言われたらどうしようかしら?
うーん、ちゃんと支払わないと
現物を渡してもらえないかも
しれないわよね。
そうなったら信用問題だし、
それに・・・何でもするって
言っちゃったし。
一回だけなんて限らないわよね!
『いやーホント、困ったわ!
どうしようかしら?』
『にやけながらそんなこと言っても
説得力ないと思うけど・・・
それに妙にツヤツヤしてるよね?』
『あらヘスティア、居たの?』
この子にも一目で分かるくらい
にやけてたのかしら?
ツヤツヤは・・・シカタナイわよね!
『そりゃ居るよ!仕事だからねっ!』
ほー。何ていうか、少し見ない間に
成長したのかしら?
・・・まだまだお子様だけどね。
『な、なんだい、その、何ていうか
家で飼ってる小動物が微妙な芸を
覚えたかのような、微笑ましいモノ
を見る目は!』
妙に具体的だけどあやふやな例を
出してきたわね。
・・・微妙な芸って何かしら?
『いや、アンタが仕事だからって
強弁できる日が来るなんて・・・って
思ったらつい』
『む、むぅ。ソレに関しては
何とも言えないよ。悪かったね』
『良いの良いの。今はちゃんと
働いてるんだし』
あの頃と比べたら全然マシよ
『そうそう、仕事といえばミアハへの
借金はどうなったの?
私への借金はあくまで物納だったから
アレだけど、アッチはタダでさえ少ない
現金を借りたんだからね。
返済はアッチを優先しなさいよ?』
今は金銭的な余裕はあるらしいけど、
やっぱりそう言うのはちゃんと
しないとダメよね。
『あぁ、うん。ベル君も借金のことを
言われたらしくてね。
少しずつでもいいから返そうってなって
とりあえずミアハに5000ヴァリス
返したよ』
『うんうん、5000ヴァリスでも
返さないよりはマシ・・・待ちなさい』
『え?』
コイツ、今、誰に返したって言った?
『・・・ミアハに返したの?』
『え?あぁ、うん。なんかフラフラ
してたし、お金が無かったみたい
だったからご飯奢るついでにね』
ナァーザ、ごめんなさい。私の
説教が足りなかったわ。
・・・まぁいいや()
よくよく考えたらその辺はミアハと
ナァーザの問題だし。
個人営業の会計は色々あるから、
他所の会計に口出ししちゃダメよね。
よし!さっさと話題を変えましょう。
『あぁそうそう!そういえば眷族の子は
大丈夫だったの?』
なんか昨日早退したらしいじゃない?
『・・・急に話題を変えてきたね?
えっと、ちょっと怪我してたけど
ミアハから貰ったポーションで治ったし。
意識とかもちゃんとあるから大丈夫だよ。
今はゆっくり休養中さ。
昨日は早退して悪かったね』
ふーん。へー。ほぉー。
なんでもこの子の眷族が
ロキファミリアの剣姫たちに
運ばれてきたとか?
ダンジョンで何があったのやら。
本神がいうように問題ないからこそ、
こうして仕事に出てきてるんでしょうけど。
『良いのよ、たった一人の眷族が
大事なのはわかってるし、
こっちの問題も解決したしね』
私も最初の眷族は特別可愛かったしね。
それに昨日この子が居たらあんな事には
なって無かった可能性もある・・・
結果オーライね!
『あぁ、なんか最近ずっと悩んでたよね?
解決したのかい?』
『えぇ、色々解決したわよ』
本当に色々・・・壺といい肩こり腰痛、
つまらないコンプレックスとかも
全部吹っ飛ばす感じで解決してくれたわ!
フレイヤとはもう少ししたら話をしなきゃ
いけないけど、とりあえず今は椿たちが
居ない間のファミリアの運営よ!
『・・・頭抱えて溜め息ついて
悩んでるよりは百倍良いけどさ』
『でしょ?それに私は鍛冶神なんだから
まずは動かないとね』
そんなところが私の美さの芯だ
なんて言われたし・・・
あぁ、今は無性に鍛冶がしたいわ!
『なんか燃えてるけど・・・とりあえず
今日はお客さんの予定も無いし、店頭で
売り子してるから。何かあったら
呼んでおくれよ』
『そうね、よろしく頼むわ』
あ、鍛冶をする前に部屋の掃除を
しないとね。
流石にコッチは他人に任せるわけには
いかないんだけど・・・イシュタルとか
どうしてるのかしら?
『ヘスティア・・・はわからないか
ごめん、何でもないわ』
この子が片付けてるのは精々
自分のヨダレくらいですもんね。
『なっ、なんだかよくわからないけど
無性に負けた気がするよ!』
あんたはそう言う意味じゃ
いっつも負けてるわよね?
アレだけベル君ベル君って言ってるのに
未だに何の進展もないなんて・・・。
可愛い顔と凶悪な体の持ち腐れよ。
そりゃロキも羨ま死ねって騒ぐわ。
もういいけどさ。
『良いのよーお子様のヘスティアは
黙って働いてれば良いのよー』
『くっ!なんだいなんだい!
その上から目線は!』
いや、実際小さいし?
だけどアレよね。あんなに激しく求め
られたら、もう女として見られてない
なんて言えないわよね。
順当に行けば次に会えるのは3日後かぁ。
・・・少しくらい外出しても良いわよね?
仕事の合間を見てナァーザの店に
お茶を買いに行ってみたり、
イシュタルのところに営業でも
行ってみようかしら?
やっぱり殿様商売はダメよね。
それに普段眷族にさせてることを
理解することも大事だし。
あんまり他所のファミリアの子と
ベタベタ接触するのはよく無いけど、
偶然なら仕方ないわよね!
うーん、そうなると、どんな服が
良いのかしら?ドレスみたいなのは
流石にアレだけど、普段着で
変に着飾ったら不自然よね?
かといって何時ものシャツとか
レギンスパンツも・・・
日常でのオシャレって誰に聞けば
良いのかしらね?
フレイヤもイシュタルも開放的
すぎて参考にならないし。
『ヘスティア・・・は駄目ね。
ごめん、何でもないわ』
こんな布と紐で外をうろつくのはねぇ。
もう痴女丸出しだもの。彼はそういうの
あんまり好きそうじゃ無いし。
『遠くを見たり真剣な顔で何かを考え
始めて、なんか顔を赤くして頭を振った
かと思ったらイキナリ駄目出しかい?!』
だって布一枚と紐だし・・・行動も
無意識に巨乳を強調してるわよね。
これでなんでゼウスとかポセイドンに
無理やり奪われなかったのかしら?
姉って立場で言ったら他の二人も
そうだったけどしっかりヤられてるし。
『だからこそお子様なんだけどねー』
『何かひどい言われようだよ・・・』
こんな格好してるのに手を出されないのは
良い事なのか悪い事なのか。
ま、私の場合は良い事だったけど。
ヘスティアも処女こじらせてないで
さっさとベル君とやらに手を出さないと、
誰かに持って行かれちゃうわよ?
『ぐぬぬ!ヘファイストスが見たこと
無い顔してるよ。この敗北感は一体
何だろうね!』
ふっ。お子様にはまだ早いわ。
貴女は黙って働いてれば良いのよー。
―――――――――――――――
『レベルアップだ!頑張ったなナァーザ!』
「そうですか」
『む、?あまり嬉しそうではないな。
疲れたか?それともダンジョンで
奴にナニカサレタか?!』
・・・頑張るのはこれからよね。
「ミアハ様、お話があります」
『な、なんだ?留守中の生活費か?
た、タケやディオニュソスが食事を
奢ってくれてな!あぁヘスティアも
アレだった!ツケはして無いぞ?!』
「真面目な話です。茶化さないでください」
いえ、それもかなり気にはなってたし、
後で補填しないとダメなんだけど。
それにヘスティア様って言った?
ベルの主神で20万ヴァリスの神様?
ご飯奢ってもらった?そんなお金あるの?
『そうか・・・無理やり金庫を開けよう
とした跡に気付いたか』
「・・・そんなことしてたんですね」
何してるんですかねぇ?金庫には
絶対触るなって言いましたよね?
もしかしてツケはしてないけど、
いろんな場所に借金とかしてるんじゃ
ないでしょうね?
『・・・あーうー』
何かを喋ったら自爆する可能性が
あると判断して口を噤んだ?
コレは他にも何かやらかしたわね?
半月にも満たない短期間で一体
何をやらかしたの?
権利書とか手形には手を出せない
ようにしてるからその線は無い。
いや、だけど口約束や借金は借用書
さえ相手が用意すればいくらでも
できるし・・・
金利見ないで借金とかしてたら
今すぐにでも返済しなきゃ駄目よね?
悪質ならリリルカさんにも協力を
仰いで組織ごと潰すのも有り、か。
被害者がミアハ様一人ってことは無い
だろうから、それだけで数多くの
ヒトが救われて先生に素材の提供
も出来るわね。
そうなれば周りの敵意も少しは
減らせるかしら・・・。
先にソッチを話した方が良いかしら?
それとも先生のことを先に話すべき?
どっちも感情的になったらダメなこと
だけど、まず優先すべきは命に直結
する方よね。
・・・ミアハ様が何をしでかしたか
によって変わるか。
なんでも先生が言うには先生には
先生の企みがあるから、別に無理して
ミアハ様の態度を変えさせる必要は
無いって話だったけど
・・・ソレ以上にお世話になったヒトの
悪評を垂れ流すなんて行為をコレ以上
させるわけには行かないの。
そういうのを理解した上で先生の
策に協力するならまだしも・・・
いや、ミアハ様は隠し事なんか
できない神様だから、誤解を解いたら
先生の策を潰すことになるんだけど。
さてこの場合どうするのが正しいの?
『ど、どうしたナァーザ?
やはりヤツに何かされたのか?!』
・・・やっぱりコッチね。
流石にこの勘違いは許容出来ない!
「いえ、そもそも今まで先生に性的な
ナニカをされたことはありませんし、
技術や商品のために、こちらから
そのようなことを持ちかけたことも
ありません」
なんか生産系や医療系でそう言う噂が
流れてるらしいけど・・・先生が
そんなことで技術の漏洩なんかする
はずないじゃない。
『う、嘘では無いな。いや、しかし・・・』
ちゃんと嘘か本当か見分けて下さいよ?
「大体そもそもの原因は私じゃないですか」
『む?どういうことだ?』
そのままの意味ですよ。
「ダンジョン探索で不覚を取って
無様に死にかけた私が悪いと言う
ことです」
『それはちがうぞ!』
「違いません。ダンジョンにおいて
冒険者は独立独歩の自己責任。
あの時の私達は準備も知識も覚悟も
実力も足りませんでした。
その結果があの怪我でこの右手です」
そう、先生たちを見れば分かる。
ダンジョン探索に必要なのは
レベルだけじゃない。
情報も道具も知識も技術も、全部準備
してからじゃないと潜っちゃ駄目なの。
それでも不測の事態は起こるから、
それに対応できる遊びも重要。
お金が無くて追い詰められてたなら
まだしも、あの時の私たちはそれなり
に余裕が有った。
それなのに準備を怠った為にあの事故が
・・・いえ、アレは事故じゃない。
油断慢心が招いた必然よ。
「今までご苦労をかけてすみません」
『苦労などと思ったことはない!』
あぁ。きっと本心からの言葉なんでしょう。
だけどその言葉に甘えちゃダメ。
油断慢心の結果、私の義手が必要となり、
ミアハ様はライバルのディアンケヒト様に
頭を下げ多額の借金を抱えたファミリアは
解散状態・・・私はトラウマでまともに
ダンジョンに潜れず、稼ぎは少量の薬品の
販売のみ。
借金返済や仕入れのお金で食うにも困る
生活だった。
大恩あるミアハ様にそんな生活を強いて
しまった私に何かを言う権利は無いと思う。
だけどコレ以上は駄目なの。
「ミアハ様、私の失態を自覚したうえで、
今とこれからの話をします」
『今とこれから?』
さぁナァーザ。もう逃げるな!
己の罪に向き合うえ!
そしてミアハ様を守るのよ!
もしダメだったら・・・せめて都市
から逃がすくらいはしてみせる!
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ふーん
『いや、「旦那様に魔法教えちゃいました」
って言われてもねぇ。
むしろ今まで秘密にしてたことが驚きだよ』
「え?あ、はい。そうです」
コイツも生真面目な性格してる
からね。私への恩義みたいなのも
感じてるみたいだし。
奴隷から娼婦になったヤツに恩義って
のもアレな話だが・・・まぁ貰える
モンは貰うさ。
『アイツなら悪用もしないだろうし
ナニカ有った時にはアイツの力を
借りることもあるだろう。
ソレを考えたら秘密にしてるより、
今のうちに打ち明けたほうが信用も
されるってもんだろ?』
実際緊急時に「私の魔法は対象を
一時的にレベルアップさせます!」
なんて言われても信用ないだろうし。
「は、はい!それはそうだと思います!」
むしろ気になるのはウィーネって
弟子と正妻様だよねぇ。
ウィーネは知性ある魔物で、リリルカ
よりも強い?
アイツはアレで迷宮都市内でも上位の
実力を持つ冒険者だぞ?
さらに今回の探索でレベルが上がるなら
アレに勝てる冒険者なんて数える程。
それより明確に強い魔物が居る?
しかもギルドが闇派閥とソイツらを
巡って争ってる?
そこにアイツが第三勢力として・・・
いや魔物連中の組織が有るなら
第四勢力として関わるんだろう?
かなり厄介な面倒事じゃないか。
さらにアイツの弟子の正妻様は、
深層の蜥蜴?まぁ壁を破壊すると
驚いて出てくるっていうから
ジャガーノートだと思うが、
ソレをウダイオスごと斬り捨てた?
階層主ってそんな扱いで殺って良い
モンじゃないと思うんだけどねぇ。
アイツはアイツでその正妻様以上
ときたもんだ。まったくどこまで
三味線引いてやがったんだか。
まぁ昔っからフリュネが手も足も
出なかったから強いのはわかって
たけどさ。
コレは聞くことが増えたねぇ。
何時ものパターンだと明日来店で
アイシャを指名だろうが、今回は
割り込ませてもらうとするか。
こっちも半月で色々溜まったモンを
発散しないとやってられないよ。
『で、その正妻様はコッチには
来てないんだね?』
「はいっ!旦那様に言われてロキ
ファミリアの遠征の結果を確認をする
ことと、その上で知性ある魔物の方々
と連絡を取るように言われてました」
ふむ、ロキファミリアの監視と
知性ある魔物との連絡役か。
確かにギルドやら何やらを信用
出来ない以上、ダンジョンで
自由行動が出来る手駒は貴重だ。
一度外に出てきてしまえば監視の
目が向けられることを考えれば
そのままダンジョンで行動させる
のが普通ではある。
それもこれも深層で長期の単独行動が
可能な実力と確固たる精神力がなけりゃ
不可能だが、それが可能だからこそ
あいつの正妻様になれるわけか。
それに春姫を内縁の妻と認めて、
私やアイシャと言った他の女を
認める度量もあるって?
もし認めないとか言われてたら
色々困ることになってたから
ありがたい話ではあるけどさ。
それに正妻さまの決定はアイツに対する
愛情が薄いんじゃなくて、自分が居ない間
アイツに不自由をさせないための配慮
だって言うんだから・・・もう
どれだけ尽くす気だって話だよ。
その代わり裏切りとかは絶対に
許さないんだろうねぇ。
ま、その気はないから良いんだけどさ。
・・・ただ面白がってもいられない
『まぁ正妻さまの件については
今は置いておこう』
後からじっくり話す必要は有るが。
今はそれ以上の厄介事だ
「はぇ?春姫たちの留守中に何か
あったんですか?」
何かあったとは少し違うが・・・
『春姫、アンタ殺生石って知ってるかい?』
鍛冶神様、色々あった。
貧乏神への説教は?
褐色女神様は尊いってお話