チート特典エロ同人のおっさん   作:ワックス

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迷宮のあのね

「おや、なんの準備で?」

 

 おっさんが目の前に現れた。相変わらず訳のわからんおっさんだ。

 

「これから冒険者需用を調べるために一度ダンジョンに潜ってみるところ何ですよ」

「一応おっさんの分も用意しといたけど」

「有りがたく貰いますぜ。……剣ですか、細いですね」

 

「ケモミミーさんが元冒険者とのことで少し指導してもらったんだ」

「一応浅い所なら一人でもダンジョン潜れるくらいにはやれますよ」

 

 元冒険者だけど足に怪我をして引退したとのことだが、魔法も剣も使えるとのことだ。

 

「ふむ……じゃあ場面転換ですかね。よっこいしょ」

 

 

 XXXX

 

 ~~ダンジョン~~

 

「あれ、ここはどこです!?」

 

 周りを見るとダンジョン、また場面転換とかやらを使われたらしい。

 

「ケモミミー、微妙に口調が被るからこれからはワンと付けるかハートを付けて話すんだぜ」

「はい♥」

 

 ハートをつけて話せってなんだ

 

「それにしてもここがダンジョンですか……けっこう広いんですぜ」

「はい、所謂自然現象的に作られた物では無いですから♥」

 

 地面が土だ……洞窟って岩で狭くて暗いみたいなイメージが有るけど何か広いし土だし明るいし……なんなんだ?

 

「魔力はわずかに光る性質を持ちますから、魔力の濃いダンジョンは光源が要らないんですよ♥魔法とか使うときにぽわって明るくなるあれですね♥」

 

「エロ同人に細かい設定は要らないから早く行きましょうぜ」

「ここはエロ同人じゃねえよ」

「そうでしたハーメルンでしたね」

 

 ハーメルンって何だよ笛吹?

 

 

 暫くダンジョンを歩く。

 

「人とすれ違ったりって無いんだな」

「玉に他のパーティーと合いますよ♥ダンジョンの中って基本ダンジョンと特殊ダンジョンって言うのがあって、特殊ダンジョン……」

「細かい設定何て誰も読まないから聞かなくて良いですぜ。どうせ使わないですし」

「そんなぁ♥」

 

 雑談をしていると、ふと嫌な臭いがしてきた。

 

「なんの臭いだ?獣臭のようなトイレのような……」

「あれ、ほんとだ♥オッサンさんの香りに夢中で気づきませんでした」

「ふむ、これはもしや……って、危ないですよ」

 

 おっさんが飛んできたなにかを盾で受ける。これは……弓矢?

 

「やはりこれはゴブリンですね」

「いや、違うと思いますよ♥ゴブリンってもっと馬鹿で突撃してくるような……」

 

 と話していると奥からゴブリン逹が現れた。地獄の餓鬼を思い出させる細い四肢にボッコリと出た腹、よだれをたらし不潔な見た目で、持っているのは粗末な武器だがそのギョロリとした目は現代人である俺に恐怖を与えるのに十分だった。

 

「ちょっと任せてください♥【p_ket.is2.GXmzi】」

 

 ケモミミーさんが訳のわからないことを呪文?を唱えると僅かに光った後、光球がゴブリンに当たり体を弾き飛ばした。だが、後ろからどんどんとゴブリンがやって来る。

 

「え嘘。数多いし何かいつもと違う♥」

「ふむ……たぶんおっさんがいるからですね危惧していたことが起こったようですぜ」

「何が起きたんだ?」

「簡単に言うと……おっさんのエロ同人パワーによる補正がかかっているようですね。恐らく流行りのゴブリンをスレイする同人によりパワーアップしているようですぜ」

 

 ゴブリンをスレイするやつか……あれのゴブリンはかなり厄介だったはず。

 

「今回はおっさんが悪いですから、ちょっと本気を出しますぜ」

 

 おっさんは懐から吹き矢を取り出すと的確にゴブリンに当てていく。

 

 ゴブリン逹の動きが止まり、メキメキという音と共に大きくなっていく。四肢はすらりとして今まで生えてなかった髪の毛が生えて、口は小さくちょこんと赤く、目は大きいがギョロリという物からパッチリという擬音が似合うものになり……

 

「これがおっさんの無限に有るエロ技、美少女化ですぜ」

「技って言うか、なに使ったんだ?」

「ん?エロ同人の妖精さんを使っただけですよ。今の時代戦艦が美少女に成るんですからゴブリン位容易いものですよ。というかもう確かいましたし」

「もういるんだ」

「オッサンさん凄いですね♥」

 

 凄いで済ませて良いのか?

 

「所詮ファンタジー世界でしか出番がない弱者、ファンタジー現代男女問わずに活躍しているおっさんの相手をするには格が足りませんね。せめて触手やスライムと手を組めばわかりませんでしたが」

 

 美少女ゴブリンと残されたゴブリンが困惑している。そらそうなるか。

 

「奥に進みましょうか」

「ゴブリンはどうするんです?♥」

「勝手によろしくやるでしょうからほっときましょう」

 

 ほっといていいのか

 

 

 さらに奥へと行くと、聞いたことのない音が響いてきた。

 

「何だ?このキィンって感じの音」

「魔法の発動ですね♥たぶん冒険者のかたでしょう」

「おっさんのエロ同人がエルフとオークが戦っていると言ってやすぜ」

「エロ同人って付ければなにやっても良い訳じゃねーぞ」

 

 それにしてもエルフか……少し気になるな見てみたい。

 

「エルフとオークですか♥不味いですね……オークはかなりタフなのですが、エルフは魔法ばっか使いますからかすぐガス欠になるんですよね♥こんな浅い所なら新米でしょうし全滅も見えますね♥」

「ケモミミーさんなら勝てるのか?」

「私なら5、6匹位なら勝てますよ♥」

 

 ケモミミーさん意外と強キャラなのか。それならせっかくだし……

 

「おっさん、助けにいってみないか?」

「大丈夫だと思いますけどねぇ……まあ行きますか」

 

 音のする方へ行くと、悲鳴が聞こえてきた。

 

「たっ助けてくれー!!痴女が!痴女が!」

「まてまてー♪」

 

 ……これは

 

「おっさんのエロ同人により痴女エルフによる逆レイプがされようとしていますね」

「えぇ……」

 

 エロ同人さっきから変なことしかしてないな。

 

「ちょっとおっさんは次回までエロ同人抑えるのでその間に敵を倒しといてくださいね」

 

 ……エロ同人ってそもそもなんだよ


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