・拙い文章
・中二病全開
・キャラ崩壊
・作者の妄想
それでもいいよという方はゆっくりして言ってください。
さぁ語ろう、人に絶望した物語を
さぁ語ろう、人を信用した物語を
ただの人と人ならざる何かと共に生きてきた者の幻想譚を
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日本某所にある山。木々が生い茂り、風が吹くと葉が鳴く。鼻腔をくすぐり、森特有の自然の匂いが通る。そんな場所に黒髪の少年は足を運んでいた。理由は単純でただの家出だ。目の届かないところへ行こうと決めた。ただそれだけだった。
「さすが夏だな……登山にはもってこいかもしれんが日が強すぎる」
愚痴をこぼしながら山を登って行く。しかし不思議なことに彼は
なぜ彼は登山などしているのかというと家出の門出にガラにもなく神様にでも旅の成功を祈っておこうと思って山中にある神社を目指していた。神様は信じていない彼だがこういう時は姑息にも頼ってやろうとテキトーに思っただけなのだ。それとわざわざ山中にいる理由は辺境の地の方が願いを叶えてくれる気がするという理由だ。
「山登ってると昔を思い出すなぁ。あの時は左腕吹っ飛ばしたっけ?」
そう言いながら
「……行こうか。とっととお参りして何処かに飛ばないと」
この後から彼は一言も口を開かなかった。そしてようやく神社に辿り着いた。鳥居をくぐり、明らかにボロボロな賽銭箱の前に立った。目的の場所に立ったが彼の顔はしかめっ面だった。まるで何かを疑うような表情をしていた。何処か違和感があるような場所だと察知していた。
「………不自然な雰囲気だな。なんでこんな場所に……!」
そう呟いた瞬間目の前が真っ白になった。とっさに目を瞑り、目をガードした。
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目を開けると目の前には賽銭箱が見えた。かなり古く見えるがすぐに直感した。
「………賽銭箱さっきより綺麗になってね?」
黒髪の少年----俺は目を剥いた。明らかに違う賽銭箱に驚きを隠せなかった。
「………まぁ家出だしどこに行こうとも構わないか」
そう言いながらポケットにある財布から500円玉を出して賽銭箱に放り投げた。中身にお金が無いからだろう。トンッと小銭が木にあたる音が鳴った……と同時にドタドタと走ってる音が聞こえてきた。そして賽銭箱の更に向こう側にある戸が勢いよく開いた。え、今の音聞こえたの?マジ?
「お賽銭入れたの誰!いくら入れたの!」
………なんだか騒がしい女の子が思いっきり息を切らして出てきた。赤と白が特徴的な服。腕の袖は見る限りじゃ服と離れてる。そしてなぜかスカート。変わった巫女服を着ていた。というか巫女なのかこいつ?他にも疑問はあったがそんなものは些細なことだ。賽銭箱を死に物狂いで漁る姿に比べれば、大した問題じゃないな。目血走りすぎだろ。
「500円も入ってる!?やったぁぁぁぁ!これで1週間は生きていける!」
500円に猛烈に感動する巫女を前に俺はどんな顔をしていただろうか。多分顔が引きつってるだろう。てかどうやって1週間生き延びるつもりだよ。うまい棒生活でもする気かこいつ。
「ありがとう!あんたのおかげまで私は生きていける!さぁ、ここでたくさんお参りしていきなさい!どんな神様が祀られてるのか知らないけどきっと願いを聞き届けてくれるわ!」
「おい待て、なんでお前自分の神社に祀られてる神様知らないんだよバチ当たるぞ?」
思わずツッコミを入れてしまった。だってしょうがないじゃん。なんの神かわからんのに祈れっておかしいじゃん。
「大丈夫よ。バチ当たったことないし」
「あぁ、そう」
「そういえばあんた誰?」
「え、あぁ。俺は
突然聞かれたから素直に答えちゃったじゃねぇか。てか真顔で聞くな、怖い。
「皐月ね。私は
あ、やっぱり巫女さんなのね。めっちゃ腋でてるけど巫女なのね。ものすごい違和感あるんだけど。
「なぁ博麗、ここどこよ。俺さっきまでここよりも古い神社の前にいたんだけど」
「………それ本当?」
俺の質問にかなり神妙な顔立ちをする博麗。どうしたんだろうか。いや、俺もおかしいとは思ってるから一緒に考察してくれるのだろうか。ありがたし。
「あぁ、間違いない。俺は確かにかなり古い感じの神社の前にいた。それが突然目の前が真っ白になって気がついたらここにな」
こんなことを言っているが実はなんとなく理解している。アニメや漫画であるような『過去へのタイムスリップ』だろう。擬似感あるもん。
「待って、もう何が起きたのかわかったから」
え、マジで?君過去の人間だよね?タイムスリップなんて無いよね?まさかここ未来?未来の巫女のスタイルなら腋出しあるかもな。
「アンタ、幻想入りしたのよ」
………ゲンソウイリ?予想の斜め上どころか全く想像してなかった言葉が出てきたぞ。
「顔に出てるわよ。いいわ、教えてあげる」
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どうやらここは『幻想郷』と呼ばれる『忘れられたものたちの終着点』らしい。殆どは死にたがってる人間、忘れられた人間、物がゲンソウイリ?ってのをするらしいのだが……。
「そうなると俺かなり特殊なんじゃないか?光に包まれていつのまにかって感じだし」
「もしかしたらアンタ、結界の歪みに巻き込まれたんじゃない?」
「結界の歪み?幻想郷ってのは結界に囲まれてんのか?」
「ええ。幻想郷は"博麗大結界"っていう強力な結界に囲まれてて、外の世界からは認知できないようになってるのよ」
腕を組みながら説明をする博麗。その姿はさながら委員長のようだ。俺学校まともに行ってないけど。
「つまりあれか。その博麗大結界が何らかの原因で歪められて、それが修正された時に偶然俺がそこにいて巻き込まれた、と」
「そういうことよ」
成る程。どうやら博麗大結界というのはいわば箱庭。空間が歪めば勝手に修正されて元に戻る構造らしい。空間が歪む理由は様々らしい。例えばそこに古い木があってそれを幻想郷に招くためだったり、本当に忘れられた人が結界の近くで「消えたい」願った場合に歪むらしい。
「で、俺が巻き込まれた理由は?」
「結界は定期的に綻びを見せるのよ。大抵は自動修正されるんだけど」
ここまで言われれば流石にわかる。その自動修正とやらに飲まれたらしい。なんて傍迷惑な!と言いたいところだが俺としては
「出られる方法は?」
そう、出られる方法である。俺のように訳ありな人間が巻き込まれたのならそんなことは聞かないがただ巻き込まれた人にとっては大迷惑である。帰りたいとせがむ筈だ。そのための措置はあるのか一応確認しておきたかったのだ。
「簡単よ。私の霊力をそこの鳥居に流し込んで結界に穴をあける。そしてそこへ飛び込んだら外の世界よ」
あっけらかんとあたかも当たり前ですけど?みたいな顔をしながら言われた。そりゃまぁ博麗大結界って言うくらいだし博麗が何とかするとは思ってたけど一つの空間を閉じ込めるほどの結界を維持するのに一体どれだけの力が必要になるのかこいつわかってんのかねぇ。
「で、それを聞いたってことは帰りたいのかしら?」
核心をつくことを言ってきた。確かに変える方法を聞いたらこう帰ってくるよな。でも俺にとってはこっちの方が都合がいい。となると、答えは決まってる。
「いや、俺は帰らない。むしろこの世界に興味が湧いたから残りたいね」
「………へぇ。あんた、結構肝が座ってるのね」
かなり意外そうな目で見られた。でも外の世界じゃ俺は厄介者だし、未練もない。むしろトラウマ植え付けられてるからね。それに………ここにいればあんな思いしなくて済みそうだしな」
「何か言ったかしら?」
おっと、声に出ていたらしい。まぁでも聞こえてないならいいや。この世界なら俺のことを知ってる奴はいない。結界や霊力が存在するのなら俺が目立つこともないだろう。まさにうってつけの地だ。素晴らしいの一言に尽きる。
「何でもねぇよ博麗」
「霊夢でいいわよ。博麗って呼ばれ慣れてないしあんまり好きじゃないの」
「わかった、じゃあよろしくな霊夢」
「ええ、よろしく皐月」
俺はこの地で新たな人生を歩むのだ。あの事件から頑張ったんだ。だから、見ててくれよ黒山さん。俺、この地で頑張るから。
「彼が歪みに巻き込まれた子ね。それじゃ『賢者』として会わないとね」
いかがだったでしょうか?リメイク版は。少し話を削ったり増やしたりしていて前作とはだいぶ変わってるかもしれませんがご了承ください。では、次回お会いいたしましょう