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第五話 紅色の悪夢
あの事件から2週間が経過した。皐月は私との約束通り1週間きちんと家事をやってくれた。魔理沙が遊びに来た時も欠かさずやり、魔理沙との遊びも両立させていた。更に皐月は私がやるはずの仕事を更に1週間続けてやっていた。多分私が早起きしなかったからだから申し訳ない気持ちになった。というわけで現在私は境内の掃除をしているわ。え、皐月?二度寝させたわ。
「……眠い。でも皐月もずっとやってたのよねこれ。しかも2週間も。起きたら謝らないとね」
ブツブツと独り言をしていた。側から見たら可愛そうなお姉ちゃんに見えるのかしら。……ムカムカしてきた。バカ妖精共がいいそうな言葉を連想したからだわ。今度とばっちりでもかましますか。
そんなことを考えていたら寒気を感じた。それにさっきまで明るかったのに
「……異変ね。全く、どこのどいつがこんな気持ち悪いことやるのよ」
「教えてほしいかしら?」
ひょっこりと私の前にスキマが現れた。あぁ、また
「今失礼なこと考えなかった?」
「気のせいよ」
なんでそんな鋭い目が出来るのよ。声には出してなかったはずよ。なに?紫ってば心を読む程度の能力でも発現したの?何それ怖い。
「ていうかなんでアンタが犯人知ってるのよ。ならアンタが行けばいいじゃない。私に態々教える必要ないわよね?」
そう回答すると紫は、
「あなたが博麗の巫女だからよ?それにスペルカードルール始まって初めての大きな異変よ?博麗の巫女の力を示す事ができるわよ?」
と言った。残念ながら私そういう名声に興味はないのよねー。紫は分かってないわね。そんなものはメリットにすらならない。もっと有意義なものが欲しいわね。
「もしかしたらお賽銭箱が満たされるかもしれないわ。異変解決のお礼に」
「それを早く言いなさいよ。犯人はどこ?ぶちのめすから」
お賽銭が来るなら是非ともやらせて頂くわ。そっか、私のお賽銭が増えない理由は大きな異変が起きなかったからかぁ。なら迷う余地はないわ。すぐに叩きのめして
「………ハァ、相変わらずお金にガメついわね。博麗の泊がつかないわけだわ。まぁやる気が出ただけいいかしら」
紫が呆れてるけど気にしないわ!私は早速紫から異変を起こした張本人の居場所の方角を教えてもらった。成る程、北北西……。ここまでくれば勝利も同然!待ってなさい私のお小遣い!
東方紅魔郷 〜the Embodiment of Scarlet Devil〜
現在私は幻想郷上空を飛行中。紅い霧の中をただ真っ直ぐに北北西に向かっている。なんだか体良く紫に唆された感あるけど異変解決は私の、博麗の巫女の仕事だしお賽銭抜きにしても向かわなきゃいけなかったけど。……そういえば皐月起こさなかったけど良かったのかな。ま、いっか。
しばらく飛行を続けているとなんだか目に悪そうな建物が見えた。大きく、紅い色をした建物。和ではなく洋。洋館って言ったかしら?紫に昔聞いたことがあるわ。それにしても目に悪すぎる。これ破壊していいのかしら?
「ダメに決まってるだろ。中にいる奴死んじまうぞ?」
声に漏れていたのだろう。反応が返ってきた。その方向を向くとそこにいたのは黒いとんがり帽子、黒を基調とした服装、そして箒。魔理沙がそこにはいた。なんでここにとは言わなかった。魔理沙の本職はなんでも屋だけど殆どが異変解決を仕事にしてるから。
「魔理沙、あんた行動早くないかしら?」
「お前こそ早くないか?どうせ皐月に急かされて来たんだろうけど」
そんなことない、と言いたかったけど紫に急かされたという事実があるから反論しきれない……。
「まぁいいや。それより霊夢。折角だからどっちが早く異変を解決できるか競争しようぜ!」
魔理沙が面倒臭い提案をして来た。まぁでも良い方に考えれば魔理沙に別ルートを行かせて私が倒すべきであろう敵を討たせれば手間は省ける。
「わかった。でも私が先に倒しても文句言わないでよ?」
もちろんだぜ!と魔理沙は承諾した。御し易いというべきか自信に満ち溢れてるというか……。魔理沙が私に勝てるわけないのに。少し暗い感情が出たところで嫌な気配を感じ下方を見た。いつのまにか側まで飛んでいた弾幕を躱し、魔理沙とともに下に降りた。どうやら敵陣地の前まで来ていたようね。
確かここって霧の湖とか言われてる場所よね。洋館までの道は一本道なのを考えると歩いて行くと必ず私の視界に入ってる門番と一戦交える形になるわね。緑色の中華服を着て、変な帽子を被った門番。
「う〜ん、やっぱり弾幕は私と相性悪いですね。奇襲をしても躱されちゃいましたし」
弾幕との相性が悪い、ね。それは良いことを聞いたわ。なら高火力で撃ちたおすことに決めたわ。早速霊力練ろう。
「残念ですがここは通しませんよ。怪我をしたくなかったらさっさと……」
「はいドーン」
何かを言い切る前に私は大きな霊力の塊を門番目掛けて放った。だって話長いんだもん。
「え!?ちょ、まだなにも……」
門番の声を爆発音がかき消した。砂埃が晴れると門番はぐったりと倒れ、気絶していた。ふぅ、まぁこんなもんかしらね。うん、私は悪くないわ。
「………お前ひどいな」
魔理沙からすごく冷ややかな目で見られた。でも相手弾幕撃てそうになかったし早めに倒せれば御の字だという意を説明した。魔理沙はなんとなく納得していない感じだったけど気にしない。
「グダグダ言ってないで行くわよ。この門を超えたら敵地なんだから気を引き締めていきなさい」
「おう!」
ーーーーーーーー
『ーーー!ーーむ!なーーーんなことに!!』
『ーーーーめーーい!今すぐーーに行きなさい!』
声が聞こえる………。誰かの叫び声だ。
『-----……。-------』
誰だ……?お前は一体………?
『-----はは。アハハハハハハッ!!!』
目の前に移った光景は、血に濡れた金髪の少女を最後に途切れた。
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