プロローグ、そして暗転
ーーー薄暗い部屋にアラームが鳴り響いた。
やかましい音のなるスマホを手に取りアラームを止めた。
頭と体はもっと睡眠を欲していたが目を覚ますべくノロノロと洗面台へと向かった。
寝ぼけながら洗面台の鏡の前へ立つと、寝癖ばかりのいつもと変わらぬ自分の顔があった。
しかし、右の頬が腫れてるように見えた。
(・・・やっぱり腫れてたかぁ、どうりで痛いわけだ)
よくよくみると目の下まで腫れていたり、頬に切り傷があったりした。
お湯を使うのもめんどくさいと思い、水を張り傷だらけの顔におもいっきりかけた。
「いっってえぇぇ!!」
やはり痛かった。
・・・そりゃああんな傷に冷水使えばなぁ、
しかし目覚ましにはなったからよしとしよう。痛かったけど。
一応エナジードリンクも飲んでおこう。
そう思ってキッチンに向かった矢先に
[ピンポーン]
と軽快なドアベルがなった。
だれが来たんだ、と疑問に思っていると
『宅配便でーす。』
とやや間抜けな声が聞こえた。
はて・・・?何か頼んだっけか?
そう疑問に思いながら一応財布とハンコを持って玄関に向かった。
[ピンポーン]
もう一回ドアベルが聞こえたので
「今いきます!!」
といって急いでドアを開けた。
「シロイヌ宅配のものですー、****さんですかー?」
「あー、はい」
「お届けものがとどいてまーす。ハンコとサインもらってもいいですかー」
宅配会社の人もめっちゃ眠そうだった。
やっぱりみんな朝無理なんだな、そんな事を思いながら手早くサインとハンコを済ませる。
「ありがとうございましたー」
(最後まで気が抜けるなあ)
「あ、そいえば」
シロイヌの人が振り返る。
「もうひとつ、届けるものがあったんだった。」
ここであの人はバックから黒い物体を取り出した。
「あなたの死です。」
鋭い眼差しと禍々しく黒い物体・・・拳銃を俺に向けて
{あ・・・やべ・・・逃げな・)
パァン!
俺の頭に、
パァン!!
体に、打ち込んだ。
俺はそのまま前のめりに倒れこんだ。
なんとか這いつくばってでも逃げようとしたが何発も撃ち込まれたせいか、体が動かなかった。
流血量が凄いせいで体が寒い。震えが止まらない。
「アハハハハハハ!!!!!!!!死ねぇ!!
死ね!!死ねぇ!!!!ハハハハハハハッ!!!!!!!」
さっきまでの眠そうだった宅配の人とはまるで別人のような狂人ぎみた笑い声が脳裏にこべりついたまま
俺の意識は暗転していった。
うっすらと誰かの叫び声やサイレンの音が聞こえたが、気にかける間もない中完全に意識が途切れていった。
そんなんでいいのかよ・・・
なあ、
世界からあぶれてこの世界が誰よりも嫌いな
ゴミがよ
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次回は幻想はいっちゃいます。