Re:艦これ×ペルソナ4   作:じんた

14 / 21
今回ちょっと長いです
ふ、筆が乗って……、許して……





発見

吹雪「……」

 

球磨「……こりゃ酷いクマ」ウーム

 

球磨を旗艦とした水雷戦隊は、先ほどの連絡ポイントから、近くの小島へと航路を取っていた

敵との交戦もなく、快適な航海を続けていたのも束の間、陸地まで辿り着いた先には異様な光景が広がっていた

深海棲艦との交戦が無かったのも、この惨状を見れば合点がいく

 

夕立「これ……、深海棲艦の艤装っぽい?」

 

吹雪「うん……」

 

ボロボロになり、修復も不可能――尤も、修復方法は不明だが、使い物にならないだろう深海棲艦の艤装

海岸には少なくない数が流れついていた。恐らく、付近に潜んでいた逸れ艦隊の物だと考えられる

 

球磨「クマー……、水偵で島の回りを回ったけど……、どこもこんな感じクマ」

 

球磨「提督に連絡取るクマ、二人は警戒と捜索頼むクマ」

 

吹雪・夕立「了解!(ぽい!)」ビシッ

 

球磨「いい返事クマ、じゃあ任せたクマ~」

 

吹雪「……んー」

 

吹雪「とは言ったものの……」

 

夕立「鬱蒼としてるっぽい……」

 

本土から離れた小島、当然の如く手入れなどはされていない為、草木が生い茂っている

 

吹雪「とりあえず誰かいた形跡がないか、砂浜辺りから探してみよっか?」

 

夕立「ぽい!」

 

???「その必要はねぇよ、……っと」ガサガサ

 

吹雪「ぽい!?」ビクッ

 

???「救助に来ておいてその声はねーだろ……」

 

???「もう一人いるんだ、手ェ貸してくれ」

 

吹雪・夕立「……」

 

吹雪「……い、行こっか?」

 

夕立「びっくりしたっぽい……」

 

―――

 

>……つまり?

 

球磨『今言った通りクマ、多分鎮守府近海の逸れ艦隊は壊滅してるクマ』

 

球磨『しかも艤装が海に沈まずに残ってるなんて、相当珍しいクマ』

 

>珍しい……?

 

球磨『アイツら海から生まれて、海に還っていくって言われてるクマ』

 

球磨『……もしかして知らなかったクマ?』

 

鳴上「たった今知った」

 

球磨『世間はそれを知らなかったというクマ……』

 

球磨『まぁつまり、陸地に近づくこと自体が珍しいって事クマ。相当追い込まれながら戦ってたんじゃないクマ?』

 

>深海棲艦を陸地に追い込む……

 そんなことが出来るのか? 出来るとしたなら、それはもしや……

 

>……シャドウ、だろうか?

 

球磨『暫く小島の周りを水偵に周回させるクマ、映像資料としてそっちで記録してほしいクマ』

 

大淀「了解しました。妖精さんも手伝って下さい」

 

通信妖精s「あいあいさー」

 

>海岸には黒々とした液体が漂い、深海棲艦の艤装が散乱している

 その艤装が受けた傷は単一的ではなく、様々な方法で攻撃を受けたと推察できる

 

球磨『音声通信は一端切るクマ、そっちも何時でも出られるようにしといて欲しいクマ』

 

鳴上「わかった、気を付けてくれ」

 

球磨『クマー』プツッ

 

>……なんというか、球磨と話していると緊張感が薄れる

 こう、主に語尾のせいで……

 

大淀「これだけの数が一つの島に流れ着いているなんて……」

 

通信妖精s「てーへんです?」

 

通信妖精s「てーへんだーてーへんだー」フヨフヨ

 

鳴上「俺にもなんで珍しいのか教えて欲しい」

 

大淀「球磨さんが言った通りなんです、端的過ぎますけどね」

 

大淀「深海棲艦は此方とは違って、海を根城にしています」

 

大淀「私達が母港へ帰還することと同じで、深海棲艦も海へ帰還するのです」

 

>誰かが実際に見たわけではないですが……、と大淀は付け足す

 

>深海棲艦は、此方の行方不明の艦娘と同じく、霧の中では自身の拠点に戻ることが出来なかった

 そしてシャドウと交戦して敗れたのだろう

 

大淀「ひとまずは通信があるまで待機ですね」

 

鳴上「だな……」

 

>執務室での缶詰め状態はまだ続きそうだ……

 

―――

 

>……

 

>要救助者発見の連絡が届いて、幾分か時間が過ぎた……

 

>……!

 

吹雪「――着きました! 早く響ちゃんを!」

 

夕立「長門さん! この子お願い!」

 

長門「任された!」

 

長門「明石、付いてきてくれ、入渠ドックを使う!」

 

明石「はいはーい!」

 

天龍「……いや驚いたな、腑抜けてる鎮守府かと思ったけど、いい手際だ」

 

>酷い言われ様だ……

 だがまぁ、おおよその原因は……

 

球磨「……クマ? なんで二人でこっち見るクマ?」

 

天龍「……あーまぁ、助けてもらった事には本当に感謝してんだ」

 

天龍「なんせ霧ん中あの島に着いた時点で、残りの燃料も弾薬も何もかも、空っからだったからな!」ハハハ

 

天龍「とにかく助かった、……えー」

 

鳴上「八十神鎮守府の、鳴上悠です」

 

天龍「おう! オレは横須賀鎮守府所属の天龍だ!」ニカッ

 

大淀「横須賀鎮守府!?」

 

天龍「あンだよ? ここから近いし、驚くこともないだろ?」

 

大淀「いやまぁ、そうなんですけど……」

 

天龍「それとも、オレを見てビビっちまったか? ……フフ、怖いか?」フフフ

 

鳴上「全然」

 

天龍「馬鹿な!?」

 

球磨「阿呆クマ、それより天龍も入渠ドックに早く行くクマ!」

 

>先ほど運ばれていった響という艦娘もそうだが、目の前の天龍も少なからず怪我をしている

 

>気丈に振舞ってはいるが、辛そうだ……

 

天龍「あー……」

 

天龍「そうだな、今回ばっかりは仕方ねーな……」

 

天龍「オレにビビらなかった鳴上に免じて、入渠してやらぁ!」

 

鳴上「ゆっくりするといい」

 

天龍「おう! じゃあ後でな!」

 

大淀「て、提督の事、呼び捨て……」ワナワナ

 

>正直、名前で呼んでくれる方が助かるのだが……

 

球磨「まだ捜索するクマ?」

 

鳴上「いや、もう日が落ちる」

 

球磨「そうクマね、今日はおしまいクマ」

 

夕立「提督さん! 夕立頑張ったっぽい! ……戦果は無かったけど」

 

吹雪「深海棲艦、今はこの辺りの海にはいないですね」

 

>帰路も交戦は起こらず、結局深海棲艦とは出会わなかった

 

>海図には1-1と書かれていた海域には深海棲艦はいない、と海に出た三人は推察しているようだ

 

鳴上「二人が回復し次第、話を聞いてみよう」

 

大淀「そうですね。恐らくあの霧の中で交戦していたようですし、シャドウに関して情報が増えるかもしれません」

 

夕立「……もう! 無視しないでほしいっぽい!」

 

夕立「提督さん! 褒めて褒めてー!」ピョンピョン

 

鳴上「……」

 

>夕立の気が済むまで、頭を撫でた……

 

吹雪「……」

 

>ジッと見られていたので、吹雪も頭を撫でた……

 

吹雪「そ、そんなつもりじゃなかったのにぃ」ポワポワ

 

>キラキラしている……

 

>……

 

>その後の話し合いで、二人が入渠中の間に、此方で出来ることをすることになった

 

大淀「では、横須賀鎮守府へ報告しておきますね」

 

鳴上「任せた」

 

吹雪「その間、私たちは残った仕事を終わらせちゃいましょう!」

 

>そう、提督の職務は……

 

>終わらない……!

 

―――

 

>食事処には、いい匂いが漂い始めている……!

 

>二人の体調も問題ない様なので、食事を取りながら話を聞くことになった

 

天龍「完全復活した天龍サマだ!」デン

 

響「同じく、不死鳥の如く復活した響だよ」

 

響「貴方が司令官だったよね? 助けてくれてありがとう」ペコリ

 

鳴上「あ、ああ……」

 

>不死鳥の如く……?

 

響「助けてもらった上、此方の食事と補給まで用意してくれるとは」

 

鳴上「困った時はお互い様だ」ニコ

 

間宮「そうですよぉ、一日近く何も食べてないなら、慌てずゆっくり食べてくださいね」コトン

 

天龍「おぉー! 旨そう!」グゥー

 

間宮「クリームシチューです。やけどしないように食べてくださいね。」

 

間宮「まだ他の料理も持ってきますけど、遠慮なくどうぞ?」

 

響「……Спасибо」グゥー

 

鳴上「……?」

 

>日本語ではなかったが、何語だろう……?

 

間宮「あら、ボルシチかシチーの方が良かったかしら?」

 

響「そんなことはないさ、有り難く頂くよ」

 

>ボルシチ……?

 では先ほどの言葉はロシア語だろうか?

 

鳴上「……じゃあ、いただきます」

 

天龍・響「いただきます!」

 

>……凄い食べっぷりだ!

 自分も負けていられない!

 

>……!

 

>……ものの見事に完食した!

 

天龍「いやぁ、やっぱ美味かった……」

 

響「鳴上さんもすごい食べっぷりだったね」

 

鳴上「少し本気を出してしまった」

 

響「間宮さんの料理は、やっぱり格が違うね」ムフー

 

天龍「横須賀の飯も美味いんだけどなー……」

 

>二人とも満足したようだ

 

響「……さて、本題だね」

 

響「その前に、横須賀鎮守府の被害は確認できるかな?」

 

>横須賀鎮守府に関しては、二人が行方不明になった以外は何もなかったはずだ

 

>仮にあったとしても、此方より規模の大きい鎮守府なら、多少の事であれば『問題なし』と答えるのだろう

 

天龍「そりゃよかった。ま、そんなトコだろうとも思ってたけどな」

 

響「だね、改めて聞いて安心したよ」

 

天龍「じゃあこっちの情報だな。……といっても霧が濃い上に戦況は滅茶苦茶だったからなぁ」

 

天龍「なんせ深海棲艦同士で戦ってたんだぜ?」

 

響「正しくは深海棲艦と、見たことない……恐らく深海棲艦だろうって奴らが戦ってたんだ」

 

天龍「でも飛んでたしなぁ……」

 

響「艦載機にしては大きかった、しかも霧の中を飛行するなんて正気じゃないね」

 

>恐らくシャドウの事だろう

 やはり深海棲艦とシャドウが交戦していたようだ

 

天龍「……? なんか知ってる風だな?」

 

響「八十神の司令官は、何か心当たりがあるのかい?」

 

>……

 

>信じられなくてもいい、自分が知っていることは話すべきだろう……

 

>自分の境遇と、今日までの事を手短に話した

 

>そして少ない情報だが、自身の知るシャドウ、そしてペルソナについて話した

 

天龍「……お前」

 

天龍「真顔で冗談言うの止めろよな、ちょっと反応に困るぜ……」

 

響「……うん、ちょっと信じられない」

 

>ですよね

 

鳴上「少なくとも自分の境遇も含めて、すぐ信じて貰えるとは思ってないけど……」

 

鳴上「霧が出ている間は気を付けた方がいい」

 

天龍「そこに関しては同感だな、アレはヤバい」

 

響「私達の攻撃があまり聞いていなかったようだし、シャドウ? に関しては出会わないように注意するしかないね……」

 

鳴上「艤装の攻撃が効かなかったのか?」

 

響「有効打にはなってないね、飛んでるから魚雷も当たらないし……」

 

天龍「オレの対艦刀も、懐に入れば問題ないが、飛んでるしなぁ……」

 

>二人ともシャドウに対して決め手が無いことに唸っている……

 

大淀「提督ー? いらっしゃいますか?」ガララ

 

>ここにいるぞ

 手を振ると大淀が気づいたようで、此方へ駆け寄ってくる

 

大淀「後で横須賀鎮守府へ再度連絡をお願いします。なんでも、救助してくれた提督とお話したいとのことで」

 

>そういう事なら、素直に応じよう

 

響「私達も一緒で良いかな?」

 

鳴上「構わないよ」

 

天龍「助かる、……多分どやされるな」ハァ

 

響「すぐ連絡しておけばしないより多少マシさ」ドンヨリ

 

>……厳格な人なのだろうか

 ちょっと緊張してきた……




スレに出た子を出すとか言っておきながら、別鎮守府枠で別の子を出す畜生

文章に書いた通り、次回は横鎮の提督を出す予定です。所謂オリキャラですね
そういうのが苦手な方がいたら申し訳ないですが、ご了承ください
肌に合わないと思ったら見るのをやめてくださいね! 読むことは義務ではないです!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。