苦手な人はご注意をば
>受話器を手に取り……
>……いざ!
通信妖精s「そこからさきはじごくだぞ」
>……
天龍「……いやさっさと掛けてくれ」
響「怒ったら確かに怖いけど、私達の司令官は鬼じゃないから」
鳴上「……妖精さん」
通信妖精s「あいー」ガシャコン
???『――はい! こちら横須賀鎮守府なのです!』
>……女性の声?
所属している艦娘だろうか
鳴上「八十神鎮守府の鳴上という者です」
???『はっ! はわわ!? し、司令官さん! 八十神鎮守府から電文なのですー!』ドタバタ
>受話器を置いて走っていったようだ……
響「……この様子だと、出たのは電みたいだね」
天龍「……」(頭抱え)
???『――八十神鎮守府だな?確かあそこは……』
???『……お、おい、繋ぎっぱなしで呼びに来たのか?』
電『はわ!? ご、ごめんなさいなのです……』
>電話越しから遠めに話声が聞こえる……
???『すまない、此方の艦娘が何も言わずにこの場を離れたようで……』
鳴上「いえ、気にしないで下さい」
???『そうか? あー……、じゃあ……』ゴホン
東堂『横須賀鎮守府に所属している、提督の東堂だ』
東堂『今回此方の所属艦である天龍と響を保護して下さり、横須賀鎮守府を代表して感謝の意を述べたい』
鳴上「此方で出来ることをしただけです」
東堂『……新型深海棲艦のお陰で、上層部はてんやわんやで取りつく島もねぇ』
東堂『そんな中、俺の鎮守府も指示が行き渡らずに、こんなことになっちまった……』
東堂『俺達の大切な仲間を助けてくれて、本当に有難う……』
>その言葉からは、自身の仲間を想う温かい感情が伝わってきた
東堂『八十神鎮守府の……おっと、名前も聞いてなかったな』
鳴上「鳴上です、此処には」
東堂『鳴上……? 聞いたことねぇ名前だな……』
鳴上「……実は」
東堂『最近の適正検査で着任したのか?』
鳴上「いや、検査は……」
>検査らしい事は此処へ来てから、一度もした覚えがない
仮に寝たきりの時にしていたとしても、自分はその結果を聞いたことが無い
>というか、此方からの話が通らない……
東堂『そういえば八十神鎮守府が動き出したのも、急な話だったな』
東堂『色々訳ありで、面倒が重なってる訳だ……』フム
響「……そろそろ代わって貰ってもいいかな?」(耳打ち)
>こくりと頷き、響達に電話を代わる
響「司令官、響だよ」
響「……うん、天龍もここにいるよ」
天龍「よォ提督! オレのいない間大丈夫だったか?」
>馬鹿! こっちが心配してんだろうが! と受話器から怒号が飛ぶ
暫くの間、そっとしておこう……
―――
>通信を終え、執務室へ帰ってきた
鳴上「ただいま……」ガチャ
吹雪「おかえりなさい! 横須賀の司令官さんは何て言ってました?」
天龍「へっ、さっさと帰ってこい馬鹿だとよ」ヘヘ
響「全く、司令官は素直じゃないね」クスクス
夕立「……じゃあ二人とも帰っちゃうっぽい?」シュン
天龍「いやー、それがな……」
響「……近々、またあの霧が出るみたいなんだ」
>現状、霧とシャドウの関連性は不明だ
だが他の鎮守府では、霧の出る日に出撃を控える方針を固めているようだ
>その理由として、行方不明の艦娘が発見され始めており、その殆どが霧とシャドウの危険性を訴えているらしい
艦娘捜索任務も霧が再発するという情報から、打ち切りという形で終了するかもしれない……
天龍「霧を懸念して、オレ達は陸路で帰ることになるんだとよ」
響「海に出ている間にまた霧が出れば、前回の二の舞だからね」
大淀「陸路という事は車ですよね? ……誰が運転するんです?」
妖精s「よばれてとびでて」
>お呼びではない……
妖精s「らしんばん、まわすよー」
>羅針盤は回すものではない……!
響「迎えが来るんだ、それまで此処にいるよ」
吹雪「そっか、ゆっくりしてってね響ちゃん」ニコー
響「そうするよ、吹雪姉さん」ニコ
天龍「ま……、迎えは明後日だけどな」
夕立「えー……、横須賀のお話色々聞きたいっぽいー」ブー
天龍「おー構わねぇぞ、幾らでも話してやるよ」
夕立「じゃあじゃあ! 娯楽室行こ! ほら吹雪ちゃんも!」グイグイ
吹雪「で、でもお仕事が……」
大淀「あー……」
大淀「それがですね……、お仕事、終わってます……」
吹雪「えっ!?」
大淀「提督と長門さんが、物凄い勢いで書類を片付けてしまって……今出来ることはないんです」
吹雪「だ、だってあんなに山になってたのに……、わっ、ホントだ……」(唖然)
鳴上「皆が頑張っているのに、自分だけ胡坐はかけないからな」
>自分と長門だけではなく、大淀も勿論手助けしてくれた
その甲斐あって、溜まっていた書類群は一網打尽になっていたのだった……
吹雪「司令官、……実は凄い人だったりします?」
>そうでもない
鳴上「……今日はやることがないから、後は自由時間だ」
夕立「ほらー、吹雪ちゃーん」
吹雪「う、うん、……じゃあ行ってきます!」
鳴上「行ってらっしゃい」
>……
>とはいったものの……
>出撃を控える方針になった以上、此方の打つ手も無くなってしまった
明日になるまで行動ノルマもないだろう
>となると……
鳴上「暇だな」
大淀「ひ、暇って……」
―――
>暇なので工廠までやってきた
長門「……提督? こんな時間にどうした?」
鳴上「やることがないから、……見回り?」
長門「あぁ……、まぁそうだろうな……」
長門「私は眠れる獅子を起こしてしまったのかと、不安で仕方がないよ……」
鳴上「……?」
球磨「うへー……、どれもこれも、ドロドロのボロボロクマ……」
明石「んー駄目ですね、どれも完全に機能停止してます」
長門「期待はしていなかったが、やはり駄目か……」
>どうやら、発見した深海棲艦の艤装を持ち帰っていたようだ
現在それを解体して、情報を引き出そうとしていたらしい
工廠妖精s「ほねおれたー……」
工廠妖精s「そんしたー……」
工廠妖精s「くたびれたー……」
>わあぁー、と妖精さん達は疲れた様子で、何処かへ飛んで行ってしまった
鳴上「大変そうだな」
明石「うわぁっ!? て、提督!? いらしてたんですか!?」
球磨「ついさっきからそこにいたクマ」
球磨「妖精さんの言う通り、骨折り損のくたびれ儲けだったクマ」
明石「すみません……、何か見つかればと思ったんですけど……」
>謝ることはない、寧ろ頑張ったと褒められる事を明石達はしたのだ
鳴上「いや、ありがとう」
明石「んぇ? ……なんで感謝されてるんです?」
球磨「クマー」
長門「その返事はどう捉えればいいんだ……」
明石「……あ、そういえばなんですけど、天龍さんと響さんの艤装、しっかり直しておきました!」
明石「お二人ともしっかり改修されてて、練度も申し分なしとは……」
長門「流石、横須賀鎮守府所属というわけだな」
長門「この長門も早く実戦に出たいものだ……、なぁ提督?」
鳴上「霧が出るから、暫く出撃は控えるつもりなんだ」
長門「」
球磨「仕事が減って、球磨的にはホッとしたクマ……」
明石「暫くは出撃に遠征にと、大変そうですもんね」
球磨「ほんっとに他人事クマ! 球磨の代わりに出撃するクマ?」
明石「む、無理です……」
工廠妖精s「てーとくさん」
>……?
飛んで行ったはずの妖精さんが戻ってきた
工廠妖精s「おかえしします?」
工廠妖精s「さしあげさしあげ」
>……眼鏡が返ってきた
明石「あー、何か妖精さん達がその眼鏡見ながら唸ってましたよ?」
鳴上「そうなのか?」
明石「終始楽しそうでしたけどね、……ただ」
>ただ?
明石「そういう日の後って、決まって鎮守府の資源が減ってたりするんですよね……」
>……
>妖精さんが裏で何かしているのだろうか
それは、止められない……?
明石「む、無理です……」
球磨「返答がさっきと変わってないクマ……」
>不安が残る中、鎮守府の夜は更けていく……
―――
――海域深部、某所
???「……」
???「キヒヒッ……」ニタ
番長が番長に戻りつつあります(意味不明)
完全日常パートとか、戦闘だけとか、早く書きたい
展開がノロノロしてて、砂糖吐くのマダカナーって人には申し訳ないっす……