吹雪「えー、記憶が無いということなので、移動がてら説明を!」
鳴上「よろしくお願いします」
吹雪「ちゃんと大淀さんから資料も頂きましたので、では……」
吹雪「(霧で見にくい……)えっとですね、まず私たちの鎮守府から……」ピラピラ
吹雪「名称は『八十神鎮守府』、『七里海岸』の一部とその付近の陸地に拠点を置いています」
吹雪「八十神鎮守府だけでなく、現在日本には多くの鎮守府が存在します」
吹雪「その理由として『深海棲艦』という存在が確認されたからです」
吹雪「一年ほど前、深海棲艦という存在を人類は彼女らの海上攻撃によって知ります」
吹雪「深海棲艦によってシーレーンはほぼ壊滅、海産物の収穫とかも難しくなりました」
吹雪「また、海上からの攻撃により航空機などに多くの被害が出ました」
吹雪「なので飛行機も最近は飛んでいませんね。軍事用のものが稀に飛びますけど……」
>……
吹雪「ここまでは大丈夫ですか?」
鳴上「いや、全然」(真顔)
吹雪「え、えっと……」
吹雪「謎の敵が現れて、世界がピンチです」
>いや違う、いやそれもだけど……
今自分が気にしているのはそこじゃない
鳴上「吹雪、今は何年何月何日なんだ?」
吹雪「えっと、今は2011年の4月11日ですね」
鳴上「」(絶句)
>自分の記憶が正しければ今は2012年のはずだ
だって自分は――
>……なぜ確証が持てる?
でも2011年の4月は自分にとって大切な何かで……
吹雪「……みさん! 鳴上さん!」
>……!
吹雪「大丈夫ですか? 顔色が悪そうですけど……」
鳴上「……大丈夫、話を続けよう」
吹雪「……辛かったら後ででも」
鳴上「大丈夫、本当に辛かったら伝えるから」
吹雪「……じゃあ鎮守府の役割ですが、勿論深海棲艦の侵攻を食い止め、これを押し返すことです」
吹雪「ですがお伝えした通り、シーレーンは壊滅状態に陥りました。つまり現行の艦では太刀打ち出来ず、新たな対抗策が必要でした」
吹雪「そして出来上がったのが『艦娘システム』と『各地の鎮守府』です」
鳴上「は?」
吹雪「……と、話している間に着いちゃいましたね。こっちですー!」
>妙ちくりんな単語が……
艦娘システム……?
>と、とにかくついて行くしかなさそうだ……
―――
吹雪「この辺りですね」
>なんだろう……
最近までこの景色を見たことがある。妙に懐かしいような、そんな気分になってくる……
吹雪「ここも深海棲艦の侵攻で被害を受けて、今ではめっきり人がいなくなって……」
鳴上「そうなのか……」
吹雪「近くに鎮守府が出来たというのもあるんでしょうけど……」
吹雪「……休憩も兼ねて座りませんか?」
鳴上「出来れば話の続きも」
吹雪「……もう、わかりましたよー」ピラ
>……此処まで来たが、正直病室にいた時よりも謎が深まっている
分からないことが多すぎて、自分ではどうしたらいいのか……
吹雪「えっとじゃあ、艦娘システムと鎮守府の関係ですね」
吹雪「まず艦娘システムというのは、元を辿れば敵対する深海棲艦の技術に近いものです」
吹雪「少ないながら回収に成功した深海棲艦の残骸から、艦娘システムの金型が出来ました。その後、現行の技術と組み合わせることにより、軍艦の戦力を搭載した兵士を――」
吹雪「それが艦娘システムです。詳しく話すともっともっと沢山の紆余曲折があるんですけど、ここでは割愛しますね」
吹雪「あ、一つだけ! 艦娘システムはその名の通り『艦娘』なので男性は使用できません。女性だけです」
鳴上「どうして?」
吹雪「私が初めて聞いたのは、『船乗りは船の事を彼女(she)と呼ぶ』から、と……」
鳴上「理由になってない気が……」
吹雪「詳しくは分からないです。男性ではシステムが同期せずで、女性の場合は同期するらしいです」
鳴上「ふーん……」
吹雪「鎮守府の話に戻りますね。現状で鎮守府と呼ばれるのは、艦娘システムを担う女性と、彼女たちを指揮する提督がいる」
吹雪「それに加えて、彼女たちを補助出来る施設がある軍事施設を大まかに指す言葉だそうです」
吹雪「……といっても八十神鎮守府は司令官が不在で、最近受け入れ態勢が出来たところなんですけどね」
吹雪「あ、これ話して良かったのかな……、良いよね?」
>しかしそうなると、八十神鎮守府にも艦娘がいることになる
誰だろう、間宮さんは食事処を切り盛りしていて、明石さんは万事屋だったはず
>そうなると自然に残るのは大淀さんと吹雪になるが……
鳴上「……」(凝視)
吹雪「えっと次は……、んー? 霧が濃くなってきたのかな……、見えにくいなぁ……」
>さすがに吹雪は違うだろう
年齢は聞いていないが、少なくとも学生だろうし
>理由は吹雪の服装、女生徒らしい学生服だ
吹雪「うーん……霧がこれ以上濃くなる前に戻りましょうか」
鳴上「わかった。そうしよう」
吹雪「……何か思い出しました?」
鳴上「何も、ただ引っかかることが幾つか」
>自分はこの土地を知っている気がする
……単に勘でもあるが、確固たる自分の心がそう告げている気がする
ウゥゥン
吹雪「……? 今何か……? ッ!」
ウウゥゥゥゥン!
鳴上「なんだ!?」
吹雪「何かが周りを飛んでます。私から離れないで……!」
鳴上「あ、ああ」
>――なんだこの既視感は! 胸が騒ぐどころの話じゃない!
>知っている
分かる、感じるものがある
グギャアアアオオオオ!
吹雪「し、深海棲艦! ……じゃない!?」
吹雪「知らない……! 新型なの? う、ウソ……」
>記憶が無くとも
―体が覚えている
――心が覚えている
――魂が呼んでいる――
???「ガアアアアアオオオオ!!」
吹雪(逃げなきゃ……! 今は艤装がないのに!)
鳴上「……」
>分かっている、このままでは助からない
だから―――
――――我ハ汝
ぺ―――
――――汝ハ我
ペ ル――
――――汝……、己ガ双眸ヲ見開キテ
ペ ル ソ―
――――今コソ……発セヨ!!
ペ ル ソ ナ ! ! !
鳴上「吹雪、下がれ!」バッ
吹雪「えっ、きゃぁ……ッ!」
???「ガアアアアアアア!」突進
鳴上『イ ザ ナ ギ ! ! !』カッ!
>心のままにそう叫ぶ
激しい稲光と共に、自身の力……、ペルソナが顕現する!
>それと同時、球体の体に口が付いたような化け物が、長い舌を出しこちらへと急速に近づいてくる
>だが――!
イザナギ「……!」ガシッ!
鳴上「……フッ」ニッ
>突っ込んできた敵は
このまま……!
鳴上「握りつぶす……!」
イザナギ「……!」グ、グ……!
???「ギ、ギイイイィ……!」グチャアッ……
吹雪「あ、あわ、わわわ……!?」
鳴上「……! 新手か……!」(眼鏡装着)
>自身の周りにはまだ複数体飛んでいるらしい
???「グギャアアアア!!」
鳴上「何体来ようと……!」ジオ!
イザナギ「……!」ブゥン!
>イザナギの持つ刀身の指した先、目の前に存在する敵に力は収束する!
???「ガ、グギギャギギ……ギ……」ジ、ジジ……
ズウウゥン……
吹雪「……あ、え……と」
吹雪「(お、終わった……?)」
>二体目を倒したところで、周囲の飛行音は次第に遠のいていく……
>激しい稲光の後、こちらへ接近する敵はもういなかった
鳴上「――怪我はないか?」(振り向き)
吹雪「な、ない……です」
鳴上「ならよかった、……じゃあ鎮守府に戻ろう」クルッ
吹雪「え、え! あの、ええぇぇ!?」
朝方に投稿出来ないかもなので、時間をずらして投稿してます
というのを書いてる時に、「そういえば予約投稿機能とかあったなぁ」
と思い浮かんだのですが、面倒なので投稿ポチー
書き溜めの3分の1が消費されてしまい、嬉しさ反面楽しく続き書いてます