転生とらぶる   作:青竹(移住)

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1120話

 俺の視線の先では、綾子が惚けたような表情でベッドに横になっている。

 初めてという事で最初は痛がっていたが、最終的には凛と同じように十分以上に悦んでいたようだ。

 今もその余韻がまだ抜けないのか、全裸だというのに特に身体を隠しもせずにボウッとしている。

 身体中にある、何かに吸い付かれたような赤い跡は……それが何か言うまでもない。

 当然凛の身体にも同様のものはついているのだが。

 そんな綾子に、ベッドの端で顔を赤くしながら俺達の行為を見守っていた凛が近づいて行く。

 魔力のパスを繋げるという行為をする以上、どうしても凛は俺から離れる事が出来ずにベッドの上にいたんだよな。

 そして……綾子の試練はまだ終わらない。

 

「綾子、ほら、起きて」

 

 一糸纏わぬ姿で仰向けになっている綾子を揺する凛。

 その際に、自分よりも数段大きい胸が揺れていたのを見て一瞬視線が鋭くなった凛だったが、そんな凛が何かをするよりも前に綾子は我を取り戻す。

 

「遠坂……? うん? どうしたんだ、そんな格好で……って!?」

 

 そこまでして、ようやく我に返ったのだろう。綾子は慌てたように周囲を見回し、俺と視線を合わせると顔を真っ赤に染めながら身体を隠す。

 そんな綾子に、凛は言葉を続ける。

 

「綾子、初めてが終わった感触に浸っていたい気持ちは分かるけど、残念ながらまだ全部終わってないの」

「……え? 何でだ? もうパスっていうのか? それがあたしとアークの間で繋がったんだろう? ならもういいんじゃないのか?」

「残念ながら違うのよ。いえ、その答えで合っているのは間違いないんだけど」

 

 溜息を吐き、凛はチラリと一瞬俺の方へと視線を向けてから言葉を続ける。

 

「いい? 今の状況を説明しておくわ。今は、私とアークエネミー、アークエネミーと綾子の間でそれぞれパスが繋がっているのよ。つまり、アークエネミーを経由して私と綾子もパスが繋がっている訳。そのパスを利用して、綾子の中にある魔力を調整したりコントロールしたりする必要があるんだけど、アークエネミーにはそれが出来ないの。……魔術スキルがあれば話は別だったかもしれないけど」

 

 魔力生成のスキルがあるんだし、恐らく???は魔術に関係するスキルなんじゃないか……とは思ってるんだけど、残念ながらそのスキルは未だに???である以上、使いものにならないのは事実だ。

 

「つまり、結局は私が綾子の魔力を調整しなきゃいけない訳。……まぁ、そういう無茶をする必要があるから、私とアークエネミーのパスを強化したんだけど」

「……待ってくれ、遠坂。何だか物凄く嫌な予感がしてきたんだけど」

「そうね。多分その予感は間違っていないわ。現在あるアークエネミーとの私と綾子のパス。それを繋げる……いえ、ちょっと違うわね。どちらかといえば上手い具合に歯車が合うように調整する必要があるの」

「待て、待ってくれ。パスを繋ぐのに、あたしとアークがああいう行為をした。それで、アークを通してあたしと遠坂のパスを調整するって事は……もしかして……」

「パスを通す為に必要な行為は既に分かってるでしょ? ……まぁ、簡単に言えば……その……」

 

 凛にしても、その先の言葉を口に出すのは恥ずかしいんだろう。なので、ここは俺が告げる事にする。

 

「俗に言う、3Pって奴だな」

「あああああああ、やっぱり。無理、無理無理無理! 大体、あたしはついさっき初体験を終えたばかりなんだぞ! それも、初めてだってのに人に見られながら! なのに、それからすぐにそんな行為なんて……」

「それを言ったら、私だって初体験は綾子のすぐ側でだったじゃない。それも、どこかの誰かさんは寝たふりをしてこっちの様子を覗いてたし」

「う゛っ、そ、それは……だって、しょうがないだろ!? 気が付いたら自分の横で知り合い2人が抱き合ってキスしてるんだぞ!? それもお互い裸で、ディープな奴を!」

 

 慌てたように言ってくる綾子だけど、今のお前も裸なんだけどな。……って突っ込みは止めておこう。

 こっちに被害が来そうだし。

 

「とにかく、綾子がどんな風に考えていようとも、これは絶対に必要な事なの! 大体、私だってさっきも言ったように今日が初めてだったのよ? なのに、いきなり3人でなんて……その辺を少しは考えて欲しいんだけど」

「うっ、そ、それは……いや、その。けどだな、出来ればそっち方面はなしで何とかならないか?」

「ならないわね。それどころか、下手をすればアークエネミーを通して綾子の魔力調整が上手く出来ずに……」

 

 勿体ぶるような口調で告げる凛に、綾子もまた息を呑んで口を開く。

 

「出来ずに……?」

「風船に空気を入れすぎると、どうなると思う?」

「……破裂、する?」

「正解。まぁ、物理的に破裂するのか他に何かの被害があるのかは、これが初めてのケースだし、綾子の体質にも影響してくるだろうから何とも言えないけど。少なくても綾子にとっては致命的な事になるのは間違いないと思うわ」

 

 凛の言葉に、綾子が思わず自分の身体を見る。

 まぁ、破裂するとか脅されたんだからそれは無理もないけど……綾子の目に入ってきたのは、月明かりの下でも分かる程身体中にキスマークがついている自分の身体だった。

 

「ア、アーク! お前な、何だってこんな真似を……こんな身体にされたら、暫く部活の着替えとか体育の着替えの時とか、着替えられないじゃないか!」

「あー……うん、悪い。本能の赴くままにだな」

「はいはい、その話はいいから。大体、それを言うのなら私だって綾子と同じでしょ。いえ、下手をしたら私の身体についているキスマークは綾子のそれよりも圧倒的に多いわよ」

「そ、それは……」

「とにかく。悪いんだけどこれから3人でそういう事をするのは決定事項なの。綾子にしても、1度は死なないようにって自分で選んだ道なんだから、あまり気にしすぎないようにしなさい」

「いや、けど……幾ら何でもそんな風になるなんて想像もしてなかったし」

「全く、何だかんだで乙女なんだから。でも残念だけど、もうここまで進んでしまった以上は後戻りをする事は出来ないわよ」

 

 そう告げ、ベッドの上に俺と綾子を残したまま、部屋の机の方へと進む。

 

「あ、おい! 遠坂が離れちゃ駄目なんじゃ!」

「大丈夫よ。綾子とアークエネミーの間で既にパスは繋がってるから、少し離れたくらいなら……ね」

 

 焦ったような綾子の言葉に凛がそう答え、机の引き出しから幾つかの新しい宝石を取り出してはベッドの周辺にある物と入れ替え、あるいは追加していく。

 何をやっているのか詳しい事は分からなかったが、それでも大体の理解は出来た。即ち、次の儀式……いわゆる3Pに関しての準備なのだと。

 綾子もそれが分かったのだろう。複雑な表情を浮かべつつ、ベッドの周囲を歩き回っている凛の方へと視線を向けている。

 バスタオルを身体に巻いてはいても、その下は一糸纏わぬ姿だ。

 当然色々な意味で目のやり場には困るんだろうし、次の儀式をする上では自分が凛の身体とも絡む必要が出てくるのだから当然だろう。

 多分、この状況って男としては嬉しい限りなんだろうけど……なんだろうな。

 いや、嬉しいか嬉しくないかでいえば、明らかに嬉しい。

 ただ、何だか妙な……そう、妙な違和感のようなものがある。

 そんな風に考えている間にも、凛はベッドの周囲へと宝石を次々に置いて行き、短い呪文を唱える。

 それが一段落すると、やがて再びベッドの方へと向かって歩き出す。

 その途中で意図的にだろう。凛は自分の身体を覆っていたバスタオルを床へと落とす。

 すると当然凛の身体は一糸纏わぬ姿となり、窓から降り注ぐ月光に照らし出される。

 俺と綾子の2人が凛に視線を向けていると、凛はそのままベッドに上がってきて俺の方へと視線を向け……そして次に綾子の方へと視線を向けると近づいて行く。

 

「ちょっ、遠坂! まっ、んんんんーっ!」

 

 近づいてくる凛に何かを感じたのか綾子が何かを叫ぼうとしたが、凛はそれに構わずに綾子の唇に自分の唇を重ねる。

 見て分かる程の魔力が、口というか舌を通して凛から綾子に流れ込み、同時に綾子の中を巡った魔力が再び舌を通して凛の中へと戻っていく。

 凛の左手の魔術刻印が発光しているのを見た綾子が驚きで動きを止めると、そこから更に舌が絡み合い、より強い魔力と唾液が2人の間を行ったり来たりする。

 

『アークエネミー、あんたも来なさい。これは3人の魔力が必要なんだから』

「んんっ!?」

 

 魔力をやり取りしながら……より直接的に表現すると、舌を絡ませながら凛が念話で俺に呼びかける。

 同時に綾子がビクリとしたのを見ると、今の念話が綾子にも聞こえていたのか?

 まぁ、あれだけ2人の間を魔力が循環しているのを見れば、それ程不思議でもないか。

 そんな風に考えながら、俺もまた魔力のやり取りをしている凛と綾子の方へと近づいて行く。

 それを見た綾子が一瞬身体を強張らせるが、凛が魔術刻印の浮いた左手でその豊満な胸に触れると、次第に力が抜けていくのが見て取れる。

 そして俺はそのまま凛と綾子の身体に手を伸ばし、凛の指示に従ってゆっくりと撫でていく。

 そのまま深い口付けを交わしている凛と綾子に俺も割り込むように、3人で舌を絡ませあい、凛の指示に従って魔力を流す。

 先程の凛と綾子の間で行われていた魔力の循環に俺も加わり、更に魔力が高まってくる。 

 

『アークエネミー……来て』

 

 凛のその言葉に俺は2人をベッドへと押し倒すのだった。

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」

「ちょっと、アークエネミー……やりすぎよ。私も綾子もまだ経験がないんだから、もう少し優しくしてよね」

 

 事が済んだ後、綾子、凛、俺の3人はベッドの上で横になっていた。

 俺はまだまだ余裕があったが、こういう行為自体今日が初めてだった凛と綾子は、文字通りに息も絶え絶えといった様子だ。

 特に綾子の場合は、殆ど休まずに2回目に入った訳で、ある程度休憩の時間があった凛よりも更に体力切れになっている。

 ……うん、自分で言うのもなんだけど、やっぱり俺ってそっち関係で色々とあったんだろな。

 少なくても、これが初めてって事はないと思う。

 

「あー、うん。悪い。まさか俺も自分自身がこうなるとは思わなかった」

「……まぁ、いいわ。それで、綾子。大丈夫?」

 

 話しているうちにようやく呼吸が落ち着いてきた綾子に声を掛ける凛だったが、それに返ってきたのは息も絶え絶えといった様子の綾子の声。

 

「こ、壊れるかと思った……遠坂、お前はよく平気だったな」

「まぁ、私の場合はある程度身体を休める事が出来たから」

「それはちょっと……ずるくないか?」

「けど、綾子が最初にアークエネミーに抱かれろって言ったって、承知しなかったでしょ? さすがに気を失っている綾子を抱かせても、魔力関係の方で意味がないし」

「……それは魔力関係とやらの方で意味がなければ抱かせたって事だったりするのか?」

「まさか、そんな筈ないでしょう? 私が友人の美綴さんに酷い真似をする筈がないわよ」

「全くもって説得力がないっての。わざとらしく呼び方まで変えて。……あー、とにかくもう身体1つ動かすのも億劫だ。遠坂も、明日からこんなアークを相手にしなきゃいけないってのは大変だな」

「ちょっと! 今回は必要があったからアークエネミーに抱かれただけであって、別に私とこいつはそんな関係って訳じゃ……だ、大体綾子の方がアークエネミーに対しては思うところがある筈でしょ! 最初に抱かれた時も思いきり甘えまくってたし、さっきだって『もっと、もっとぉっ』って叫んでたじゃない!」

 

 凛の口から出た言葉に、綾子の顔が真っ赤に染まる。

 自分でも事実であると理解しているだけに、否定する言葉を持たず……だが、反撃の方法はあるとばかりに口を開く。

 

「そ、そういう遠坂だって抱かれている間中アークに抱きついてて離れなかっただろう! それこそ、雌豹が雌猫になったって感じでアークにしな垂れ掛かってた癖に! あの蕩けた顔を見たら、学校でミス・パーフェクトに憧れてる人はどう思うかな?」

 

 そんなやり取りを眺めつつ、思わず溜息を吐く。

 しかもこのやり取り、綾子が俺の右腕を枕にして、凛は左腕を枕にしてやってるんだから、質が悪い。

 俺が逃げるに逃げられないんだからな。

 まぁ、2人の柔らかい身体を堪能できるし、言い争って身体を動かせば俺に密着している部分がその柔らかさを更に堪能出来る。

 そう考えれば、間違いなく今の俺は幸せであると言ってもいいだろう。

 ……正直、今の俺は幸運なのか、不運なのか……

 ああ、だから幸運がCなのかと、妙な意味で納得してしまう。

 ともあれ、何だかんだとあったけどこれで綾子が死ぬというような事はないだろう。

 そう思うと、安堵しつつも隣から聞こえてくる2人の言い争いを子守歌に、眠りへと落ちていく。

 その際、静かにするように2人を抱きしめ、その柔らかさの中で俺の意識は闇へと落ちる。

 眠りに落ちる瞬間、ピキリッと何かが壊れるような音が頭の中で響いた気がしたけど、それが何なのかを気にするよりも前に俺は睡魔に誘われ、眠りに就く。




アクセル・アルマー
LV:42
PP:370
格闘:301
射撃:321
技量:311
防御:311
回避:341
命中:361
SP:1402
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    ???

撃墜数:1183

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