転生とらぶる   作:青竹(移住)

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1470話

「じゃあ、火星でやるの?」

「ああ。地球ではハイヴの攻略があるし、そこに顔を出すのはちょっと面倒な事になりそうだし」

 

 魔法球の中にやって来た俺は、レモンと話していた。

 何についての話かというのは、この前のプラント……じゃなくてザフトからの連絡についての話だ。

 今回の件はプラントではなく、ザフトとして動いているという事の証だろう。

 つまり、マブラヴ世界におけるBETAとの戦いについてだ。

 以前ルナマリアとの間で話をした、ザフトの実戦機会がない問題について。

 それでBETAとの戦いを行うかと言ったのだが、それについての話がザフトの中ではかなり本格的に進んでいたらしい。

 俺としては別に構わないんだが、それでもここまで大きな話になるとは思わなかった。

 俺は最初ルナマリアだけ……インパルスガンダムだけを連れて行こうかと思ってたんだが、ザフトとしてそれは許可出来なかった。

 考えてみればインパルスガンダムはザフトの最新鋭機だ。それを何の保証もなく俺達に預ける訳にはいかないか。

 ……まぁ、シャドウミラーから見ればインパルスガンダムは決して高性能機という訳ではないんだが。

 それこそ、シャドウミラーの技術班が改修したザクウォーリアの方が性能は上だろうし。

 そもそも動力炉がバッテリーのインパルスはどうしても出力でブラックホールエンジン搭載機には及ばない。

 また、バッテリーだけにエネルギー切れもある。……一応デュートリオンビームがあるが、それを受け取っている間無防備になるってのは厳しいだろう。

 ともあれ、そんなインパルスであってもザフトにとっては最新鋭機な訳で、そのまま機体とパイロットだけを出す訳にもいかない訳だ。

 また、インパルス最大の特徴であるデュートリオンビームを使うにもミネルバは必要だし。

 だからこそミネルバがそのまま出張してくる事になった。

 ザフトにしても……そしてプラントにしても、今回の件を断るという理由はない。

 シャドウミラーと友好的な関係を築きたいというのは絶対条件だし、今回の件の発端ともなった実戦を経験させるというのも大きい。

 その上、向こうが今回の件で使った物資はこちらから支払うという事になってるのだから、これを断る筈もないだろう。

 ……まぁ、その支払う物資はミネルバ隊が撃破したBETAの死体を原料にキブツを使って支払うんだが。

 そんな真似をしてもシャドウミラーの方が圧倒的に利益が大きいんだから、正直キブツってのは反則だよな。

 

「シェリルから聞いてたけど、アクセルは随分ルナマリアって子に興味があるみたいね。何でもアクセル好みの強気な美人なんですって? で、身体の方も随分と女っぽいと。……あら、本当にアクセルの好みね」

「いや、そこまで気にしてる訳じゃなかったんだが……それに、今回の件はシャドウミラーにとってもそれなりに利益はあるだろ?」

 

 BETAの死体を大量に得られるというのは、シャドウミラーにとっては利益でしかない。

 マブラヴ世界の国々にとっては邪魔なゴミでしかないBETAの死体だが、シャドウミラーだとキブツで元素変換出来るしな。

 強烈な悪臭を放つBETAの死体だが、シャドウミラー特製のコンテナを使えばその悪臭が外に漏れ出る事もないし。

 

「……まぁ、アクセルがそう言うのなら構わないけどね。けど、そうそう迂闊に私達の仲間……いえ、私達のような犠牲者を増やすと、その内刺されるわよ?」

「なんでそこで仲間から犠牲者って言い直すんだよ」

 

 レモンがどこか悪戯っぽい笑みをうかべているのを眺めつつ、そう言葉を返す。

 刺されるの自体は気や魔力を使った攻撃でなければ……まぁ、なんとか。

 いや、だからって刺されたい訳じゃないんだけど。

 俺が話を変えたがっているのを理解したのだろう。レモンはすぐに話を変えてくれる。

 こういうところ、俺と一番付き合いが長いだけあって頼れるよな。……頼れる?

 

「それで、わざわざ新しいハーレムメンバーが増えるって知らせに来た訳じゃないんでしょ?」

「そこはハーレムメンバーじゃなくて、恋人の1人って言って欲しいところなんだけどな」

 

 うん、頼れる……か?

 

「ともあれだ。今度火星に向かうんだが、そこで何か試しておいた方がいい機体とかあるか?」

 

 俺が魔法球に来てレモンと会話をしている理由がそれだ。

 いやまぁ、普通にレモンと話をしたいというのはあるんだけどな。

 別に家で夕食の時に聞いても良かったんだが、ふとそれを思いついたのでなるべく早く聞いておこうと思った……のは事実だが、レモンと2人でゆっくりしたいというのもあった。

 毎晩あれだけの大人数で夜を過ごしてはいるが、時にはこうして誰かと2人でゆっくりとした時間を過ごすのも悪くはない。

 ……話している内容は仕事に関してだが。

 

「そう、ね。今回は別にそのミネルバだったかしら。その艦に活躍の機会を与えるとかじゃなくて、あくまでも戦闘を経験させるのが目的なのよね?」

「そうだな」

 

 ……そう言えば、ルナマリアを始めとするMSパイロット達は一部を除いて殆どが実戦経験がない……もしくはあっても宇宙海賊とか暴徒とかそういう奴を相手にしてのものだが、ミネルバ艦長のタリアはどうなんだろうな?

 デュランダルと付き合っていたという事は、デュランダルの親友であるクルーゼと同年代。

 そうなれば、前回の戦争に軍人として参加していてもおかしくはないんだが。

 ただ、前回の戦争で活躍していれば何らかの二つの名とかが付けられてもおかしくはない。

 そう考えれば、そこまで有能という訳でもない……のか?

 原作ではフェイスになっていたけど、あれはどうみてもデュランダルが自分と肉体関係にあるタリアを優遇した結果だったしな。

 自分の手駒が必要だったという思いもあったんだろうが。

 

「なら、こっちはヤンマとカトンボでしょうね。ただし、メギロートとファブニールは攻撃を控える感じで」

「うん? ヤンマとカトンボは何度か戦闘してるだろ?」

「ええ、何度か……ね。けど、まだ戦闘した回数はそんなに多くないのよ。だからこそ、ここで出来るだけ多くの戦闘を繰り返して、データを蓄積しておきたいの。多分大丈夫だとは思うけど、古代火星文明の生産プラントを使って作ったヤンマとカトンボをシャドウミラーの技術で改修したでしょう? であれば、その辺をしっかりと確認しておきたいのよ」

「あー……なるほど。うん、それは何となく分かる。じゃあ、取りあえずそういう事で……それぞれ1隻ずつでいいのか?」

「それだとちょっと足りないかしら。BETAの間引きを含めてもっと大々的にやりましょう。それぞれ5隻ずつくらい出す感じて」

「それは……」

 

 ちょっと過剰戦力じゃないか? そう思った俺は決して悪くはないだろう。

 実際BETAというのは個々の能力は決して強い訳ではない。

 それこそ、バッタと同程度……いや、要撃級辺りになればバッタをどうにか出来るか?

 けど、少なくてもBETAの中で最も数の多い兵士級はバッタと同程度といったところだろう。

 そんなバッタを相手に無双したメギロート……そして何よりファブニール。

 カトンボやヤンマも、シャドウミラーの改修により凶悪な能力を持っている。

 いや、純粋な攻撃力という意味では以前と変わらないが、継戦能力が上がったと言うべきか。

 ブラックホールエンジンにより、相転移エンジンのような地上でのエネルギー不足の類はなくなっている。

 更にはディストーションフィールドと比べても高い防御力を誇るG・テリトリーやEフィールドといった各種バリア。

 ああ、でもカトンボはレーザーを装備しているけど、主力は実弾兵器のレールガンとミサイルだ。

 この辺はシャドウミラーとして活動する上で継戦能力が不足するので、重力波砲を何種類か装備するようにした方がいいかもしれないな。

 実際、ナデシコ世界での最後の戦いの時も、弾数が不足して最終的にはレーザーを使って敵を攻撃していたという話だったし。

 

「ヤンマとカトンボを更に改修するのが目的か?」

「それもあるわ。ただ、長時間運用した上で何か不具合が出ないのかの方が重要よ」

「分かった、ならそっちの件は任せる。……ああ、それとカトンボの改修場所だが、武装にビームや重力波砲の類を導入してくれ。折角ブラックホールエンジンを搭載しているのに、エネルギー兵器が威力の弱いレーザーだけってのは色々と厳しいだろ。

 

「そう、ね。……ええ、その辺は検討してみるわ。けど、カトンボの主な役割はメギロートの母艦であって、戦闘力はそれ程重視していないわ。それこそ、多少自衛出来る程度の能力があれば、それで十分だと思うけど。……カトンボの数を考えると、大規模な改修はあまり好ましくないし」

 

 なるほど、あくまでもメギロートの母艦として考えるのか。……で、メギロートを抜けてきた相手に対しては、レーザーの雨霰、と。

 ブラックホールエンジンを搭載している以上、レーザー程度でエネルギーの供給不足になるなんて事は絶対にないしな。

 カトンボも重力波砲を装備すれば一線級の攻撃力を持つ事は出来る。

 ……まぁ、この場合の一線級ってのは、あくまでも他の軍隊における一線級であって、シャドウミラーとしてはそこまで攻撃力は高くないだろうけど。

 シャドウミラーと他の世界の戦力というのは、正直比べるのが間違っている。

 そもそも、シャドウミラーはキブツがあるおかげで、基本的にコスト度外視で機体を生産出来るというメリットがある。

 その典型的な例が、シャドウとファブニールだろう。

 あの凶悪な性能を持つのが主力量産機なんだから。

 

「とにかく、話は分かった。その辺は技術班に任せる」

「ええ、ありがと。……ちなみに、アクセルはどうするの?」

「どうするかと言われてもな。ニーズヘッグを出せば、その時点でミネルバ含めて戦闘経験云々って話じゃなくなるだろ」

 

 寧ろ、俺が黙っていてもBETAは高度な機械に引き寄せられるという特性がある。

 そんな連中の中にニーズヘッグを出そうものなら、他の戦力には一切目もくれずニーズヘッグへ襲い掛かってくるだろう。

 そんな事になれば楽に倒せるかもしれないが、戦闘経験を積むという目的そのものが失敗に終わってしまう。

 

「そう? じゃあ、シロガネやニヴルヘイム……って訳にもいかないでしょ?」

「まぁ、それはな」

「ミネルバに乗せて貰う?」

「……乗せてくれると思うか?」

 

 俺の言葉に、レモンは黙って首を横に振る。

 当然だろう。ミネルバというのはインパルスと同様にザフトの最新鋭艦だ。

 そんな艦のブリッジに、ザフトに所属していない者を……それも他国の者を入れるかと言われれば、少し難しいだろう。

 原作だとカガリとアスランが乗っていたが。

 

「じゃあ、どうするの?」

「それこそ、ヤンマ辺りに乗ってもいいし……何ならマーズゼロにいても構わないし」

 

 火星の中で最大級のフェイズ9のハイヴ、マーズゼロ。

 そのマーズゼロは現在シャドウミラーにより占領され、基地化も既に完了している。

 時間を見つけては他のハイヴに侵入して、G元素をごっそりと持ち帰ってきてるのだ。

 まさにシャドウミラーのG元素養殖場とも言える火星において、俺達の拠点だ。

 

「うーん、どうせならしっかりと見ていた方がいいと思うけど」

「……何でだ? まさかSEED世界のMSがBETA如きにどうにかなるとは思えないぞ? 光線級でもいれば話は別かもしれないが、現在光線級は確認されていないし」

 

 もし光線級がいれば、MSは結構危ないかもしれない。

 MSには基本的にバリアの類が存在しないというのが大きい。

 物理攻撃じゃないから、インパルスのVPS装甲は……いや、あれはPS装甲の一種だから、レーザーには効果が薄いか。

 それに、もし光線級が出て来たら、それこそファブニールを盾代わりにすればいいだけなんだから。

 

「そうだな、じゃあ生身で空を飛んでいるってのはどうだ?」

「……まぁ、アクセルならではよね」

 

 普通の人間であれば、マブラヴ世界の火星を生身で行動は出来ない。

 これがネギま世界の火星であれば、テラフォーミングが進んでいる影響もあってそれなりに問題なく行動出来るんだが。

 ともあれ、混沌精霊の俺だからこそマブラヴ世界の火星で生身で行動出来る訳だ。

 宇宙空間でも生身で行動出来る俺だからこそだよな。

 

「だろ? ま、ミネルバが駄目だって言うならそれも検討させて貰うよ」

 

 そう告げると、何故かレモンは少し呆れたように溜息を吐く。

 

「ま、アクセルなら何があっても全く問題ないから安心して見ている事が出来るんだけどね」

「だろう?」

「……いや、褒めてないわよ?」




アクセル・アルマー
LV:43
PP:555
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1213

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