転生とらぶる   作:青竹(移住)

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1699話

「なるほど。宇宙のピースミリオンを本拠地として、地上で戦闘がある時は直接その戦場に降下するか」

 

 俺の説明に、セプテムは感心したように納得する。

 戦場に直接戦力を投下……それもシャドウミラーの戦力を投下出来るというのは、連合軍にとっても有利だろう。

 戦闘中、常に上空を気にしなければならなくなるのだがら、連合軍だけに意識を集中する事は出来なくなる。

 ……まぁ、ぶっちゃけこの発想は原作にあったオペレーション・ノヴァを発展というか、シャドウミラー風に改良したものなんだけどな。

 

「そうだ。ピースミリオンからなら、地上のどこにでも直接戦力を投下出来る。……まぁ、ピースミリオンの速度はそんなに速くないから、地球の裏側にとなれば移動に時間が掛かるが、その辺りは前もって連合軍から連絡を貰っておけば対処可能だ」

「俺は賛成だが……それを言ってきたという事は、当然何か要求があるんだな?」

「ああ。まずは資材。まさか宇宙から地球に降下する度にシャトル……というか、この場合は降下ポッドと表現する方がいいのか? その降下ポッドを使い捨てにして、更に宇宙に戻るのに連合軍の施設を使って……というのは、色々と面倒だ」

 

 まぁ、ウイングゼロは直接地球に降下が可能だし、劇場版ではあるがアルトロンガンダムも直接降下していた。

 それを考えれば、降下ポッドはいらないようにも思える。

 だが、そんな真似をしてMSに負担を掛けない訳がない。

 毎回毎回MSで大気圏を抜けて地球に降下しようものなら、MSのパーツの部品が色々と不味くなるのは間違いないだろうし、同時に整備員達の疲れも天井知らずと呼ぶのに相応しいものになるだろう。

 そうである以上、こちらとしてもそれをどうにかする手段は考えなくてはならない。

 それに自力で大気圏を脱出可能であれば、毎回のように連合軍の基地に頼る必要もないだろうし。

 

「ふむ、それは分かる。分かるが……そのシャトルが完成するまでにどのくらい掛かる? 正直なところ、今は少しでも早く地球に向かって欲しいのだが」

「だろうな。宇宙の勢力は連合軍だけだし。……それにしても、よくトレーズ派を黙って地球に向かわせる事に同意したな」

 

 トレーズ派とセプテムとの会談……というか、この場合は降伏に近いのか?

 まぁ、トレーズ派の身柄は拘束される事もなかったから、正確には降伏とは言わないだろうが。

 ともあれ、その会談というか交渉が行われるというのは聞いていたが、予想していたような騒動の類もなく、あっさりと纏まってしまった。

 いや、俺としては無駄な戦いが起きないのは大歓迎なのだが。

 そんな訳で、まだトレーズ派が地球に降下はしていないものの、宇宙は連合軍が完全に勢力圏内とする事が決まっていた。

 もっとも、以前とは違ってノベンタが宥和政策を行っている以上、セプテムも強権的な事は出来なくなっているのだが。

 もしそんな真似をすれば……まだ出てきていない勢力としては、ホワイトファング辺りが姿を現す可能性が高い。

 まぁ、今の連合軍であれば、ホワイトファングが出て来ても対処するのは難しい話ではないだろうが……そうなった場合、シャドウミラーも敵対する可能性が高いというのは、向こうも理解しているだろう。

 

「とにかく、シャドウミラーはそんな感じで動く事になったから、よろしく頼む」

「……うむ。まぁ、色々と言いたい事はあるが、それはそれで構わん」

 

 こうしてセプテムからの了承も貰い、俺達のこれからの方針は決定した。

 さて、次は……ああ、そう言えばもう一件面会の約束があったな。

 

「じゃあ、俺は色々と急がしいから、この辺で失礼させて貰う」

 

 そう告げ、セプテムと軽く挨拶を交わしてから、次の目的地に向かう。

 もっとも、その目的地もこのD-120コロニーの中にあるから、そんなに遠いって訳じゃないんだけど。

 ぶっちゃけ、シャドウミラー的にはセプテムよりもその人物は重要人物と言ってもいいだろう。

 その人物との面談は、とある店で行われた。

 

「一応そちらについては調べさせて貰った」

「あ、あはは。そうですか。その……それで?」

「知っての通り、シャドウミラーはピースミリオンという巨大な軍艦を拠点にしている。そこにはお前の力が必要だ。だが、当然ながらどこかの組織のスパイを入れる訳にはいかないんだが……幸いと言うべきか、お前はどこの組織の息も掛かっていない事は証明されている」

 

 その言葉に、男は安堵の息を吐く。

 実際、このD-120コロニーにいた人物という事で、連合軍辺りの息が掛かっているのではないかと、そう思いもしたのだが……デュオに調べて見て貰ったところ、その辺りの心配はないと判明したのだ。

 勿論デュオを欺くような偽装がしてあれば話は別だが……目の前の男にそんな真似が出来るとは思っていなかった。

 

「それにしても、よくピースミリオンで働く決心をしてくれたな。こう言ってはなんだけど、このD-120コロニーからピースミリオンに来るのは……左遷ってのは言い過ぎだが、そんな感じじゃないか?」

「正直なところ、腕には自信があっても経営の方は上手くいかなくて……それは、この店を見て貰えば分かると思いますが」

 

 男が苦笑して、店の中を見回す。

 俺もその視線を追うように周囲を見回す。

 もう少しで昼になるというのに、店の中に客の姿はない。

 そう、この食堂……いや、レストランと表現すべきか?

 ともあれ、この店にいるのは店主1人だけだ。

 従業員がいないのは、店が流行っておらず雇う予定がないからだ。

 だが、俺の前にいる30代程の男の腕が悪いという訳では決してない。

 それは、俺の前にあるパスタやサンドイッチ、シチューといった料理の皿が空っぽになっている事が証明しているだろう。

 実際、極上! って程に美味い訳ではないが、それでも十分美味い料理なのは間違いない。

 上の下、もしくは中の上……100点満点中65点から70点くらいの間といったところか。

 平均以上ではあるものの、決して突出している訳ではない、といった感じだ。

 それでも、普通であれば……もしくはある程度の経営の知識や腕があれば、満員御礼といった訳ではないにしろ、そこそこの客を呼び込む事は出来るだろう。

 だが、俺の前にいる人物は、それが出来ない。

 その結果が、今のこの店の状況だった。

 ヒルデからこの店の話について聞いた俺は、早速スカウトするように指示を出した。

 ……まぁ、ピースミリオンのファーストフードも決して不味い訳じゃないが、それでも朝昼晩おやつに夜食の全てがファーストフードだと、飽きるのは当然だろう。

 栄養的に問題がなくても、食事というのは人間にとって娯楽の1つでもある。

 勿論シャドウミラーの面子の中には、料理出来る者もいる。

 凛なんかがその最たる例だろう。

 だが、それでも毎回食事を作っていては、本来の自分の仕事が疎かになってしまう。

 だからこそ、この辺りで料理人をスカウトしたかったのだが……そういう意味では、目の前の男は丁度いいと言ってもいい。

 

「経営に関してはご覧の通りなので、その辺りを気にしなくてもよく、それでいて料理の腕を存分に発揮出来る社員食堂というのは、僕にとっても丁度いいですし」

「なるほど。そっちがそのつもりなら問題はない。後は……具体的にいつくらいにピースミリオンに来る事が出来る?」

 

 社員食堂という言い方にちょっと疑問を感じたが、考えてみればシャドウミラーは傭兵……PMCに近い感じの集団だ。

 そうであるならば、ピースミリオンの食堂は社員食堂と呼ぶのに相応しいと言えるだろう。

 

「そう、ですね。この土地と建物は友人が古着屋をやると言っていたので、そのまま譲る事になっています。僕の方は他にやる事は……知り合いに挨拶をするくらいでしょうか?」

「随分と準備がいいな」

「ええ。今回の話が来た時は、迷わず受けるつもりになっていましたから。条件の方も十分にいいですし」

 

 凛にスカウトを任せたんだけど、一体どのくらいの給料を約束したんだろうな。

 まぁ、元々シャドウミラーは金に困っていない。

 サリィとシルビアは連合軍からの出向で給料の心配とかはしなくてもいいし、デュオ、五飛、ヒルデ、それ以外の科学者達や整備員達諸々には給料を出しているが、その程度であれば連合軍から貰っている報酬があれば余裕でどうとでも出来る。

 ……それに、いざとなったら空間倉庫の中にはデルマイユから奪った芸術品や金目の物が幾らでもあるから、それを売りに出すという方法もあるし。

 まぁ、宝石とかはともかく、芸術品の類は普通に売りに出せばデルマイユによって誰が売ったのかを辿ってくる可能性が高いから、自然と裏社会になるが。

 ああ、そう言えば俺達がこの世界に来た時に関わったマフィアがいたな。

 丁度いいから、売る時はあいつらを通してみるか。

 

「分かった。なら……そうだな。一応余裕を見て、2日後に迎えに来るって事でどうだ?」

「はい、分かりました。何なら明日でもいいんですけどね」

「その辺は、余裕を見てだよ。思っているよりも挨拶する相手とかがいるかもしれないだろ? それに、調理器具とかは……」

 

 視線を厨房に向けると、向こうはすぐに俺の言いたい事を理解したのだろう。

 すぐに頷き、口を開く。

 

「そうですね。調理器具の類は、出来れば使い慣れている物がいいです。この厨房にある物を持っていく予定ですよ。……オーブンとか、サラマンダーは特に使いやすいように調整してありますし」

「サラマンダー?」

 

 その名前に、一瞬俺が使っているVFが思い浮かんだが、まさかここでそんな物が出てくる筈もない。

 

「ああ、料理人じゃない人には珍しい名前ですか? そうですね、簡単に言えば上から高熱の火を当てて焼く為の調理器具ですね」

「ああ」

 

 具体的に説明されれば、俺もそれがどのような物なのかは理解出来る。

 確か超包子の厨房にもあったな。

 五月が言うには、本来なら洋食で使う器具だが、中華料理でも色々と使い道が多いとかなんとか。

 恐らくあの器具の事だろう。

 

「分かった。人手はいるか? もしいるのなら、何人か回すけど」

 

 こういう時、量産型Wや……バッタなんかがいれば、こっちとしても楽なんだが。

 もっとも念願の料理人の引っ越しだ。

 寧ろ整備員達が喜んで自分から手伝いに来るんじゃないだろうか。

 

「そう、ですね。出来れば何人かいて貰うと助かります。調理器具はこう見えて色々と重いですし」

「そうか、なら手配する」

 

 空間倉庫を使えば、その手の作業はあっさりと終わるんだが……まぁ、魔法を含めて人外の能力を隠している以上は、仕方がない。

 

「ありがとうございます。何から何まで手伝って貰えて、非常に助かります」

 

 深々と一礼してくる男に、俺は首を横に振る。

 

「気にするな。シャドウミラーは……正確には現在本拠地となっているピースミリオンでは、料理人がいなかったからな。今までは誰か料理が出来る者が作る以外は、ファーストフードだったからな。そう考えれば、正式な料理人が来てくれるのはこっちにとっても歓迎出来る」

 

 こうして料理人との交渉を……正確には向こうの意志の最終調整を終え、店を出る。

 当然その際は食べた分の料金は払っている。

 向こうはいいと言ったんだが、この辺りはしっかりとやっておいた方がいいだろう。

 さて、取りあえずD-120コロニーで必要な用事は済ませた。

 シャドウミラーの面々もこのコロニーの中に遊びに来ているのだろうが、俺は何をするべきか迷うな。

 いっそ凛か綾子でもいれば、デートを楽しむ事も出来たんだろうけど。

 

「お客さん、お客さん、どう? 今日はビール一杯無料だよ」

「悪いな、俺はアルコールが苦手なんだ」

 

 どこかの飲食店の客引きだろう声にそう返す。

 レモン達から、くれぐれも……く・れ・ぐ・れ・も、ビールを……いや、アルコールを飲まないようにと言われている。

 俺自身アルコールを飲んでも美味いとは感じないので、それは別にいいんだよな。

 それに今までアルコールを飲んだ時は色々と凄い目に遭っているし。

 ビールを飲んで気が付いた時、一緒にベッドで寝ているのが凛や綾子であればまだしも……サリィやシルビア、それどころかヒルデだったりしたら、ちょっと目も当てられない出来事になりそうだ。

 ましてや、全く見知らぬ人間が……なんて事になったら、ちょっと洒落にならないだろう。

 そんな事を考えながら歩いていると、書店が目に入る。

 そこまで大きくはない書店だが、漫画とかで面白そうなものがあれば買っていこう。

 そう考え、俺はその書店に入ったのだが……色々と見知らぬ漫画も多く、かなりの金をこの店で使う事になるのだった。……具体的にはコミック70冊オーバー。




アクセル・アルマー
LV:43
PP:1155
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1333

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