信号弾?
それを確認してホワイトベースに通信を送ろうとしたが、通信は繋がらない。
それが何を意味しているのかは、それこそ明らかだった。
そう、この世界にはNジャマーと似て非なる存在、ミノフスキー粒子があるのだから。
普通ならミノフスキー粒子が散布されても、途切れ途切れとかになりつつも、通信は可能だ。
それが出来ないという事は、戦闘濃度……あるいはそれ以上の濃度でミノフスキー粒子が散布されたという事なのだろう。
ホワイトベースが現状でそのような真似をする必要はない。
つまり先程の信号弾は、ミノフスキー粒子で通信が出来ないホワイトベースからのものか、あるいは……
「後者、か」
視線の先、暗礁宙域に隠れていた2隻のムサイ級の様子を見ながら、呟く。
現在そのムサイ級はあからさまに戦闘準備をしており、ザクが出撃しているのが見えたからだ。
今の俺の……そしてホワイトベースの状況で考えられる可能性は幾つかあるが、その中で最も可能性が高いのはやはり罠だろう。
その上、ムサイ級から出撃してきたザクは普通のザクだ。
……そう、例えばシャアが乗っているようなパーソナルカラーの赤いザクとかではなく、普通の緑のザク。
つまり、もしシャアがいた場合、後ろに……ホワイトベースの方に襲い掛かっているという事になる。
厄介な。
シャアが具体的にどこまで考えて、この作戦を立てたのかは分からない。
いや、もしかしたらシャア以外の誰かが作戦を立てたのかもしれないが。
それでも、一応アムロがシャアとある程度戦えるだけの実力を持っているし、ガンタンク隊の方には綾子もいる。
その辺の事情を考えると、少しの間は任せても問題ないと思う。
ただ、問題なのは……ザク達が、明らかに俺を向こうに行かせないようにしているという事か。
つまり、映像モニタに表示されているムサイ級から出撃してきたザクの狙いは、俺の足止めなのだろう。
改めて、厄介なと思わないでもないが、シャアやジオン軍の立場を考えれば、この対処は当然の事だろう。
一瞬、このままザク達を無視して無理矢理ホワイトベースのいる方に戻ろうかと考えた。
実際、ルナ・チタニウムの装甲を持っているガンキャノンなら、スペースデブリが大量にある場所であっても問題なく進む事が出来るのだから。
だが、そうなれば背後から攻撃されるのは確実だし、この敵をホワイトベースのいる場所に連れていくという事にもなってしまう。
現在ホワイトベースの方が具体的にどれくらいの敵に襲われているのかは分からないが、それでも俺の映像モニタに表示されているザクの数を下回るという事はないだろう。
であれば、そこに更に敵の増援を連れていくというのは、自殺行為以外の何物でもない。
また、もし俺がホワイトベースに向かえば、あのザク達は間違いなくこちらを攻撃してくる。
シャアからこちらの情報を聞いている為か、ザクが持っている武器はザクマシンガンではなく、ザクバズーカだ。
アムロの話によると、月に向かう途中の戦闘でガンダムやガンキャノンが受けた被害の幾つかは、ザクバズーカによるものだったらしい。
つまり、ザクバズーカならルナ・チタニウムの装甲を破壊する事が出来るのだろう。
借り物とはいえ、ガンキャノンを壊すのは色々と不味い。
それこそ、連邦軍に対する借りになりかねない。であれば、現状で俺が取るべき手段は……
「素早く目の前の敵を撃破して、出来るだけ早くホワイトベースに戻る、か。……っと!」
ムサイ級から離れたたメガ粒子砲を回避しつつ、まずはこちらに狙いを定めているザクに低反動キャノンの砲口を向ける。
そしてトリガーを引き……放たれた砲弾は、近くにあったスペースデブリを破壊しつつ、真っ直ぐこちらに突っ込んできたザクに向かう。
まさか、俺がホワイトベースに戻らないで、自分達に攻撃をしてくるとは思わなかったのだろう。
ザクは驚きで一瞬動きが止まり、その瞬間ザクの右手を低反動キャノンから放たれた砲弾が破壊する。
そちらの手にはヒートホークを持っていたザクだったが、当然のようにそのヒートホークも右腕諸共に破壊され、どこかに飛んでいった。
今の一撃は命中したと思ったんだが、どうやらスペースデブリにぶつかった事により、軌道を逸らされたらしい。
とはいえ、俺がこの場から離脱するとばかり思っていたジオン軍のザク達にとっては、今の一撃は牽制という意味でも大きな意味を持っていた。
向こうにしてみれば、俺が逃げるのを背後から攻撃するというつもりだったのか、まさか自分が攻撃をされるとは思っていなかったのだろう。
そうして動きを止めたところで、ビームライフルを撃つ。
ガンダムのビームライフルよりも大きく、取り回しも悪い。
だが、威力や命中精度という点では、ガンダムのビームライフルよりも明らかに上だった。
低反動キャノンを撃った時と同じく、途中で幾つかのスペースデブリに触れたビームだったが、そのスペースデブリを消滅させながら、それでも尚威力を落とす事なく真っ直ぐに進み、やがて1機のザクの胴体を貫き、次の瞬間そのザクは爆散する。
「撃墜1、と。……さて、残りは無傷が4機に、中破が1か」
本来なら、ムサイ級はMSを最大4機から6機搭載出来る筈だ。
それを考えると、出て来たMSの数は合計で6機と、結構少ない。
予備兵力として残しているのか、それとも単純にこっちは囮だったので、ホワイトベースに攻撃を仕掛ける方により多くの戦力を回したか。……これまでのジオン軍の動きから考えると、後者っぽいな。
まぁ、これ以上向こうに戦力がないのなら、後はとっとと片付けてホワイトベースの援軍に向かうだけだ。
そう判断し、再びビームライフルのトリガーを引く。
1機、2機。
そうして連続して2機を撃破すると、ザクの動きが唐突に変わる。
先程までは、明らかにこちらの動きを阻害し、あわよくば撃破したい……そんな動きだったのが、あからさまにこちらに近づいてこなくなったのだ。
向こうが予想していたよりも、俺が腕利きだと気が付いたのだろう。
あるいは、シャアから俺の情報を貰っていたのか。
それにしては、対応が遅い……いや、違うな。月に向かう途中での戦いで俺は出撃はしたものの、ホワイトベースの甲板上で待機しており、実際に戦ったのはカイのガンキャノンだった。
だとすれば、このMS達はガンキャノンの情報を知っていても、俺をカイだと判断していたという可能性が高い。
そんな中で、こうして実際に俺と戦う事になり……その力が洒落にならないものだと判断し、このような対応をした。
現在無事なのは2機に、中破が1機の合計3機。
あっという間に出撃した戦力の半分……いや、中破も考えると半分以下になったのだから、その気持ちも分からないではない。
さて、どうするか。
そう迷ったのは一瞬。
ここで撃破しないでMS3機をそのままにして撤退した場合、残りの戦力が俺を追ってホワイトベースに攻撃を仕掛けてくる可能性がある。
また、MSではないにしろ、ムサイ級の持つメガ粒子砲の威力は決して侮っていいようなものではない。
そうである以上、ここはやはり一気にこの場にいる戦力を全て撃破してから、ホワイトベースの方に戻るべきだろう。
ホワイトベースが保つかどうかは、アムロと綾子、そしてなによりホワイトベースという最新の軍艦の性能に期待といったところか。
そう判断し、まずはまだ無傷の2機に狙いを定める。
すると、その殺気を感じた……いや、ニュータイプがそうそういる筈がないだろうから、恐らく偶然なのだろうが、無傷の2機のザクと中破したザクの合計3機のザクが、周囲に浮かんでいるスペースデブリの岩塊を盾にするように隠れる。
そしてMSの動きに合わせるように、ムサイ級のメガ粒子砲の砲口がこちらに向けられるのを察知した。
「ちっ、厄介な」
スラスターを全開にし、暗礁宙域の中を前に……ジオン軍が陣取っている方に向かって進む。
当然のように周囲には大小様々なスペースデブリが浮かんでいるが、大きいのは回避し、小さいのはルナ・チタニウム製の装甲で弾きながら進む。
ザクでは到底出来ないだろう、強引な……もしくは無謀と呼ぶに相応しい行動だったが、この辺は連邦軍の技術力万歳といったところか。
そんな風に考えつつ移動すると、数秒前までガンキャノンがいた場所を2隻のムサイ級から放たれたメガ粒子砲が貫く。
途中にある岩塊の類も、小さい物はあっさりと消滅させる辺り、ムサイ級のメガ粒子砲の威力の凄さを現している。
とはいえ、どれだけ高い攻撃力を有していても、当たらなければ意味はない。
あるいはバルジやリーブラ、ニヴルヘイムのような巨大な……それこそ、効果範囲が非常に広いビーム砲であれば、回避運動云々というのは、あまり意味がない。
だが、結局のところムサイ級が持っているようなメガ粒子砲では、そこまでの威力は期待出来ない。
そうしてムサイ級からのメガ粒子砲を回避した俺が向かったのは、当然のように敵のいない場所……ではなく、先程のザクのうち無傷のうちの1機が隠れたスペースデブリだ。
向こうにしてみれば、まさかこの状況でいきなり自分の前に俺が姿を現すとは思わなかったのか、岩塊の後ろに回り込んだ場所で俺と遭遇した瞬間、動きを止める。
驚きによるその行動は、実際には数秒に近いものだったのだろう。
だが、その数秒さえあれば、攻撃するのは難しくはない。
低反動キャノンの砲口の右側をザクのコックピットに向け……トリガーを引く。
放たれた砲弾は、至近距離だったせいもあってか、あっさりとザクのコックピットを貫通し……それどころか、ザクはコックピットのある場所を中心にして、上下二つに分断される。
その上、ザクを貫いただけで砲弾の勢いは止まらず、ザクの背後にあった……俺に対する盾として使ってたスペースデブリをも破壊する。
遠距離の敵に攻撃する時は、砲身が安定しない事によって狙った場所に命中させるといった真似は出来ないが、こうして至近距離からなら特に狙いを付けずに砲撃しても自然と命中するから便利だよな。
もっとも、本来ならガンキャノンは中距離用の機体であって、敵にここまで接近するというのは想定されていない使い方だろうが。
何しろ、ビームサーベルの類は最初から持っていない、機体側でも対応していないしな。
その割に、ルナ・チタニウムの装甲と高い出力を使った格闘はプログラムされてるんだから、これを作った連中の考えがいまいち分からない。
ガンキャノンなら、ビームサーベル辺りを持っていても動力炉の出力不足とか、そういう事にはならないと思うんだが。
あるいは、もしかして……本当にもしかしてだが、低反動キャノンの砲身をビームサーベルで傷つける恐れがあると考えたのか?
アムロが操るガンダムの動きをそのままガンキャノンに対応させた場合、確かにその可能性は否定出来ないのだが。
ただ、その辺はMSを開発する上でどうにかして欲しかった、というのが正直なところだ。
そんな風に考えつつも、俺はガンキャノンを動かしていた。
暗礁宙域の中だけに、中心付近に比べると大きめのスペースデブリは存在しないが、それでも幾つも隠れられるような場所はある。
そんなスペースデブリの1つに隠れた瞬間、先程爆発したザクのいた場所をムサイ級のメガ粒子砲が貫いていく。
また、随分と大胆だな。
今は、俺がザクを撃破した後だったから構わないが、もしそこにまだザクがいたら、どうするつもりだったのやら。
ムサイ級の艦長の暴走か、もしくは俺が撃破したのだという確証があったのか……近距離だし、信号途絶とかそういうので分かった可能性が高いのか。
そんな風に考えつつ、ビームライフルを横に向かって撃つ。
放たれたビームは、そのまま片腕を失っていたザクを貫く。
残った腕でザクマシンガンを撃とうとしていたのだが、この機体にザクマシンガンは効果が……いや、違う。牽制か!
咄嗟にスラスターを全開にして、その場を離れる。
それから数秒、唯一無傷で残っていたザクが撃ったザクバズーカがガンキャノンのいた場所を貫き、その延長線上にあった岩塊に命中して、爆発を生み出す。
高い防御力を誇るガンキャノンだが、月に行く途中の戦いを見れば分かる通り、ザクバズーカの攻撃力があれば、ルナ・チタニウムの装甲であっても被害を与えることは出来る。
勿論、基本的にザクバズーカというのは軍艦やコロニーのような巨大な相手を狙う為の武器であり、MSのような小さく――あくまでも軍艦と比較してだが――素早い相手に命中させるのは非常に難しい。
だからこそ、先程のザクマシンガンのように、牽制する必要があったのだろう。
「惜しかったな」
呟き、ザクバズーカの攻撃が外れたと判断して後退していくザクをビームライフルで撃破し、2隻のムサイ級も同様にビームライフルと低反動キャノンで撃破するのだった。
アクセル・アルマー
LV:43
PP:280
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1444