転生とらぶる   作:青竹(移住)

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0217話

 アークエンジェルとクサナギがメンデルに到着してから5日。ひたすら宇宙戦闘の訓練を行っていたコーネリアは既にディアッカ相手の模擬戦に9割の勝率を叩き出し、ディアッカのザフトのエースたる赤服としてのプライドを木っ端微塵に砕いていた。ムウとディアッカの戦績は大体イーブンなので辛うじて心をへし折られる事はなかったのだが。

 ディアッカ曰く『バスターでさえ実弾とビームには2つの砲が必要なのに、1つの武器でその両方を使えるラピエサージュのO.O.ランチャーはオーバーテクノロジーだ』との事らしい。

 そんなこんなで、最近はコーネリア対ディアッカ&ムウの模擬戦が行われるようになっていた。そしてその報告はO.O.ランチャーのビームがバスターを貫き、マグナムビークがストライクを斬り裂いたという判定で模擬戦が終了した直後にもたらされる。

 

「アークエンジェル、聞こえるか?」

「カガリさん?」

 

 通信モニタに映ったカガリの声にマリューが反応する。

 

「L4宙域を偵察させているメギロートの1機から反応があった。どうやら未確認の戦艦がメンデルへと近づいてきているらしい。ただ、その艦の内部にキラとアスランの生体反応があるらしいから、恐らく……」

「アクセルの言っていた艦だと?」

 

 チラリとこちらを見てくるマリューに頷き、カガリへと声を掛ける。

 

「メギロートが捉えた映像をこちらに回してくれ」

「分かった」

 

 最近のカガリはアフリカで出会った時のような猪突猛進ぶりは鳴りを潜め、それなりに冷静な判断を下せるようになってきている。しかしそれは性格が変わったとかではなく、あくまでもそうなるように意識しているからこそだ。本質的にはまだまだ以前の特攻娘のままだが、それを自重するようになっただけ成長したと言えるのかもしれない。

 

「どうだ?」

 

 クサナギから回されてきた映像はナスカ級を発展させたような形をした戦艦だった。そしてその艦首にはフリーダムとジャスティスの大型機動兵装ユニットのミーティア――分かりやすく言うのなら0083に出てくるGP03のオーキス――がついている。そして何より、紫と言うか濃いピンクというその色。あんな戦艦はSEED世界ではエターナルだけだろう。

 

「間違いない、ラクス・クラインがザフトから奪った艦だな。キラとアスランもあの中にいるんだろう。……まぁ、どうしても心配だと言うのなら、一応通信を繋いでみるといい」

 

 俺の言葉に安堵の息を漏らすカガリ。友人以上恋人未満な存在のアスランが死地とも言える場所に赴いた為、やはりそれなりに気になっていたらしい。

 

「分かった!」

 

 だから勢いよく返事をし、アークエンジェルと通信を繋いだままでエターナルに連絡を取ったのはある意味当然だったのかもしれない。

 

「メンデルに接近中の戦艦、聞こえるか? こちらオーブ連合首長国所属のクサナギだ。貴艦の所属を明らかにして欲しい」

「カガリか? 俺だ、アスランだ。キラもいる」

「あらあら? 初めまして、私はラクス・クラインと申します」

「ああ、あんたがラクス・クラインか。話は聞いてる。こちらに合流するという事でいいのか? 一応私達はオーブ所属という形になってるんだが」

「ええ、構いません。キラやアスランから貴方達のお話を聞かせて貰い、その目指す未来は私と一緒であると感じました。だからこそ微力ではありますが、私も貴方達と共に未来を目指そうと思います」

 

 アークエンジェルへと流れてきているその通信は、確かにカリスマ性を感じさせるものだった。元最高評議会議長の一人娘とは言え、一介の歌手がパトリック・ザラに対抗出来ていたのもこのカリスマ故なんだろう。

 

「アクセル?」

 

 カガリがこちらへと視線を向けてきたので、小さく頷く。

 

「問題無い、メンデルのドックに入って貰え。その後……そうだな。ラクス・クライン、聞こえているか?」

「はい、何でしょう?」

「その艦はまだ調整が十分に済んでいないな?」

「まぁ、どうして知ってるんですの?」

「それは後だ。ならその指示の必要もあるか。エターナルで俺達の事やこれからの事について話し合いたいと思うが、構わないか?」

「ええ、もちろんです。皆さんの来艦をお待ちしています」

「レモン」

「ええ、量産型Wを何人か連れていって調整作業に当たらせるわ」

 

 さて、最後の役者であるエターナルにラクス・クライン、アンドリュー・バルトフェルドが揃った。ここからは時間との戦いになるな。

 数時間後、エターナルがメンデルのドックへと着艦したのを確認した俺、レモン、コーネリア、マリュー、ムウの5人は途中でカガリ、キサカと合流してエターナルへと向かった。

 

「初めまして……というのは変かな。アンドリュー・バルトフェルドだ」

 

 エターナルのブリッジに入った俺達を出迎えたのは、そんな声だった。

 バルトフェルドの顔についている大きな傷跡は、恐らくラゴゥが撃破された時の傷だろう。そのバルトフェルドの周囲にはザフトの緑服を着たクライン派の軍人達が集まっている。

 バルトフェルドの隣にいるのは確か副官のダコスタとかいう名前だったな。

 

「アクセル・アルマー。オーブと同盟を結んでいるシャドウミラーを率いている」

「へぇ、あんたが」

 

 どこか興味深そうに俺の顔を覗き込むバルトフェルドだったが、すぐに他の面々へと視線を向ける。

 

「アークエンジェル艦長、マリュー・ラミアスです。尚、所属はシャドウミラーとなります。……でも、驚きましたわ」

「お互い様さ」

「あ、いえ、そう言う訳じゃなくて……いえ、それもあるんですが」

「ん?」

「アクセルが、ラクスさんが強奪した艦に貴方が乗っていると言っていたのですが……その、てっきりあの戦闘で……」

「まぁ、色々とあってこうした無様を晒している。にしても、僕がこの艦に乗ってる事まで知ってるとはね……プラントで噂されているよりも余程ミステリアスな人のようだね、君は」

 

 バルトフェルドの言葉に思わず苦笑を浮かべる。確かにプラントにしてみればたった1部隊であるにも関わらず連合軍の艦隊を倒すような存在だ。興味を引くのはしょうがない。

 

「ま、その辺は後で纏めて話させてもらうよ」

 

 大体の面子の紹介が終わり、最後原作にあったような白い戦装束のような服を着ているラクスが前へと進み出る。

 

「私はラクス・クラインと申します。プラントの勝利でも、連合の勝利でもない第3の道を求めていた所をキラやアスランの話を聞いて貴方達と同じ未来をこの手に掴みたいと思い、この場に馳せ参じる事になりました。私の手を取って頂けますか?」

「……俺達の目的はいわばオーブを戦勝国にする事だぞ? それでも構わないと?」

「はい。連合には核があり、ザフトにはジェネシスという兵器があると聞いています。核を使えばコーディネーターが、ジェネシスを使えば地球上の生物殆どが死滅する事になると。そのようなものを使わせるくらいなら貴方達が戦勝国となり地球とザフトを共に治める方がいいと判断しました」

「俺達が連合軍やプラントのように非人道的な行いをする可能性もあるが?」

「その時は……」

 

 一瞬言い淀むが、すぐにその目を俺へと向けてくる。己の意志を感じさせる目。力強さを感じさせる目。何があろうとも決して折れぬと信じている目。

 

「私達はオーブとシャドウミラーを討つ剣となり、貴方達の前に立ちはだからせて貰います」

「……くっ、くくっ、聞いたかレモン」

「ええ」

 

 ラクスのその言葉に、思わず笑いながらレモンへと目を向ける。声を掛けられたレモンにしても口元に微笑を浮かべてラクス達を見ていた。

 自分達を率いているラクスが笑われたのを見たエターナルの面々が気色ばみそうになっているのに気が付き、言葉を続ける。

 

「悪いな、決して馬鹿にして笑った訳じゃない。いざという時には俺の敵に回ると、そこまできっぱりと言われたのは久々でな。……ラクス・クライン、共にこの馬鹿げた戦争を終わらせる仲間として俺はお前を認めよう」

 

 俺が差し出した右手に、ラクスもまた右手を差し出し握手を交わす。こうして、俺達とエターナルは正式に協力関係になった。

 

 

 

 

 

「さて、俺の事はどこまで知っている?」

 

 俺のその質問にバルトフェルドが難しい顔をする。

 

「色々と情報は流れているが、どれが本当なのかというのははっきりしていない。僕達は幸い少年達……いや、キラやアスランから教えて貰ったが、プラントでは上層部以外は噂に翻弄されてるよ」

「上層部以外?」

「ああ。君達がオーブ沖で連合軍と戦った映像が地上にいた部隊から提出されてね。だが、コーディネーターではない存在が圧倒的な戦力を持った第3勢力だというのをザラ議長閣下は好まなかったらしく、その辺の情報に関しては規制されているのさ」

 

 オーブ沖での戦いの映像? オーブに流された奴か? いや、原作通りなら……

 

「クルーゼか」

「おや、よく分かったね。どういう手段を使ったのかは聞かされていないが、確かにクルーゼが持ち込んだらしいよ」

「またあの疫病神か……」

 

 ボソリとムウが呟くのが聞こえる。

 

「そうだな……キラ達から聞いているとなると大体の事情は既に知ってるんだろうが、改めて自己紹介をさせてもらおうか」

 

 ムウの言葉は取りあえず置いといて、一歩前に出る。

 

「俺はアクセル・アルマー。オーブと同盟を結んでいるシャドウミラーを率いる者だ。そして技術班を率いているレモン・ブロウニング、前線指揮を担当するコーネリア・リ・ブリタニア、シャドウミラー所属だが現在はアークエンジェルの艦長として働いて貰っているマリュー・ラミアス。俺を含めて4人がシャドウミラーの幹部と言ってもいいだろう。オーブにまだ1人残っているが、そっちの紹介はまた機会があったらだな」

 

 俺の紹介を受けて、レモンが楽しそうな笑みを、コーネリアが自信に溢れた笑みを、マリューが柔らかな笑みをそれぞれ口元に浮かべて目礼した。




名前:アクセル・アルマー
LV:37
PP:205
格闘:258
射撃:278
技量:268
防御:268
回避:298
命中:318
SP:454
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    ???
    ???
    ???
    ???
    ???

撃墜数:294

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