転生とらぶる   作:青竹(移住)

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0641話

 ニーズヘッグのモニタに映る、無数の機体、機体、機体。

 中華連邦からはガン・ルゥ、ロンダン、ターロンダン。

 黒の騎士団からは大量の暁、隊長機でもある暁直参仕様、藤堂の斬月、カレンの紅蓮可翔式、そして旗艦の斑鳩。確か斑鳩の量産型みたいな艦もあった筈だが、時間が無かったのか、あるいは全ての手札をここで晒したくないと考えたのか、その姿は無い。同時にゼロ専用KMFの蜃気楼に関してもまだその姿を現してはいない。それと、サザーランド可翔式があるのは恐らくジェレミア機と考えるべきか。

 そして今回の連合軍の中でも本隊と呼んでもいいブリタニア軍。何と言っても一番目に付くのは空中要塞のダモクレスだろう。その巨体を誇示するかのように、連合軍の最後列にその姿は存在している。そして、ダモクレスの周囲には重アヴァロン級、軽アヴァロン級、アヴァロン級が大量に配置されており、前方にはサザーランド・エア、グロースター・エア、ヴィンセント・ウォード、ガレスといった各種KMFが大量に配備されていた。他に目に付くのは、やはりナイトオブラウンズの専用機だろう。ただし、全機が揃っている訳では無い。ここから見る限りでは以前にも戦ったランスロット、トリスタン。そしてブリタニアの吸血鬼ルキアーノの機体パーシヴァルに、他にも何機か見覚えのない機体がある。恐らくこれらが他のナイトオブラウンズの機体なのだろう。ああ、もちろんパーシヴァルの周囲にはハーレム部隊のヴァルキリエ隊の姿もあった。

 ちょっと意外だったのは、ナイトオブワンの機体でもあるギャラハットが無かった事か。まぁ、ナイトオブワンのビスマルクはシャルルの切り札にして懐刀だから、ここに出てこないというのも無理は無いが。

 

「壮観だな」

 

 優に千機を超えるだろう大量のKMFや艦船を見て思わず声を上げる。

 特に敵のKMFは殆どがフロートユニットなり、飛翔滑走翼なりを装備しており空を飛んでいる。地面に立っているのは、その系等の技術を開発していなかった中華連邦のガン・ルゥのみだ。ロンダン、ダーロンダンも地上戦艦だけあって同様に地面にその姿を晒しているが。

 

「確かに壮観だが、それはこちらも負けてはいないだろう?」

 

 そう俺に声を掛けて来たのは、ニーズヘッグの隣に浮いているラピエサージュのパイロットでもあるコーネリアだ。もちろん元ブリタニアの皇女としてこの場にいるのは色々と思うところがあるのだろうが、それを顔に出していない辺りはさすがだろう。

 

「確かにそうかもしれないけど、シロガネの姿が無い分迫力に欠けるのはしょうがないんじゃない?」

 

 ラピエサージュの反対側に浮いているヴァイスセイヴァーからレモンの面白がる声が聞こえて来る。

 

「それはしょうがない。シロガネは今頃、上で出番を待っている状態だからな」

 

 レモンにそう言葉を返し、映像に上空を映し出す。

 その大きさと絶対の防御力から、敵の精神的支柱であると思われるダモクレス。その存在を撃破する為、シロガネは既に宇宙空間でASRSとミラージュコロイドを使用して待機している。

 

「ダモクレスはあくまでも頑丈な補給基地と考えていいだろうからな。その補給基地が無くなった後で向こうがどう出るか……」

 

 そう呟きつつ、自軍の構成へと視線を向ける。

 地上部隊がガン・ルゥのみなのはこちらも変わっていない。違うところがあるとすれば、中華連邦と違ってこっちで新たに設計したミサイルポッド付きのガン・ルゥとなっていることか。そしてブリタニアから流用したヴィンセント・ウォードとガレスが空を飛び、星刻が乗り込んでいる金色の指揮官用ヴィンセント。ただ、その中で異形を誇っているのは洪古の操るジークフリートだろう。当初は色々と戸惑っていたようだが、現在ではかなり上手く操れるようになっていた。電磁装甲とブレイズ・ルミナスというKMF相手には鉄壁の防御力と、武器が巨大なスラッシュハーケンしかないという理由もあって最前線に位置している。これらが陽光の戦力であり、その隣に存在するのが俺達シャドウミラーの戦力だ。

 俺を始めとした幹部の機体は言うに及ばず、この世界どころかOGs世界でも有数の性能を持つシャドウ。そのシャドウを操縦しているのは、一流と超一流の壁を破りつつある性能を発揮している量産型Wだ。腕で言えばナイトオブラウンズと互角以上のものを持つ者達が約100人。このシャドウはスレイが指揮する事になっている。

 そしてこの世界でも何だかんだあって、俺達シャドウミラーの象徴ともいえる機体になりつつある虫型の機体メギロートが、大量に空を飛びながら出撃の時を待っている。

 

「それにしても、ルルーシュにしろシュナイゼル兄上にしても何を考えているのだろうな。てっきり、以前中華連邦がやったように複数から同時に攻め込んでくると思っていたのだが」

 

 自軍の様子を見ていると、コーネリアが誰にともなく呟く。

 そう、今のこの戦場を見て貰えば分かる通り、何故か向こうは正面から戦いを挑んできたのだ。

 以前の中華連邦との戦いや、アーニャを捕獲した時の戦いでこちらの戦力は十分以上に理解している筈だ。それなのに、負けると分かっていて何故正面から向かってくる? あるいは、黒の騎士団の戦力やダモクレスに対する自信からか? そうも思うのだが、俺の知ってるシュナイゼルやルルーシュがそんな下らない理由で無謀に挑んでくるとは思えない。あるいは、もし他に手段が無かったとしたら、ビスマルクや他のナイトオブラウンズも戦場に出して来る筈だ。

 

「何かを企んでいるのは間違い無いと思うのだが……」

「戦場に関しての地の利は俺達にある。何らかの罠を仕掛けるというのは無理だろう」

 

 この戦場は以前にブリタニア軍の威力偵察部隊が攻めて来た場所からそう離れていない、陽光と中華連邦の国境線近くだ。それだけに原作のように富士山のサクラダイトを暴発させるといったような罠を仕掛ける事は不可能だろう。

 更に言えば、ルルーシュやシュナイゼルに罠を仕掛けられる危険性を考え陽光の国境付近にはメギロートを派遣して妙な行動をしないように偵察させていたのだ。その為、ここに罠が仕掛けられているという可能性は万が一にも無い。

 

「だが、それならば何故こうも安直に真っ正面から挑んでくる?」

「どうだろうな。さすがに向こうの考えまでは読めない。あるいは何らかの作戦があると見せかけて、こっちを疑心暗鬼にするという手段も考えられるけどな」

 

 そんな風に考えていると、連合軍の方からターロンダンが前へと進み出る。同様に、こちらからは陽光の執政官である星刻の乗る指揮官用ヴィンセントが。

 

『これが最終通告となる。いくらお前達のような反政府勢力が異世界の者共の手を借りようとも、中華連邦、黒の騎士団、そしてブリタニアの連合軍である我々の前では風前の灯火でしかない。今ならまだ情状酌量の余地もある。無条件降伏のみ受け付けるが?』

「へぇ……」

 

 オープンチャンネルにて映し出されたその姿に、思わず呟く。

 何しろ、そこに映し出されたのは大宦官だったのだから。それも1人や2人ではない。原作にも出て来た7人全員が姿を揃えていた。

 余程この戦いに勝利する自信があるのだろう。というか、ああいう奴等の場合はそんな自信でもなければ前線には出てこないのだろうが。

 ……だが、そうなるとやはり先程の疑問が再び脳裏を過ぎる。

 この状態でまともに戦って勝てるとは、これまでの戦闘経験から向こうも思ってはいない筈だ。それなのに、この自信はなんだ?

 あるいは大宦官のみならば、無能の集まりなのだからそんな勘違いの可能性もあるのだが……

 だが、俺の念動力は決してそれだけではない、何かを見逃していると盛んに教えてきているのだ。

 

「……コーネリア」

「何だ?」

 

 オープンチャンネルはそのままに、シャドウミラー用の通信回線でラピエサージュへと通信を繋げる。

 

「どうにも嫌な予感がする。恐らく向こうが何らかの手段でこっちを策略に嵌めようとしている筈だ。何かあったらすぐに対応出来るようにしておいてくれ」

「確かに相手はルルーシュとシュナイゼル兄上だ。何をやってもおかしくはないか。分かった。心に留めておこう」

 

 俺の言葉に頷くコーネリア。やはり実戦となるとレモンよりはコーネリアの方が向いているよな。もっとも、それは能力の方向性の違いでしかないんだが。

 そんな風に相談をしている間にも、星刻と大宦官の通信は続いていたらしい。

 

『愚昧なる大宦官よ。貴様等は自らの欲の為に民へと圧政を敷いてきた。その罪、今ここで私が裁こう!』

『何が罪じゃ! 儂等こそがこの中華連邦を導く者。儂等の行いこそが真に正しきものとなる!』

 

 先程とは違う大宦官の声が響く。

 

『ふっ、自分達だけで私達に戦いを挑んだ時はこれ以上無い程に完敗し、その映像を世界中に公開されたな。そして今度は自分達だけでは私達に勝てないからとブリタニアや黒の騎士団に尻尾を振って戦力をねだったか。それで国を導く? その国すらも己の力で守れぬような者共が、大言壮語を吐くな!』

『ぐっ、ぐぎ……黙れ、黙れ、黙れぇっ! そ、そこまで言うからには、もう容赦はせん! 貴様等全て皆殺しにしてくれるわ!』

『ふん、皆殺しとはまた豪毅な事を言うな。だが、自らの手を血で汚す覚悟もない軟弱者に殺される程、陽光の者は弱くはないぞ!』

『黙りゃぁっ!』

 

 完全に役者が違うな。この放送を聞いている者達誰もがそう思った事だろう。

 そして……

 

『全軍攻撃せよ! 陽光を名乗る賊共を殲滅するのじゃ!』

『陽光軍、攻撃開始! シャドウミラーも各自攻撃の開始を頼む』

 

 大宦官と星刻の言葉が同時にオープンチャンネルで響き、ギアス世界でも最大級の大戦の幕が切って落とされた。

 

「シャドウミラー隊、攻撃を開始せよ。中華連邦軍は陽光軍に任せて構わない。俺達が倒すべき敵はブリタニア軍と黒の騎士団だ! コーネリア、指揮を頼む。俺はいつものように敵の陣形に風穴を開ける!」

 

 告げつつ、まず狙うのは黒の騎士団だ。基本的に前衛に中華連邦と黒の騎士団、後方にブリタニア軍という陣形である連合軍な為、陽光が中華連邦と、そして俺達シャドウミラーが黒の騎士団と戦う事になる。

 もちろんブリタニア軍の戦力が出てくれば迎撃するし、メギロートで陽光の部隊の援護もする。

 ……まぁ、陽光の援護は必要無いかもしれないけどな。

 チラリとジークフリートがブレイズ・ルミナスと電磁装甲でガン・ルゥやロンダンの攻撃を弾いているのを見ながら、ニーズヘッグの中でいつも通りに開幕の花火を上げる準備をする。

 

「システムXN、起動。転移座標入力。転移フィールド生成開始」

 

 システムXNが起動し、ニーズヘッグを光の繭のような転移フィールドで包み込む。

 同時に、こっちが行っている行動に気が付いたのだろう。黒の騎士団の主力KMFである暁が飛翔滑走翼を使って空を飛びながらこちらとの間合いを詰めてくる。

 だが、それを防がんと俺の隣にいるヴァイスセイヴァーとラピエサージュが射撃の雨を降らせ、当たる端から撃墜していく。

 ……この辺、やっぱりKMFだけあって防御力は低いよな。

 そんな風に思っていると、やがて転移フィールドの生成が完了し……

 

「転移」

 

 その言葉と共に、ニーズヘッグの姿は先程の場所から消えて黒の騎士団の真横へと姿を現していた。

 転移という初めて見せた能力に黒の騎士団が反応出来る筈も無く、いきなり姿を消したニーズヘッグに戸惑ったのだろう。暁の動きが動揺で見るからに乱れる。

 そして、黒の騎士団の横腹へと姿を見せたニーズヘッグに気が付いている者は誰もいない。

 

「愛、直撃。T-LINKシステム、フルコンタクト。トロニウム・エンジン、フルドライブ、バリオン創出ヘイロウ、起動。……食らえ、フルバーストだ!」

 

 ニーズヘッグの装甲が赤く発光し、赤い粒子を機体の各所から吐き出される。そして、俺の言葉と共に幾多ものビームが放たれ、黒の騎士団とその向こう側にいる中華連邦の軍へも突き刺さった。




アクセル・アルマー
LV:41
PP:245
格闘:274
射撃:294
技量:284
防御:284
回避:314
命中:334
SP:734
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.10
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    ギアス(灰色)
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    ???

撃墜数:558

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