寝オチしたらサウザーになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

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第一話 目覚めたらサウザー

 俺は北斗の拳をこよなく愛している。

 幼少の頃見た北斗の拳の衝撃と感動をアラサーと呼ばれる大人になっても失わなかった。おかげで会社帰りにはジムに通って筋トレ三昧。日々腹筋を割ることに心血を注いでいる。北斗の拳好きなら空手でもやれ、いやいや痛いの嫌だし人を殴りたくないし、そもそも俺に運動神経は皆無。しかし筋肉はいい、才能無い俺でもトレーニングをすれば確実に成果が現れる。

 ある日の金曜日、残業で遅くなってしまった。流石にジムに行くのは遅すぎるとコンビニで食料・スナック・酒を買い込み自宅に帰る。今日は家に帰ったら久しぶりに北斗の拳全巻をオールナイトで読破する予定だ。

 家に帰り、先に風呂に入り着替え、大量の食料とダンベルを用意して読書スタート。

「ふっふ、一気に最終回まで読むんだ」

 久々のオールナイト決行、一巻読む如くの筋トレも忘れない。

 やっぱ北斗の拳は南斗側がいいよな~、この己の生き様を見せ付けてくれるがいい。ラオウも昔は好きだったけど、後から湧いてくる実はいい人だった設定の所為で少し萎えてくる。

 ちょうどサウザー編当たりで、アルコールが回って来たのか強烈な眠気に襲われてきた。

「う~ん、愛などいらぬ~」

 

「んっんん~」

 どれくらい寝たのであろうか、自然と眠気が醒め目を開けると、筋肉ムキムキスキンヘッド半裸の男達がずらりと目の前にいた。

 はれ、俺ボディビルダーの大会にいたっけ?

「サウザー、どうかしたのか?」

 声の方に目を向ければ、よく知っている顔シュウがいた。

「しっかりしてくれよ。一応お前が我等南斗のトップなんだからな」

 更にはシンまでいる。

 ん? これってどういうこと、俺ってもしかしてサウザーになっている?

 

 今起こったことを整理しよう。

 信じれないかも知れないが目が覚めたらサウザーになっていた。

 何を言っているか分からないかも知れないが事実。

 なぜ納得しているかだって。

 どういう原理か知らないが、俺は元のオタクとしての記憶と人格があるが、サウザーとしての記憶と能力を引き継いでいるハイブリットになっている。

 おかげで今自分が何をしているが理解している。

 ここは最終戦争後の南斗総会議の場、あの原作で南斗の主だったメンバーが揃って、この世紀末にどうするか決めていた会議だ。

 確かここでユダが裏切ったことで南斗六聖拳は崩壊、北斗の側に個別に討ち取られていくことになった元凶の会議。

 どうする?

 ハッキリ言えば、このまま行けば南斗六聖拳は崩壊、俺はピラミッドにタンクトップで埋められるという情けない最後を迎える。

 ならば、どうする?

 俺のまずすべきことは、南斗六聖拳崩壊の阻止。みんな仲良く南斗六聖拳、それで一致団結してラオウに挑んでいくしか無い。 

 しかし出来るのか?

 シュウとレイはまあいい奴なので、付き合い易いが。

 あそこで腕を組んでふんぞり返っているロン毛とか。

 会議だというのにちょいちょい手鏡を見て化粧を直しているオカマ。

 そして多くの男を狂わした聖女だけど疫病神のような女。

 上手く俺に御せるのか?

 だがやるしか無い。原作のサウザーに無かったサラリーマン生活で磨いた対人スキルを駆使して崩壊を防ぎ、俺は天下を統一する。

 はれ、少し元のサウザーに引っ張られた。

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