寝オチしたらサウザーになっていたが 何か? 作:コトナガレ ガク
「ふっふ見せてやろうあらゆる南斗聖拳を学んだ俺の拳を」
それってそれだけ習っても誰も君を認めなかったということなんじゃ・・・。
「まずは南斗紅鶴拳伝衝裂波」
アミバが両手を振るえば衝撃波が牙大王に襲い掛かる。
「ふんっ」
だが鋼鉄化した牙大王の体は気合い一発で衝撃波を喰らってなお擦り傷が付く程度だった。
威力は兎も角技はちゃんと成り立っているのは凄い。
「はっはっどうしたその程度が自称天才」
「調子に乗るな筋肉達磨が、南斗水鳥拳飛燕流舞。
俺の美しさに酔いしれろ」
天高く舞い上がったアミバが牙大王の頭上より襲い掛かるが、別に牙大王他その他大勢も美しいと感動した者はいなかった。
今度の技も牙大王のスキンヘッド部に擦り傷を付けたのみ。
こうなんだな、技はそこそこなのだがアミバの拳には一味足りない。雑魚にはそれでもいいが強敵相手には、それでは決定打にはならない。
それでも原作のようにトキの北斗神拳をパクっていれば内部からの破壊も出来たであろうが、トキとアミバの出会いは俺が阻止した。
「はっはどうしたどうした、南斗聖拳とはそんなものか。
我が華山角抵戯の敵ではないわ」
むっ我が南斗を侮辱されては黙ってられない。
アミバには悪いがやはり俺が・・・。
「ふっふざけるな、俺が俺が一番早く拳法を身に付けられるんだ。
ならば見せてやろう。
南斗千首龍撃」
高速の手刀が牙大王の胸を貫いたか!?
と思えばアミバの手刀は牙大王の分厚い胸筋に少し食い込んでいるだけ。
まあ鋼鉄の肉体相手にそれでも凄いんだけど。
なんかもうアミバって頑張ったんだな。本当に南斗百八派全ての拳法を使えるんじゃないのかな、上辺だけだけど。
器用貧乏、三文手品師。
ぶわっ何か悲しくなってきた。
南斗の品位を落としたと牙大王ごと切り裂こうかと思ったけど、なんとかアミバの顔を立てたくなってきた。
「ふっふっふ、この程度か」
牙大王の手が動きの止まったアミバの腕を掴む。
「このまま握り潰してやる」
「その前に心臓を貫いてやる」
膠着する二人、腕を潰されるのと胸を貫くのどっちが早いか?
そこに俺が悟りを開いたトキのような面して二人の肩に手を置く。
「二人ともそこまでだ。これ以上やればどうなるか分かっているだろう」
俺は優しく二人に語りかける。
「ああっ」
このまま行けば勝てると思っている牙大王が睨み付けてくるが俺は恐れず提案する。
「今なら俺の部下にしてもいいぞ。
頭のいいお前なら、仮に決着を付いたとしても後のことは分かるはずだ」
俺はアミバより数十倍は強いと目力を込める。
「俺は天才、勝てる」
まあアミバならこの状況から脱する技を持っていても不思議じゃないがどうなんだろうな、敢えて聞かないのはサウザーの半分は優しさで出来ているから。
「ああそうだ良くやった。だが俺は天下を取る為に部下が欲しいんだ分かってくれ」
よし、俺こそ天才。これで二人の顔はそこそこ立ったぞ。
別に欲しくもない部下だが俺は大人になった。
これでも逆らうというならもう容赦はしない。
「分かった俺達牙一族は南斗の下に付く」
「よし。これで手打ちだ」
俺の仲介で二人は握手を交わすのであった。
はっは、こうして思わぬ乱入者により俺はまたしても頭の痛い荷物が増えるのであった。