寝オチしたらサウザーになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

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第19話 NTR

 無し崩し的に兵力が増えてしまったがまあいい。食料が無くなる前にどこかの邑を攻めて支配下にするなり、どこかの盗賊団を殲滅して食料を奪っていけば自転車操業的に大丈夫。

 それにユダに探させても一向に見つからないジャギも牙一族に探させればレイの妹すら見付けてきた情報力で直ぐさま見付けるだろう。ジャギを片付ければ俺も帝都に帰って内政に力を注げる。

 よし、なんとかなる。

 そう思うことにした俺の目に砂煙が見えた。

「どうしたのサウザー?」

 いつの間にか近くに来ていたマミヤが聞いてくる。

「いやあれは?」

 俺が指差す先段々砂煙は大きくなりそれは高速で向かってくるバイクだと分かった。

 嫌な予感がする。

 

「急信、急信だっ道を空けろ」

 肩に矢とか刺さったライダー、ヒューイが叫び俺を取り巻いていた盗賊や牙一族が道を空ける。

 慈母星とケンシロウの護衛をしているはずの風のヒューイがなぜここに?

 悪寒が留まらない中ドリフトをカマして俺の目の前でバイクは止まり、ヒューイは俺の前に転がり込んでくる。

「どうした?」

「慈母星がジャギに奪われましたっ」

「なっなんだとっ。

 どういうことだ? お前達が護衛していたのでは無かったのか」

 思わず怒鳴ってしまった。

 この世紀末人手不足の中、五車星全部を注ぎ込んで護衛させたんだぞ。そこまでしてユリアとケンシロウのラブラブバカップルを支援したんだぞ。

「それが近くに大規模な盗賊団が表れまして、ケンシロウ様と慈母星を残して退治に行っている留守を狙われました」

「マヌケが」

 あの海のリハクはどうしていつもいつも不覚さんなんだ。

「だが幾ら腑抜けていてもケンシロウとて伝承者、なぜジャギに後れを取った?」

 そこだ。多分リハクもケンシロウがいれば少々のことは平気と思って残したはず、それが誤算なんだが。

「生き残った者の話では、少女を人質を取られ為す術も無くやぶれたそうです」

「そうかっ」

 シンに敗れない甘いケンシロウらしい負け方だ。

 覚醒ケンシロウなら人質を取られた程度で負けるような甘い男では無い。そういった意味では腑抜け作戦は成功していたのか。

「それでケンシロウは死んだのか」

 覚醒するのを恐れて腑抜け漬けにしていたが、これで死んでいてくれれば後腐れが無くなったとも言える。慈母星のことはあるがそう悪い目では無い。

「それがジャギはケンシロウ様に地獄を見せるのが目的のようで胸に七つの傷を付けると見せ付けるようにNTRをして去って行ったようです」

「あああっ」

 全身の力が抜けて膝を付いてしまった。

 これでケンシロウが覚醒する。非情のケンシロウを経て救世主へと到る。

 歴史は変えられないというのか?

 やはり南斗では天下を取れないというのか。

「ですが朗報もあります」

「なんだ」

「ケンシロウ様は無事我々が保護しました」

 マヌケが、なぜそこで止めを刺さない。

 だが最悪でも無いか。ここで行方不明になっていたら確実に覚醒するが、手元には残っている。

 ならばケンシロウに復讐をさせないという手もある。

 それだっそれしかない。

 全身に力が戻り立ち上がれる。

「ジャギはどこにいる?」

「はっ関東に配下を集めて己の王国を作った模様です」

 サザンクロスの代わりシンポジションにジャギが収まったのか。

「そうか。

 ケンシロウは手厚く看護しろ。俺はここにいる全軍を持ってジャギを討伐する」

「へえ~」

「なんだ?」

 マミヤが関心したような声を出す。

「そのケンシロウって人友達なの?

 その人が無事だと分かって力が出るなんて意外と友達思いなのね」

 マミヤが何か勘違いしているようだが、いい方に勘違いしているなら訂正する気はない。今は忙しいのだ。

 なんとしてもケンシロウの覚醒は阻止する。

 我が野望の為に。

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