寝オチしたらサウザーになっていたが 何か? 作:コトナガレ ガク
「お~い、誰か石を持ってきてくれ」
「急げよ」
「おらっそこさぼってんじゃねえよ」
「釘だっ釘っ」
男達の怒声や掛け声が響き渡る。
ジャギの街を攻略した南斗軍は、迫り来るラオウ・ユダ連合に対して予定通り籠城を決行。急ピッチで突撃の為破壊してしまった街壁の修理を行っている。
「みなさ~ん、お昼にしましょう」
「お昼だよ~」
「おおっユリア様」
「リンちゃん」
「ごちっす」
ユリアも世紀末の女、サクッと立ち直るとリンちゃんと共に兵士達に飯を配ったりして意外にも働き出した。ユリアといえばケンシロウ同様世紀末の働いたら負けのイメージがあったが意外だ。
そしてモヒカン達も真面目にドカタ仕事をして働き意外だ。
下っ端達が働く姿を眼下に治め、城の最上階会議室では軍議が行われていた。
「ラオウとは俺が対峙する」
正直幾ら数がいても無意味なのが北斗の世界。強い奴には強い奴を当てるしかその進撃を止められない。かといって雑魚が無意味かというとそんなことは無い。
「グフ、お前を副官に任命する。俺がラオウと戦っている間の指揮はお前が執れ」
「はっお任せ下さい」
この人元モヒカン族とは思えないほど武将っぽくなってきた。雑魚対雑魚の指揮なら安心して任せられる。
「ユダは絶対に俺とラオウを戦わせ、自身は搦め手で来る。
カレン、背後の防衛はお前が指揮を執れ」
「分かりました。親衛隊の名誉に懸けて姑息なことはさせません」
カレンも女ながら翡翠拳の使い手、街壁という優位があれば早々遅れは執るまい。
「牙一族は各隊との連絡要員として期待している」
「へい、お任せ下さい」
代表として出ている小男が応える。
「それでジャギの様子は?」
「はっそれが気持ち悪いくらいに人が変わって、怪我人の治療をしていたり、先の戦いで壊れた住人の家の修理をしていたりしています」
「そうか」
ジャギの改心は演技では無かったことが示された。
彼はもう放置でいいだろう、その心のままに善行を積んでいく。
「私は何をすればいい?」
いつの間にか南斗軍の姉御的地位を築き上げ、ちゃっかりこの会議に出席しているマミヤが聞いてきた。
「お前には特別にユニホームを用意した。俺とラオウの戦いにはこれを着て応援してくれ」
俺は用意しておいたチアコスをマミヤに見せる。
「おいっ」
マミヤのドスが効いた声が会議室に響いて他のメンバーが一斉に縮こまる。
「そしていざとなったらユリアとリンちゃん二人を連れて南斗帝国首都まで逃げてくれ」
「ちょっと・・・」
「勿論むざむざ負ける気はない。それに策も実行しているし秘策もある。
それでも俺とラオウはほぼ互角何が起こるか分からない」
「分かったわ。この私が応援してあげるんだから負けたら許さないわよ」
マミヤはチアコスを受け取ってくれた。
「それは怖いな」
こうして会議は終わった。
そして翌日砂煙を上げるラオウ・ユダ連合軍に街は包囲されるのであった。