寝オチしたらサウザーになっていたが 何か? 作:コトナガレ ガク
「のぼせ上がるなっ。伝衝烈波」
ユダから放たれる真空の衝撃波がアミバに襲い掛かる。だがアミバは華麗な足裁きで衝撃波を躱し天高く飛び上がった。
「その足裁き南斗水鳥拳か」
アミバは若かりし頃はレイと共に水鳥拳を真面目に学んだ男。レイに伝承者争いで敗れたときからアミバの歪みは始まった。一子相伝なら殺されていたが、そうでないから伝承者になれずとも印可とか免許皆伝とか5段とか、何か資格は貰ったのだろうか? それは不明だがそれでも真面目に学んだ拳法、一番アミバの体に染みついている。
「くらえ天才アミバ様の華麗なる水鳥拳飛燕流舞」
「うっ美しい訳があるかっ!」
一瞬も見穫れないユダが天を叩いた掌底から衝撃波が発せられ、空にいて躱しようのないアミバに襲い掛かる。
「ぐはっ」
アミバの全身が切り裂かれ血が噴き出す。哀れアミバは蠅の如く空から叩き落とされる。
「まだだ。南斗獄屠拳」
起き上がると同時に水平に飛んだアミバが原作でケンシロウを葬った必殺の奥義を放つ。
「鋭さがない」
またまたユダから放たれる衝撃波の壁にアミバは叩き落とされ、今度は起き上がることなく地面で車に轢かれた蛙の如くピクピクと痙攣している。
「伝承者にすら選ばれなかった猿まね三文手品師が六聖拳だと笑わせるな」
怒りに頭に血が上ったユダはこのまま伝衝烈波で切り裂けば勝負は決まったというのにわざわざアミバに近付くとその後頭部を踏み付けた。
この体勢からでは南斗聖拳を繰り出すことは出来ないという計算も合ったが、一番の理由は憂さ晴らしだろう。
「道化は道化らしく哀れに踊っていればいいのに、調子に乗るからこうなる。六聖拳の座を狙った無謀さを地獄で悔やむがいい」
ユダはそのままアミバの頭を踏み潰そうと力を込めた。
「うぎゃああああああああああああああああああ」
ユダが絶叫を上げ足を押さえて蹲った。
そしてアミバがゆら~と立ち上がる。
「貴様何をした!?」
「足の秘孔を突かせて貰った。もはや貴様は罠に掛かった鶴よ」
「秘孔だと? まさか北斗神拳、貴様そこまで見境が無いのか。もはや南斗聖拳の拳士としての矜恃も捨てたか」
「ラオウやトキの拳を見たことがあるのが良かった。
それと誤解があるようだが、これは北斗神拳ではないサウザー様が新たに俺に授けた新流派。
その名も南斗琴鳥拳。
その神髄は戦えば戦うほど技が増えていき進化する拳。まさに天才である俺に相応しい新六聖拳にピッタリの拳よ」
「巫山戯るな。俺もまた六聖の宿命を背負う南斗紅鶴拳の伝承者の矜恃がある。意地でもそんな拳に六聖拳の座を渡すかっ」
ユダが片足で立ち上がると決死の形相で構えを取るのであった。
「いいだろう。今こそ鶴と琴鳥、どちらが六聖拳に相応しいか決着の時」