寝オチしたらサウザーになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

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第46話 鳳凰墜つ

「ふっもう葬っている」

「なに!?」

 ハンがダンディーに笑い風が吹いたと思えば、吹っ飛ばされた。

「ぐはっ」

「北斗琉拳、魔舞紅躁。

 期待外れだな。この国の拳法ではこの程度か」

 格好付けて背中を向けたまま立ち去ろうとするハンだったが、修羅の勘か?ハンは思い立ったように急に振り返った。

「なっなんだと。なぜ生きている?」

 ハンはそーーと静かに気配を消して起き上がり不意打ちしようとしていた俺の姿を見て驚く。

「ふっこれさ」

 俺は懐に忍ばせておいた本を取り出す。昔の漫画でよくある懐に忍ばせておいた雑誌がヤクザのどすやら銃弾やらから守ってくれるお約束展開。

「そっそれはもしや大戦前の伝説の書、いっイチゴ・・・。

 なるほど、その本が我が拳から経絡破孔を守ったとのか。

 だがそんな手が通用するのは一度きりだ」

 ふっ引っ掛かったな。

 雑誌で銃弾やらドスから守れるなら防弾チョッキは入らない。ハンの拳は伝説の書を貫通し俺の秘孔を突いていた。助かったのは帝王の体だから。だが俺は賢い、昔の悪役のように切り札を易々と敵に教える気はない。

 ハンが騙される限り何度でも不意打ちを狙う。

「魔舞紅躁確かに速いが一度見た以上、この帝王には通用せぬぞ」

「ほう、言うな」

「試してみるか?

 踏み込みの速さならこの帝王とて自負がある」

 何と言って作中唯一ケンシロウが驚愕した速さ。決して魔舞紅躁に劣るものじゃない。

「いいだろう」

 ハンが構え俺は自然体になる。

「構えぬのか?」

「帝王の拳に構えなど無い」

「ならその傲慢と共に死ぬがいい。

 魔舞紅躁」

「極星十字拳」

 極限のスピード対決。

 だがハンは俺の攻撃に警戒し秘孔を狙うのに対して俺は防御を棄て攻撃のみ。

 赤き疾風と帝王が交差する。

「ぐはっ」

 一度見てなお完全に見切れなかった、一撃貰ってしまった。

「ぐっ」

 だが、我が手刀もハンの体を浅かったが十字に切り裂いていた。

「やるな。俺が手傷を負うなど久しぶりよ。

 だが経絡破孔は確かに突いた。今度こそ葬ったぞ」

「愚かな」

「なっなんだと」

「伝説の書が一冊だけだと誰が言った」

 俺は懐からもう一冊の伝説の書を出す。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

 ハンは俺をジーーーーーと凝視する。

 流石にもう騙されないか? 体の秘密に気付きつつあるかもしれない。

 この後のヒョウ戦に備えてもう少し北斗琉拳を見ておきたかったが、遊びは終わりにしよう。

 このサウザーに遊び慢心油断はない。

「遊びは終わりだ。喰らえ南斗鳳凰拳最強の秘奥義天翔十字鳳」

 本当は大技頼りは良くないのだが、相手はケンシロウクラスならもはや躊躇っている場合じゃ無い、最大奥義を繰り出し体の秘密がばれる前に確実に仕留める。

 俺は天空に飛び上がった。

「自由に動けぬ空に迂闊に飛ぶなど愚か。

 勝負を焦ったな」

 頭上より襲い掛かる俺にハンは拳を繰り出すが、拳は俺をすり抜けていく。

「なにっ!?

 がはあああ」

 伊達にハンの拳を二度も見ていない。

 完全に動きは見切った。

 見切った以上天空を舞う羽毛に拳を当てることなど不可能。

 ハンの拳をすり抜け、我が手刀がハンを切り裂く。

「くはっっはっは、これだこれこそ俺が求めた闘い」

 切り裂かれハンは高笑いをする。流石バトルジャンキー。

 くっ天翔十字鳳は防御は完璧だが攻撃力が今一なのが弱点だな。

 だが倒れるまで切り裂くだけのこと。

「次で終わりだ」

 再び天に舞う鳳凰。

「その技は見切ったぞ。

 ふううううんんんんんんんんんんんんんんんん」

 ハンは突きだした掌底より闘気を放出し鳳凰の羽ばたきを止めた。

「なっ」

 しまった。暗琉天破ほどではないがケンシロウとの闘いで見せたようにハンも闘気で物を操れた。

 どんな物理攻撃も避ける鳳凰も霧のように拡がって絡め取る闘気は避けられない。

 空で動きが止まってしまった。

「本があるなら本ごと貫いてくれるわ。

 喰らえっ疾火煌陣」

 ハンの跳び蹴りが俺に放たれるのであった。

 

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