寝オチしたらサウザーになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

48 / 57
第48話 基本は大事

「ぐおおおおおおおおおおおおおおおおおお」

 空に漂う俺はハンの蹴りを受け流せずまともに食らってしまった。

「ぐはっ」

 地面に叩きつけられ息が詰まる。

 久しぶりにまともに攻撃を受けてしまった。

 だがそこらの拳士なら砕かれていただろうが、この肉体の耐久力はケンシロウのパンチを受けても大丈夫、舐めるなっ。

「ふんっ」

「何!?」

 立ち上がった俺の姿にハンは驚愕の表情を見せる。

「そんなに驚くか?

 これぞ帝王の肉体、その程度の蹴り・・・

「確かに経絡破孔を突いたはず。なぜ粉々に破裂しない?」

「それはこの伝説の本が・・・」

「巫山戯るなっお前上半身裸じゃ無いか」

 ハンのツッコミに気付けばバトル漫画のお約束上半身の服だけ砕け散った上半身裸になっていた。

「ばれてしまっては仕方が無い。

 これぞ南斗聖拳秘奥義秘孔無効拳。秘孔を突かれようとも・・・」

「戯れ言はもういい。

 貴様破孔が効かない特異体質だな」

「っう」

 ハンがもう俺の戯れ言に惑わされないシリアスモードになった。

 実力差を埋めるため、もう少し翻弄したかったがもう通用しないようだ。

「図星か。

 ふふははははっっはっっははははははははっははは」

 急にハンが高笑いを始めた。

 恐怖で気が狂った?

「面白い面白いぞ。

 久々に感じる命の危険、勝負とはこうで無くてはな。

 秘孔が効かぬというならその肉体砕いてくれよう」

 ハンが嬉々とした顔で構えを取る。

 くっ此奴本気のバトルジャンキーだな。確かに秘孔は効かぬが、先程のように微妙に感覚を狂わされて天翔十字鳳が上手く作用しない。

 秘孔が効かない天翔十字鳳が出来ないとなれば、もはや普通の闘いになる。

 だが下手に近付けば南斗の命である足裁きが魔界に踏み込みかけた闘気で狂わされる。華麗な動きを封じられた南斗など無骨で力業の脳筋の北斗剛拳の前では無力。

「行くぞっ」

 ハンが闘気を噴き出し間合いを詰めてくるが、それに対する俺の技は。

「伝衝烈波」

 地面を伝う衝撃波がハンに襲い掛かる。近付けないなら近付かなければいいだけのこと。

「この程度の技」

 ハンは避けるが、まだまだ。

「伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波伝衝烈波」

 避ける隙間など無い無数の伝衝烈波がハンに襲い掛かる。

「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ーーーーーーーーーーーーーーーー」

 ハンは闘気を込めた拳で迎撃していく。

 もはや別の漫画のバトルの様相を示してくる。

「小手先の技など効かぬ。

 ん? どこだサウザー」

 伝衝烈波の迎撃に夢中になっていたハンは目の前から俺の姿が消えたのに気付いた。

 だがもう遅い。

「上か?」

 ハンが見上げれば天翔十字鳳で空を舞った俺が目前に迫っていた。

 波動拳で牽制して飛び込みキック、昔やり尽くした格闘ゲームの基本。

 伝衝烈波の迎撃にオーラを使い空に舞う俺の感覚を惑わすオーラはあるまい。

「しまった」

 ハンも迎撃の技を出すが、それをすり抜け鳳凰の羽ばたきがハンを十字に切り裂く。

「三羅将の一人討ち取ったり」

 

 ハンが討ち取られたことで修羅軍は総崩れとなり、南斗帝国軍は防衛戦に勝利。

 だがその代償は大きかった。この闘いで南斗生き残り百八派の皆さんもほぼ全員満身創痍の壊滅に近く、もはや軍としての機能を失うのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。