寝オチしたらサウザーになっていたが 何か?   作:コトナガレ ガク

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第49話 お約束

「ハーリーハーリー此方スネーク」

「隊長何をやっているんですか?」

「雰囲気だ」

 夜の闇。

 文明の光が消え失せたこの世界では夜の闇は現代人が想像出来ないほどに暗い。

 この闇の世界に失踪する影が複数。

 先頭を走る男はその胸に幼い少女を抱いている。

「ルイ様、暫し我慢して下さい。必ずや私がリン様に会わせて見せます」

「はい」

 カーネルは部下と共に元斗の邑に侵入し見事地下に幽閉されたルイの奪還に成功したのだ。

 流石元特殊部隊といったところ。

 このまま元斗軍と激突している南斗軍に合流しそのまま帝都に戻ることが出来れば任務コンプリートとなる。

 極秘に徹したため車や馬を使わず徒歩で侵入脱出したため、その足は遅々として進まない。その代わり今のところ追っ手が迫ってくるどころか、奪還したのにも気付かれていない可能性もある。

 だがルイはジャコウ達の生命線、そんなに甘くは無かった。

 カーネル達が向かう先から光の照射を受けたのだ。

「くっ」

 炙り出されるカーネル達潜入隊、その潜入隊を先回りしていたのは。

「俺は青光将軍ボルツ。

 お前達に勝ち目は無い、大人しくルイ様を解放しろ」

 ジープのボンネットに登って腕を組んで好付けているが、見た目はモヒカン同様の三下、だがそれでも元斗皇拳の使い手。

「ふっふ、お前達親切にも足を向こうから用意してくれたぞ。これで帰りは楽になるぞ」

「「「はっはっはっはっは」」」

 カーネルのジョークにアメリカンスマイルで返す部下達。

「お前はルイ様を頼む。

 ルイ様暫し辛抱して下さい」

 カーネルは副官らしき男にルイを渡す。

「他の者はフォーメーションMだ」

「「「サーイエッサー」」」

「この闇夜で南斗無音拳と戦う愚かさを教えてやろう」

「「「はっはっはっはっは」」」

 カーネル直々のカーネルナントブーストキャンプを乗り越えて鍛え上げられた部下達はアメリカンスマイルを浮かべ淀みなく水が流れるように動いていく。

「ふっ愚か。

 南斗如き劣等拳法で元斗に勝てるわけが無かろう」

「その暴言地獄で悔いるがいい」

 コンバットナイフを取り出しカーネルはボルツに正面から挑んでいく。

 これはあまりに無謀と思われたが、カーネルがボルツの間合いに入る寸前カーネルを照らし出していたライトが一斉に消えた。

 カーネルの部下達が一斉にナイフの投擲でジープのライトを破壊したのが。

「くっ」

 暗闇においてカーネルは無敵。

 気配を完全に消して相手の隙からナイフをずぶり。岩をも砕く剛拳に耐える肉体も刃物は防げないのが、格闘漫画のお約束。

 

 

 

 静寂。

 闇。

 普通の者なら迫り来る死の恐怖に耐えられなくなる。

 だが、相手が悪かった。

「お前が闇に溶けようとも我が拳が照らし出してやるわ。

 はっ」

 相手は元斗皇拳、オーラ輝き辺り一面が青く照らし出された。

「何!?」

「そこか」

 真横に迫っていたカーネルは照らし出され元斗の一閃。

 南斗無音拳は北斗神拳以上の暗殺拳。来ると分かってなければ、寝ているときとか相手が油断しているときに襲い掛かってこそ。

 ボルツだってくると分かってないときに暗闇から襲い掛かれば勝てたかも知れない。

「隊長」

「心配するな。

 傷は深いが致命傷は避けた」

 真っ青な顔をしてカーネルは言う。

「この男は俺が抑える。

 お前達は隙をルイ様を連れて逃げろ」

「そんなマネが出来るとでも?」

 ボルツ部下達も立ち直り当たりが松明で照らし出される。これでは徒歩のカーネル部下達では逃げ切るのは難しい。

「その必要は無い」

「おっお前は」

 わざわざ近くの岩の上に乗って腕を組んでいるシンがいるのであった。

 

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