ありふれた錬成士は最期のマスターと共に   作:見た目は子供、素顔は厨二

79 / 80
※一度間違えたものを投稿してしまいました。
申し訳ないです。

さて…お気に入り五百突破!
および感想三百突破! ですぅ!
みんなありがとー!
…これ記念して…とかやりたいけど、まだそこまで進んでねぇからな〜。
せめて三章終わらせてからにしてぇなぁ。

あと感想はこれからちょいちょい貯めてたのを返信していきます。
これは個人的な趣味ですので、テスト期間中はできなくてキツかった(涙)

これからも頑張ります!
ではどうぞ!


紡ぐは紅の火花

ーーミレディ・オルタside

 

ミレディ・オルタが保有する第二の宝具、“■■■■■■■■(ユウキュウノサキ二アルワガゾウオ)”。

 

これはかつて『天災』として恐れられたミレディの名と“重力魔法”の神代魔法使いという伝説、そしてミレディ・オルタが生まれた理由となるミレディの何年もの空虚の歴史を持って宝具と化した魔法。

 

効果は単純明快、“重力魔法”の威力の上昇。ただそれだけでしかない。しかしその分、威力は数多くある宝具の中でも最上。“重力魔法”の星の力への干渉という能力面からも『対界宝具』の域へと行き着いている。

 

そしてもう一つの強みはその継続性。暫くの間、重力を下へと加重し続けるという宝具の特性は障壁諸共に敵を押し潰すことに特化している。レンジも200〜と明確では無いが、少なくとも馬鹿げたまでの能力面であることははっきりと分かる。

 

それほどの威力であるからして、天井に穴が空き、壁が剥がされ、地面が重力により、砂へと化した光景は仕方がないと言えるだろう。むしろ迷宮そのものが破壊されなかったことが奇跡に近い。

 

『…シンダカ?』

 

ミレディ・オルタは下の砂溜まりを睥睨し、やがてそれを見つけた。

 

一瞬、体が沸騰したかと思った。脳が白熱に晒されたように感じた。鋼鉄の身であるはずの体が震える。それらは全て、怯えや恐怖からでは無い。

 

では何からか。単純である。

 

「やあ、ミレディ」

『………オスカー・オルクス?』

 

それは黒衣の男に対する感情、雫が岩を穿つような年月、フツフツと煮え滾らせていたミレディ・オルタの感情。

 

「ああ、僕だとも。オスカー・オルクスだ」

 

ーーすなわち怒りに他ならない。

 

ああ、彼を象徴する全てが苛だたしい。黒い服装、黒い傘、黒いブーツ、黒い髪、優しげな瞳、紳士的な笑み、それでもどこかハッとさせられるような気迫のあるその在り方、そして彼の象徴である黒い眼鏡。それら全てがミレディ・オルタを焚きつける火種となる。

 

轟々と、幻聴が聞こえる。きっと今の心象風景だろう。聞くまでも無い荒れ模様だ。自分の感情なのに押さえつけられない。

 

『オスカァァアア!! オルクスゥウウウウ!!!』

 

気がつけば叫んでいた。ミレディ・オルタを取り囲む嵐の群れは更に数を増やし、曇天の魔力からスパークが迸る。

 

許容量を超えた魔力量に機体が遂に悲鳴を上げた。剥き出しで半分が欠けた核に閉じ込められたエネルギーの数々が矛を向け、小さな爆発を起こし出すが、それさえも見向きをせず魔力を爆発させる。

 

溢れるまでの憎悪が呼び覚ますのは“■■■■■■■■(ユウキュウノサキ二アルワガゾウオ)”。たった一人。しかも『聖杯迷宮』の効果により、その力を妨げられているため、今のオスカーは並程度の弱者。しかしミレディ・オルタのそれは先程のそれ以上。曇天色の魔力は最早、世界の終焉を表現するかのように黒く圧縮されている。

 

暴虐の嵐とも呼べるそれを目の前にして、オスカーは笑った。ミレディ・オルタはその笑みになお一層、理性を吹き飛ばす。

 

ミレディ・オルタのその殺意を柳に風とし、オスカーは一言。

 

「…さあ、隙は作ったよ。ここからは君達が示す時だ」

 

それは激励の一言。オスカーが信頼を寄せる彼らに送る、体を張った上での応援(エール)。目の前の厄災を前に、されどオスカーは穏やかな声で言い切った。

 

「君のこれからが、自由な意思の下にあらんことを」

『ッ!! ウルサイ! キエロ、オスカー・オルクスッ!!』

 

それは『解放者』オスカー・オルクスの言葉にして、本来のミレディ・ライセンを代弁した言葉。或いは全ての『解放者』の想いを乗せて、オスカーは告げた。

 

竜巻が粉々になった砂を巻き上げて、オスカーを呑み込まんとする。

 

だが、その一歩手前。確かにオスカーの声は届いた。

 

「“神威・黒焔一貫”」

 

嵐を貫き、黒薔薇の炎が空へと巻き上がる。オスカーの鼻を僅かに炎が掠めたものの、猛威はその前に潰えた。

 

そして同時に砂の下から数色もの光が弾けた。真紅の竜巻が巻き起こったかと思うと、その側で黄金と淡青白色が侍り、混じり合う。また純白が砂を吹き飛ばすと、その光を中心として黒薔薇、紫苑、向日葵、そして白百合の花弁が咲き誇った。

 

砂がその魔力に吹き飛ばされ、彼らの姿は露わとなる。

 

その姿は言うまでもなく満身創痍。だがその状態とは反して誰もが諦めの色は皆無。ミレディ・オルタに鋭い眼光を向け、立ち上がる。

 

彼らのその覚悟をオスカーは元より信じていたのだろう。横目に彼らを半目で眺め、やがて小馬鹿にするように笑った。

 

「やけに遅かったね? 寝ていたのかい?」

 

いや、完全に馬鹿にしている。というか煽っている。ミレディまでには行かないにしても、場面が場面。一行全員のこめかみに青筋が走る。

 

同時に全員が思う。「テメェ、この戦い終わったらぶっ飛ばす」と。見事にシンクロした。

 

『シネェエエエ!!』

 

遥か上空で時空さえも歪ませる天体。そしてその奥で殺意の光を走らせ、曇天を統べるミレディ・オルタ。最早その殺意を隠すことさえもせず、機体を無理矢理保ちながら更なる魔力の波を生み出す。

 

そんな彼女に二人は不敵に笑う。それに釣られて、一行全員にその気迫が伝播する。

 

「さて、リベンジマッチと行くか。立香」

「ええ。邪魔はしないでよね? 白髪男」

 

ハジメと立香は己の武器を重ね合わせ、互いを鼓舞する。だが…

 

「…そういや、今の中身は女か。気持ち悪りぃ」

「…締まらないわね」

 

ラストマッチ、と言うにはあまりにも二人には緊張感がないのだが。その空気感のまま、この戦いは終幕へと突入する。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ーーハジメside

 

最早、全員長期間の戦闘は出来ない。

 

ミレディ・オルタも、核を破損しており限界は近づいている。しかし“重力魔法”によるコーティングにより、エネルギーの発散は防がれている。故にマシュの全力の防御により一命を取り止めただけの一行よりも比較的にミレディ・オルタの方が持久戦は有利な状況。

 

しかもミレディ・オルタの攻撃は全てが超神代級。『天災』の名を欲しいままとする魔法使いの暴走状態はとても全てを防ぎきれるようなものではない。マシュも殆どの魔力は残していないので尚更だ。

 

神水を飲もうものならばその前にミレディ・オルタに轢き潰されるのは目に見えている結果だ。回復の手段も途絶えているに等しく、歯噛みせざるを得ない。

 

更にはほとんど全員のブレスレットが破壊されたことで魔法の効率は非常に悪い。英霊組など、今こそ花嫁衣装により現存出来ているが、効果が切れたものならばすぐに霊体化せざるを得ない状態だ。

 

これらを持って、ハジメ達が勝つ手は一つしか無いとできる。

 

ーー短期決戦

 

全員の全力を出し切り、核を砕く矛をミレディ・オルタへと突きつける。

 

これしかもう手段は取り残されていない。それを全員が潔く理解しているが故に、全員の魔力は一滴残らず絞り出されている。ここで倒れても構わない、という覚悟さえも見て取れる。

 

一方でその覚悟を正面から折ろうとする為か、それともただ単にオスカーを殺戮する為なのかは定かでは無いが、ミレディ・オルタは動き出す。

 

『オレロ! ツブロレ! ネジキレロ! キエロ! ワガサイヤクガモトニ!』

 

それは他でも無い宝具の顕現。気流が不自然なまでにミレディ・オルタの元に集い、やがて曇天の色を孕む。力業が過ぎる重力場がスパークを生み、あらゆる光を飲み込む黒と成す。

 

しかしその前に立ちはだかるのは向日葵の光。今までこの戦いに於いて数多くその光をハジメもミレディ・オルタも見てきた。

 

だが、それでもだ。

 

『ナンダ…ソレハッ!?』

 

あり得ないのだ。その膨大な向日葵の量子が先程の宝具の何倍も(・・・)行くなど。

 

「“真・最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)”…全開放」

 

向日葵の花が刻まれた槍を己の額に着け、空へと掲げる。その中獅子王は瞑目、そして魔力を有るだけ限りなく噴きださせる。

 

本来ならば霊体であるはずの英霊(サーヴァント)はこの地にある魔力分解の力により、凄まじい弱体化を伴う。たとえ花嫁衣装を飾った英霊であろうとそれは変わりない。本来ならば宝具の使用さえも困難となる。

 

だが獅子王のその槍は太陽の如き光を放っている。分解など知らぬとばかりに尚も一層、その光は膨らんでいる。

 

最果てにて輝ける槍(ロンゴミニアド)”、それは騎士王アーサー・ペンドラゴンが所有する宝具の一つ。獅子王はその宝具の使用者としての霊基であり、宝具の恩恵により体を一部神格へと昇華させている。その槍の輝きはその世界の果てまで届き、神をも討つとまでとされる。宝具としても最上級に類し、かつて立香とキャメロットで敵対した際にも、神代の如き力を発現させていた。

 

その強力さは威力もさる事ながら、貫く物の法則や権能、物理的な障害などを全て剥落させ、無へと還す性質。この光の前では【ライセン大峡谷】の魔力霧散も無意味であり、故に獅子王の魔力は一切の無駄が無い。

 

封印解除の数は十三(・・)。文字通りの全開放である。

 

「受け取るがいい、ミレディ・ライセン。我が全力を」

『っーー! “■■■■■■■■(ユウキュウノサキ二アルワガゾウオ)”!!』

 

槍を前へと繰り出した獅子王。それに応じる形で一拍遅れて、“重力魔法”の究極域にある宝具をミレディ・オルタもまた展開した。

 

先程とは違い、ミレディ・オルタの展開範囲は狭い。それは獅子王の全力をミレディ・オルタをしても侮れなかった結果。オスカーの事さえも思考から放棄し、迎撃にのみ意識を寄せる。

 

膨大な曇天の重力波と向日葵の極光が衝突する。獅子王の全力にミレディ・オルタが拮抗できるのはどちらもが最早、従来の力とは異なった位置にあるが故だろう。憎悪により昇華された“重力魔法”はむしろ獅子王の光をも呑み込まんとする。

 

「くっ!?」

 

苦悶の声を漏らす獅子王。知名度補正が足りないとは言え、現状の全力全霊。本来ならばミレディ・オルタの機体に風穴が開いていてもおかしくは無い。

 

だというのに状況は劣勢。しかも獅子王の花嫁衣装の解除は秒読みの段階にまで来ている。

 

(だがっ! それでも!)

 

しかしここで獅子王が選んだのは、前進。退く事はない。彼女の愛すべき男がかつて己の前に立ち塞がったように。無力の身で誰よりも前で戦い抜いた様に。

 

絞り出される魔力に意識が切れそうになる。しかしそれでもなお魔力をありったけ注ぎ込む。

 

「はぁああああああああ!!!」

 

すると遂に曇天が押し上げられたかと思うと、拮抗していた箇所から流れ切れなかったエネルギーによる爆発が起きる。更にどちらもの宝具も途絶え、光が失せる。

 

力を使い果たした獅子王は霊衣を解除し、その場に倒れる。ドゥン・スタリオンもその拍子に姿を消してしまう。だが獅子王の宝具はその場にある魔力霧散の効果を暫く無効化することに成功した。現実が一部剥落したが故の結果だ。

 

ミレディ・オルタは再度魔力を高める。今度こそは獅子王による拮抗も出来ないため、宝具は確実に決まるだろう。宝具の展開を妨害しようとも、嵐がその妨害を阻む。

 

『サイドツゲル。オマエタチニショウリハナイ』

 

嵐を貫き、己に攻撃を決めることなど出来ない。そうミレディ・オルタは確固たる自信を持って告げる。

 

ーー宝具展開まで残り十五秒。

 

「“『極』牛王招雷・天網恢々”…」

 

頼光はここで動き出す。そして鍵言と共に雷鳴に乗じ現れる、四人の頼光。それぞれ手には『鬼切』、『氷結丸』、『豪弓』、『黄金喰い』という頼光が忠臣達の宝具。それらが紫電を纏う。

 

五つの宝具が同箇所で、同時に放たれれば確かに強力。だがそれでも頼光の五つの宝具は恐らくはーー

 

『ソレゴトキ、ケイカイスルニモアタイハシナイ』

 

ミレディ・オルタには届かない。頼光の宝具はあくまでも魔性を持つ者に対する特攻効果を持つが、それは(あやかし)のことであり、決して反転者(オルタ)には当てはまらない。そもそもの相性が、頼光にはめっぽう悪い。

 

せいぜい雷は嵐に呑まれるのが関の山。それを確信しているが故のミレディ・オルタの余裕。

 

頼光はその言葉に何を思ったのか。顔を俯かせ、刀を握る力を一層強くする。ミレディ・オルタの目にはさぞ絶望した様に見えたことだろう。

 

「ええ、知っています(・・・・・・)とも。だからこう致します」

『ナニ…ヲッ!?』

 

しかし頼光に絶望は無い。今なおその眼光には鋭さがあり、ミレディ・オルタを貫いている。

 

そして五人の頼光は己の宝具を後ろへと振りかぶる。ミレディ・オルタとは逆方向であり、薙ぐための勢いの加速の為だとしても無駄が多過ぎる。

 

しかしミレディ・オルタの驚愕はそこでは無い。頼光の背後から迫る五つの上級魔法の気配。それに意識を取られたのだ。

 

「“五天破翔”」

 

光最上級魔法“神威”、火最上級魔法“蒼天”、雷最上級魔法“天灼”、氷最上級魔法“氷獄”、風最上級魔法“嵐帝”。それら全てを波状に放つという離れ業。しかもそれらは頼光の宝具一つ一つに吸い込まれ、宝具の力を後押しする。

 

それを行ったユエは神結晶に貯蓄されていた魔力さえも使い切ったが故に、その場に倒れ臥す。だが静かに紅の瞳で頼光の姿を見つめる。

 

「……行け」

「ふふっ、言われずとも」

 

ユエの本当に小さな呟きは、その場の喧騒から考えても届く距離では無い。しかし想いは届いたのだろう。頼光は応えてみせる。ユエの魔法を宿した宝具達と共に。

 

頼光が空を駆ける。それらは正しく遡る雷の如く。

 

「さあ、我らを阻む壁よ。塵芥へと還るが良い」

 

その刹那に頼光の五つの宝具は嵐を前に発動する。

 

頼光の日本刀が振るわれた瞬間、紫電が空を埋め尽くす。ミレディ・オルタの前に展開される嵐の数々が炎に焼かれては、矢に穿たれ、雷が切り裂くと、嵐が凍り、やがて光に押し潰される。

 

最早、阻む風は消え失せた。ミレディ・オルタの天然にして最強の防御壁が崩れ去る。

 

頼光はそれだけを確認すると、紫苑の繭に包まれ霊衣を解除する。その体に力は無く、ただただ落下するのみ。

 

『ユルセナイ…ユルセナイユルセナイ!!』

 

最早ミレディ・オルタに理性は無い。故にミレディ・オルタは純粋に怒り狂う。宝具とは別に重力の弾丸を落下途中の頼光へと叩きつける。

 

だがその前に障壁が展開される。白百合の盾だ。先程いとも簡単に貫いた盾だ。何の問題もない。

 

しかしそうでは無かった。重力の弾丸は白百合の盾にヒビすらも入れず、そのまま砕けた。

 

何かの間違いだとミレディ・オルタは百もの弾丸を打ち込む。しかしそれでもなお白百合の盾は健在。それどころか傷一つも立ててはいない。

 

そしてそのまま頼光は盾の少女に抱えられ、戦場を離脱する。ダメージこそは深いが、致命傷ではない。ミレディ・オルタが殲滅できなかった、ということだ。

 

『フザケルナ! イレギュラードモメ!』

 

ミレディ・オルタの苛立ちは更に増す。憎い相手を、しかも自分よりも弱いはずの相手を一人たりとも仕留めきれていない。それがミレディ・オルタに焦りと怒りを孕ませる。

 

ーー宝具展開まで残り九秒

 

そんな中、憎悪の炎は狂おしく火花を散らす。

 

「報復の時は来た…これは憎悪によって磨かれた我が魂の咆哮…」

 

その男はいつの間にやら目の前にいた。龍の如き黄金の瞳が壊れ切ったミレディ・オルタの姿を映し出す。

 

龍の刻印を描いた旗の先端がミレディ・オルタへと突き立てられる。その距離は僅か。そんな中、立香の周囲に黒い炎が燃え滾る。仲間が瀕死に追いやられたが故の憎悪を糧に、炎はなお一層熱量を放つ。

 

立香の誰よりも痛みを共有する性格とジャンヌダルク・オルタの復讐者としての性は思いの他、相性が良いのだ。それが真反対だとしても、融合した二つの魂は互いを増幅し合う。

 

故に黒の龍が顎門(あぎと)は開かれた。

 

「“ 吼え立てよ、我が憤怒 (ラ・グロンドメント・デュ・ヘイン)”」

 

するとミレディ・オルタの周囲に黒薔薇の炎が急に湧き出した。それらは立香の憎悪による炎。そしてそれらは今、全て攻撃へと転換される。

 

ーーガガガガガガガガッ!!

 

ミレディ・オルタの全身を包んだ炎がやがて杭となり、その機体を突き刺す。核の破壊を免れたのはミレディ・オルタにとって幸運であったが、何と言っても傷の数が異常だ。今にもゴーレムの機体は負荷に耐えきれず壊れかねない。

 

『ゥァアアアア!! オレロ! ツブロレ! ネジキレロ! キエロ! ワガサイヤクガモトニィイイイ!!』

 

それでもなお戦いを為せるのはミレディ・オルタの執念の深さだろう。強引にヒビを重力により接合させ、傷を負って尚も継続していた宝具を展開する。

 

ーー宝具展開まで残り三秒

 

だが黒薔薇の炎が散らばった其処には、憑依が強制解除された立香と入れ替わる形でそれは現れた。

 

それは紅の魔術回路と赤の血管を全身に巡らせていた。

それは“限界突破”と“瞬光”により人としての速さを超えていた。

それは紅と蒼の双眸を輝かせていた。

それは紅の襟巻きを翻し、空を駆けていた。

そしてそれは…紅色へと変貌した二メートルに及ぶ大筒を左の義手に装着し、ミレディ・オルタへと迫っていた。

 

『レンセイシィイイイイ!!』

 

ミレディ・オルタは再び嵐の結界を張る。風には刃が乗せられており、数百もの斬撃がハジメを襲う。

 

しかしその斬撃の数々をハジメは視認し、全てを最小限の動きで躱しながらも嵐を進む。避けきれなくなると右手に握るドンナーで魔法の核を居抜き、破壊する。

 

南雲ハジメに見える世界は全てが色褪せている。“瞬光”により、全ての感覚の処理速度が増しているが故の視界だ。一瞬に捉える情報の量はハジメの体に凄まじい負荷を掛けるがそれでも尚、前へと進む。

 

そして辿り着く、ミレディ・オルタに迫るところあと数メートルという地点。

 

ーー宝具展開まで残り0秒。

 

タイムリミットへと到達してしまった。

 

『“■■■■■■■■(ユウキュウノサキ二アルワガゾウオ)”』

 

それはハジメにのみ向けられた宝具の矛。故にハジメの死は必ずの運命。たとえハジメが持ち得る全ての魔力を用いた所で、それを逃れられることはない。

 

ハジメを見つめる狂乱的な瞳が告げる。

 

ーー王手(チェックメイト)、と。

 

しかしそれにハジメは不敵な笑みを浮かべた。

 

「甘ぇんだよ」

 

するとそこでハジメとミレディ・オルタの間に白百合の少女が躍り出る。そして盾をミレディ・オルタへと向ける。

 

「“時に煙る白亜の壁”…さあ、リベンジです。」

『…タタキツブシテヤル』

 

ミレディ・オルタは盾を意にも返さない。先程、頼光への重力弾を弾かれたが、それでもこの宝具は防げない。それを確信している。相手は知名度補正の欠如により、宝具さえも扱えない。ならば潰せないはずはない、と。

 

曇天は空間をも歪め、マシュに迫る。その歪みは最初にマシュが受けた物よりも確実に上の威力を持つ。

 

「キリエライト! その宝具に付与をーー」

「必要ありません。ハジメさんは攻撃だけに専念を」

 

宝物庫内のミレディを通して、“重力魔法”への耐性をマシュの盾に“生成魔法”により付与しようとするハジメ。しかしそれをマシュは無粋とし、断る。

 

「…良いんだな?」

「はい。私は皆さんの盾ですから」

「了解だ。信頼するぞ?」

「ええ、そうしてください」

 

これだけで良い。ハジメは信頼をすぐにマシュに預け、己の武器への“強化”を更に強め、己の体を“身体変形”を用いて最適化していく。一方でマシュも出来得る限りの障壁の展開を行う。累計六重の盾がマシュの前に作り出された。

 

そしてマシュの盾とミレディ・オルタの“重力魔法(宝具)”が衝突した。白百合の破片が散り、盾が重力により砕けていく。確かにミレディ・オルタの攻撃は防壁にダメージを与えていた。

 

しかしそこには最初、マシュが喰らった時の様なワンサイドゲームは無い。互いの宝具がしのぎを削る、言わば鍔迫り合いのような状態。確実な拮抗があった。

 

その秘密はマシュの固有技能、“適応”。元々のマシュの防御の技能の一つが知名度補正の欠如により、個別化されたものの一つ。一定の属性を受け続けると、それに対する耐性を自然と得られる技能である。

 

マシュは防御壁を通しても、己の身でもミレディ・オルタの“重力魔法”を受け続けた。それは何度も何度も。それにより自然と“重力魔法”への耐性を獲得したのだ。

 

「はぁあああああ!!」

 

それでもなお、“重力魔法”はマシュの防壁を砕く。二、三枚が連鎖する様に破壊された。砕ける白百合の破片は花弁の如く。それでもなお、守護者(シールダー)たる少女は己を鼓舞し、叫ぶ。

 

四枚、五枚。段々と城壁は重力の矛に堪え、しかし遂に六枚目へと到達する。だがそれの堅牢な事はこの上なし。マシュの意地と覚悟、それが盾を握る力を強くした。

 

『クッ! トットトクタバレェ!!』

 

ミレディ・オルタは宝具の出力を上げようと、更に魔力を練り上げ、ようとした。

 

「やらせて…たまるかっ」

 

地上で仰向けにして倒れる立香の咆哮。それと共に、右腕のみに宿した黒薔薇の魔力を握る。

 

するとミレディ・オルタに刺さる杭から再び、炎が噴き上がる。黒薔薇の花嫁の憎悪が、一時的にミレディ・オルタの憎悪を搔き消し、意識を揺さぶる。

 

それがミレディ・オルタの宝具の展開を打ち切った。曇天が急にマシュ達の周囲から消え失せる。

 

同時に白百合の盾も自壊した。そしてマシュから霊子が舞うと、そのまま半英霊(デミサーヴァント)としての霊衣が消え失せた。

 

「南雲さん…あとはお願いいたしますね」

 

それは下へと落ちるマシュの言葉。当然、ハジメは応える。

 

「ああ、当然だ」

 

そしてハジメは己の身を一条の紅の雷へと変貌させる。“瞬光”と“限界突破”、更に“身体変形”により最適化した身体は誰よりも速く、ミレディ・オルタへと。

 

『ァアアアアアアアア!!!』

 

だがミレディ・オルタも一筋縄では行きはしない。黒い憎悪の炎、それが消えたと同時に、ミレディ・オルタは再び狂乱へと舞い戻る。

 

ハジメはそれでもなお、ひるむ事は無い。そして義手に取り付けた新たなる武器にありったけの魔力を持っていく。すると応える様に、黒く凶悪なフォルムの鉄筒は真紅のスパークを走らせる。本来ならばアームにより、ミレディ・オルタの機体へ固定してから打つべきなのだが、そんな時間は生憎残されてはいない。

 

そして黒筒の中に装填された黒杭は急速な回転を始める。同時にその杭にも施される“強化”。

 

義手の外付け兵器、パイルバンカー。“圧縮錬成”により、八トン分の質量を直径二十センチ長さ一・二メートルの杭に圧縮し、表面をアザンチウム鉱石でコーティングした。世界最高重量かつ硬度の杭。オスカーでさえも驚嘆したその杭を、それを大筒の上方に設置した大量の圧縮燃焼粉と電磁加速、更に“強化”に“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”による反動まで用い、射出する。

 

「存分に喰らって逝け」

 

ーードォオオッ!

 

凄まじい爆発音を持って、高速回転する杭は放たれた。その速度は弾丸にさえも迫り、とても超重量武器の速さでは無い。

 

だが相手はミレディ・オルタ。“重力魔法”が天然の鎧となり、杭が機体へと叩き込まれることを防ぐ。曇天が紅を覆い、その輝きを色褪せさせていく。ハジメも“砲雷”などを用いて、何とかミレディ・オルタの方へ加速させるが、ミレディ・オルタによる減速の方が強い。

 

「くっ!」

『マケルモノカ! キサマラニ! ワガゾウオガマケルハズナドナイトシレ!!』

 

血管がますます浮き彫りとなり、脈々と血を全身に巡らせる。それに続き、“瞬光”の処理に遂に血管が裂け、血が吹き出す。だがハジメは鋼の意思を持って、杭を後押しする。

 

そして…三日月がハジメの口に浮かんだ。

 

だろうよ(・・・・)。だからーー」

 

瞬間、ミレディ・オルタの視界には映ったはずだ。淡青白色の光が。

 

そして未だに重力の鎧と拮抗を続ける“強化”の光を浴びた黒杭を“豪脚”で蹴り、宝物庫に黒杭以外の武器を仕舞い込むと、そしてその場から飛び退く。

 

そして言った。

 

「やっちまえ、シア」

 

そしてウサギは上から現れる。ドリュッケンには彼女の最愛の男の左目と同じ紅の輝きが。その戦鎚を上段に構え、遥か上空から重力に任せ、落ちてくる。

 

普通ならばミレディ・オルタはシアの存在に気がついていただろう。しかし、その一手までに繋げる一行の必死の必殺の数々が、そしてシアに備えられた“気配遮断”がそれを阻んだ。

 

故にミレディ・オルタは急に現れたウサギの少女を呆然と眺めた。それが一瞬の隙を生む。

 

そしてその隙を武術を会得しているシアが、見逃すはずがなかった。

 

「一撃…必殺ですぅ!」

 

極大の気を練り上げ、“身体強化”を最大レベルまで引き上げ、そしてドリュッケンのショットシェルが爆発する。

 

ーーズドォオオンッ!!

 

戦鎚が轟音を奏で、黒杭へと叩きつけられる。その一撃、それだけで黒杭は凄まじく沈み込み、ミレディ・オルタの機体へと突き刺さり、その背へと到達する。

 

シアはそれに喜色を浮かべ、気を緩めーー

 

「待て! シア! 核がまだーー」

「ほへ?」

 

思いっきり、曇天の魔力に吹き飛ばされた。

 

『ァアア……ィイイヤァアアアアアアア!!!』

 

シアは核を貫いたつもりでいたが…違う。ミレディ・オルタが“重力魔法”により、ギリギリの所で黒杭の軌道を逸らし、その死を逃れたのだ。

 

シアは固有技能の“綱化”により、何とか難を逃れるがそこで壁に着地するとそのまま力尽き、ボトリと地面へと倒れ伏した。

 

「シアッ!?」

 

そうやって叫んだハジメも次の瞬間には重力の弾丸に地へと叩きつけられた。顔面から突撃したが為に、脳震盪が軽く発生し、一時的に気を失う。

 

それを見て、ミレディ・オルタは半壊の状態でありながらも、ようやく喜色を浮かべる。確信したのだ。己の勝利を。自身が一歩、競り勝ったのだと。

 

『ハァ…ハァ…。アブナイ。ダガコレデワタシノーー』

「まだ…だ」

 

だがそこで、呻くような声。呟き程度でありながら、その声はよく響いた。

 

声の主は南雲ハジメ、その人だ。先程己が撃ち落とし、何もできないはずの男。しかしその意思だけで何とか一縷の希望をその男は掴みとろうとする。

 

ハジメの目に映るのはミレディ・オルタ、そしてその核のすぐそばで突き刺さる黒い杭。それには未だに“強化”の光があり、ハジメとの魔力のパスが未だに健在であることがよく分かった。

 

そこでミレディ・オルタの脳裏に浮かんだのは…先程己を命の危機へと追いやった紅の炎、“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”。

 

魔術の事など知らないミレディ・オルタ。しかし、先ほどの爆撃をもう一度、再現できるとなれば? その思考がミレディ・オルタに生まれると、その後の行動は早かった。

 

“重力魔法”により、黒杭全体に力を掛ける。それにより、爆発によるダメージを最低限に防ごうという考えだ。

 

たしかにその対処は正しい。ハジメの“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”では、圧力を掛けられた状態では満足な威力を出せない。恐らくは核を少し飾る、というのが関の山。だからこそミレディ・オルタのとった行動は最善と言えた。

 

しかしミレディ・オルタは分かっていなかった。否、忘れていた。南雲ハジメが極地の『錬成士』であり、そして『錬成士』という武器が何の付与もされていないアーティーファクトを作るはずがないという事を。

 

「終わりだーー“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”」

 

刹那、黒杭が二度(・・)爆ぜた。一度目の衝撃が全身を伝い、機体全体にヒビを入れると、二度目の爆撃が“重力魔法”の抑圧をも振りほどき、くまなく破壊を起こした。

 

予想外までの威力に核は粉々となり、機体からは今度こそ光が消え失せる。

 

すなわち、ミレディ・オルタとの戦いの終幕を迎えたのだ。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

それぞれが消耗により、英霊組は霊体化により暫くの休憩を取り、他のメンバーは神水を飲み、回復を行った。それぞれがボロボロになってまで戦い切ったが故に、割と危なく使わざるを得なかったのだ。

 

そして一行はミレディ・オルタの残遺を確認すると、その場にへたり込んだ。全員が息を荒げている。そして同時に互いの呼吸の音が、全員が無事生き残ったことを痛感させ、再度全員が勝利をしっかりと噛み締めた。

 

やがてハジメは横で転がっているシアにいつもよりは比較的に優しげな瞳をする。

 

「よくやった、シア。最初の迷宮にしては上出来だ。多少…見直したぞ?」

「ん……頑張った」

「おつかれ、シアさん」

「はい! 最後の一撃は気迫が素晴らしかったです!」

『素晴らしかったですよ? シアさん』

『ああ、歴代の英霊達にひけを取らない凄まじさがあったな』

 

ハジメが褒めた、という滅多に起こらないデレ。しかしそれを全員、今はスルーしてシアを褒め称える。

 

ハジメの言う通り、初迷宮ということで、シアの中には心細さがあったはずだ。だと言うのにそれらを乗り越え、見事ハジメ達と肩を並べて戦いきったその姿勢は見事と言う他ない。だからこそ、誰もがハジメの言葉に同調せずにはいられなかったのだ。

 

その一方で、いきなり全員に褒めちぎられるという状況に当のシアはというと…。

 

「え? ええ? みなさん、何ですぅイキナリ!? …少々照れ臭いですねぇ」

 

思いっきりテレテレしていた。というか顔全体を真っ赤にし、ウサミミで顔を覆い隠す。ウサミミガードだ! 私を見ないでくださいですぅ!

 

だが、全員の生暖かい視線は途絶えそうに無い。そこで、シアが話題転換を狙い、ハジメをロックオンする。

 

「は、ハジメさん! そういえば最後のあれってなんなんですか!?」

「あー、そういえば“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”だけっていうには明らかにそれ以上の威力が出てたよな?」

「ん。明らかに何かを足してた」

「(コクコク、コクコク)」

 

シアの言葉に全員がそういえば…という感じになり、ハジメを見やる。特に立香とユエとマフラーが強く同調した。

 

それにハジメは「別に言うまでもねぇんだがなぁ〜」と少しだけ面倒くさそうにしながら、それでも一応応えた。

 

「ありゃあな…“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)”を使うと同時に黒杭に付与してた“震撼”を発動しただけだ。単純に言えば“二重の極○”って言った所だ」

「“震撼”とはまさか私とスカサハさんが戦ったあの獅子の固有魔法ですか!?」

「ああ、それだ。ありゃ、普通に使えば制御しきれねぇから自滅覚悟じゃねーと無理なんだが、遠距離からの発動だったら必殺レベルなんだよ。だから爆破した」

 

要はそういうことだ。“震撼”を“壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)の一瞬早く展開し、“重力魔法”の抑圧を弱めてからのすかさずの第二の本命を行ったと言った所だ。ハジメの持つ攻撃の中でも最大級であり、現にミレディ・オルタはその体共々砕け散った。

 

なお、ハジメがすべての兵器に“震撼”を付与しないのは制御が難しく過剰威力な上に、消費する魔力の量が馬鹿げているためである。下手に使えば自爆技になり得るので、ハジメとはいえ自重しているのだ。

 

すると黙っていたユエが思い出したように、宝物庫に閉じ込められているミレディに尋ねた。

 

「……ミレディ・オルタを倒したのはいいけど、ここからどうすればいい?」

「「「「『『……そういえば』』」」」」

 

確かにミレディ・オルタを倒したものの、ここから何かが起きる気配も無い。何が攻略条件か分かったものでも無いので、全員の視線がミレディへと集中放火。

 

オスカーのジト目が足された中、ミレディは告げた。

 

『………ええっとね、時に人は自分で考えることも大切だとミレディちゃんは思うの』

 

きっと宝物庫の中ではニコちゃんゴーレムの表面が謎の水でビシャビシャになっていることだろう。声が震えていた。

 

「「「「「『『『……はぁ』』』」」」」」

『な、何だよー、みんなー!! そんな『コイツ、最後まで使えねーな』みたいな目でミレディちゃんを見るとは何事だー!?』

「なあ、立香。コイツもう捨てようぜ」

「俺もそうしたい所だけど…それでいい、オスカー?」

『ああ、許可しよう』

『オーくん!?』

 

ミレディの猛抗議は全員スルー。それと同時に迷宮で散々募っていた怒りをぶつける事に、全員が賛同する。今のみんなの思いはただ一つ。

 

ーーコイツ、ブッ殺シテヤル!

 

とりあえずハジメはモブおじさんを両手に構え、マフラーは荒ぶり、ユエがハートの炎を滾らせれば、立香が麻婆をコトコトと調理。他の全員も何かしらを準備しており、オシオキはもう間近。

 

ミレディが何とか抵抗しようとするものの、宝物庫から出されてすぐにハジメに地面に接合するよう“錬成”をされたならば逃れる術は無い。

 

ミレディ、絶体絶命なるか! という時だった。

 

ーー…イヤダ、イヤダ

 

再び曇天が姿を晒したのは。

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

ーー没案

 

ハジメ「(ーーやっちまえ! バーサーカー!」

シア「私、バーサーカーじゃねぇですぅ!!(ズドォオオンッ!)」

ミレディ・オルタ「ようこそ……、『男の世界』へ……」

立香「凄まじくどっかで聞いたことのあるセリフのオンパレードだなぁ」

ミレディ『まず私、男じゃ無いよぉおおおお!!?』

シア「私も男じゃねぇですぅ!!」

 

流石に真面目なところでボケることは不可能だったため、言わせたかったけど、言わせられなかったんだ。

だからここに乗せた。




と、言うわけで戦闘自体は終わりです。
次回、ミレディ・オルタの最後とそしてーー。
ですね。
二章もついにラストです。
お楽しみに!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。