本日の一言:サーバーへの飽和攻撃しつこい。
「ブフォ!?」
「テ、テイトクー!?」
横須賀鎮守府執務室。米国からの艦娘IOWAと道中出会ったはぐれ艦娘と見られる娘の接触報告を大淀が提督に行っている。因みに時刻は昼時、秘書艦が金剛だった事もあり紅茶で休憩をしていた。
そこで唐突に大淀は
はぐれ艦娘は島風型駆逐艦の二番艦である
と報告したのだ。
「ごめんなさい、金剛。予想外の報告に紅茶吹いてしまったわ。」
「no probremデース!」
「本来ならば島風ちゃんの姉妹艦は存在しないんです。だとすれば工廠妖精が明言していた他世界に存在した艦が呼び出されたと見るべきでしょう。」
溢れた紅茶を拭く金剛と提督を尻目に大淀は淡々と報告し終える。提督は手を顎に当て考える。
「他世界……パラレルワールド的なものかしら?島風型駆逐艦が存在したなら私達の世界ともそこまでの差は無い筈よ。にしても少しオカルト臭いわねぇ……」
「それを言ったら私達も深海棲艦も一般の方から見たらオカルトかと……」
「本当に申し訳ありませんでした。」
(oh……綺麗な土下座デース……)
「……私がいた世界はこの世界とは違う……。」
島風姉さんはこの世界の歴史では姉妹艦を造られなかったみたい……。大淀さんからの話で俄かには信じられないけど……。
「しっつれいしまーすっ!」
「ッ!?」
「貴女が私の妹の宵風って娘?」
いきなり病室に入って来たのはウサミミカチューシャが印象的な島風型駆逐艦一番艦の姉だった。
最初は誰だと考えていたけれど服装が私とそっくりだったから気づけたのかも……
「ふーん……ねぇ!かけっこ好き!?」
「かけっこは好きだけど……」
その時の姉さんのキラキラ度は凄かったのを記憶してるわ。まだあまり自由には動かせない両手を握ってブンブンと振り始めた。
「怪我完治したら一緒にかけっこしようね!妹だとしても負けないよ!だって早いもん!!」
呆然とするなか姉さんは凄いスピードで病室から出て行った。私は直ぐに吹き出して暫く一人笑っていたわ。
横須賀鎮守府 工廠
「ふーむ。頭蓋骨の陥没及び折れは入渠でなんとかなるだろうけど……」
『脳の方も後遺症が残る不安もあるけど妖精的には異常ないよ。手や足の痺れなんかも直ぐにひいてくるよ。』
「だそうです!良かったですね、妖精さんの言うことは十中八九当たるんですよ!」
私はあの時レ級から握りつぶされかけた頭を診てもらう為に工廠に来てるのだけど……妖精さん。つまりは後遺症が残る可能性ありって事だよね?
『明石さん、完全に脅威が除かれるわけじゃないからね?宵風さん、キミの今後の行動次第では後遺症が出る可能性もある。俗に言う爆弾だね。気をつけてね。』
「そうか!頭の中に爆弾が!」
『明石博士!おゆるしください!』ポチー
「ウワー!」
え、なにこれ。明石さんがいきなり妖精さんに吹っ飛ばされて爆発したんだけれど……え?工廠って結構物騒すぎない?
「いやー、ノリのいい妖精さんは私大好きですよー。ちょっと火薬量抑えて欲しかったですけど……」
『日頃の恨みだから。』
「祟りじゃー!……冗談はこの辺にして宵風ちゃんは入渠へ向かってね!あーあと、
頑張ってくださいね?」
「私入渠から無事に出てこれるのかな?」
「はい!榛名は大丈夫です!」
入渠へと続く廊下車椅子を押してくれているのは金剛型4姉妹の一人榛名さん。すごく優しい方なんだけど今みたいに会話が成立しない時がある。
「あはは……明石さんから真剣にいわれて頑張ってくださいの言葉がかなり不安なんですか?」
「あ、はい……。確かに頭蓋陥没と骨折です……多少の痛みは覚悟していますけど……」
「因みに大和型二番艦である武蔵さんが同等の骨折を起こした時がありますが…………半日近く入渠から絶叫が響いていたそうです。あ、えっと武蔵さんのは重度で頭蓋の骨が脳に一部刺さっていたらしいので宵風ちゃんの程度なら……多少は……。」
「」
今直ぐにでも逃げ出したい……でもこれ越えないとまともに提督に着任挨拶にもいけないわよね?ごめんなさい榛名さん。私の顔色で察してフォローしてくれたのはありがたいのですけど更に不安になりました。
「あ……うあ"あ"あ"あ"あ"!!??」
「うあ……あ…………いっ!!」
「ハァ……ハァ……あぅ……」
ピー
「入渠終了です!宵風ちゃん?大丈夫ですか?」
「はる……なさん…………」
宵風ちゃんは朧げではありますがしっかりとこちらを見ました。よく……頑張りましたね……。
「さて。今日は安静にして下さい。ベッドまで運びますから……寝てしまっても榛名は大丈夫です!」
私は榛名さんの言葉に甘える様に目を閉じた……。
宵風って史実艦にはいなかったよね……?宵月はいるけど……