仕事が忙しくなって体力が厳しいですね。
連休も普通に仕事だし……皆さん連休を楽しんでくださいね!(白目)
誤字修正。フリスケ様、adachi様、五武蓮様、名無しの通りすがり様、椦紋様、竜人機様、不死蓬莱様、オカムー様ありがとうございます!
その連絡が入って来たのはある日の朝だった。慌てて駆け込んできたレオリオに叩き起こされた私は、眠い目をこすりながら無線機の受話器を受け取った。
『ああ、ブラック・ジャック……先生! お願い、助けて……パタリロが……私の息子が!』
「落ち着いてくれ、エトランジュ。直ぐに行く」
受話器から漏れ出る声に一気に意識を覚醒させる。何とかエトランジュを宥めすかして、待つように伝えて無線を切り、そのまま無線機を使って鉄華団の当直に緊急の要件だと足を用意してもらう。
足の到着を待つ間にレオリオに医療器具の準備を頼み、シャワーで冷水を浴びて眠気を飛ばし、着替えを済ませるとズシン、と山荘が揺れる。
「レオリオ」
「はい。俺もお供を」
「いや、お前は残っていてくれ。場合によっては何か用意して貰うかもしれんしな。その時は無線で連絡する」
俺の言葉に頷いたレオリオから視線を外し、ドアを開けて山荘の外へと出る。山荘を出た瞬間、そこには見上げるような巨人が身を屈めて鎮座していた。ガンダムバルバトス……確かウリバタケスペシャルだったか。ブラックサレナの技術を使い飛行能力を得たというが、確かにこいつならあっという間に麓へと移動できるだろう。
……だが、その前にやる事が一つ増えてしまったようだ。俺は三日月に手で合図をして少し待つように伝えると、山荘に戻ってレオリオに声をかける。
「レオリオ、すまんが宮殿に連絡を入れてくれ。デカいのが行くが攻撃しないでほしい、とな」
俺の顔を見たレオリオが苦笑を浮かべて了承し、無線機に手をかける。味方からの誤射なぞ二度と勘弁願いたい。三日月なら全て回避して到達しそうだが、要らんリスクと手間は避けるに限る。
銃弾の雨をかいくぐるのはもうごめんだからな。
「いやぁ、驚きました。何しろ凄い回復力で。あれ程強靭な生命力の持ち主はそうそう居ないでしょうね」
「とにかくしぶとい奴ですよ」
王宮の廊下を歩きながら、俺は隣に連れ立って歩く男と話をしながら先の事態を思い出す。バルバトスのコクピットから王宮に降り立った俺を待っていたのは、号泣するエトランジュとバタバタと周囲を慌ただしく走り回るタマネギ部隊員、それに土気色の顔をしたパタリロ陛下の姿だった。
結果から言えば俺は間に合った。パタリロ陛下が賊に打ち込まれた微毒は、彼の弱り切った内臓を蝕みあわやという所まで追い詰めたが、ディクリアリィの魔法……体内の毒物や劇物を中和し無力化できる魔法によって事なきを得る。出来れば魔法の力に頼り切りになりたくはないのだが、今回は事情が事情だ。俺の信念で患者を……しかも10歳の男の子を死なせるわけにはいかない。
元々生命力が強い子であったのが幸いだったのだろう。パタリロ陛下は、ディクリアリィによって毒素を抜かれた事で瞬く間に生気を取り戻し、数日間の点滴と栄養摂取によって、ほぼ通常時に近い状態まで体力を回復させることが出来た。勿論暫くは通い詰めになるが、少なくとも容態が急変するような事はもう無いだろう。
しかし、今回は本当に危なかった。何でも事の発端は、先代の王であるヒギンズ3世がフランス外遊中にある女性と恋に落ち、子供を産ませたという書類と、その子供に渡してほしいという、マリネラ王国の紋章が入った宝石を持ち込まれたことから始まった。この話を持ち込んできた弁護士は、フランスで大きな法律事務所を抱える腕利きの弁護士であり、スイス銀行との関係からこの事実を知り、宝石と子供を連れてマリネラへとやってきたのだという。
これらの話はマリネラ王国の首脳陣にとっては寝耳に水の話であり、筆跡鑑定から本物であるらしいという事が判明してからはてんやわんやの大騒ぎとなったそうだ。思い返せばここ1週間ほど、宮殿からの依頼や連絡もなかった。それだけ大変な状況だったのだろう。
そんなてんやわんやの状況の中、今回の事件は起きた。訝しんだパタリロ国王は、混乱する国内ではなく国外にいる知り合いのエージェントに調査を依頼。そのエージェントからも特に怪しい所はないと言われたようだが、むしろ怪しい所が一切ないからこそ、父親の人柄と実際に起きた事の食い違いに違和感を覚えたパタリロ国王は、偶然隠し子が偽物であることを突き止め、口封じに殺されそうになったのだ。
つまり俺は今回、マリネラ王国の中へ入り込んだ彼らによって起きた、パタリロ国王暗殺未遂事件の事後処理という形で呼ばれた事になる。間に合ってよかった。それが今の偽らざる感情だった。俺は所詮通いの医師であり、常駐している訳ではない。当然この王宮には常駐医が居て、連中はこの常駐の医者を買収し、パタリロ陛下に少しずつ内臓の働きを弱める薬を盛っていたのだ。
はっきり言えば俺にとってもこれは失態である。明確な毒物という訳ではなく、少しずつ内臓の働きを弱める薬。この薬自体は通常の薬品の一種で、糖尿病の気がある陛下に処方してもそれほどおかしな物ではなかった。俺はこの常駐医とも面識があったが、彼が処方した薬品の中にこの薬が混ざっていても、おかしくはないと判断を下していたのだ。
内科の師でもある八意先生に合わせる顔が無い、とんでもない失態だった。穴があれば入ってしまいたい程の。歯ぎしりしそうになるのを堪えて、俺は隣に立つ人物に話を振る。
「普通ならあの状態で毒物を入れられれば、すぐに危篤状態に陥るのですがね。俺としては助かりましたが」
「毒なんて生ぬるい。あいつを殺すには熱湯をかけるくらいしなければいけません」
「俺は陛下の話をしているんだが」
「わたしもです」
足を止めて隣に立つ男に目を向ける。長い黒髪の男だった。アイシャドウの入った瞳が特徴的な、怪しい美しさを持つ男だ。今回の騒動で実行犯を捕えた人物であると聞いている為、先程まで会話をしているのだが、俺は正直この男が苦手であった。
何故ならばこの男こそがエトランジュの思い人であり、俺にとっては元……そう。元恋敵なのだから。向こうからすれば俺の事などは眼中にも無かったのだろうがな。
バンコランと名乗った男は何度か怪訝そうな目で俺を見るが、俺にとってはこの男は視界に収めたくない相手だ。小さく息をついて目的地のドアを叩き、返事を待たずにドアを開ける。彼との付き合いもそこそこ長くなってきた。遠慮するべき場所と遠慮すべきでない場所がなんとなく分かるくらいにはな。
果たして室内に入ると、そこには大きなバーベルを持ち上げるパタリロと、そのパタリロの口に切りそろえたリンゴを持っていくエトランジュの姿があった。
「おお、先生にバンコラン」
「……陛下。2日前に殺されそうになったばかりのはずですが」
「うむ。体が鈍るので運動をしていたところだ」
悪びれずにそう言うパタリロ陛下にため息をついて、俺は手に持った医療カバンを机に置く。共に来たバンコランは、エトランジュと少しの間見つめ合った後に、パタリロ陛下と漫才のような掛け合いを始めた。俺がこのマリネラに居つく前からの付き合いだというから、そのやり取りはこなれた漫才師のような見事な物だ……相方役のバンコラン側は不服そうに思うだろうがな。
「そういえばあいつらはどうした」
「あいつら? ああ、銀ぎつねか」
陛下に処方する薬を用意しながら彼らの会話を聞いていると、聞きなれない言葉が耳に入ってきた。銀ぎつね……会話の流れを聞くに実行犯の事だろうか。しかし銀ぎつねか。面白い響きの名前だ。狐といえば数名ほど頭に思い浮かぶが、もしかしたら妖怪なのだろうか。国際刑事警察機構に引き渡したというが、もし妖怪であるならば通常の警察組織では対処できない気がするが……いや、流石に気の回しすぎだろうか。蔵馬君レベルの妖怪がポンポンと出てくることは無いだろうしな。
……一応、この世界の日本について調査を依頼しておいた方が良いかもしれない。
「短い間とは言え、お兄さんが出来たようで楽しかったんだがな」
「……パタリロ」
少し寂しそうにため息をついたパタリロ陛下を、エトランジュが優しく抱きしめた。そんな母子の様子を、俺とバンコランは何も言わずに静かに見守る……時々忘れそうになるが、彼もまだ10歳の小さな子供だ。折角できたと思った家族が偽物だった。それが堪らなく悲しいのだろう。
エトランジュの抱擁は、この場に二人ほど部外者が居る事を思い出したパタリロの「母上、そろそろ……」という声で終わりを告げる。俺としては特に問題は無かったのだが、気恥ずかしそうに頬を染める珍しい陛下の姿に免じて何も言わずにおくことにしよう。ニヤつくバンコランにパタリロが噛みつく中、俺はエトランジュに声をかけた。
「エトランジュ。君もここ数日陛下の看病で疲れているだろう。目の下に隈が出来ているよ」
「いえ、息子の大事に……」
「医者として言わせてもらおう。陛下はもう大丈夫だ。むしろ君の方が問題が大きい……分かってくれないか」
元々体力的に優れていたパタリロ陛下と違って、エトランジュは最近体調を改善したばかりだ。元々病弱だった事もあり、無理が祟ればまた寝込んでしまう可能性もある。不服そうな表情を見せているが、これだけは断固として聞き入れてもらうぞ。
タマネギ部隊員に渋るエトランジュを託し、王宮にあるという彼女の寝室へと連れて行ってもらう。その姿を見送った俺は部屋に戻り、パタリロ陛下とバンコランの視線に頷きを返す。
「やれやれ。母上にも困ったものだ。まだ僕が年端もいかない子供だと思っている節がある」
「貴方は紛れもなく10歳児でしょうに」
「人間であれば確かに年端もない子供の年齢だろうな」
「バンコラン。お前とは一度ゆっくりと話をつける必要があるな」
俺の言葉にバンコランが茶化すように答え、その答えにパタリロ陛下はバンコランを指さして言った。普通ならば不敬罪にでもなりそうだが……それだけ信頼関係にあるという事なのだろう。
「陛下。本日の分のお薬はこちらになります」
「うむ、しかしあの常駐医には腹が立つ。金をもらって変な薬を混ぜていたのだろう。高血圧だとか糖尿病の薬だとかいって」
「分量がおかしかっただけで、陛下の糖尿病と高血圧は本当ですよ」
「ふにゃ~」
「猫の物まねをしても誤魔化せません」
どさっと紙袋に大量の薬を入れて、陛下のベッド脇に置く。自身で診断して処方したとはいえ、何度見てもこれが10歳の子供に処方する薬の束だとは思えない。それでいて成人病以外は五体が完全に健常なのだから、凄まじい体質だと言えるだろう。一度八意先生に無理を言って診察してもらえれば、何か面白い新発見があるかもしれないな。
「時に先生」
「はい?」
診断の為にパタリロ陛下の背中を触り、呼吸音や心音に異常が無いかを確認していると、少し真面目な口調でパタリロ陛下が声をかけてきた。はて、何か問題があったのかと返事を返すと。
「……陛下と呼ばれるのが少しこそばゆいので殿下と呼んでほしいんだが」
「はぁ。構いませんが」
ズルッ、と音を立ててバンコランが視界の端で滑ったのが見えた。はて、あの辺りは濡れていたのだろうか。立ち上がったバンコランはフラフラとした様子で立ち上がると、燃えるような視線でパタリロ陛……殿下を見る。もしやあの辺りに食べ残しでも落ちていたのだろうか。清潔な環境は、病室や病院と言った場所には必要不可欠な物だ。後で担当の者に注意しなければならないだろう
「あー。その、ですね」
「はい」
「母上の、事なんですが」
「エトランジュ……様が? 如何されました」
つい呼び捨てにしそうになったのを言いなおし、問いかける。パタリロ殿下は何度か逡巡するように「あー」だとか「えぇと」だとか呟いた後。
「カトレア嬢と最近仲が良いので、どこかに旅行に行こうかと言っていました」
「成程。主治医としては特に異論はありません」
そうか、旅行に出れるほどに二人とも元気が出ているなら素晴らしい事だ。体調的な意味では二人の状況に特に問題は無い。後は体力の向上に精神が追い付いてくれればと思っていたのだが……何せカトレア嬢は生まれた時から病弱な娘さんだったからな。難しい所だったがこの様子なら心配はいらないだろう。
side.K
具体的に旅行の話が決まったなら、ぜひ連絡を欲しいと伝えて俺は部屋を後にする。今日の送り迎えはアキトが行ってくれている。最近アキトは毎日マリネラ市に朝夕と通っているので、これに便乗させてもらっているのだ。これはアキトとユリカさんのリハビリが上手くいき、ある程度生活が問題なく送れる状態まで回復したので、念願のラピスちゃんを加えた家族3名による生活が始まったからだ。
イネス女史の元からやってきたラピス嬢は非常に大人しい、美しい少女であった。アキトの元へやってきたラピスを、鉄華団幼年組や
うちの集落では一つだけ出来ないこと。学業の問題があり、アキトがオルガと話し合いを持った結果。朝と夕方、希望者にはマリネラ市内の学校へ通うヘリを動かす事になったのだ。この費用はホシノ中佐経由で防衛機構が出してくれており、俺は今日の朝も、学校に通う為に十名くらいの少年少女を乗せたヘリに便乗させてもらう事になった。
彼らはこれまで学ぶことのなかった学問に触れて、毎日楽しそうにしており、その様子をみた他の年少組も、近々参加したいと言い出しそう、とは年少組のリーダーであるタカキの言葉だ。彼も今回の学校へ通う組に参加しているため、帰りにはまた色々と聞かせてもらう予定だが……場合によっては集落に教師を招き、そこで学校を開くのも良いかもしれないな。
しかし今回の騒動は肝が冷えた。間に合ったから良かったような物の、もっと前段階で気づくべき予兆は数多かったにもかかわらずの体たらく。恐らく俺も今の生活に慢心してしまっていたのだろう。反省の多い事件だった。
これがブラック・ジャック先生ならば、こんな事態になる前に事件は発覚。銀ぎつね等という、蔵馬君のパチモノのような連中に好き勝手させる事も無かっただろうに。やはり俺にこの名前は重いんだな。神様、頼む。次の統合では今度こそ! 本物のブラック・ジャックをよろしく!
side.Bというか本当に蛇足
「おい」
「すまん」
「常駐医に任命したいと、話すんじゃなかったのか?」
「ふにゃ」
BJが室内を出た後。ため息をつくようにバンコランがそう言うと、パタリロはベッドわきの壁に手を突き、反省の意志を体で伝えた。バンコランが手に拳銃を握ると猫の真似をして誤魔化そうとしたので、数発足元に打ち込んでやる。
「ど、どうされました」
「いつもの事だ」
「何だ騒がせないでくださいよ」
部屋の外で待機していたタマネギ部隊員が、銃声に驚いて室内に飛び込んできたが、バンコランとパタリロの様子を見比べて安心したように部屋の外に戻る。これで良いのかと思うが、この宮殿では稀に良くある事なので皆気にしていないのだろう。
「良い訳あるか! どうなっとるんじゃここの防衛体制は!」
「バンコランさんが殿下に銃を向ける原因を作らないで下さい」
「何てことを。お前は僕に息をするなと言うのか!」
「今息の根を止めてやった方が良いかもしれんな」
パタリロの叫びに合わせるようにドアを開けて室内に入ってきた1号の言葉にパタリロがそう返し、バンコランは脳天に狙いを定める。流石に冗談ではない事に気付いたのかピタリと動きが止まったパタリロに、つまらなそうにバンコランは銃を胸のホルスターに戻した。
「先生はお帰りになられました。よろしかったのですか? エトランジュ様との仲を取り持つつもりだとお伺いしていましたが」
「ああ……いや。何というか言い辛くてなぁ」
「エトランジュ様もまだまだお若い上に、年齢的にも立場的にもこれ以上ない良縁。断腸の思いではありますが、先生ならば我々も納得できる……可能性があるんですがね」
納得できるとは言い切らない辺りがタマネギ部隊の総意だろう。彼ら、特に初期メンバーは、エトランジュのファンクラブのような存在なのだから。
「しかし、少佐がこの件に協力して頂けるとは思いませんでした」
「……私とエトランジュには何もない」
探るような視線でバンコランを見る1号に、居心地の悪さを感じてバンコランは視線をそらした。惹かれる物が無いとは決して言わない。ただ、他の女性とは違うとは感じていても、バンコランにとって伴侶たるはマライヒだけであった。エトランジュを大事に思う気持ちは偽りではない。だからこそ今回の件では、余計な事を口に出さないようにという要請を彼は受けたのだ。
「そういえばお前、やたらと先生に目線をやっていたが、お前の趣味の方こそ変わったのか? 先生に手を出そうとしたら、お前どころかマリネラが消えるかもしれんから何もするなよ」
「……かった」
「うん?」
「いや……何でもない」
パタリロの言葉にバンコランは小さく呟き、何でもないと首を横に振った。何の手ごたえもなかったなんて言うつもりはなかった。それはバンコランにとって、ある種プライドを傷つけられる結果であったからだ。
どんな相手でも同性であれば魅了する自信があった。たとえ趣味の範疇外であったとしてもだ。それが通じなかった。
「……間、黒夫か」
己の中に一つの傷をつけた男の名をバンコランは口にする。握りしめた手袋の感触がやけに気に障った。
ジャック・バルバロッサ・バンコラン:出典・パタリロ!
終身名誉男色家。視線で同性を魅了する魔眼を持ち、そのとっかえひっかえ美少年と床を共にする様子からパタリロに「世界で唯一エイズ免疫を持つ変質者」などと呼ばれている。
趣味の範囲は十代後半の大人しい美少年だがちょっと気合を入れたらどの年齢の男も魅了できるらしい。が、黒夫には通じなかった模様。
ラピス・ラズリ・テンカワ:出典・機動戦艦ナデシコ -The prince of darkness
通称劇ナデにてテンカワアキトの補佐を行っていたマシンチャイルド。同じような境遇の
あ、Twitter初めました。@patipati321
ハーメルン作者間の企画小説とかにも参加してみたんですが圧倒的実力者の皆様にもまれる結果に。ハーメルンは魔境やでぇ……
夜中の仕事中(ここ重要)に現実逃避がてら呟いたりとかしてるんでもし興味があればよろしくお願いします。