ガンダム二次作   作:ひきがやもとまち

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前回の続き分です。一つの話に統合して再投稿しても良かったのですが、とりあえず別々の話として出しておきます。
読みにくいとかの要望があった時に対応させていただきますね。


正規版・戦記好きがキラ・ヤマトに憑依転生 第6話

 

 ――思ってもみない形で、アスラン・ザラと再会してしまった時。

 この世界にキラ・ヤマトとして生まれ変わっていた僕には、やろうと考えていた行動や展開がいくつもあった。

 

 だが、出来なかった。

 体を動かしたいと願っても、鉛のように重くなった肉体が言うことを効いてくれなかったからだ。

 

 キラ・ヤマトの肉体が、ザフト軍のノーマルスーツを着て再会したアスラン・ザラの姿に、言葉をなくして立ち尽くすほど強すぎる衝撃を受けたせいだとハッキリと分かった。

 だけど原因と理由が分かったって、体が動かず対処できないんじゃどうしようもない。

 

「くっ・・・!! シートの後ろに!」

 

 そう言って、負傷した肩を無理矢理動かして僕の体をコクピットの中へと放り込み、自分自身もシートに座って《X101ストライク》のシステムを立ち上げていく段に至っても、まだキラの体は衝撃が消えることなく残っていて思うようには動いてくれないままだ。

 

「私にだって・・・・・・動かすくらい・・・」

 

 傷の痛みに苦悶の声を上げながらもシステムを起動し、外の景色をコクピット内に映し出していくマリュー・ラミアスさんに代わって、今の時点から僕が操作とOSの書き換え作業を始めた方が良いと頭では分かっているのに体が言うことを効いてくれない。

 

 まるで服を着たまま海の中にいるみたいに、力を込めても一向に前へと進んでくれない体を、それでも歯を食いしばりながら前へと出させるため全力を尽くす。

 

「う・・・ぐ・・・っ、ガ・・・ン・ダ・ム・・・・・・」

 

 肉体の意識を精神的ショックから逸らそうと、咄嗟に目に入ったモニターに浮かび上がる赤い文字を拾い上げて声に出して読み上げたことで――キラ・ヤマトの体はようやく《パイロット》の其れに適合してくれるようになる。

 

 あるいは、それだけ《ガンダム》という名を持つモビルスーツの存在は、キラ・ヤマトにとって特別な意味を持っていたのかもしれない。

 どれほど戦争を嫌って否定していたとしても、彼の人生が戦争に巻き込まれてストライクのパイロットになれなければ、ラクス・クラインと出会うことも、原作通りの彼に至る可能性も得られることはなかったのだから・・・っ!

 

「代わって・・・ください! 僕がやります! その方が早いっ」

「!? あ、あなた何を言って・・・っ」

 

 まだぎこちなさを残す動かせるようになった体をシートの前に出させると、僕は傷ついた体で懸命に機体を御しようとしているマリューさんに呼びかけるけど、彼女の立場では当然そんな提案が入れられるはずがない。

 民間人の子供に軍事機密の塊である最新鋭機を委ねるなんて出来るわけがないし、第一子供が動かせるような代物でないことくらい子供自身だって頭では分かることぐらい出来る常識だ。

 

 普通の子供だったなら、それが正しい。

 だけど、この世界の子供の一部には――僕なら出来る!!

 出来てしまえる能力を生まれ持たされているのだから!!

 

「僕はオーブ国民のコーディネイターです! カトウ教授からプログラム解析を委託されてもいました! OSの書き換え作業だったら、あなたより上手く出来る自信があります!」

「えっ!? あなた、コーディネイターって・・・けどっ」

「早く! 今は戦争中で、中立国だなんだって言ってる場合じゃないんでしょ!? 今のあなたの体で操縦なんて無理です! さあ早く!!」

「・・・くっ・・・、分かったわ・・・」

 

 原作知識も含めた僕からの脅迫めいた説明を聞かされて、悔しげに呻いて葛藤していたようだったマリューさんはそれでも決断して、僕の位置とコクピットシートを交換してストライクの操縦を委ねてくれた。

 彼女としては気にくわない言い様だったと思うけど、それは後に銃で脅されて脅迫された僕たち民間人の側だって同じなはずだ。とにかく今は少しでも犠牲少なくザフト軍を撤退に追い込むため尽力することで埋め合わせにしてもらうしか道はない!

 

 

「――キャリブレーション取りつつゼロ・モーメント・ポイントおよびCPUを再設定・・・ちっ!ダメか!

 なら疑似皮質の分子イオンポンプに制御モジュールを直結させれば、あるいは・・・・・・!!」

 

 

 ――自覚しない内に漏れていた独り言を、どこか他人事のように心の一部だけで聞き流しながら、僕は全神経を注いで集中しなければならないほど複雑で高度なストライクのシステム書き換え作業を無意識レベルで続行し続ける。

 初めてのモビルスーツ操縦と書き換えは、キラ・ヤマトの肉体を持ってしても全力を投入しなければならないほど高難度な荒技だったし、なにより幾ら計算式が完璧でも実際に実行する段になれば幾らだって現実と計算との齟齬は出てくる! その辻褄合わせと整合性を取る作業に没頭せざるを得なくなってた僕自身に、自分の独り言を意識してる余裕なんてあるわけがない!

 

「この子・・・っ。いえ、この力は・・・・・・」

 

 だから、そんなことを呟いていたらしいマリューさんの独白も、僕の耳には届いていなかった。

 あるいは、届いてはいても意識することは出来ず、今後も思い出せることはなく、ただただ僕という転生者の魂と、憑依先であるキラ・ヤマトの体という二つの存在が単一の肉体で顕現している特殊な状態によって「聞くことだけは出来ていた」その程度にとどまるしかなかった。

 

 それが意味ある違いなのか、それとも有害なだけの違いだったのか。

 今の僕にはそれを理解することは出来なければ、考える余裕すら与えられてはいなかったんだ―――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 アスラン・ザラは、思ってもみなかった形で親友と再会したことに衝撃を受け、それを隠すことも押し込めることも出来ぬまま、崩落して爆発したモルゲンレーテの地下工廠から奪取した連合の新型モビルスーツと共に脱出を果たしていた。

 

 ――キラがっ! あのキラ・ヤマトが、連合と結託してこんな物を建造していたヘリオポリスにいた! 一体なぜ!?

 

 事態が飲み込めぬまま、混乱する心理で機体を動かしながら地表へと着地して状況を見定める。

 

『ヘリオポリス全土にレベル8の避難命令が発令されました。住民はすみやかに最寄りのシェルターに退避してください・・・・・・』

 

 住民の多くが避難を終え、がらんとし始めていた町中に、そんなアナウンスが響いてくるのを奪取した機体《X303イージス》の集音マイクは拾い上げ、コクピットの中にも響かせてくれる。

 

 アスランとしては、まだ信じられない思いだった。

 信じたくない光景だったと言った方が適切かもしれない。

 

 よりにもよって、味方を撃ち殺した連合軍士官の傍らに立っていたのが、4歳の頃に出会って幼年学校を共に過ごし、3年前の13歳の時に別れて以来の親友だったなんて・・・。

 タイミング的に考えれば、あの女性士官を支援するかように発せられていた警告の声も、おそらくはキラが放ったものだったのだろう。

 

 月のコペルニクスにいるはずの親友の姿が、連合の新型モビルスーツを密かに開発していたモルゲンレーテの地下工廠に立っていて、自分たちから奪われまいと銃撃戦で応戦していた連合軍の兵士を助けるように割って入ってくる。

 

 これではまるで・・・・・・自分の親友であるキラ・ヤマトが、『地球連合軍に味方している』としか思えない―――

 

「・・・いや、違う! アイツはそんな奴じゃない! そんなこと出来る奴じゃないんだ・・・!」

 

 内心の不安を払拭するように、声に出してアスランは自分の悪い予想を否定する。

 まだ断定するには早いと、自分の浅慮をいさめる思いも込められた言葉だった。

 

 あの時キラは私服姿で、連合兵士の傍らに降り立っていた。そしてここはオーブの所有する中立コロニー・ヘリオポリスなのだ。

 月のコペルニクスで別れた後、キラが戦火から逃れるため安全な中立コロニーに移り住んでいたとしても不思議ではない。そして自分たちは、そのヘリオポリスを襲撃してきた側の軍隊なのだ。

 中立の立場で連合に加担していたのはオーブと言えど、彼がヘリオポリスの住人になっていたのなら、自分たちへの攻撃に加勢する行為は『自衛』に当たる。

 そもそも、お人好しすぎるところが親友の欠点であり長所でもあったのだ。殺されそうになっている姿を見てしまい、思わず声を出してしまっただけかもしれないではないか。

 

 そう考えると、アスランの心の重荷はだいぶ軽くなる。

 だが、その直後に自分が出てきたばかりの地下モルゲンレーテ工廠が爆発し、その爆光の中から自分の後を追うように飛び出してきた連合の新型最後の一機の姿を見せつけれた瞬間、再びアスランの心は重いしこりを感じざるを得ない心地にさせられる。

 

 ――あの機体に、キラが乗っているかもしれない・・・っ。

 そうだとすれば、自分はどうすれば―――!!

 

 激しい葛藤がアスランの先程達した答えと相矛盾して、彼の心を苛んでいた。

 もしキラが、連合軍の兵士と協力関係にあったなら、あの機体に乗って共に脱出している可能性は高いと見なさざる得ない。

 だが反面、もし彼らが無関係でキラがオーブの一市民に過ぎない身分だったとしたら・・・・・・軍事機密を守り抜くことだけを優先した連合軍士官に置き去りにされて、爆発に包まれたモルゲンレーテ工廠と運命を共にさせられている可能性が高くなってしまうしかない。

 

 親友が敵になっていない場合は死んでしまっている可能性があり、今も生き続けている場合には敵同士になってしまっている恐れがある状況。アスランにとって、これほどに皮肉で滑稽な事態も他にない。

 

 どちらと判断して、残る可能性を切り捨てての行動に出ることも出来ず、ただただ呆然と立ち尽くすことしか出来ずにいると、コクピット内にアナウンスとは異なる聞き慣れた別の声がスピーカーから流れてくるのに彼は気付く。

 

『よくやった、アスラン! ラスティも上手くやってくれたようだなっ』

 

 同じクルーゼ隊に所属するパイロット『ミゲル・アイマン』からの通信だった。

 残されたパーツや製造工場を破壊する役目を実行していた《ジン》を操り、アスランの乗るイージスの傍らへと歩み寄ってくる彼の言葉に、アスランは心に痛みを感じさせられ、辛そうな声で返信する。

 

「ラスティは・・・失敗した。向こうの機体には地球軍の士官が乗っている・・・」

『なに!? ではラスティはっ?』

 

 驚いた声と共にモニターが開かれ、唇を噛みしめた表情で『否定』を求めてくる同僚からの質問に、アスランは俯きながらも首を横に振った。

 その仕草を見せられたミゲルの顔面を、ぱあっと激高の色が染め上げる。

 

『なら、あの機体は俺が捕獲する! お前はソイツを持って先に離脱しろ!!』

 

 僚友から告げられた言葉に、アスランは一瞬迷いを顔に浮かべる。

 ――もし、キラがあの機体に乗っていたら・・・そしてもし、キラが自分たちを裏切ったわけではないのだとしたら・・・・・・自分はこの判断で、奪われたばかりの戦友だけでなく年来の親友まで失ってしまうことになるかもしれない・・・・・・そういう恐怖があった。

 

 だが、確証は何もない。

 そもそもキラが、あんな所にいるはずがないという想いも消えたわけではない。

 

「・・・分かった、頼む。だが、苦戦するようなら一旦後退して装備を調えることを優先した方がいい。

 今調べたが、コイツらの機体はフェイズシフトの装甲を持っている。展開されたらジンのサーベルなど通用しないだろう」

『フェイズシフトだと!? 実弾攻撃をすべて無効化できるっていうアレのことか!?』

「そうだ。今の君の装備では分が悪い、ビーム兵器を取りに戻るため一時帰投するのが最も確実性は高い戦法だろう」

『《バルルス改》でも持ってこなけりゃ、落とすのは難しいって事か・・・ナチュラル共め。厄介な代物を造ってくれやがったもんだぜ!』

 

 舌打ちしながらもミゲルは、なんとか“妥協させること”には成功したらしい。

 

『了解した。落とすのに時間がかかりそうなら、一時後退して出直させてもらう。

 お前は早く離脱しろ。いつまでもウロウロして、せっかく奪った機体まで傷物にされたらどうする気だ?』

「・・・・・・そうだな。すまんが、ここは任せる」

 

 そう返事をして、アスランは母艦に帰還するため機体を飛び立たせる。

 敵の内部情報が何も分からない現状において、これ以上アスランにできることは何もない。

 せめて、あの機体にキラが乗っていないことを願いながら。

 もし乗っているなら、無事にミゲルに捕獲されて生きた姿で親友と再会できることを祈りながら、イージスは爆発と煙が渦巻くヘリオポリスの地表から飛び立って、漆黒の夜空へと姿を浮かび上がらせていく。

 

 斯くしてコロニー内で勃発していた戦闘は、第二ラウンドへと移行することになる――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、コロニー内での戦闘が、先行して潜入していた者たちの作戦目標達成により、大部分の人員が母艦へと帰投して掃討戦へと移行したことで収まりを見せ始めていた中。

 コロニーの外側で行われていた戦闘もまた、静けさを取り戻しつつある状況になっていた。

 

 ――地球軍側の一方的な敗北、という形でである。

 

 

「逃げる!? 敵の方から、この状況で?」

 

 敵のモビルスーツ隊からコロニー内部への侵入を阻止するため、《メビウス・ゼロ》に乗って必死に防戦していたムゥ・ラ・フラガ大尉は、唐突に退き始めた敵部隊の姿に驚きの声を上げざるを得なくなっていた。

 

 既に味方は自分だけしか残っておらず、母艦だった偽装輸送船も今し方艦長と共に撃沈させられ宇宙の藻屑と化してしまっている。

 その状況下で目撃したのが、コロニー内部からザフト軍のヴェサリウスへと帰投コースを取って進んでいく見慣れない3つのモビルスーツと、遅れて追随する1機の機体。

 

 識別コードから見て、自分たちが守ろうとしていた連合軍の新型に間違いあるまい。

 母艦を沈められ、味方も全滅させられた挙げ句、守るために派遣されてきていた機体まで敵に奪われるという屈辱的な立場にムゥは歯噛みし、どうすることも出来ない自分の無力さに苛立ちを感じさせられる。

 

 そんな状況中で、漆黒の夜空には一筋の光る線が打ち上げられるのが見えたのだ。

 おそらく敵母艦からの撤退信号だろう。既に目的を達成した敵としては、これ以上この中域にとどまっても意味のなくなった戦況では正しく真っ当な判断と言える行為だったろう。

 

 ―――だが不思議と、ムゥには敵の行動が、そういう常識的な定石をなぞったものとは思えなかった。

 

 1機が大破させられたとはいえ、残る無事な機体まで鮮やかに退いていく潔い姿には、何か別の意味合いが含まれているような気がして仕方がなかったのである。

 

 まるでそれは敵部隊の撤退が、前座が終わって真打ちが登場するべき時期が来たことを示すかのように。

 自軍を率いる最強の将軍が、敵将と一騎打ちで決着をつけるため出陣する道を指し示す儀仗兵の役割を果たしているように―――そう思った瞬間の出来事だった。

 

 

 ―――お前はいつでも邪魔だな、ムウ・ラ・フラガ!!―――

 

 

「!! 貴様ッ! ラウ・ル・クルーゼかっ!?」

 

 頭の中に閃光のような光が走ったと思った瞬間。

 一瞬だけ声のようなものを聞いたような気がして、その声が聞き覚えのある不吉さを纏ったものだったことで、ムゥ・ラ・フラガは敵部隊の行動を完全に理解する。させられる。

 

 この敵を相手にして、判断としては正しくとも中途半端な撤退などあり得ない。

 全滅するか、圧勝するか。完全なる勝利と完敗とを敵味方にもたらすことで名称の名を欲しいままにしているザフト軍のエースパイロットでもある男。

 ムゥにとっては、自分が《鷹》の異名を奉られて、英雄として利用させられる切っ掛けとなった《グリィマルディ戦線》で初めて交戦して以来の因縁がある相手であったが―――それ以上になにか五感より深いところで感じさせられる奇妙な相手・・・・・・ラウル・クルーゼ!!

 

 

 ―――お前が私を感じるように、お前も私を感じるのか? 不幸な宿縁だな――――

 

 

「うるさい! お前の理屈で思い通りにばかりなると思い上がるな!!」

 

 ムゥは愛機を駆って、高速で接近しつつあるザフト軍の指揮官用モビルスーツ《シグー》を相手取るため一時停止させていたメビウス・ゼロに火を入れ直して発進させる!

 

 弾薬も燃料も消耗した状態にあり、味方からの援軍も期待できず、母艦を失い、守るべき機体の大半も奪われたことが確認されてしまった現状で、それでもムゥは一縷の望みをかけてクルーゼを倒して、コロニー内へ侵入させないための防衛戦を開始させる。

 

 連合の新型を奪いにきた敵軍が、まだコロニー内へ侵入しようとすると言うことは、全ての機体を奪うことには成功してないという意味だと信じて。

 まだ希望は残っており、その機体をクルーゼから守り切れば勝ちの芽は出てくると信じて。

 

『私だけの理屈ではないさ!

 どちらにせよお前には、この辺で消えてくれると嬉しいのだがね・・・・・・もっとも、お前にとっても私がご同様かなっ!?』

「ちぃっ! こいつ、たった1機でヘリオポリスの中に入りこむつもりなのか!?」

 

 

 二人の両軍エースはぶつかり合って火花を交わし、やがて片方が撃つと見せかけて反転して向かった先に、残る片方も後を追う。

 

 二機の機体が互いに互いを撃ち合いながら、周囲に漂うコロニーの破片や半損した施設を破壊し合いながらコロニー内へ向かって交錯しながら猛スピードで潜入していく。・・・・・・その横で。

 

 

 互いのことを重視して意識し合い、互いを落とすことに集中していたエースパイロット同士だからこそ気付かなかったし見落としてしまった、コロニーの隔壁部分で一部残っていた無事だった一室に集まって、自分たちの戦いを観戦しながら、敢えて邪魔せず通させる道を選んでいた、取るに足らぬ一部の矮小な者たちがいたことを彼らは二人とも気付いてはいなかった。

 

 

「・・・・・・ユウキ二尉、よろしいのですか? あのまま行かせてしまって・・・あの機体にまで侵入されたら我らのヘリオポリスはもう・・・」

 

「良くはないが、どうしようもない。モビルスーツ相手に撃っても躱された挙げ句、撃ち返されて殺されるだけだ。コッチはコッチで出来ることやるしか他に手がないんでな。

 なに、まだ手はある。

 勝ったと思って油断しきってるところに一発当てて逃げ出すのが、最高に気持ちのいい逃げ方ってもんさ。それが出来る時まで、とにかく待つんだ」

 

 

 

つづく

 

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