バレンタイン&ホワイトデー特別編 甘いチョコレートと甘い思い   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです

 今回はバレンタイン特別編です!

 今回は前編です!

 それではどうぞ!


【バレンタイン特別話】 甘いチョコレートと甘い思い(前編)

 俺は夢を見ていた。

 

 遠い昔の遠い記憶。

 

 掴み取りたかった。だが、もう二度と手の届かないところに行ってしまったもの。

 

 しかし今でも諦めきれずにこうやって偶に夢に出るもの。

 

 俺が一生かかっても守り抜きたかったもの。

 

 もう戻れないあの時間(とき)に恋焦がれる。

 

 でももうどうしようもないんだ。

 あの時間に戻りたいと思ってももう戻れないなら思っていてもしょうがない。

 そう頭では分かってる。しかし、脳がそうはさせてくれない。

 

「はぁ……死にてぇ」

 

「物騒な寝言呟くんじゃねぇよ」

 おぉっと。思ったことが言葉に出てしまっていたようだ。

 俺の考えついたあの時間を忘れる手段。それは死だ。死さえすれば何も考えずに済む。

 過去に苛まれることすら無くなるのだから。

 

「取りあえずお前。死ぬなら俺に迷惑のかからない所で死ねよ?あ!出来るなら放課後にこの屋上から飛び降りるといい。そうすれば休校になって俺達もハッピー」

 

「お前……楽することに必死で抜かりねぇな」

 この友人なのに止めるのではなく死ぬ方法を提案してくる変人は垣間(かいま) 真斗(まさと)

 なんて言うか。1度俺は転校しているのだが、こっちに来て初めにできた友人でもある。

 

「小鳥遊。いつも通り自殺願望あるなら俺の役になってもらおうかと」

「あー。自殺する気失せたわ。購買行く。真斗なにか奢れよ」

「あ!おいちょ!俺は奢るなんて一言も言ってねぇぞ!」

 


 

 購買で結局バナナオレだけ買ってきた。そしてそれを飲みながら今歩いている。

 

「お前も炭酸飲めないって可愛いやつだな」

 

「うるせぇ!お前が炭酸中毒者なだけだ!」

 

「何をー!」

 これがいつもの会話である。

 

 すると道端で女の子が男にラッピングされた箱を渡しているのが目に入る。

 

「ふぇー。そういやバレンタインだったな。ま、関係ないけど」

「ま、俺は貰ったから万年チョコを貰ってない小鳥遊(たかなし) 京介(きょうすけ)さんとは別次元に行ってしまったけどな」

 そして俺は真斗をジト目で見ながら「お母さんに貰ったって言うのはなしだぜ」と言ったら冷や汗を書いていたからかぁちゃんから貰ったのだろう。

 いつもそうだからすぐ分かる。

 

「で、小鳥遊さん。あの子、前に話してた子とはどんな感じだったんだよ」

 聞いてきやがった。今1番気にしている事を

 

「お前って本当デリカシーの欠片もねぇよな」

 そして飲み終わったバナナオレのパックを潰してゴミ箱の中へ投げ入れた。

 

「ただの幼なじみだよ。何期待してんだ?」

 

「いやー。今も昔も小鳥遊さんは貰ってないんじゃないかな?って」

 

「お前もだろうが……母さんから貰っただけでそんなに喜んで何が楽しいんだか……」

 やれやれと言った感じで呟くと真斗は勝ち誇った笑みを浮かべてきた。

 なんだその史上最強にムカついて世界で1番殴りたくなる笑みは……殴りたいこの笑顔。

 

「ふっ。俺には妹も居るってことを忘れるな」

 

「ま、まさか」

 

「俺は妹から手作りチョコを貰ったぞ!」

 マジかこいつ。ここまで重度だったとは

 

 確かにこいつのロック画面とホーム画面、それにスマホのキーボードの部分はこいつの妹の写真で染まっているからこいつがシスコンだと言うことは知っていた。

 

 だがまさかガッツポーズをして大声で言い放つとは……やめて!?こいつは俺とは無関係なんで俺まで怪しい人を見るような目で見ないでください通行人の皆さん。

 

 でもまぁ、母親から貰った以外のチョコは確かに羨ましい。よって

 

「ふぁ○きゅー」

 俺は窓の外を指しながら言った。

 

「いや、飛び降りないからね?」

 返って来たのは冷静なツッコミでした。

 

「そういやなんでそんなお前は心が病んでんだ?」

 

 そう。それは結構前のこと。なんで曖昧かって?記憶が飛んでんだよ。

 俺はある1人の女の子に告白したんだ。

 

「好きです!付き合ってください!」

 あの時のあの子はすごく慌ててたな。

 

 学園内ではマドンナになれるタイプじゃないが、同い年でも妹にしたいランキング第一位だった。

 小動物系の美少女。もちろん俺とこの子が釣り合うなんて思えない。分かってはいたが、昔から好きだったから我慢出来なかった。

 

「た、小鳥遊君。少し時間もらっても良いかな?」

 そう言ってぺこりとして帰って行った。

 

 そしてその後、俺は転校することになってしまった。こっちから告白するだけして逃げるように転校するなんてな。

 まぁ、逃げるってのはあながち間違ってない。

 あのまま答えを聞いても恐らくふられてたからな。答えを聞くのが怖かった。

 

 だけどそれを後悔してる自分もいる。

 

「まぁ、俺はあまり人の事情には突っ込まないが、一発殴らせろ」

 

「なんでぇっ!」

 なんで俺は殴られそうになってるの?

 

「お前がリア充してたのはわかった。殴らせろ」

 なんか語尾が殴らせろになってない?

 

 すると挙動不審にキョロキョロしている女の子が居た。

 

 あの人は最近転校してきた暗い人だ。

 

 目が隠れるくらいに前髪が長いから暗いっていう印象が強い。

 

 あ、目が合った。しかもこっち来た。

「あ、あの……小鳥遊君」

 急に話しかけられても困るんですが?

 

「これ、どうぞ」

 とラッピングした。箱を渡してきた。

 

 これって俗に言う……

 

「義理っ!義理ですからね!」

 そりゃそうだよね。急に本命渡されても困るからな。

 

 そして渡すもの渡したら去っていってしまった。

 

 そして横を見てみるとこっちを睨みつけながら「ふぁ○きゅー」と呟いている真斗。

 

「夜道は背後に気をつけることだな。取りあえず一発殴らせろ」

 俺はこっちに来て初めての友人にトドメを刺されるかもしれません。




 以上!バレンタイン特別編でした!

 お次はホワイトデー特別編にて後編を投稿しますのでお楽しみに!

 それでは!

 さようなら
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