男子高校生が戦車道で何かをしてみる話   作:シデンカイ

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お久しぶりに出してみました。


第4話

「今日の練習はコレで終わりです」

「ありがとうございました」

「ありがとうございました」

「沖原君は残ってほしいから行かないように」

「わかりました」

「他の人達は着替えたら解散だ」

 

 

俺と隊長の他には誰もいなくなり2人だけになったので俺は隊長に話をする事にした。

 

「それで隊長・・・俺に残るように言いましたが何か話があるんですよね?」

「もちろん」

「いったい何でしょうか?」

「もう少しで全国大会があるのは知っているよね?」

「そうですね」

「私達は3年だから最後は優勝したいと言ったよね?」

「確かに言いましたね」

「今だから聞くけど優勝って本当に出来ると思う?」

「何を言ってるんですか?」

「今のままで本当に優勝が出来ると思う?」

「正直に言うとまだ不安ですね。人数と戦車の数だったら困りませんけれど実力は?って言われたら・・・うーんって言わざるを得ませんね」

「そこで何だけど何処かと練習試合をしようと思ってるんだけどどうかな?」

「全国大会までは練習試合とかはしない方が良いと思いますよ」

「それは何故かな?」

「相手チームに俺達の今の実力を見せる必要は無いと思いますし何よりも全国大会を控えてる今はこちらの手札を見せなくても全国大会でどのみち他の学校に知られるんですから今は少しでも自分達の実力を上げた方が良いと思い判断しました」

「なるほど・・・それならどうしようも無いわ」

「全国大会が終わった後ならまだ良かったんですけどね」

「終わった後だから知られても困る必要は無いって事?」

「そういう事ですよ」

「じゃあそうしておくわ」

「ありがとうございます。それと・・・隊長」

「何かしら?」

「優勝・・・しましょうね」

「もちろん」

「じゃあ俺は着替えて帰りますね」

「気を付けて帰るようにね」

「それじゃあ失礼します」

 

 

隊長と一緒に話をしていた俺は話が終わってから家に戻って明日の学校の準備などを始めた。次の日からは練習時間を増やして遅くまで練習して1人1人の実力が少しずつ上がっていった。それから数日後・・・・・

 

 

「第61回戦車道全国大会を開始いたします」

 

 

会場にいる周りの人達は、これから始まる試合に注目していた。

 

 

「今日の対戦相手は誰ですか?隊長」

「今日の私達の相手は聖グロリアーナ女学院だ」

「去年のベスト4ですね」

「しかしだからと言って勝ちを譲ってあげる気は無いけどね」

「隊長・・・そろそろ時間です」

「作戦は前もって伝えてあるとはいえ絶対に気を抜かないように」

「はい」

 

 

俺達が歩いて行くと聖グロリアーナ女学院のメンバーと審判の人達が揃っていた。

 

 

「私達が最後でしたか・・・もしかして時間に遅れちゃいました?」

「後10分ありますから大丈夫ですよ」

「そうでしたか」

「あら?そちらには男性が、いらっしゃるのですね?」

「えっ?」

「男の癖に戦車道をしているなんて・・・」

「しかもサンダースで」

「サンダースも人手不足なのかしらね」

「強豪校のサンダースも男性を入れなければならないほど人数が少なくなってしまったのかしら?」

「男が戦車道していたら戦車道そのものが汚れるのよ」

「帰りなさいよ」

 

 

そう言ってきた聖グロの何人かは由衣に対して石を投げて来た。戦車道は確かに女性がほとんどだけど中には男性が関わってもいるけどそれは整備士として整備する人がほとんどだった。それでも私達みたいに戦車道で戦車に乗る男性は片手で数えるぐらいしかいないけど私達サンダースは由衣の今まで勝ってきた事も知っているからサンダースでは不満を言う人がいなかったのは事実だけど中には今みたいに言う人がいるから困るのよね

 

 

「ちょっとあなた達!」

「痛ってぇ!」

「由衣!血が出てるわよ」

 

さっきコイツらは何を言った?男の癖に戦車道?サンダースで人手不足?しかも石も投げてきやがったし本当にフザケタコトヲシヤガルシイイヤガルナァァァ

 

 

「・・れ」

「えっ?」

「・まれ」

「何を言ったのかしら?」

「黙れって言ってんのが聞こえねぇのかよ!?」

「っ!?」

「さっきから聞いていればなんだ?サンダースが人手不足?男の癖に戦車道?男が戦車道して何が悪い?」

「えっと・・・・・」

「いつ?誰が?何の為に?何の目的で?どういった理由で?男が戦車道をしてはいけないのか?じゃあお前らは答えられるんだよな?」

「それは・・・・・」

「まさか答えられないって言うんじゃないだろうな!」

「・・・・・」

「黙ってないで何か言えよ!?」

「今のは聖グロが悪いわね」

「確かにね」

「わっ・・・・・私達は」

「男性が戦車道するのがそんなにいけない事なのか?お前らがそう言うって事は俺を納得させるだけの証拠あるんだよな?無いなんて言わせないぜ!」

「そんな証拠なんて・・・・・」

「ありません!って言うんじゃねぇだろうな!」

「っ!?」

「だったら最初から俺に対してあーだこーだ言うんじゃねぇよ!」

「もっ・・・・・申し訳」

「所詮は口だけかよ!お前らが男だったら全員ぶん殴っていた所だったが今更オレに謝っても絶対に許さないからな!?」

「・・・」

「隊長」

「なにかな?」

「ちょっとコイツらの発言がムカついたんで、この場での挨拶ですけど・・・・・俺は抜けさせてもらう」

「いいよ」

「良いんですか!隊長」

「今までの実績とそれを言うだけの実力があるしな。少なくても私は反対しない」

「ありがとうございます」

「じゃあ私達が挨拶しておくから先に待っててくれ」

「わかりました」

 

 

沖原君の姿が完全に見えなくなったのを確認した私達サンダースは聖グロのメンバーを見たが全員が震えていたが誰が見たって聖グローが悪いのだから私達は何も言わなかった。

 

 

「聖グロリアーナ女学院の相手の選手による不快な発言等をした事で注意します。また次に相手選手に不快な発言等を言ったりした場合には10年間の出場停止処分もしくは出場永久処分にします」

「出場永久処分って何ですか?」

「その学校は2度と戦車道の公式戦と他校と練習試合をしてはいけませんって事よ」

「そして出場永久処分を受けた学校は今ある全戦車を没収されて最悪の場合は廃校にもなるのよ」

「じゃあ今回の聖グロは・・・・・」

「サッカーで言うのならば審判からイエローカードを貰ったって言った方が正しいわね」

「わかりやすいですね」

「出場永久処分は間違いなくレッドカードね」

「聖グロリアーナ女学院がサンダースの男性に対して不快な発言した事は事実ですからね。誰だってあんな事を言われたら嫌な気持ちになるでしょう?」

「確かにそうですね」

「だけどこれだけは言えるわ」

「何をですか?」

「聖グロは間違いなく沖原君に対して何も言えなくなるわ」

「それでは時間となりましたので挨拶をします。お互いに礼!」

「よろしくお願いします」

「よろしくお願いします」

「それでは各自の指定された位置に移動するように」

 

 

聖グロと私達サンダースが別れた後に沖原君を見つけた私は話しかけた。

 

「あのさ」

「聖グロってあんなのばっかりなんですよね・・・・・」

「沖原君?」

「昔ですが対戦した黒森峰のOGだかOBだかも聖グロのOBだかOGとかもそうでした。あーだこーだ言ってきた割には大した事が無かった。あの時もムカついたからアイツらには徹底的に潰したはずなのに・・・」

「そうなの?」

「隊長」

「なにかな?」

「今から始まるこの聖グロの戦いの指揮権を俺に下さい」

「良いよ」

「良いんですか!」

「聖グロがあんな事を言わなければ何も無く無事に終わらせられたのにね」

「そうね」

「今回の指揮権は沖原君に託すとしよう」

「ありがとうございます」

「ただし!負けは許されないからね」

「当然ですが負けないで勝ちます」

 

 

試合が開始されて私達サンダースの全戦車が移動しながら相手の戦車を探していたらまず1両を見つけた。

 

 

「沖原君」

「隊長の目の前のですよね?此方でも確認しました」

「攻撃するの?」

「まだです。少なくても近くに後5両いますから」

「その5両が最初に見つけた戦車の近くに5両います。」

「あんまり離れてなくて良かった。各自で相手に見つからないように気を付けて近づいてください」

「見つかったらどうするのかな?」

「引き付けておいて周りの味方で一斉射します!」

「見つからなかったら?」

「その場合でも一斉射しますが運が良ければ6両で見つかった場合は最低でも1両は落とせます」

「なるほどね。流石は由衣」

「隊長は1両1両を倒すのと6両を一気に倒す方法どっちを選びますか?」

「それなら6両だな」

「決まりですね。全戦車に告げる!今から相手にバレないように近づき合図したら攻撃を開始する!いいな!」

「イエス!マイロード」

「ちょっと悪いがオープンチャンネルにしてくれない?」

「わかりました」

「全員に告げる!聖グロリアーナ女学院は試合が始まる前に俺がサンダースで戦車道をしているのに対してムカつく事を言ってきた!例え戦車道で強い学校だとしても許されない事だと俺は思う!そこで俺は聖グロリアーナ女学院のOGだかOBだかの試合でやった殲滅戦を開始する!これで俺は聖グロリアーナ女学院と黒森峰のOGだかOBだかを追い詰めて2度と戦車道が出来ないようにしてきた!最終的にソイツらは俺に対して土下座で謝ってきたが俺は絶対に許さなかったから徹底的に潰した!今回も徹底的に全力で捻り潰すつもりでやるから全力で俺に応えろ!」

「イエス・マイロード」

「オープンチャンネルありがとう」

「どういたしまして」

「聖グロリアーナ女学院を倒すぞ」

「やってやる!やってやるぞ」

「聖グロを許すな!」

「由衣!6両を見つけたわよ」

「よし!全車で一斉射!撃てぇぇぇぇぇぇ」

 

 

ドドドドドドォォォォォンと音が凄かったけど相手の戦車6両の全てに旗が上がったのを確認した。

 

 

「残りは後4両だ!全員!俺に続けぇぇぇぇぇ!?」

「イエス・マイロード」

「由衣!」

「全車!前回やったコロコロ作戦をもう一度だ!」

残り4両を見つけた私達は由衣の指示でコロコロ作戦を実行した。そして・・・

 

 

「そこまで!この試合は・・・サンダース大付属高校の勝利です」

「やったぁぁぁ」

「勝ったぁぁぁ」

「しゃあぁぁぁ」

「隊長・・・・・おっと」

「由衣!大丈夫?」

「沖原君?なんだい」

「この後は挨拶ですよね?」

「そうだね」

「聖グロのヤツらと会いますよね?」

「会うね」

「俺は会いたくないんで出たくありません・・・帰らせてください」

「ダメです・・・・・って言いたいけど向こうが先に言ってきた事だしね。良いでしょう・・・許可します」

「ありがとうございます」

「私が断ると思わなかったの?」

「思いませんでしたよ」

「それは何故かしら」

「隊長が本当に断る気でいるんならば試合が始まる前の俺に聖グロの戦いの指揮権を譲る事なんてしませんよね?」

「確かにね」

「でも隊長は自分よりも年下の俺に指揮権を譲ってくれましたよね?」

「譲ったね」

「それは隊長が俺にチャンスを与えてくれたって事ですよね?俺達が勝てば次の試合に進めて俺達が負ければ切り捨てるつもりだったんですよね?」

「流石だね・・・・・ああ言った以上は君の気持ちを知りたかったつもりだけど結果を出した以上は何も言わないよ」

「我儘を言ってすいません」

「勝つには勝ったんだから文句は無いよ」

「次は何処と戦うんでしたっけ?」

「次の対戦相手は・・・・・プラウダ高校だ」




今度は何処まで書こうかな?迷ってます

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