男子高校生が戦車道で何かをしてみる話   作:シデンカイ

9 / 17
暑くて暑くて外に出たくないんだけど


第9話

優勝した日から1日が経って今日は優勝パーティーをする事になった。優勝した事で今日1日の全ての授業は免除されたので戦車道の皆で楽しんでいた。優勝した時は流石に何人かは泣きながら喜んでいたが誰も何も言わなかったけどサンダースの料理と飲み物は量が多いが500人以上の戦車道をしている人達がいるから作りすぎって訳でもなく何気に皆って結構食べるようなので量については大丈夫だった。俺は周りを見渡すと近くに隊長とケイとナオミがいたけどまずは隊長と話す事にして隊長に近づいた。

 

 

 

 

「優勝が出来て良かったですね。隊長」

「私達3年生は今年で最後の全国大会に出場して優勝が出来て嬉しかったわ」

「俺も優勝が出来て安心しましたよ」

「沖原君のおかげで優勝する事が出来たよ。ありがとう」

「俺だけじゃないです。他の人達が一緒に協力して頑張ったから優勝したんですよ」

「それで何だけど・・・沖原君は高校卒業したらどうするのかな?」

「あー・・・・・まだ決まってないですね」

「私は大学選抜チームにスカウトされたから大学選抜チームに行こうと思ってる」

「そこって確か島田流の・・・」

「良く知ってるね」

「高校の戦車道は西住ですが大学は島田流が中心ですからね」

「私は沖原君と大学でも一緒に戦車道をやりたいって思ってるんだけどね」

「うーん・・・わからないですね。」

「まあ沖原君まだ1年生だから仕方ないけど沖原君が3年生になって卒業が近くになったら教えてね」

「わかりました。その時は隊長に連絡しますよ」

「沖原君は高校を卒業しても戦車道は続けるのかな?」

「俺としては続ける予定ですね」

「予定なんだ?」

「もしかしたら親の家を継ぐかも知れないんですよ」

「何かやってるの?」

「戦車を販売してたり整備士の仕事をしてるんですよ」

「じゃあ就職には困らないわね」

「それはそうなんですが高校を卒業した後も戦車道を続けられるのか?って聞かれると難しいんですよね」

「それは確かにそうね」

「だからすいませんが隊長の返事にまだ答えられないです」

「それじゃあ今から2年後の3年生の卒業前になったら教えてね」

「わかりました」

「それじゃあ今回の優勝パーティーとは別に発表しちゃおうかな?」

「何をですか?」

「沖原君は私の隣に立っていてね?」

「わかりました」

「えーと・・・1年生と2年生の全員は私に注目しなさい」

 

 

 

そうすると周りにいた俺と同じ1年生全員と2年生全員が隊長に注目した。

 

 

 

「私は本日をもって隊長を辞めるけれどコレからは1年生の沖原君が隊長になって皆を引っ張って貰おうと私は思ってるけど1年生と2年生はどうかな?1年生の沖原君が次の隊長に賛成だと思う人は手を上げて」

 

 

 

そう言った私は周りを見渡してみると1年生と2年生全員が手を上げていた。少なくても誰も反対してないみたいで少し安心した。

 

 

 

 

「はい!じゃあ手を下げて良いわ」

「けど隊長は、どうしてそれを聞いたんですか?」

「今回の全国大会で今年の公式戦は全て終わったけど来年になって私達3年生が卒業したら今の2年生と沖原君達1年生だけになるよね?その時に私は誰を次の隊長にしようかな?って思うのよ」

「まあ・・・そうですね」

「前の話になるんだけど私は私を抜いた3年生達全員に聞いたけど沖原君が次の隊長で構わないって決断をしたけど実際に今の2年生と今の1年生は、どうなんだろう?って思うって3年生との話し合いが終わった後に今の2年生と今の1年生全員に聞いてみたのよ」

「そうなんですか?」

「さっき周りを見てわかったと思うけど誰も沖原君が次の隊長に反対しなかったでしょ?少なくても今の1年生と今の2年生は君に協力してくれるはずだから心配しなくても大丈夫よ」

「わかりました」

「改めてもう1度だけ聞くけど私は次の隊長を沖原君を指名したいと思ってるんだけど次の隊長になってくれるかな?」

「わかりました。来年から隊長として全力で頑張りたいと思います!」

「沖原君は今やってるパーティーが終わったら私のいる隊長室に来るようにね」

「わかりました」

「私は先に戻る事にするから」

「始まって2時間も経ちましたからね」

「他の人達はまだまだ楽しみたいでしょうから楽しませてあげてね」

「はい!」

 

 

 

 

隊長がパーティーをする場所から出て行って1時間後にパーティーが終わったので俺は隊長室に行きました。ノックをした後に返事があったので失礼しますと言った後に隊長室の中に入った。

 

 

 

「お待たせしてすいませんでした」

「理由が理由だし今回は特に何も言わないわ」

「それで隊長は俺にパーティーが終わったら来るように言ってましたが・・・・・」

「沖原君に渡す物があるの」

 

 

 

そう言った隊長は隊長室の机の引き出しからノートと鍵と服を渡してきた。俺はすぐに自分の学生鞄に鍵とノートを服を入れた。

 

 

 

「ありがとうございます。ノートはアンツィオに行く前に見せてもらいましたがこの鍵と服は?特に鍵については何処の鍵なんですか?」

「この鍵は隊長室の鍵で基本は隊長しか入っちゃ行けない場所なのよ」

「あれ?そしたら前の俺はヤバくないですか?」

「あの時は私がケイに頼んで沖原君を呼んだから大丈夫だったんだけど基本は誰も入れてはいけないのよ」

「それは知りませんでした」

「それと他にもまだあるのよ」

「他にも何か?」

「私と今から一緒に来て」

 

 

 

俺は隊長を一緒に歩いていると隊長は服のポケットからスイッチが付いてる隊長室とは違う鍵を取り出してスイッチを押した。そうすると本棚が少しずつ動いて最後には本棚の後ろから隠し階段があった。

 

 

「こんな物があったなんて!」

「私が前の隊長に今の沖原君みたいに鍵と服とノートを渡された後にこの階段の先に行ったのよ」

「この階段の先には何があるんですか?」

「一緒に来ればわかるわ」

 

 

 

隊長に言われた俺は隊長と一緒に本棚の後ろから現れた階段の先を歩く事にしました。5分ぐらい歩いていると地下に着いてその先には左と真ん中と右と3つの扉があったけど隊長は本棚の時に使ったら鍵を今度は右の扉に向かってスイッチを押しました。そうすると扉が開いたので隊長は右の扉の中に入りました。俺も隊長を見失わないように後を追う感じで中に入るとその先には地下とは思えないような広い場所とそれとは別に部屋があった。

 

 

 

「こんな所が実際あるなんて・・・」

「この場所は隊長に選ばれた人しか入る事が許されない場所で隊長じゃない人達は入ってはいけないのよ」

「けどここって地下ですよね?」

「そうよ」

「サンダースは本当に色々と凄いんですね」

「転校してきた沖原君から見たらそうかも知れないわね」

「色々と驚かされましたよ」

「沖原君の部屋は1番右の扉ね」

「この扉ですか?」

「そうよ」

「じゃあ開けますね」

 

 

 

 

俺は隊長に言われた扉を開けて部屋を見ると見た感じは広いなって思った。どのくらい広いのか?って聞かれたら学校の教室と同じぐらいかなって言えばわかるだろうか?

 

 

 

「結構広いんですね」

「隊長に選ばれた人は基本この部屋で過ごしてるんだけどね」

「そうなんですか?」

「私の部屋は沖原君の1つ左の部屋だからね」

「わかりました」

「今後はここで寝たりするのもいいし今いる家で過ごすのも良いしどちらでも構わないから」

「何から何までありがとうございます」

「沖原君を連れて来たばかりだから今は何も無いけどね」

「そういえば帰る時どうするんですか?また最初に来た道を行かなきゃならないんですか?」

「それについてはまた教えるから私と一緒に来て」

 

 

 

部屋から出た俺は隊長と一緒に今度は反対側の道を歩いているとトンネルみたいな道を発見したが隊長が躊躇わずに歩いたので俺も歩く事にした。そのトンネルみたいな道を5分ぐらい歩いていると外に繋がる道に出られた。

 

 

 

「隊長・・・・・この場所は?」

「ここは学校から少し離れた場所に空き家あるんだけど知っているかな?」

「いいえ」

「その空き家の近くの道に繋がってるんだよ」

「ちなみに学校からどのくらい離れてるんですか?」

「歩いて10分ぐらいね。ちなみに今の私達がいるこの場所は学校から反対側の位置にある所だからね」

「まったく知らなかった」

「何か質問あるかな?今なら答えられる範囲で答えてあげるよ」

「なら1つ目ですが服と鍵とノートを受けとりましたがこの3つはサンダースを卒業したら返した方が良いんですか?」

「服は返さなくて大丈夫だけどノートは返してほしいな」

「わかりました」

「他には?」

「2つ目は俺が隊長になった時に地下とは思えないようなあの部屋から隊長室と今後は出入りしなければならないのですか?」

「沖原君が住んでる今の家からでも良いしあの場所からじゃなくても構わないわ」

「なるほど」

「他には?」

「3つ目・・・これで最後です。俺が隊長になった後の話ですが俺が卒業もしくは転校した際には次の隊長いつまでに決めなければならないのですか?」

「それについては全国大会が始まる前には決めておいてほしいわね」

「わかりました」

「もう終わりかな?」

「はい!終わりです」

「それじゃあ沖原君にはコレを受け取ってくれないかな?」

「これって・・・・・指輪?」

「私がサンダースに入学してしばらくしてから買った指輪なんだけど私は来年になったら卒業していなくなるから私の次の隊長になる沖原君に受け取って欲しいんだ」

「大切な指輪じゃないんですか?」

「私は3年生になってから隊長になったけど私は沖原君達と一緒に試合をしてる時は隊長らしい事をしてなかった気がするの」

「・・・・・」

「だから私はきっと隊長じゃなかった方が良かったのかも知れない」

「そんな事は無いです」

「えっ!」

「俺達1年生は・・・・・いいえ!2年生達もきっと隊長だったから良かったんですよ」

「・・・」

「俺は隊長に色々と教えてもらいました。そして全国大会では優勝が出来ました。」

「そうかな?」

「きっとそうだと思いますよ」

「ありがとう」

「わかりました。この指輪を受けとります」

 

 

 

 

隊長から受け取った指輪を今度は俺がする事にした。ちゃんと指に入るかな?って思ったけど入ったので少し安心しました。

 

 

 

 

「今の私達3年生が卒業しても来年の全国大会も優勝してね」

「はい!必ず来年も優勝して笑って泣いて終わらせる事を隊長に誓います」

「これで私が沖原君に言わなければならない事も言ったしと渡す物も渡せたから後はよろしくね」

「はい!任せてください」

「それじゃあ私はそろそろ帰るね」

「わかりました」

「またね」

「気を付けて帰ってくださいね」

「さよなら」

「さよなら」

 

 

 

そう言って帰った隊長の後ろ姿を見ながら俺は来年も頑張ろうと決意した。




最近はクーラー全開にしないと寝れなくなってしまった

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。