俺ガイル×名探偵コナン   作:Oceans

3 / 3
今回は番外編として修学旅行編を2〜3話かけて執筆しようかなと思います。原作とは違い、観光がメインとなります。事件などはない方向でいきたいと思います。

それでは、今回もよろしくお願い致します。


[ 番外編 ]
File:A 黒と紅の修学旅行 前編


修学旅行。それは学校の行事の中で一番楽しいものらしい。だが、俺はそうは思わない。修学旅行というのは社会生活の模倣みたいなもので、例えば上司と出張に行ったりすると泊まる場所や晩飯のメニューなども自分じゃ選べず、上司の好きなとこに行かざるを得ない。まぁでも妥協すればそれなりに楽しいもんだって自分を騙すための訓練みたいなものだと俺は解釈している。

 

「何1人で語ってるんだ、八幡」

 

「ちょっと修学旅行についてで俺の意見を述べてただけだ。気にすんな。それより、新一が修学旅行に参加するとはな。正直意外だわ」

 

「そりゃ、高校のビッグイベントだから行きたいに決まってるさ」

 

「それはいいが、ちゃんとAPTX4869の解毒剤はちゃんと持ってきたか?」

 

「そこは抜かりない。それと、灰原の説得ありがとな八幡。助かったわ」

 

「気にすんな」

 

灰原の説得というのは新一(コナン)が修学旅行に行きたいが為に灰原に頼んでAPTX4869の解毒剤を貰おうとしていた。そのシーンを振り返ろうと思う。

 

 

〜 回想 〜

 

 

「なぁ、灰原。ストラップを見つけたからそのお礼としてAPTX4869の解毒剤をくれないか?」

 

「ぜ、絶対に嫌!!」

 

「そこをなんとか...」

 

「絶対にあげない!!!」

 

「ハチ兄、灰原を説得してくれよ」

 

「俺?」

 

「灰原はハチ兄には甘いと思うから、頼むよ」

 

「まぁ...ダメ元で行ってみるわ」

 

「なぁ、灰原。コナンのお願いを聞いてはくれないか?」

 

「比企谷さんのお願いでもダメです」

 

「そう言わずに頼む。新一(コナン)にとっても一生に一度の行事だからな?」ナデナデ

 

俺は優しく灰原に接し、お願いをした。

 

「っ!それじゃあ、比企谷さんにお願いがあります」

 

「なんだ?」

 

「彼は私の言いつけを守らないので、次の3点を守るように言ってください」

 

3点というのは、APTX4869の解毒剤が切れた後は8時間空けてから服用するように見ていてほしいのと幼児化した間は周囲に気づかれないようにし何かしらの対策を立てるのとあいつが目立つのを避けてほしいとのことだった。

 

「それと...比企谷さんにもお願いがあります」

 

「ん?」

 

「修学旅行中はあまり女の子とイチャイチャしないでください」

 

「ん?ああ...わかった」

 

灰原の発言に俺は疑問を持ったが俺は別にイチャイチャする女性もいないのでわかったとだけ答える。

 

 

〜 回想終了 〜

 

 

「とりあえず、新一は灰原の言いつけを守れよ」

 

「分かってるって」

 

そして、俺と新一は新幹線に乗り込み、修学旅行先である京都へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

新幹線内にて

 

みんなは修学旅行が楽しみなのか、新幹線内では京都で何するだとか、ホテルが楽しみだよねとかワイワイ騒いでいる。俺はというと...

 

 

「はちまん、京都楽しみだね!」

 

絶賛、天使の戸塚との談義に花を咲かせていた。

ちなみに俺達の班のメンバーは男子が俺と戸塚、新一で女子は園子と蘭と世良だ。席は3人シート席に男子陣、その前の3人シート席に女子陣が座っている。新一は京都に着くまでは寝ていると言って寝ている。

 

「おう!そうだな、どこに行く?俺は戸塚とだったらどこでもいいぞ」

 

「じゃあ、やっぱり清水寺とか金閣寺とかかな?中学にも行ったけどまた行きたいと思うよね」

 

「そうだな」

 

 

中学時代の修学旅行は大変だったな。戸部の一件もあり、あまり楽しめなかったしな。高校こそは戸塚との修学旅行を楽しむぜ!戸塚との温泉楽しみだなぁ...

 

戸塚と会話をしていると時間が進むのが早い。もう京都に着いていた。新幹線を降りたらバスに乗り換えらしく俺は新一を起こし、3人でバスへと乗り込む。バスは1クラス1台を使っている。そして...バスの座席であるが、以前くじ引きで決めた席に座る。なので、隣が女子というのも珍しくない。そして、俺の隣はというと...

 

「清水寺、楽しみだね!八幡くん」

 

俺の幼馴染である毛利蘭であった。

 

「そうだなぁ、紅葉もいい感じだから綺麗なんじゃないか?」

 

今の季節は秋、清水寺の周りには色とりどりの紅葉がありSNS映え、インスタ映えすると評判である。

 

「そうだね。本当に楽しみだなぁ...」

 

蘭はウキウキしながら窓を覗き、京都の街並みを見ていた。その姿に思わず笑ってしまう。小さい頃を思い出したせいかもしれないな。そんなことを思いつつ、俺達のバスは清水寺へと向かった。

 

 

 

 

俺達のバスは清水寺近くの駐車場に着き、各自の班で見てまわり16時にまたバスに集合ということになった。俺達の班も清水寺へと足を進めた。清水寺への道は坂道が多いため、かなり大変である。それに清水寺は観光名所でもあるため観光客も大勢おり、疲労が溜まる。俺はゆっくりと向かう。戸塚と新一には先に行くように言ってある。

 

 

「八幡、どうしたんだ?元気ないなぁ」

 

俺がゆっくり歩いていると横から男っぽい女子に声をかけられる。その主は世良真純。自称、女子高生探偵だ。推察力は新一には劣るが、警察よりは上回っている。

 

「人混みがすごいんだから仕方ないだろ、世良」

 

むしろこんな人混みの中でも元気な世良の方がおかしいって思う。

 

「こんなの普通だろ」

 

こんなのが普通なのか?勘弁してほしい。

 

「それより、蘭ちゃん達はもう先に行ってるんだから僕らも行くぞ」

 

そう言って、世良は俺の手を握って前へと進む。

 

「手を引っ張るな、俺は自分のペースで行く」

 

「そんなこと言ってると回る時間がなくなるだろ?」

 

世良は俺の言うことを無視し、早足で清水寺へと向かっていく。俺は世良に引っ張られる形で清水寺に向かうこととなった。

 

 

 

「はちまん、大丈夫?凄い汗だよ?」

 

俺は無事、清水寺に着き戸塚達と合流した。

 

「人混みにやられただけだ」

 

「そう?」

 

「八幡も来たことだし、清水寺に入るか」

 

新一の一言で俺達の班は清水寺の中へと入る。やはり清水寺の中は観光客と修学旅行生でいっばいだった。

 

「凄い人だね」

 

「そうだな、俺もさすがにこれだけの人が来るとは予想していなかったな。それより八幡は大丈夫か?」

 

「大丈夫じゃない。人混み、マジ無理」

 

「はちまん、景色とかみたら?少しは落ち着くんじゃない?」

 

「そうだな、戸塚も一緒に見るか?」

 

「うん!」

 

俺と戸塚は清水寺から見える景色を楽しむ。紅葉がいいアクセントとなっており疲れが少しではあるが取れた気がした。

 

「落ち着いた?」

 

「だいふ落ち着いたわ。ありがとな、戸塚」

 

「気にしないで」

 

「比企谷、ちょっといい?」

 

「なんだ、園子」

 

「蘭が一緒に写真を撮って欲しいみたいなんだけど大丈夫?」

 

「ちょっと園子!」

 

「別に構わんが」

 

「それ、蘭行ってこい!」

 

「ちょっと!」

 

蘭は園子に押され、俺の方へとやってくる。

 

「っと、大丈夫か?」

 

俺は倒れそうになった蘭を優しく受け止める。

 

「...うん、大丈夫」

 

「それじゃあ、撮るわよ」

 

俺と蘭は少し距離を開け写真のシャッター音を待った。

 

「もう少し寄れないの?」

 

「寄る必要あんのか?」

 

「大アリよ!もっと密着して」

 

そう言われて、蘭は俺の方へ近づく。

 

「八幡くん、大丈夫?暑苦しくない?」

 

「まぁ、大丈夫だ」

 

「よし!はい、チーズ」パシャ

 

「取れたわよ」

 

「じゃあ、次は僕も混ぜてもらおうかな」

 

撮り終わったかと思いきや、世良が乱入してくる。

 

「新一君と戸塚君も混ざろうよ」

 

「そうだな、戸塚も行くか」

 

「うん!」

 

そして、新一と戸塚も参加する。

 

「私だけ撮る係?」

 

園子は1人だね映らないのを嘆いていた。

 

「じゃあ、誰かに撮ってもらおうか。おーい、そこの金髪のお兄さん」

 

「ん?僕かい?」

 

世良は近くにいた他校の修学旅行生らしき金髪の男子に声をかけていた。ん?こいつ、どこかで見たことあるな...

 

「みんなで写真が撮りたいんだけど、このカメラでシャッターを切ってくれないか?」

 

「構わないよ」(あれ?中央にいるのは比企谷じゃないか?)

 

「じゃあ、撮るよ。はい、チ〜ズ」パシャ

 

この後、何枚か撮ってもらった。

 

「撮って頂いてありがとうございます」

 

「いえ、気にしないでいいですよ。僕も懐かしい人を見れたので」スタスタ

 

他校の金髪の学生はそう言い残し、去っていった。

 

「懐かしい人って誰だろう」

 

「さあ?蘭は分かる?」

 

「どうだろ?覚えてないかなぁ...」

 

「でも、あの人イケメンだよね。私、狙おうかなぁ」

 

「また園子は...」

 

女子陣はそう会話していた。

 

男子陣はというと...

 

「はちまんは気づいた?」

 

「何がだ?」

 

「写真撮ってくれた人のこと」

 

「見覚えはある気はしたな...」

 

「あれ、葉山くんだよ」

 

「マジで?あいつさらにイケメンになったのかよ...」

 

さすがはリア充の頂点に立つ男だな...

 

 

「八幡は気づくの遅いな。俺はすぐに分かったぞ」

 

「そうか...」(葉山がいたとなると、あいつらも京都に来てるってことか...懐かしいな。元気にしているのだろうか)

 

こんな会話をしていた。そして...八幡のその不安が的中するのは夜の事であることなど、今の彼には知る由もない...

 

 

...中編へ続く

 

 

 

 

 

次回予告...

 

 

 

 

「また、八幡くんに会える!楽しみやわぁ!」

 

「和葉、少しは落ち着かんかい!それに八幡が来る日は平日や、会える訳ないやろ!」

 

「そんなぁ...平次!学校休むで!」

 

「ダメに決まっとるやろ!」(まぁ、わいは休むけどな...)

 

 

「ううっ...」(八幡くんに会えないなんて嫌や!)

 

 

 

「待っててな...未来の旦那さん。他の女の人には絶対に渡さんように、未来の旦那さんを私色に染めてあげますから」

 

 

 

 

「やあ、比企谷。会うのは清水寺で写真を撮った時以来だね」

 

「比企谷くん、久しぶりね...」

 

「ヒッキー!久しぶり!ヒッキーは相変わらずだね!」

 

 

「兄貴、今日はどこに行きますかい?」

 

「京都だ。「あの方」と会う約束がある。それに京都で何かありそうだ」

 

「いつもの勘ってやつですかい?兄貴」

 

「そうだ。だから気を引き締めていくぞ」

 

「へい」

 

 

彼、彼女ら、さらに黒の組織もが登場し、比企谷八幡の修学旅行が黒いモノと紅いモノに混ざり合う。果たして比企谷八幡はどうなってしまうのか!続きは...

 

「黒と紅の修学旅行 中編」にて明らかに!

 

 

 

ー 追加設定 ー

 

 

・灰原哀

 

本編にも関わりますが、黒の組織に姉を殺されたと内部の人間から知りAPTX4869を飲み、幼児化し逃亡した。

 

しかし、本当は殺されていない。ギムレット(八幡)と赤井の提案により、宮野明美に扮したFBI捜査官と共に偽造工作しあたかも殺したように見せかけた。この作戦は成功し、宮野明美は保護プログラムを通して生存中。灰原哀(宮野志保)と宮野明美は無事、再会を果たした。このことより、灰原哀は比企谷八幡(ギムレット)に多大なる恩を感じている。この話の内容は本編で触れる予定。




ここまで読んでくれた方々ありがとうございます。

前編、中編、後編の3部作でお送りしていく予定です。
他のコナンキャラや奉仕部の面々、葉山達も登場予定です。
お楽しみに!

それでは、次回もよろしくお願い致します。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
一言
0文字 一言(任意:500文字まで)
※目安 0:10の真逆 5:普通 10:(このサイトで)これ以上素晴らしい作品とは出会えない。
※評価値0,10は一言の入力が必須です。また、それぞれ11個以上は投票できません。
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。