研究所に来て数か月。俺は博士の指示の元、ポケモンのケアをして資料を作っていた。前世?では俺は事務員だったので資料作りは慣れており博士からは見やすいと好評を受けていた。上司は何度もやり直しって言ってたからな。ほんと、上司が違うとこんなに仕事の意欲が変わるなんて思わなかったぜ。
さて、そんな俺が今現在行っていることがあります。それは・・・
『ビリー〇ブー〇キャンプ』
博士がいきなりこれをやっておきなさいと出してきたときには驚いた。だってまさか前世のものがこの世界にあるなんて思いもしなかったからね!いや・・・違うか。こんなものがこの世界にあったことに驚いた。が正解かな?
俺はしょうがなく博士の手伝いが終わった後一人で研究所の個室を借りてトレーニングに励んでいるといつの間にかサトシとシゲルがやってきていた。
「面白そーじゃねーか!ナギサ。俺たちも混ぜろよな!」
と、三人で仲良く?プレイする。てかなんでお前ら俺がゼーゼー言ってるのに息切れしてねえの?アホなの?マサラ人なの?
2人にそこまで体力が付いた理由はなんだ?と聞いてみたら2人とも知らん!と即答した。なんでさ・・・
確実にお前ら遊びまわっているせいだろうが!ホントにもう。
そう思いながら2人の体力に疑問を抱きながら今日も今日とてトレーニングに勤しみながら博士の研究の手伝いをする。
手伝いと言えばこのオーキド邸では俺以外の助手さんはたくさんいる。男女比でいうと男性の方が圧倒的に多いがどの人も優秀すぎる。
研究に特化した者。ポケモンの管理に特化した者等バランスよく調整されて各個人のいいところを引き出しているといってもいい。
博士はポケモン以外も人を見る目があるらしい。
「うーん、参ったのう。」
そんな博士はひとつのモンスターボールを持って頭をかきながら今までにない顔で悩んでいた。
俺は何事かと資料を渡すついでに聞くとその悩んでいることがすぐにわかってしまう。
皆さんはサトシが最初に手に入れたポケモンは覚えているであろうか?そう言えばもう誰でも分かるであろう。つまり、ピカチュウの入ったモンスターボールなのである。
よく見ると稲妻が入ったのが見えてまさしくそれがピカチュウが入ったボールだと言える。
博士にどこで手に入れたん?って聞くといつの間にか博士の机の上に置かれており出してみると原作のように生意気なピカチュウがいたのだという・・・
原作でもピカチュウの手に入れ方は不明だったし?まあこんなもんなのかなと思うと何と博士は俺にピカチュウの面倒を見ろ!というのだ・・・勘弁してよお!
別に面倒見るのはいいけど電撃食らうの嫌だし懐かれたら俺が一緒に旅に出るってことでしょ!?ピカチュウ可愛いけどこのピカチュウはサトシじゃないと意味ないんだよ!!!!
とりあえず俺は博士にピカチュウを出して貰う。白い閃光がシュバッ!と出るとお馴染みの電気ネズミがそこにいた。
博士の研究所にピカチュウはいなかったので実物は初めて見る。うん。カワイイ!こっちを見てほっぺたを電気でパチパチと稲妻を出して威嚇いるのが分かる。
ふーむ。どうしたものか。原作だとオニスズメの大群に襲われてピカチュウがサトシを助ける!ということで信頼が生まれるんだけど。
俺は原作知識を呼び覚ましてどうすればピカチュウを懐かせることができるのか?
・・・!原作と同じピカチュウならいけるか?そう思い俺は博士の部屋にある冷蔵庫を漁る。
博士からかってに漁るなと注意されたがしゃーなしだ。あっ、高級プリンある。後で貰おう。安い代償だよな?俺はあるものを取り出してピカチュウの前へと持っていく。
そのあるものとは
「ナギサ。なんで『ケチャップ』なんか出しておるのじゃ?」
そう。原作でピカチュウが大好きだったケチャップを取り出して物で釣ろうとする作戦なのだ!!
最初ピカチュウは何してんだこいつ?っていう顔で見てたのでケチャップをポケモンフーズに着けて一つだけ食べさせてみる。
すると原作のように電撃食らうかな?そう思っていたが鼻でクンクンした後一口食べたその後がむしゃらにそのケチャップのついたポケモンフーズを瞬く間に食べてしまったのだ。
「なんじゃ。腹が減っておったのか?そら、いっぱいお食べ?」
そういいながら博士はポケモンフーズを出すが案の定?電撃を食らいアフロヘアーとなってしまう。
ふむ。やはりだな。ピカチュウはこのケチャップに目線が集中している。つまり俺から提案することはひとつしかないのだ。
「ピカチュウ。俺の言うことを聞く代わりにこのケチャップをくれてやる。どうだ?」
「ピッカ!!!」
ヤッタゼ!俺は無事に?ピカチュウを懐かせることに成功。俺にモンスターボールを押し付けて俺の手持ちになることに・・・あれ?原作ブレイクした?
そんなことを思うあなた。ご心配なく。俺はその日ピカチュウをつれて、つか案の定モンスターボールに入るのを嫌ったので肩に乗せて帰宅。少し重かったです。けどケチャップのちからってスゲー。もう完全に原作ピカチュウだもん。
んで、サトシ家に到着するとサトシが興奮したようにピカチュウに抱き着くとピカチュウも気に入ったのか?その後ピカチュウと遊ぶようになり俺よりサトシに懐くようになりましたとさ。
そのことを博士に伝えるとサトシにポケモンのとこをしっかり勉強するように!とお達しが出る。
サトシは俺にどうすればいい?と聞いてきたので俺と博士の勉強会一緒に出ろと提案。サトシは渋々了承して原作より知識をつけることに成功したのであった。
ってことは。うまくいけば今からピカチュウを育てればジム戦無双できるってことじゃね?よっしゃ!協力してやるか!俺とサトシ、ピカチュウはそれから毎日オーキド邸にてピカチュウの特訓を毎日行った。
シゲルからは『ナギサやサトシばっかずりい!じいさん!俺にもくれよ!!』と何処かで聞いたような言葉を言って『ならお前さんもナギサみたいに研究所の手伝いをしろ!』といったらそそくさと逃げていった。
そんなに博士に教わるのが嫌なのか!!!俺は頭を抱えながらサトシと共に勉強会を行うのであった。