それでは
『どうぞ!!』
藍莉がリベリオンを構え中央へと躍り出るとヘル=プライド達は獲物を狩るために一斉に飛び掛るが藍莉はリベリオンを槍投げのように投げ数体を串刺しに空中で魔法陣を出現させその上で再び跳躍するエアハイクでプライド達の頭上を取りレインストームを浴びせリベリオンを手元に呼び戻し兜割りで地面に叩きつける
藍莉「せっかちな奴等だ、女と遊ぼってのに早いのは損だぜ?それとも堪え性がないのか?」
飛びかからず待機していたプライド達は怯えたのか、警戒したのか距離を取る、その様子を見てオーバーリアクションで首を左右に振り呆れる藍莉
藍莉「早漏の次はチキンか?やれやれ萎えるメンバーしかいないのか?」
そういう顔には笑みが張り付きまるで殺す事、いや殺し合いを楽しむように見えた
緑谷含む生徒達はただただ驚愕させられていた、突如現れた悪魔に驚かされ、さらにそれを嬉々として狩る藍莉、その彼女の顔は普段見せる笑顔とは全く異なる笑顔だった
峰田「な、なんだよこれ…敵が来たかと思えば化け物が出てきてそれを剣崎が楽しそうに倒してやがる…」
峰田のその言葉は生徒全員が考えていた事だった、その中から感じられる感情は、怒り、妬み、そして恐怖だった、あるものは今まで全く本気を出してなかったことに怒り、あるものは実力の差に妬み、またあるもの…過半数が今の剣崎の姿に恐怖していた、普段見せる優しくも何処か意地悪気な笑顔とは異なり今見せている顔は正しく狂気そのものだった、狩りを楽しみ死闘を舞うように演じるその姿は美しくもとても恐ろしいものでもあった
根津「今君たちの見ているものは…」
その空気の中根津が語り出す
根津「言わばこの世の闇そのものだよ、敵がこの世に出来た影だとすれば今君たちの目の前に存在するあれはそれよりも更に深く、暗い…僕達が想像しているより遥か昔から存在するこの世の闇そのものだ、そして剣崎君…いや、デビルハンターはそんな闇に立ち向かうヒーローの言わばオリジナル、個性ではなく、己の技術と知恵のみで強大な悪へと立ち向かう真のヒーローさ」
緑谷「デビル、ハンター」
その言葉を噛み締めるように緑谷はポツリと呟く、そして根津は更に続ける
根津「そして、剣崎藍莉はそんなデビルハンターの中でも…いや、悪魔の中でも最強と呼ばれる存在の血を引く存在さ」
『!!?』
全員が根津の顔を見る、その顔には嘘などなかった
ミッドナイト「校長、それは…」
ミッドナイトが何か言おうとするが根津は首を振り遮る
根津「彼女から言われてたんだ、もし生徒の前で悪魔と戦うことがあれば真実を話して欲しいって…だから話すよ」
耳郎「あの…悪魔の血を引くって…」
根津「そのままの意味さ、剣崎藍莉は人ではない、悪魔と天使との間に産まれた禁忌、ネフィリムさ」
麗日「人じゃ…ない?」
根津「そう、人じゃない、彼女は正真正銘、バケモノさ」
バケモノ、その単語に生徒達は重たいものを感じた、それはなんなのか誰にもわからなかった
根津「けれど同時に彼女は誰よりも人間さ、人をこよなく愛し、人の為に戦い傷つき、誰よりも友の平穏を望む、さて問うよ?今までの話を聞いて君達は彼女を何と見る?今彼処で蹂躙されているバケモノと同等かそれ以上の怪物と見るか、それとも1人の友として見るか、選択は君達次第さ」
根津の話を聞き悩む生徒達、その時雷が落ちたような音が中央から響く、音の中心へと目を向ける、その先では藍莉と黒い騎士のような存在が対峙していた
悪魔を掃討していた藍莉は遠くで聞こえる根津の話を聞いていた
藍莉(話したのかマスター、まぁそう願ったのは俺だけど)
『いいの、最悪皆から距離取られるわよ?』
藍莉(構わないさ、例えそうなろうと俺の目的は変わらない)
『主よ、己を茨の道へ誘うのは鍛えるためと偽るな、苦しいのなら助けを求めても良いのではないか?』
藍莉(戯言をもとより茨の道、今更誰に助けを乞う?)
その言葉にケルベロスは何か言いたそうにするが口を慎む、藍莉自身分かっているのだ、助けを求めれば助けてくれる人がすぐ側にもアメリカにも居ることをしかしそれをすれば今の自分が崩れる、そう感じ耐え続けているのだ、藍莉は生みの親の顔を知らない、育ての親は居たがその人達も悪魔に殺され、その時のショックや悪魔への憎しみから力を解放、暴走し多くの人を殺したのだ、そんな状態の彼女を救ったのが雄英の教師陣とオールマイト、そしてダンテ達デビルハンターだった、そして藍莉は意識を取りもだした後直ぐにダンテ達に弟子入りをし己を鍛えた、弱い自分を殺し力を求め続けた、しかしそれでも藍莉は年相応の乙女である、いや、普通の少女以上に傷つきやすく脆い、時にはやっと出来た友に恐れられ距離を置かれるのではと恐怖しその夢を見て魘される程だった…それでも藍莉は剣を構え続ける、例え人から化け物と揶揄され貶されようと己の信念を曲げない為に、守ると決めたものを守り抜く為に、孤独となり誰からも理解されなくとも…
藍莉(そうさ、戦ってやるよ、誰よりも強く、誰よりも狂ったように…!)
藍莉の目の前に紫色の雷が落ちその中から黒い騎士が姿を現す
???「貴様か、我等が王に反旗を翻し、あろう事か傷を負わせた裏切り者の血を引く娘と言うのは」
藍莉「おいおい、会って早々にナンパか?照れるな、そんな風に言われると…」
藍莉が巫山戯た口調でハブらかそうとすると騎士は剣を横凪に払い藍莉を切ろうとする、藍莉はバク転でそれを避け更に続ける
藍莉「ホンットにせっかちだな!いいぜ!来いよ!退屈してたんだ!少しはガッツありそうだしな!!」
???「我らが王は貴様の血を欲している、裏切り者と天使の血の混じった禁断の娘よその命、我らが王へと捧げよ!!」
藍莉「殺れるもんならやってみな!!来いよナイトさんよ!悪魔なりの騎士道ってのを見せてみろよ!」
???「我が名はフール!雷鳴轟かす騎士なり!!」
フールと名乗った騎士は剣に雷を帯切りつけてくる、藍莉はリベリオンでそれを迎え撃つ
藍莉はリベリオンで迎え撃ち弾いたとともに後ろに下がりノワール&ブランを乱射する、しかしフールはそれを雷を放つ事で防ぎきる
藍莉(あの雷厄介だな…ネヴァンあいつよ雷とお前の電撃どっちの方が強い?)
『そうね、互角かしら、私はテメンニグルにいたけどあいつのことはよく知ってるわ』
藍莉(元彼か?)
『違うわよ、雷騎士フール、嘗て魔剣士スパーダの元で戦っていた戦士の1人よ、その強さは折り紙付きよ、スパーダと戦って死んだと思ってたけど生きてたのね…気をつけなさい、あいつの雷自体は私が中和してあげるけど真に厄介なのはあいつの剣よ、騎士を名乗るだけあって剣の腕はかなりのものよ』
藍莉(ご忠告どうも!)
スティンガーで近づきミリオンスタブを打ち込む藍莉だがフールはそれに対応し打ち合いとなる
藍莉「は!流石ナイト様だ!これに着いてくるかよ!」
フール「ふん、この程度であの御方の子供だと?笑わせるな!」
打ち合いを制したのはフールだった、藍莉はすぐ様ロイヤルガードの体制をとり防ぐも吹き飛ぶ
藍莉「危ねぇ危ねぇ、危うく串刺しだぜ」
フール「詰まらんな、この程度とはあの御方の名を汚す冒涜!やはり貴様では釣り合わん!」
藍莉「あの御方ってそんなにうちの親父を崇拝してんのかよ?こりゃたまげたな」
フール「あの御方は素晴らしかった、力も技術もそして魂もどれをとっても素晴らしく、次期魔帝とまで謳われた御方だった…だと言うのに!人間如きの声なんぞに耳を傾けだ為に裏切り者と非難され!汚名を着させられた!!そしてその娘もこのザマ!!!スパーダ様の名にドロを塗る汚らわしい小娘が!!!貴様はタダでは殺さん!ジワジワと痛ぶり産まれたことを後悔させてやる!」
静かに語りながらも剣を降るっていたフールは徐々に熱を帯び剣戟も激しくなる、藍莉はそれを黙って聞いていたが藍莉の中で何かがキレフールの剣を片手で受け止める
藍莉『黙って聞いてれば随分な言い分だな屑が、いいだろう、少し本気を出してやる』
声が反響するように響き渡る、それを聞いたフール、いや、その場にいた全員が感じた、藍莉は今相当キレていると、握った剣を押し返し睨みつける藍莉
藍莉『俺はなんと言われたって構わねぇ…だがな、親父やお袋を馬鹿にされて黙ってられるほど俺は大人しくねぇぞ…!魔剣士スパーダは誇りや地位なんぞよりもっと大切なもの…愛の為に戦った、それの何が悪い!!それこそ人間の!魔剣士スパーダの選んだ道だ!!』
そこまで叫び藍莉の体に黒い雷が走り始める
フール「それこそがくだらないというのだ!愛?それが何になる!力こそ全てだ!強きものが生き残り弱きものが淘汰される!!それがこの世の摂理だ!!」
藍莉『違うな!力だけでは何も生まれない!誰かを想う心!それがあって始めて力は真価を発揮する!!貴様が、言うくだらないもの!その力の元に産まれたこの力!!見せてやる!!!』
そこまで叫ぶと藍莉の姿が変わる、法被の様に垂れ下がった翼、後ろに靡く白い髪側頭部から前に突き出すように伸びた二本の角、さして全身は黒い鱗に覆われ肩にプロテクターの様なものが着き、腕はデビルブリンガーの時のものとなり胸には大きな傷が着いていた、『デビルトリガー』藍莉の中に眠る悪魔の血を覚醒させるスタイル、その目は紅く光威圧感も先ほどより膨れ上がる
藍莉『さぁ来い、力の差を教えてやる!』
フール「悪魔の力を解放したとて貴様では我には勝てん!!」
フールは雷を見に纏い突撃するも藍莉はそれを片手で受け止める
フール「馬鹿な!?」
藍莉『この程度か?下らねぇ』
掴んだ剣を砕きそのまま殴り飛ばす藍莉、フールはそのまま後方へと吹き飛ぶも受身をとり体制を整える、2本目の剣を取り出し2度突撃する、今度は藍莉もリベリオンで迎撃し打ち合いとなる
フール「ありえない!我は魔界屈指の剣士だぞ!?貴様如き小娘なんぞに!!」
藍莉『お前が自分で言ったろ俺が何者か、俺は魔剣士スパーダの娘だぞ?あれが本気なわけねぇだろ』
片腕で受け止め吹き飛ばしノワール&ブランに魔力を込め撃ち出す、フールは雷で防ごうとするがそれを貫通し魔力で出来た弾がフールの身体を貫通する、フールはその痛みに耐えなんとか踏みとどまるも今度は藍莉が突撃しミリオンスタブを決める、先程とは比べ物にならない速度で打ち込まれるその連撃にフールは対応出来ず直撃し吹き飛ぶ、フールは先程まで優勢だったと言うのにいつの間にか追い詰められている事に恐怖し怒りを抱いていた
フール「我は…俺は魔界最強なんだ…!あの御方に鍛えられ、何度も敗北を味わいながらも強くなる為に戦い続けたんだ…こんな、こんな小娘ごときにィ!!」
我を忘れたように突撃してくるフールにデビルブリンガーで掴みあげ地面に叩きつける
藍莉『てめぇは確かに強いんだろうさ、けどよ、その程度なんだよ、強いだけ、それより先に行けねぇんだよ』
持ち上げ吹き飛ばす、フールはなんとか立ち上がろうとするが膝を着く
フール「ありえない!ありえない!!なんで貴様なんぞにこの俺が負ける!出来損ないの癖に!!」
魔人化を解きフールへと近づく藍莉
藍莉「俺は確かに出来損ないだ、人にもなれないし、悪魔にも、ましてや天使にもなれない、けどな俺は人にしかない力を知ってるしその力のおかげで戦い続けられた」
フール「人にしかない力だと!?そんなものあるはずが無い!」
藍莉「それがあるんだよ、それは時として悪魔すら凌駕する」
フール「なんだそれは…なんなんだ!!」
藍莉「それはあの世で考えな…俺からの宿題だ」
飛びかかってきたフールの顔にノワールを押し付けトリガーを引く、フールの顔は吹き飛び、その場に倒れ込み消滅する、ここにUSJ襲撃事件は幕を閉じた
暫くして警察が来て事情聴取と安否確認が取られたがその中には藍莉が居なかった、藍莉はフールを倒した後教師陣に一礼した後翼を生やし何処かに飛んで行ったのだ
藍莉はフールとの戦闘後家へと帰りとある所へと電話をかけていた
???『ハハハ!親父の部下が挨拶に来たか!どうだったよ!』
藍莉「大して強くもなかった、まぁ力を解放したのは確かだがあの時はイラついてたからな」
電話の相手、師匠の1人で藍莉と同じくスパーダの血を引く男最強のデビルハンター『ダンテ』は大笑いをする、ある程度笑うと声のトーンを普通に戻し話し出す
ダンテ『若気の至りだな、それで?普段は電話どころか手紙も寄越さないお前が電話してくるってのはどういう案件だ、まさかそんな事報告するためじゃないだろ?』
藍莉「あぁ…ダンテ、俺は確かにスパーダの子で言わばあんたやバージルとは腹違いで大分年の離れた兄妹みたいなもんだよ、けどさ、それってそんなに大事な事なのかな…?」
ダンテは黙って話を聞く
藍莉「親父の部下…フールが言ってたよ『お前は出来損ないでスパーダの面汚しだって』…確かにその通りかもな、俺は2人みたいに完全に魔人化をものにしてるわけじゃないし、かと言って天使の力も存分に使えるわけじゃない、どっちかの力が偏るとそれに呑まれそうになる…そんな俺があの人の子供名乗っていいのかな…」
ダンテ『…それで?』
藍莉「怖いんだ、今回の事でクラスメイトは俺の正体知ったわけだし、俺が何者かも知った、そうなるとアイツらが俺とどう接するようになるのか…もし普通に接してくれたとしてアイツらを守り抜けるのか…またあの時みたいに力に呑まれて悲劇を繰り返さないか…」
その時藍莉の頬には涙が伝って体は小刻みに震えていた、自室のベットの上で携帯を握るのがやっとなくらい震えて膝を抱えながら今にも叫びたくなるくらいの恐怖に押しつぶされまいと必死に歯を食いしばっていた
藍莉「ねぇダンテ、教えてよ、私どうすればいいの?これから皆とどうやって接して、どうやって生きてけばいいの?怖いよ…」
ダンテ『…悪い俺そういうのわかんねぇや』
藍莉「だよね…そうだよね…ごめ『けどな』」
ダンテ『お前は出来損ないでも、バケモノでも無い、お前はお前だ、俺達の仲間でガキの癖に強がって威張ろうとする、生意気な剣崎藍莉だ』
藍莉「何それ、わかんないよ…」
ダンテ『俺はいつもなんて言ってる?Devil's?』
藍莉「nevercry?分かってるよ悪魔は泣かないんでしょ?でも私は…」
ダンテ『お前はネフィリムだ、だがなそれ以上に人間なんだよ、強がって、誰にも弱音はこうとしねぇけど実は誰よりも弱くて心細いのを必死に隠してる、悪魔や天使がそんな感情見せるか?見せねぇさ、お前の今感じてるその感情は他でもないお前自身のものだ』
藍莉「ダンテ…」
ダンテ『もし自分に自信が持てないなら持てなくてもいい、けどなこれだけは覚えとけ、俺達は何時だってお前の味方だ』
それを聞いて頬を緩ませる藍莉
藍莉「何それ…ダンテらしくない発言だね、ありがとう、おかげで少しふっ切れたよ、今度会うことあったらストロベリーサンデーご馳走するよ」
ダンテ『そいつは楽しみだ、それじゃ着るぞそろそろレディ当たりが面倒な仕事を持ってくる頃合いだ』
藍莉「あぁ、ありがとうな、もしいいネタなら俺にも紹介してくれよ」
ダンテ『考えといてやるよ…じゃぁな』
そう言い終わるとダンテは電話を切る、藍莉はベッドの上で寝転がる、すると携帯にメールが来る、ミッドナイトからで大事を取って明日は休校となったこと、あまり気負わないように苦しければいつでも相談に乗ると言った内容だった、それに短く返事をして藍莉は眠りについた、その時の顔はとても穏やかだった
という訳で今回はここまで!!少し雑だったかな…まぁちょっと藍莉ちゃんの過去を掘り下げました
フールという名前は雷を扱う悪魔フールフール(又はフルフル)から取っています、某狩人ゲーでもフルフルって名前は出てくるので知ってる人はいるかもしれませんね
それではまた次回お会いしましょう!
『待て次回!!』