幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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第玖話

「はあっ!」

 

 緑色のボディーに所々に機械的な装備をした仮面ライダーゾルダがシマウマ型のモンスターゼブラスカル・アイアンと戦っていた。

 ゾルダは先程召喚したギガランチャーを構え射出した。

 

「逃げられましたか」

 

 爆風に紛れてモンスターが逃げたようで、そう言うとゾルダはミラーワールドから外に出ていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日、とある事務所にて二人の女性が食事をしていた。

 

「北岡先生」

「小町、どうかしましたか?」

「博麗さんの所から仕事の依頼だそうですよ」

 

 食事をしている黒髪の四季映姫が成長し、大人になった感じの女性……北岡詠姫が、自分の秘書であり同級生でもあった髪を青くした小野塚小町によく似た女性……由良古町からそのようなことを伝えられていた。

 

「了解しました。何処で待ち合わせになってますか?」

「いつもの高級レストランだそうです」

 

 それを聞いた詠姫は丁度食事を終えたのか食器を皿の上に置いた。

 

「成る程。それでは古町、行く準備をしましょうか」

 

 そう言って詠姫が立ち上がると古町は疑問そうな表情で聞く。

「はい。ところで、一ついいですか?」

「何ですか」

「何でいつも男装していくんですか?」

 

 そう言われた詠姫は古町を睨みながら言う。

 

「何か……文句でも?」

 

 その眼は古町の一部分を……具体的に言えば無駄にデカイ胸を睨んでいた。

 

「す、すみません、文句なんてありません!!」

 

 それに気づいた古町は申し訳無さそうに謝った。

 

「宜しい」

 

 そう言うと詠姫と古町は待ち合わせの場所に向かうために車に乗った。運転は古町が当然している。

 

 

 

 

 

「北岡君、久しぶりだね」

 

 二人が待ち合わせの場所につくと黒髪のダンディーな男性が挨拶してきた。

 

「ええ。お久しぶりです博麗清彦さん」

「はは、そんな堅苦しい呼び方でなく清彦でいいんだぞ?」

「あらあら、貴方。妻の前で堂々とナンパですか?」

 

 清彦がそんなことを言っていると黒髪ロングの白い肌が特徴の博麗智子に睨まれていた。

 

「ああ、すまない智子。オホン……では、用件を言わせて貰うよ」

「ええ、どうぞ」

「家の一人娘の霊夢についてのことなんだがね……」

 

 そう言われた詠姫は懐かしみながら確認口調で聞く。

 

「霊夢ですか?あの子は家出したと聞いてましたけど……」

「そうなんだが……この近辺で霊夢を見たという話を聞いてね。それで弁護士の君に霊夢を説得してほしいんだ」

「それは……仕事ですか?」

 

 詠姫がそう聞くと首を横に振った。

 

「いや、そうではないよ。ただ、聞く所によると今霊夢は神主がいない神社に無断で住んでいるそうなんだ」

「無断ですか。確かにそれなら法律的には問題ですが……私にそれをやれと?」

「説得が無理だった場合は頼むかもしれないけどね。でも、それはあくまで最終的な手段だよ」

「そうですか……分かりました。その頼み引き受けましょう」

 

 話を最後まで聞くと詠姫は少し考えた後了承の返事をした。

 

「ありがとう北岡君!!」

「お願いしますね詠姫さん」

 

 二人にそう言われた詠姫は微笑を浮かべながら答えた。

 

「ええ、お任せください。この白黒はっきり確定させるスーパー弁護士の北岡詠姫に」

 

 二人と別れ自宅に帰ってくる途中、古町が本来の口調で詠姫に聞いてきた。

 

「いいんすか、あんな依頼を受けちゃって?」

「いいんですよ、古町。それに霊夢には私も言いたいことがありますからね」

 

 詠姫も同級生時代に話していた雰囲気で古町の質問に答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 次の日

 

「ふわー、よく寝たわ」

 

 霊夢は睡眠から目覚めると、お茶を用意して縁側に座りこんだ。

 

『霊夢さん、悩みがとれたって顔してますよ?』

「そりゃそうよ。文の件も一段落ついたし、これでしばらくは平和でしょ」

 

 霊夢はスターの問いにそう答えると縁側に寝転んだ。その言葉を聞いたレッダーが呟く。

 

『霊夢、それはフラグというやつではないのか?』

「そうかしらね。意外と発生しないかもしれないわよ」

 

 霊夢がそう言うと入り口の所から声が聞こえてきた。

 

「すみません、誰かいらっしゃいますか?」

 

 それが聞こえた霊夢とモンスター達は顔を見合わせると言いづらそうな表情になった。

 

「まだ……まだ、フラグかは分からないわよ」

『いや、諦めたほうがいいと思いますよ?』

「煩いわよスター」

 

 霊夢はお茶を置くと、神社の入り口に向かった。

 

「はいはい、どちら様ですかー。てっ……はぁ!?」

「噂は本当でしたか。久しぶりですね霊夢。それにしても何を驚いてるんですか?」

 

 霊夢が外に顔を出すとそこには北岡詠姫が立っており、この世界にいるはずの無い四季映姫によく似た彼女を見て思わず驚きの声をあげた。

 

「な、何でもないわ……久しぶり?私貴女と会った覚えないんだけど」

「何を言ってるんですか霊夢、貴女が子供のころからよく話していたではないですか」

 

 霊夢の発言に不思議そうにしながら詠姫は答えた。それを聞いた霊夢は内心で慌て出す。

 

「わ、悪いけど知らないわね……人違いじゃない?(もしかして私がこの世界に来る前からの知り合い?ヤバイ凄くやばい)」

「いえ、私が霊夢の顔を間違えるわけがありません」

「そ、そうですか……取り敢えず中入りますか?」

「そうですね……中で話しましょうか」

 

 霊夢が冷や汗を流しながら詠姫を神社の中の居間的な場所に案内した。

 そして詠姫を座らせると冷蔵庫からお茶を持ってくる。

 

「どうぞ」

 

 詠姫にお茶を渡すと自分も畳の上に座った。

 

「ありがとうございます。さてと、霊夢?」

「は、はい」

 

 霊夢は何があってもいいように構えながら答える。

 

「本当に覚えてないのですか?」

「え、ええ」

「そうですか……おそらく家出中に記憶を無くしたのでしょうね。可哀想に……」

 

 詠姫がそう呟くのを聞いた霊夢は頭の中で考えを纏める。

 

「(あら、もしかして勝手に勘違いしてる?それなら……上手く話を合わせましょう)え、ええ。実は何ヵ月か前に地面に頭をぶつけてしまって、それ以来その前に何をしてたとかの記憶が無くて……」

「やっぱりそうでしたか。それなら私としても都合がいいですね」

 

 霊夢の発言を聞くと詠姫はそう話した。

 

「都合がいい?」

「霊夢、お願いです。自分のお家……博麗家に帰ってきてください」

「嫌です。あそこは……危険ですし」

「あそこ?」

 

 記憶が無いはずの霊夢が【あそこ】と言った事に詠姫は疑問の声をあげた。

 

「そ、そうですよ。噂で聞きましたけどあそこはお金持ちなんでしょ?誘拐とかありそうですし……」

 

 霊夢は即興で考えた嘘を喋ると詠姫の反応を待った。

 

「そうですか。そういうことなら分かりました。後、敬語は止めていいですよ。私と貴女の仲ですし」

「本当!?」

「ただし私とこの後出掛けなさい」

 

 詠姫がそう言うと霊夢は不思議そうな顔で聞いた。

 

「いや何でよ?」

「嫌なら無理矢理お家に連れていきますよ?」

「くっ、分かったわよ。行けばいいんでしょ行けば!」

「ええ」

「まったく厄日だわ」

 

 霊夢はそう言うと神社を出る準備を軽くして詠姫と共に外に出掛けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 魔理沙が孤児院の食堂的な場所で一人の女性に挨拶していた。

 

「魅魔さん、おはようなんだぜ!!」

「ああ、魔理沙。おはようさん」

 

 魔理沙が挨拶したのは五代魅魔。魔理沙が世話になっている孤児院の院長である。

 

「今日はどうするんだい?」

「まあ特に用事もないけど、外をぶらついてくるのぜ」

「そうかい、気をつけなよ。最近はこの辺も物騒だからな」

「はいはい」

 

 魅魔がそうやって注意をするも魔理沙は適当に答えた。

 

「またお前はそうやって……」

「小言は聞きあきたんだぜ!!」

「おい、こら魔理沙!!」

 

 魔理沙は魅魔の小言が始まる前に孤児院から出ていった。

 

「さてと、何処に行こうかねー……うおっ?」

 

 魔理沙が歩いていると突然目の前が人の手により真っ暗になった。

 

「誰だこんなことするのは?」

 

 魔理沙が後ろを向くと文が笑いながら立っていた。

 

「あやや、魔理沙さん。どうも!」

「何だ、文か。何のようだぜ?」

「いやー、ちょっと協力してほしいんですよね。もちろんギャラは出しますよ?」

 

 そう言って文は指をお金の形にした。

 

「霊夢を一緒に倒すとかならやらんぞ」

「今回はそういうのじゃないですよ。実は気になる噂が流れてきましてね」

 

 文がそう言うと魔理沙はうんざりした様な顔で答える。

 

「また噂かよ……お前の噂はろくでもないんだが」

「いやー、そんな誉めないでくださいよ~」

「誉めてない!!」

 

 そう言った文の頭を魔理沙は軽く叩いた。

 

「痛いですよ魔理沙さん。それでどうですか?」

「そうだな……聞くだけ聞いてやるよ」

「ありがとうございます!!それで噂の事ですけど……何でも緑色のクワガタを捕まえた人がいるそうなんですよ」

「緑色のクワガタ!?」

「そう、魔理沙さんも気になるでしょ?ふみゃっ!?」

 

 文がそうやってどや顔で魔理沙に言っていると前方にいた女性の胸に顔がぶつかり変な声をあげた。

 

「おいおい、あんた大丈夫かい?」

 

 ぶつかられた側の女性は対して怪我とか無かったのか文を心配する感じで話しかけてきた。

 

「は、はい(何ですかあの柔らかさは……私だってそのうち)」

「ちゃんと前は見とけよな文(おのれこの世全ての巨乳は滅べばいいのに……パルパルパル)」

 

 二人が内心で憎悪の声と嫉妬の声をあげているとぶつかった女性……古町が話してくる。

 

「ところであんたら」

「何でしょう?」

「緑色のクワガタって聞こえたんだが……」

 

 半信半疑で古町は二人にそう聞いてきた。

 

「おう、言ってたぜ?」

「へえ……それ、私もついていいかい?」

 

 少し考えた後、古町はそう聞いてきた。

 

「別に構いませんよ?人が多いほうが楽しいですし。それから私は記名丸文と申します」

「私は霧雨魔理沙だ」

「ありがとさん。私は由良古町、宜しくな」

 

 自己紹介を終えると魔理沙が文に聞き忘れてた事を聞く。

 

「そういえば文、その人の名前って分かってるのか?」

「当然ですよ。確か……虫銭羽葉って名前でしたよ」

 

 文、魔理沙に加え古町の三人はその虫銭羽葉の家に向かい歩き出した。




因みに映姫様な理由は司法関係と霊夢の保護者的なキャラがよかったからです。

これが今年最後の更新ですが皆さんよいお年を!!
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