幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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先に行っておきます。……やばい、気がついたらとんでもなくブラックだった。 見て嫌な気分になる人が多数な今回です。




※注意書き
最後以外はまだ平和です。最後は地獄でした……何回涙しかけたか。……何で新年初めてがこれなんでしょう?

霊夢「自業自得よ」




第拾壱話

『ADVENT』『ADVENT』

 

「スター、レッダー、あんたらも今回は一緒に戦いなさい!!」

『了解しました!』

『当然だ!!』

 

 レッダーとスターの2体がゴルトフェニックスに火炎弾と光の球を放つ。

 しかし、ゴルトフェニックスにはほとんどダメージが入らなかった。

 

「何よこいつ……明らかに6面ボスかEXレベルの敵なのにこんな序盤で出てくるな!!」

 

 龍騎は悪態をつくと、カードデッキから左上に陰陽玉のマークのかかれたカードをドラグバイザーに読み込ませる。

 

『FLYVENT』

 

 龍騎の体が宙に浮く……というより空を飛んでゴルトフェニックスにドラグセイバーで斬りかかるも、相手が速すぎて避けられてしまった。

 

「速い相手にはこれよね!!」

 

『LIGHTNINGVENT』

 

 高速で動いて、ゴルトフェニックスに攻撃を当てはするも、平気な顔でレッダーとスターに攻撃をしていた。

 

「くっ、これじゃ埒があかないわね。こうなったら……ファイナルベントしかなさそうね」

 

『FINALVENT』

 

 レッダーの方のファイナルベントをドラグバイザーに読み込ませるとレッダーに声をかける。

 

「行くわよレッダー!」

『むっ、わかった!!』

 

 龍騎の放ったドラゴンライダーキックはゴルトフェニックスに直撃したが、羽が少し削れるだけに終わり、その傷でさえもすぐに治ってしまった。

 

「レッダーのファイナルベントであの程度の様なダメージ……しかも回復までするとかこれがゲームならクソゲー認定されるわね」

『ど、どうしますかマスター?』

『俺達もそろそろつらい』

 

 描写こそ詳しくしていないが龍騎がゴルトフェニックスに攻撃している間も、二匹はゴルトフェニックスの攻撃を受けていて既に満身創痍だった。

 

「あれしか……なさそうね」

『あれ……ああ、あれか』

『それしかないなら……やりましょう!』

 

 龍騎は二匹にあることを相談し、二匹もそれを了承した。それを見ていたゴルトフェニックスは咆哮をあげる。

 

「じゃあ行くわよっ!!」

『ほう、雑種がどんなことをするのか見物だな』

 

 龍騎がカードデッキからあるカードを取り出し、ドラグバイザーに読み込ませる。

 

『UNITEVENT』

 

 ユナイトベントのカードが発動されると2体の龍が融合し、新たなミラーモンスター双頭龍ドラグカイザーが生まれた。

 その姿は雄々しい紅白の体格(ゴジラのキングギドラ、もしくは遊戯王のF・G・Dの体格)にドラグレッダーとドラグソニックスターの頭が生えていた。

 

『なっ、龍が融合しただと!?』

 

 それを見たゴルトフェニックスは予想外の事に驚愕の鳴き声をあげる。

 

「行くわよ、カイザー」

『ああ、任せておきたまえ』

 

 ドラグレッダーとドラグソニックスターの声が混じりあった声でそう言って戦闘体制に入る。

 

「それからもう一枚と」

 

『SWORDVENT』

 

 龍騎はドラグセイバーを持ってないほうの手にドラグソードを装備した。

 

「覚悟しなさいよ、焼き鳥」

 

 そう龍騎が言うと始めにドラグカイザーとゴルトフェニックスがぶつかった。

 

『雑種風情がこの(おれ)と拮抗するだと?おこがましいわ!!』

『好きにいいたまえ。その間にお前にダメージは与えさせて奪うがな』

 

 カイザーが手とも言える部分についている爪でゴルトフェニックスの目を斬り裂いた。すぐに目の傷は治ったが見下している相手に傷をつけられた事に怒ったゴルトフェニックスは咆哮をあげた。

 

『おのれぇぇ!!雑種風情がぁぁぁ!!!』

『私ばかりを見ていていいのか?やってしまえ霊夢』

『何!?』

「その翼、斬らせてもらうわ」

 

 いつの間にか背後に回りこんでいた龍騎は両手にある2つの剣でゴルトフェニックスの左の翼を斬り落とした。

 

『がぁぁ!?貴様らぁぁもう生かしては帰さん……何、今すぐ帰ってこいだと……くっ、いいだろう。貴様ら!!今日の所は見逃してやる感謝するんだな!!』

 

 ゴルトフェニックスは翼をすぐ再生させ本気になろうとしたが、何処からか連絡が入ったのか仕方なくと言った感じで逃亡していった。

 それを確認するとドラグカイザーは融合を解き、元の二匹に戻るがその姿からは明らかに疲労が見て取れた。

 

「お疲れ様スター、レッダー。休んでていいわよ」

 

 龍騎は労いの言葉をかけ、言われた二匹は休むためか何処かにゆっくりとした動きで向かっていた。

 

「さて、私も帰るかしら……ん?」

 

 先程までフェニックスの翼が落ちていた所にカードが落ちていた。

 

「何かしらこれ……サバイブ?」

 

 使い道は分からなかったが取り敢えず自らのカードデッキにサバイブ―烈火のカードを入れ、ミラーワールドから出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日

 

「猪待てやぁぁぁ!!」

 

 ナイトが猪型のミラーモンスターのワイルドボーダーを追いかけていた。

 

「食べ物の恨みは恐ろしいのぜ!!」

 

 ナイトが何故ワイルドボーダーを追いかけているのかというとだ、ダークウィングの食事のためにメガゼールを倒したのだが、出てきたエネルギー球をワイルドボーダーに食われたのである。

 そのため代わりの餌にしようと考え今に至る。

 

「てっ、早すぎるだろぉ!!」

 

 しかし、障害物なんて関係ない状態のワイルドボーダーとそれらを避けるナイトでは速度に差も出ていた。

 

「くそっ、逃げられたか……」

 

 ナイトがそう愚痴ってから帰ろうとすると、遠くから砲撃が飛んできた。

 

「うおっと!?」

 

 何とか当たるのを回避すると、砲撃が飛んできた方向を見る。

 

「あっ!!お前はこの前の仮面ライダー!!」

「どうも、仮面ライダーゾルダです。すみませんが倒させて貰いますよ」

「断るのぜ!!」

 

 そう言うとデッキから八卦炉のマークのついたカードを取り出しダークバイザーに読み込ませる。

 

『SHOOTVENT』『STRIKEVENT』

 

「砲撃には砲撃だよな!」

「むっ!」

 

 ゾルダはギガランチャーを、ナイトは機械的になった八卦炉……ファンタジアハッケロを構えた。

 

「はあっ!!」

「マスタースパーク!!」

 

 ギガランチャーの砲撃とファンタジアハッケロのマスパに似た砲撃がぶつかり爆発を起こした。

 

「くっ、砲撃が駄目なら次はこいつだ!!」

 

『TRICKVENT』

 

 ナイトは以前は失敗したトリックベントを発動し五人に分身した。

 

「むっ、数が多ければいいと言う物では無いですよ?」

 

 そう言うとゾルダはマグナバイザーを構えた。

 

「分かってるさ!」

 

 今回は自分同士でぶつかることもなくナイトは五方向からゾルダに斬りかかり逃げ道を無くした。

 

「甘い!!」

 

 そう言うとゾルダは一体のナイトを集中的に攻撃して怯ませ、そこに体当たりをして無理やり逃げ道を確保した。

 残りはターゲットがいなくなったことでぶつかりそうな所を急いでブレーキをかけて止まっていた。

 

「危ない、危ないと」

「今も危ないですよ!」

 

 ゾルダがその隙をついて回し蹴りを放つが、ナイトはそれをダークバイザーで受け止めた。

 

「何!?」

「私だって成長してるんだよ!!」

 

『SWORDVENT』

 

 召喚したウィングランサーでゾルダを斬りつけ距離をとると、そのままデッキからファイナルベントのカードを取りだしダークバイザーに読み込ませる。

 

『FINALVENT』

 

「これは……まずいですね!!」

 

『SHOOTVENT』

 

 ゾルダはそれを見ると急いで二枚目のシュートベントのカードを使いギガキャノンを肩に装備した。

 

「はぁぁぁ!!!」

 

 ナイトは既に空で飛翔斬を準備しており、今降って来る所だった。

 

「はあっっ!!」

 

 それに対してゾルダはギガキャノンから砲撃を放った。

 砲撃はナイトに当たり、いくらか飛翔斬の威力は落とせたが、止めるには及ばず攻撃をくらってしまいゾルダはミラーワールドから出された。

 一方のナイトもギガキャノンの一撃で強制的に外に出されていた。

 

「くっ……ていうか一体誰だよあのライダーは!!」

「まさか、私が負けかけるとは……やはり慢心はいけませんね」

 

 そして詠姫と魔理沙は歩き出した……反対側に先程戦った相手がいるとも知らずに。

 

「よし、次こそは……」

「まあ次こそ……」

 

「ゾルダを倒してやる!!」「ナイトを倒しますか」

 

 そして二人がそのセリフを言った時、丁度鉢合わせしてしまった。

 

「へ?」

「ああ魔理沙さ……ん?」

 

 それを聞いてしまった二人はその場に固まった。

 

「ええーと……もしかしてあんたがゾルダ?」

「そういう魔理沙さんは……ナイト?」

 そう聞き合った二人の間に気まずい空気が流れ出す。それを打ち破るかの様に魔理沙が言った。

 

「え、えっと次は私が勝つ!!」

「い、いいえ。次こそ私が勝ちます」

 

 詠姫もその話に乗っかってこの空気を変えることにした。

 

「そういうわけだから、今日の所は帰る!!」

「え、ええ。どうぞ」

 

 そう話し合うと魔理沙は家に帰って行った。魔理沙が帰ると詠姫は難しそうな顔で考え込んだ後、おもむろに喋った。

 

「これは……言峰綺礼に講義に行く必要がありますね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 言峰教会

 

 そこで険しい顔で入ってきた詠姫と綺礼が話をしていた。

 

「単刀直入に言わせて貰います。何故……子供たちをライダーに選びました?」

 

 それを聞かれた綺礼は不思議そうな顔で言った。

 

「ふむ、北岡詠姫。それは君に関係あるかな?願いを叶えるためなら別に犠牲は構わないだろう?」

「子供たちを巻き込むとは聞いていません」

 

 詠姫は外面では平静を保っているが、内面では怒りを沸々と煮えたぎらせていた。

 

「確かに言ってはいなかった……が、君には関係の無いことだ。さあ、出ていきたまえ。話は終わりだ」

「なっ!?まだ私の話は終わってませんよ!!」

 

 尚も残ろうとする詠姫に殺気を向けながら懐に手を入れる。

 

「これ以上騒ぐのなら貴様の周囲の人間を全て殺しても私は構わないが?」

 

 そう言って手を取り出すと、その手には不死鳥のようなマークの描かれたカードデッキが握られており、ふてぶてしくそう言い放った。

 

「っ!!分かりました。出ていきますよ!!」

 

 そう言うと詠姫は乱暴に教会のドアを開けて出て行った。詠姫が出ていくのを確認すると鏡に向かって愉快そうな声で言った。

 

「ふむ……ゴルト。貴様も随分と無様だな」

『言峰ぇ!!この程度のことで俺を呼び出したのか。貴様……余程死にたいようだな!!』

 

 勝負を邪魔されたからかゴルトは苛立っていた。これ以上機嫌を損ねれば爆発をしかねない程に。

 

「龍騎に死なれては困るからな。それに……翼を斬られた時点でお前の負けだ。精々体を休めることだな」

『くぅぅぅ!!!!』

 

 綺礼はそう言うと体を翻し奥の部屋に向かいゴルトはその場で咆哮した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 次の日の新聞部の部室

 

「文、いい加減教えなさいよ!!」

「は、はたて?突然どうしました」

 

 はたてが文を問い質していた。しかし、文は何のことか見当がついていなかった。

 

「以前、私を襲った変な舌のことよ!!それに……他にも何か私達に隠してるでしょ!!」

 

 そう言われると文はポーカーフェイスを作って誤魔化し始める。

 

「私は何も隠してませんよはたて。そんなことより……スクープに繋がりそうな情報、誰か聞いてませんか?」

「わ、私は特にありません」

 

 紅葉がシュンとしながら答える。

 

「はたては?」

「はぁ……分かったわよ。取り敢えずは信じるとして、私もそう言った情報はないわよ」

 

 はたては渋々と言った感じで諦めると自分も情報が無いことを話す。

 

「そうですか……では今日はもう帰りますか!」

「そうね」

「はい!!」

 

 新聞部の三人が帰り道についた。

 

「ところで紅葉、あんた好きな人ってのに告白はしたの?」

 

 帰り道、はたてがそんなことを紅葉に聞いてきた。聞かれた紅葉は慌てながら答える。

 

「は、はたて先輩!?それは文先輩には秘密にしてくださいと言ったじゃないですか!!」

「ほう……それは初耳ですね。紅葉、どういうことか説明を貰えますか?」

 

 文は自分には秘密にされていた理由を紅葉に聞こうと詰め寄る。

 

「いや、だって文先輩すぐに茶化しますし……口が軽いですし……」

「そんなことを言うのはこの口かー!!」

「い、いひゃいです文先輩!!」

 

 口が軽いと言ってきた紅葉の頬を掴むと文はそれを横に伸ばし、紅葉が抗議をしてくるが無視しているとはたてが質問をしてきた。

 

「そういう文は好きな相手いないの?」

「いませんよ。はたてはどうなんですか?」

 

 そう聞かれると文は紅葉の頬を離してから答え、お返しにとはたてにも同じ質問をした。

 

「まあ……一応許嫁がいるわよ」

 

 嫌そうな顔ではたてはそう言った。

 

「本当ですか!?」

「お、おめでとうございます!!」

 

 二人がそう言うもはたてはどんよりとした感じで話した。

 

「おめでたくなんてないわよ……全く」

 

 そう言うとはたてはため息を吐いた。その態度を疑問に思った文が質問した。

 

「どうしたんですか?」

「それがね……まだ会ったことがないのよねその人と。親が勝手に決めた許嫁だもの」

「あー成る程」

 文がそう言うと気持ちを入れ換える為か一呼吸置くとはたては紅葉に向かって言った。

 

「私のことより今は紅葉のことよ。で、どうなの。もう告白したの?」

「ええ!?」

「そうですね、確かにそっちの方が大事……っ!!危ない、はたて!!」

 

 鏡から一直線に出てきたワイルドボーダーに狙われていたはたての手を握って此方に引っ張って避けた。ワイルドボーダーはそのまま反対の鏡から逃げてしまった。

 

「今の何よ!?」

「いいから二人は先に逃げてください!!」

「わ、分かりました!はたて先輩!!」

「ちょっ、紅葉!?」

 

 紅葉ははたての手を握ると一緒に逃げた。逃げた先の曲がり角に入るとはたては紅葉に言った。

 

「紅葉、待ちなさい!」

「どうしてですか!?」

「文の秘密……気にならない?」

 

 それを言われた紅葉は立ち止まって考えてしまった。

 

「そ、それは……」

「貴女も気になるんでしょ?だったら此処で少しだけ待ってみましょう?」

「分かりました。でも、少しだけですよ」

 

 相談を終えると二人はその場でこっそり文を見張りだした。

 

「まったく、モンスターはどうしてあの二人をよく狙うんですかね」

 

 文はそう言うとデッキを鏡にかざしベルトを腰に巻いた。

 

「変身!!」

 

 そう言ってベルトにデッキを差し込みシザースへと変身しミラーワールドに向かった。それを見ていた二人はその場から出てくると同様した声で喋り出す。

 

「えっ、何ですか今の?」

「文……。やっぱり隠していたじゃない、この嘘つき。あんたがそのつもりなら私にも考えがあるわよ……」

 

 はたてはそう呟きながらその場を去っていく。

 

「は、はたて先輩!!」

 

 どうすればいいのか未だに分かってない紅葉もそれについて行った。

 

「とうっ!!」

 

 シザースはそう叫びながらワイルドボーダーに蹴りを入れこけさせた。

 

「ボウッ!?」

「すみませんが急いでるので、さっさと片付けますよ!!」

 

 シザースはそう言って戦おうとするが遠くからワイルドボーダーに飛んできた銃撃と声に妨害された。

 

「でしたらここは私に任せなさい」

「ゾルダ……何の真似ですか?」

 

 シザースは警戒しながらそう質問をした。

 

「急いでるのでしょう?早く行きなさいな」

「お礼は……言いませんよ?」

「構いませんよ」

 

 怪しみながらそう言うとシザースはミラーワールドから出て行った。

 

「さてと、やりますか」

「ブモォォォォ!!!」

 

 だがゾルダが攻撃をする前に相性が悪いと思ったのか全力で逃走してしまった。

 

「に、逃げられましたか」

 

 あまりのことに思考が少し停止したが、追いかけはせず外に出て行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そしてその日から一週間後に悲劇が起きた

 

「皆さんおはようございます!!」

「ヒイッ!!?」

 

 文がいつも通り生徒に挨拶すると、何故か悲鳴を上げて逃げてしまった。

 

「はて、どうしたのでしょうか?」

 

 文はふと学校の掲示板が気になって見に行くと、沢山の人だかりがあり、全員掲示板を見ていた。

 

「あやや、皆さんどうしました?」

 

 文の声を聞くと、大半の生徒が悲鳴を上げた。その他の悲鳴を上げなかった生徒も化け物を見るような目で文を見て呟いていた。

 

「記名丸だ……」

「な、なあ今のうちにやったほうがいいんじゃないか?」

「ま、待てよ。まだ慌てる時じゃないだろ」

 

 ようやく可笑しいと思い出したのか文は掲示板の方に歩いて行く。それだけでそこにいた生徒は全員掲示板から離れてしまった。

 

「何を言ってるんですか、みな……さん?」

 

 文が掲示板を見るとそこには

 

『記名丸文は本当は化け物だった!!』

 

 というタイトルで始まり所々に自分がボルキャンサーを呼ぶ写真や、ライダーになる写真、あげくの果てにはありもしない合成写真も何枚かあった。

 そして発行したのは……この学校の新聞部の部員の二階堂はたてだった。

 

「っ!?」

 

 それを見ると文はすぐさま新聞部の部室に走り出した。

 その途中の廊下で紅葉が泣いていた。

 

「も、紅葉?」

「何しに、ひくっ、来たんですか?」

 

 紅葉が泣きながら文に聞く。

 

「ち、違いますよ、紅葉。あれは偽物なんですって!!」

「嘘はやめてください!!」

「え?」

 

 普段叫ばない紅葉が叫んだことに文が驚いていると紅葉は泣き声のまま続けた。

 

「この前見たんですよ。文先輩が変わるのを……」

「そ、それは」

「信じていたのに……嘘をついてないと思っていたのに。それなのに!!」

 

 紅葉は耐えきれなくなったのか走って逃げてしまった。

 

「…………」

 

 文はその光景に無言になり、それでも部室に向かった。

 そして部室のドアを開けるとそこには、何時も自分が座っている場所にはたてがいた。

 

「あら、裏切り者が何のようかしら?」

「っ!!はたてぇ!!」

 

 はたてにそう言われると文ははたてに掴みかかった。

 

「何かしらね?」

「何であんなことをしたんですか!?」

「は?そんなの私達を騙していた報いよ」

 

 掴んでいる文の手を払いのけると掴まれていた部分を手で払った。

 

「報い……ですって?」

「そう。だから私も騙してみたわ学園の皆をね。どう騙された感想は?」

「私は……!!何でも……ありません」

 

 文は言いかけた言葉を飲み込み何でもないと言った。

 それを聞いたはたては心底嫌そうな顔で言った。

 

「ああ、そう。ならとっとと失せてくれない?目障りよ」

「ええ……失せますよ」

 

 文はまるで亡霊のように部室から出て行った。

 文が部室から出て行くとはたては高笑いをして喋り出す。

 

「あはは、ざまあみなさい、文!!」

 

 しかしその笑いが長く続くことは無かった。突然警察の集団が部室に入ってきた。

 

「えっ、警察?」

「君が二階堂はたて君だね」

 

 警官の一人がそう聞くとはたては素直に頷いた。

 

「そうですけど……」

「お父さんの汚職が発覚してね、そして家族は全員黙認していたと聞いた。君にも重要参考人として来て貰うよ」

「はっ?私はそんな話聞いてない!!」

 

 そう言って逃げようとするはたてを周囲の警官が取り押さえた。

 

「諦めなさい二階堂はたて」

「嫌よっ!!文、文!!助けてお願いだから!!!」

 

 そう言って最後にはたてがすがったのは両親でも紅葉でもなく自ら蹴落とした文だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 はたてが捕まっている頃文は学校の外をフラフラとしながら歩いていた。

 

「…………」

「あら文。どうしたの死んだ魚みたいな眼をして」

 

 すると散歩をしていた霊夢と会った。霊夢に気づくと暗い声で頼みをする。

 

「霊夢さん……」

「何よ?」

「私を倒してください」

 

 それを聞いた霊夢は呆れ疑惑が混じった様な顔で答える。

 

「いやよ、そんなこと」

「お願いします!!私を……私を倒して!!」

『文!落ち着け!!』

「煩いです!!」

 

 ボルキャンの心配する声にも聞く耳持たずだった。霊夢も少し可笑しいと思ったのか心配そうな顔で聞いた。

 

「ほんと、どうしたのよ文?」

「煩い、煩い、煩いぃぃ!!!」

 

 そう言って文は走り出すと、何処かに行ってしまった。

 

「文……どうしたっていうのよ」

 

 霊夢はそう呟くと文の去って行ったほうを見つめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 文がため息をしながら歩き続けていた。

 

「はぁ」

『文、どうするんだこれから』

「はぁ」

 

 ボルキャンが声をかけても文はため息だけで返事はしてこなかった。

 

『っ!!いい加減にしろ文!!』

 

 ボルキャンが叫ぶも文は返事をせず、それとは別でモンスターの気配を感知した。

 

「モンスター……ですか」

 

 手頃な鏡を探すとデッキをかざしベルトを腰に巻いた。

 

「変身……」

 

 いつもより明らかに元気の無い声で変身し、ミラーワールドに入った。

 

「ブモォォォォ!!」

 

 入ると同時にワイルドボーダーがシザースに突進するが、それをシザースは避けずにむしろ当たりに行った。

 

『文!?』

「煩い」

 

 それを見ていたボルキャンがシザースを心配するも、その声を聞いたシザースはデッキからボルキャンサーのカードを投げ捨ててしまった。

 すると、シザースから色が抜けた姿……ブランク体になった。

 

「モンスターなら私を殺してくれますよね?」

 

 そう願望に近い形で呟いたその時だった近くから声が聞こえてきた。

 

「諦めるには早いんじゃないか?」

「え?」

 

『ADVENT』

 

 シザースBの近くに突然現れた、龍騎サバイブの赤い部分を蒼にして顔の部分に渋みを感じさせる以外は仮面ライダー龍騎のサバイブに酷似したライダーが召喚機にカードを読み込ませる。

 すると蒼い稲光と青嵐を纏った西洋型の龍が現れワイルドボーダーに雷のエネルギー弾を放った。

 たったそれだけなのに、ワイルドボーダーは耐えきれずに爆発した。

 

「貴方……は?」

「先に外に出ようか」

 

 そのライダーはボルキャンサーのカードを拾うと先に外に出て行った。それに続いてシザースBも外に出て行った。

 

「さてと、初めましてかな仮面ライダーシザース。記名丸文」

「そういう貴方は?」

「俺かい?俺は神埼、神埼克也。仮面ライダー蒼雷だよ」

 

 外に出てきたその男性はそう言った。




 さてと、文ファンの方、はたてファンの方どうかその怒りは作者に向けてください。
 ただ、言わせてもらうと自分はハッピーエンドが好物なのでちゃんと救いは作りますからね!!
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