幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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第拾肆話

 神社の居間にて霊夢が魔理沙から霍淳について聞いていた。

 

「新しい先生ね……この時期に?」

「やっぱ霊夢もそう思うよな」

 

 生徒が行方不明だったり逮捕されたりした時期にやって来た淳のことを二人は怪しいと考えていた。

 

「ここ以外に就職先が無かったらしいけど……わざとらしいのよね」

「というか霍淳も怪しいけど、うちの校長は人が行方不明になったのに謝罪もしてこないよな」

 

 魔理沙が話を変えて校長の話をしてきた。それを聞いた霊夢は自分が聞いた噂話について話した。

 

「噂じゃ本当は校長なんていないんじゃないかって言われてるそうよ」

「何て名前だったけ、うちの校長」

「確か……白崎冠雨とかいう名前よ」

 

 霊夢の言葉を聞いた魔理沙は率直な感想を言った。

 

「何か三國志の武将みたいな名前だな」

「確かにそうね」

 

 二人の会話が一区切りするとタイミングよく魔理沙に静香からメールが届いた。

 

「ん?メールか何々……静香の奴からだな」

「あら、静香がメールなんて珍しいわね。何だって?」

「今すぐ学校に来てほしいんだと」

 

 魔理沙が言ったことを聞くと霊夢は呆れた顔で答えた。

 

「休日の学校にわざわざ行くわけないじゃない」

「まあまあ、行ってやろうぜ」

「……はぁ、仕方ないわね」

 

 霊夢はため息混じりにそう言うと制服に着替えて魔理沙と共に学校に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おーい静香ー」

「あ、魔理沙ちゃん。来てくれたんだね」

 

 二人が学校につくとそこには静香以外にも何人かの女生徒が立っていた。

 

「それで用事って何だぜ?」

「うん。……その前にまずはこれを見て」

 

 そう言うと静香は懐からお香を取り出して魔理沙に見せた。

 

「ん、これはお香か?」

「うん。……それの匂いを嗅いでみてよ」

 

 そう言った時の静香の雰囲気は少し可笑しい気がしたが魔理沙は気のせいと考えてお香を受け取って臭いを嗅いだ。

 

「こうか?……臭いぞこれ!!」

 

 嗅いだ臭いがあまりに臭かったのか魔理沙は持っていたお香を地面に落としてしまった。それを見ていた女生徒達は魔理沙を囲む様に動いた。そして静香は唐突に周りの女生徒達に言った。

 

「……そうなんだ。なら……皆やっちゃえ!」

「はっ……んなっ。危ないのぜっ!?」

 

 静香に言われた周りの女生徒達が突然魔理沙に襲いかかった。それを魔理沙はギリギリの所でかわして、霊夢の近くに移動した。

 移動した魔理沙は直ぐ様霊夢に聞いた。

 

「おい、霊夢!あれは何なんだぜ?」

「……知るわけないじゃない」

 

 聞かれた霊夢は生徒達の様子を一通り見た後でそう答えた。

 

「メェェン!!」

「竹刀は部活でふりなさい!」

 

 二人が会話をしていると竹刀を持った女生徒が霊夢の顔に向かって竹刀を降り下ろした。それを霊夢は霊力で強化した手で強引に奪い取り当身で相手を気絶させた。

 

「魔理沙の方は……」

 

 竹刀を構えながら霊夢は魔理沙の方を見た。

 

「粉砕!玉砕!第喝采だぜ!!」

 

 そちらを見ると魔理沙が叫びながらも殺傷性の低い弾幕を使って周りの女生徒を鎮圧していた。

 

「……大丈夫そうね。さてと、私もやりますかな」

 

 霊夢は竹刀を長目に持ち直し、竹刀に薄目の霊力を纏わせた。

 

「流石に女性の腹を竹刀で叩くのはひどいわよね」

 

 霊夢はそう言うと竹刀を使って自分の周りの女生徒を気絶させていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから数十分後周りの女生徒の数が片手で数えれる位まで減ると

 

「よし、後少しだな!」

「ええ」

 

 そう二人が現状を確認していると女性の先生がやって来て生徒が倒れている現場を見ると怒った顔で二人に言ってきた。

 

「霊夢さん!魔理沙さん!何をやってるんですか!!」

「へ?」

「……は?」

 

 突然怒ってきた先生に二人は思わず変な声を出した。

 

「抵抗しては駄目ですよ!!皆さんは貴女達を救うためにやってるのですよ。それを断るなんて……警察を呼びますよ!!」

「はあっ!?」

「……意味が分からないわね」

 

 先生の発言を聞いた魔理沙は驚きの声を出し霊夢は先生も静香達と同じく操られてると考えることにした。

 

「それにしてもこの状況……どうしましょうね」

 

 先生が警察に連絡に行かない様に霊夢が警戒していると校舎の方から煙玉が投げられ、視界が悪くなった。

 

「な、何ですかこれは!!」

 

 先生が慌てていると煙玉が投げられた方から命が二人に向かって叫んだ。

 

「二人ともこっちだ!」

「能裂持!?」

「っ!!行くわよ、魔理沙!」

 

 霊夢は魔理沙に声をかけると急いで校舎に向かって走った。

 

「能裂持、これはどういう状況なんだぜ?」

「話は後だ。今は俺のいつもいる部屋に行くぞ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 命がいつも居る部屋に入ると命は何時もの椅子に座った。

 それを見た霊夢が早速聞いた。

 

「それで能裂持だっけ?あれはどういうことなのよ」

「ああ。あれは新任教師の霍淳の仕業だ」

 

 命の話を霊夢と一緒に聞いていた魔理沙が割り込んだ。

 

「いや、ちょっと待ってて。あいつらの様子を見る限りだと操られてる風に見えたけど普通の教師が明らかに一般人な生徒や先生を操れるのか?」

 

 魔理沙にそう言われた命は机の上にあったノートを見ながら話し出す。

 

「少し気になって調べてみたんだがな、霍淳の母親は仙人という噂が見つかった。それが関係すると俺は思う。……まあ、その仙人本人は既に亡くなっていたがな」

「仙人?」

 

 仙人と聞いた霊夢は頭に青い仙人とピンクの仙人を思い出しながら再度聞いた。

 

「ああ、何でも霍青蛾なる名前らしい」

 

 その名前を聞いた二人は動揺した声で返事をした。

 

「へ、へえー(何であいつがこっちにいるのよ!?)」

「それは凄いのぜー(落ち着け霊夢!!よく似た別人だぜ!!……多分)」

「それでだな昔の文献を漁ってみたら仙術に魅了なる物があってな」

 

 巫女の霊夢はそれを聞くと自分の知ってる仙術についての知識と照らし合わせて聞いた。

 

「魅了……それって誘惑とかってことだったかしら?」

「そうだ。本来なら動物とかぐらいにしか効かないはずなんだがな。……現状を見るとそうではないようだな」

「成る程な。でも本当にそれで合ってるのか?」

 

 魔理沙がそう言うと霊夢は入り口の方を見ながら魔理沙に言った。

 

「それなら確認してみる?……そこにいるんでしょ」

「……何?」

「おいおい、霊夢。流石にいないだろ……」

「おや、よく気がついたね花丸をあげようか?」

 

 その言葉と共に部屋のドアが開けられて淳が何事もない様子で中に入ってきた。

 

「……何故いるんだぜ!?」

「霧雨、今はそれはどうでもいい。……単刀直入に聞くぞ。外のあれは貴様の仕業か?」

 

 命にそう聞かれた淳はあっさりとした顔で答えた。

 

「そうだけど?」

「……あっさり言うわね。この人数相手に勝てるとでも?仮にあんたがライダーバトルに自信が合ったとしても、この面子でなら現実でやれるわよ?」

 

 博麗の巫女、普通の魔法使い、陰陽師。これだけの面子がいるのだから勝てると言外に霊夢が言うと淳は高笑いをした。

 

「ハハハハハハ。ああ、可笑しかった」

「何が可笑しいんだぜ!!」

 

 魔理沙がそう言うと淳はおちゃらけた表情で三人に聞こえる様に言った。

「彼女たちを殺すのに俺のモンスターは何分かかるだろうね~」

「……それは脅迫のつもりかしら?」

「当然だよ。友人の命を見捨ててでも俺を倒すかい?まあ、君達に見捨てられた分かった彼女達の表情を想像するのは楽しいけどね」

「楽しい?……ふざけんなよお前!!」

 

 淳のその発言に怒った魔理沙が淳に掴みかかるがそれは軽く払われてしまった。 そして淳はカードデッキを取り出した。

 

「まあ、待ちなよ。やるならミラーワールドにしようか」

「……いいわよ。受けてあげるわ」

「博麗!」

 

 淳の誘いに乗った霊夢に命が大きい声で話しかけるが霊夢はそれを無視して命に言った。

 

「能裂持、あんたも手伝いなさい」

「……っ。断る」

「……そう。なら、仕方ないわね。魔理沙行くわよ」

「おう!」

 

 話終えると三人は部室の鏡にカードデッキをかざしベルトを腰に巻いた。

 

「「「変身!!!」」」

 

 そして、それぞれ龍騎、ナイト。そしてサイを模したガイへと変身をした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほら、おいでよ。人質取った分ハンデだよ」

 

 ガイが無防備に手を広げて挑発してきた。

 

「その油断後悔しやがれ!!」

「ええ。魔理沙の言うとおりよ!」

 

 余程ガイの行いにきれていたのか、二人はいきなりファイナルベントのカードを読み込ませた。

 

『『FINALVENT』』

 

 だがガイはそれを見ると予め握っていたカードを肩についているメタルバイザーに読み込ませた。

 

『CONFINEVENT』

 

 それを発動するとやって来ていた筈のレッダーとウィングが消えた。

 

「なっ!?」

「どういうことだぜ!?」

「こういうカードもあるってことさ」

 

『STRIKEVENT』

 

 メタルホーンを装備したガイが唖然としているナイトを攻撃した。その時にメタルホーンを装備してない腕でナイトの体に触れた。

 

「ぐっ!」

「魔理沙!気をつけなさい。……こいつは、強いわ」

「今頃気づいたの?(さてと、あっちもそろそろ動いてるかな)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 三人が戦っている頃命は今自分がすべきことを考えていた。

 

「……今ならば彼女達を助けれるかもしれんな」

 

 命はそう考えると急ぎ校舎の外に出てきた。そこには淳によって操られていた全員が各々の凶器で自殺しようとしていた。

 

「なっ!?止めるんだ皆!!」

 

 命が全員の凶器をはたき落とすとまるで糸が切れた人形のように倒れた。それを見ていた命は拳を握りながら言った。

 

「霍淳。どうやら貴様は……完全に腐りきってるようだな」

 

 そう言った直後、近くの鏡からメタルゲラスが一人の生徒に食らいつこうと襲いかかった。

 

「止めろ!!」

 

 間一髪の所で命の蹴りが間に合い、メタルゲラスは怯んだ。

 

「エビル、頼む!!」

『分かってるのですよ!!』

 

 鏡からエイ型モンスターのエビルダイバーが飛び出してきてメタルゲラスに体当たりをした。くらったメタルゲラスはその勢いのまま元来た鏡に押し戻された。そして命はカードデッキをその鏡にかざしベルトを腰に巻いた。

 

「変身!!」

 

 紅色のエイの姿を模した仮面ライダーライアとなり、その鏡に入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あのモンスターは……」

 

 ライアはミラーワールドにつくと直ぐにモンスターを探し始めた。

 

「うわっ!!」

 

 ライアがメタルゲラスを探しているとナイトが吹っ飛ばされてきた。

 

「大丈夫か?」

「大丈夫じゃない!!ていうかお前誰だよ?」

 

 飛ばされてきたナイトに言葉をかけたライアは相手の返事を聞くと中身が魔理沙だと気付き答えた。

 

「お前……霧雨か。俺はライア、能裂持だ」

「何だ能裂持か……てっ何でいるんだぜ?」

「それがな……」

 

 ライアが説明しようとした瞬間、

 

「くっ!!」

 

 ナイトが飛んできた方向から龍騎が飛んできた。

 

「博麗まで?」

「あ?……ああ、能裂持か」

 

 ライアの声を聞いた龍騎は中身が誰かにすぐ気づいた。

 

「ああ楽しいなぁ。……何だあんたも来たの?」

 

 楽しそうにやって来たガイはライアの姿を見るとそう呟く。そしてライアはと言うとガイが装備しているメタルホーンを見て思った。

 

「まさか、あのモンスターはお前のか!?」

「……ああ、あんたか俺の可愛い女の食事邪魔してくれたのは」

 

 ガイはうざそうな雰囲気でそう言うとメタルホーンをライアに向けた。

 

「ふん。だったらどうする?」

「ムカつくなぁ君。……だから死罪だよ」

 

『FINALVENT』

 

 ライアの発言に怒ったのかメタルバイザーにファイナルベントのカードを読み込ませた。するとガイの後ろにメタルゲラスが走って来た。それを見ていた龍騎は全員に言った。

 

「こうなったらやられる前にやるわよ!!」

「分かった」

「了解だぜ!!……っ!?」

 

 龍騎とライアがカードを取り出すのと同じくナイトもカードを取り出そうとすると脳裏に昨日ガイに言われたことが思い浮かんだ。

 

「(【努力もせずに強い奴】……それは霊夢)」

 

 そう思ったナイトは突然龍騎の事が憎くなり無意識で龍騎の背中を強く押していた。

 

「……え?」

「なっ……!?」

「……(ふふ、計画通り)」

 

 押された際に龍騎はカードを落としたのか急いで拾おうとしたがその前にメタルゲラスの肩に乗りメタルホーンを前にして突進してくるヘビープレッシャーが龍騎に直撃した。

 

「きゃぁぁぁ!!!」

「博麗!!……霧雨!!何故霊夢を押した!!」

「……え?あれ、私は何をしてたんだぜ……」

 

 憎悪が無くなったナイトが見たのは倒れている龍騎の姿だった。幸い倒されてはいないが最早現状戦うのは無理なのが簡単に分かった。

 

「なっ、霊夢!?……霍!!私に何をした!?」

「何を言っているんだい?君の本心の行動だろ?」

 

 聞かれたガイは楽しそうにしながらそう答えた。

 

「そんなわけ……あるはずがないだろ」

 

 ナイトはそう言うもその声に何時もの覇気は無かった。

 

「……ん?これは……」

 

 龍騎が使おうとしていた二枚のアドベントのカードに気づいたガイはそれを拾った。

 

『『ぎゃぁぁぁぁ!!!!!!』』

 

 すると突然レッダーとスターがガイに襲いかかってきた。

 

「待て!!」

 

 まるで犬に言うように待てとガイに言われた二匹は契約のカードのせいでその場に止まってしまった。

 

「そうそう、実はこんなカードもあるんだよ?……まっ一回限りだけどね」

 

『CHARMVENT』

 

 チャームベント。その音声が流れると同時にレッダーとスターはその場に項垂れた。そして顔を上げると何故かナイト達の方を向き攻撃してきた。

 

「何っ!?」

「お前達どうしたんだよ!!」

『『………………………………』』

 

 ナイトが呼びかけるが二匹からは返事も叫びも返ってこなかった。

 

「アハハハハハハハハハハ」

 

 ただ、ガイの高笑いがその場に響いた。

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