もう一つの小説を読んでくださってる方にとっては特にそう感じると思います。
「今日もいい天気ね~」
「そうだな~」
とある休日、霊夢と魔理沙の二人は私服で神社の縁側に寝転んで日向ぼっこをしていた。
「やっぱり休日の昼間は日向ぼっこに限るよな~」
「そうね~」
「そう言えば霊夢、今日は依頼はないのか?」
魔理沙がふと思い出したのか、寝ている霊夢にそう言うと霊夢は寝た姿勢のまま答えた。
「昨日の猫探しで今受け持っている依頼はとりあえず終わったわよ」
「なら久しぶりにミニ弾幕ごっこでもしないか?」
「あー、いいかもね」
魔理沙がそう提案をすると霊夢は縁側から立ち上がりまた背伸びをした。
「それなら準備してくるな」
「お金は魔理沙が払ってね」
「問題ないぜ。ジュースの数は20本位でいいか?」
「ええ、それでいいわよ。種類もあんたに任せるわよ」
「了解したんだぜ」
体を解している霊夢を残して財布を上に投げてはキャッチを繰り返しながら近くの自販機まで歩いて行った。
「魔理沙……何これ?」
霊夢が魔理沙が人に見られない様に魔法を使って持ってきたジュースを見渡してから言った。
「何ってコーラとソーダとファンタ(グレープ)とサイダー×五本ずつだろ?そんなのも解らないのかぜ?」
「そうじゃなくて!何で炭酸オンリーなのよ!?」
霊夢が軽く怒りながらそう言ってきたのに対し魔理沙はお前は何を言ってるんだみたいな顔になりながら言った。
「霊夢も炭酸好きだろ?」
「そりゃあ好きではあるけどね……幾ら何でも限度があるでしょうが!限度が!!」
「むー、文句が多いのぜ」
「はぁ、まあいいわ。とりあえずこれを飲みましょうか」
そう言うと霊夢は座り込み最初にコーラを手に取り開封した。
「そうだな」
魔理沙はファンタを取ろうとしたが外からの聞き覚えのある声で動きを止めた。
「すいませーん霊夢ちゃん、居ますか?」
声の主は静香だった。
「はぁ……ミニ弾幕ごっこは中止ね」
飲もうとしていたコーラをボロ机の上に置くと立ち上がる
「だな。ていうかあの声静香の声だよな?」
「ええ。静香が遊びに来るなんて珍しいこともあるものね……それとも依頼かしらね」
「初めまして静香の母の神埼楓です。ここに探偵の方が居ると静香から聞いたのですが」
二人がやって来ると入り口で待っていた黒髪のロングヘアーに黒目の質素だが何処か優雅さを纏ったスタイルの良い女性……神埼楓がそう挨拶してきた。静香は楓の後ろでオドオドしながら立っていた。
「は、はい。これはどうもご丁寧にありがとうございます。私は静香さんの友人をやらせて貰ってる博麗霊夢です。探偵は私のことです。と、取り敢えず中にどうぞ」
「ありがとうございます。それとそこまで畏まらなくてもいいですよ」
相手の優雅さと静香の母親と言うことで若干緊張している霊夢が中に入るように言うと楓は微笑を浮かべて緊張を解すかのように優しく言ってから静香を連れて中に入った。
「ええーと、何か飲みますか?」
中に入る途中で霊夢が二人にそう聞くと代表してか楓が答えた。
「そうですね……頂けるのでしたら」
「わかりました」
霊夢はそれに了承すると神社の居間として使われてる部屋に二人を連れていった。
「(そういえば……)おい、霊夢」
「何よ魔理沙?」
「あの炭酸ジュースって片付けたっけ?」
「炭酸ジュース……あっ」
部屋に入ると炭酸ジュースが机に大量に置かれたままになっていてそれを見た楓は怪訝そうな顔になってしまった。
「え、これは……?」
「え、ええーとこれはですね……」
霊夢は必死でこの状況を乗り切ろうと頭の中で考え始めた。が、何のアイデアも出てこずにあたふたとしていた。
すると見かねたのか魔理沙が楓に話し出した。
「あー、すみません。これ私が持ってきた差し入れです。確かお茶と饅頭が冷蔵庫に有ったんで取りに行ってきますね」
それを聞いた楓は納得したのか怪訝そうな顔を止めて魔理沙が取りに行くことにお礼を言った。
「そう言うことですか。それとありがとうございます」
「お願いね魔理沙ちゃん!」
今まで黙ってた静香も饅頭に反応したのか声を出した。心なしかその表情は歓喜に道溢れていた。
「任されたんだぜ」
「そ、それでは魔理沙が取りに行っている間に依頼の内容を伺わせて貰いますね(魔理沙フォローありがとね)」
霊夢は楓にそう言いながら魔理沙に口パクとアイコンタクトでお礼を言った。
「(何、私と霊夢の仲だ。今更気にすることないのぜ)」
魔理沙も口パクとアイコンタクトで返事をすると台所の方に歩いて行った。
「それで、依頼の内容なのですが……人を探して欲しいのです」
畳に座ると楓が話し出した。
「人探しですか?」
「はい。うちの息子を探して欲しいのです」
「楓さんの息子ってことは静香のお兄ちゃんか弟かしら?」
縁側の方で涼んでる静香にそう聞くとすぐに返事が返って来た。
「うん、私のお兄ちゃんだよ」
「成る程。因みに警察にはもう捜索願いは出されましたか?」
霊夢がそう聞くと楓は残念そうな顔をして話し出した。
「それが……行方不明事件は他にも沢山あるだとかで他の人達と平行して捜索して下さってるそうなんです」
「他にもあるんですか?」
霊夢がそう言うと少し驚いたのか声が漏れた。
「えっ、ご存知無かったのですか?」
「はい。ここにはラジオしか無くてそのラジオも最近調子が悪くて……」
「はあ、大変なんでね」
「いえ、もう慣れました」
楓が心配そうな顔をしていたので霊夢は一度咳払いをして話の流れを戻した。
「コホン。依頼の内容は分かりました。ところでお兄さんの名前を教えて貰っても宜しいですか?」
「神埼克也です。年齢は24才です」
着ている服のポケットからメモ帳を取り出すとそこに今の情報を書き記した。
「神埼克也っと。それでは神埼克也の捜索、引き受けましょう」
「霊夢ちゃんありがとう!」
静香の発言に霊夢は軽く答えると楓にとあることを聞いた。
「別に仕事なんだから気にしなくていいわよ。ところで楓さん。克也さんの写真とか今ありますか?」
「高校時代の写真なら必要になると思って持ってきましたよ」
そう言うと楓は財布の中からショートヘアーの黒髪に赤い目をしている男性が移った写真を取り出して霊夢に渡した。
「それじゃあこの写真は預からせて貰いますね」
「はい、どうぞ」
「では何か進展があったら連絡しますね」
「お願いします」
「霊夢ー、お茶と饅頭持ってきたぞー」
魔理沙が持ってきたお茶と饅頭を食べ終えると二人は会釈をして帰って行った。
その後早速二人は夜まで町のショッピングモールで神埼克也についての情報を集めていたが何の成果も無くションボリしながらショッピングモールを歩いていた。
「はぁ、今日は何の収穫も得られなかったな」
「まだ始まったばかりよ。焦っても良いこと無いわ」
「そうだな」
二人が会話をしていると唐突に霊夢が後ろに向かって叫んだ。
「そこにいるのは誰!!」
「霊夢いきなりどうしたんだ?」
「今そっちの方に誰かの視線を感じたんだけど……」
「でもあるのは鏡だけだぜ?」
魔理沙が言うように霊夢が向いた方向には鏡しか無く、人の姿は見受けられ無かった。
「確かに鏡しか無いわね。でも視線は間違いないと思うわよ」
「まあ霊夢の勘は良く当たるしな」
霊夢がずっと鏡を凝視していると唐突にそれは聞こえてきた。
「まさか気づかれるとはな」
「ッ!?誰だ!!」
「隠れてないで姿を見せなさい!」
「良いだろう」
声が聞こえると突然霊夢が凝視していた鏡に20代ぐらいのフレンチコートを着た男性が写った。
「何かのトリックか?」
「そう……では無いみたいよ」
二人は疑いの眼差しで男性を見ていた。
「お前達がどう解釈しようが勝手だが……現実を直視しろ」
「そうね。なら、あんたは一体誰よ?」
「名など本来は持ち得ていないのだが……神埼士郎とでも名乗っておくとしよう」
「神埼?」
霊夢は神崎の名前を聞くと疑いの眼差しを一気に強める。
「最初に言っておくが神埼克也、神埼静香、神埼楓達と私は一切関係無い」
士郎のその発言を聞いても疑いの眼差しは止めないが少しだけ警戒心を解いて士郎に質問を始める。
「あ、そう。それで何の用かしら?」
「行方不明事件について調べてるようだな」
そう聞かれると士郎は質問してきた霊夢の方では無く魔理沙の方を向き問い掛ける。
「それがどうかしたか」
「行方不明事件の真相が知りたくは無いか?」
「そりゃあ知りたいから調べてるんじゃないか」
「いいだろう。ならばこれを使って戦うことだな」
士郎はそう言って魔理沙に何かを投げつけ、魔理沙はそれをキャッチした。
「おっと……何だこれ?」
魔理沙がキャッチした物は蝙蝠の絵が書かれ、中に何枚かのカードが入ったカードデッキだった。
「見ての通りカードデッキだ。それと同じ物を持った人間、
「ライダーって何なんだぜ?」
「ライダーはライダーだ」
魔理沙の質問に士郎が答えになってない回答をすると、さっきから黙っていた霊夢が士郎に質問をする。
「ちょっと、私には無いのかしら?」
「既に手元に渡せるカードデッキは無い。欲しければ探せ……」
「無いなら仕方ない……か。はぁ、めんどくさいわね」
霊夢がそう呟くが士郎は思わせ振りな表情で話を続ける。
「だが、お前が運命に選ばれた人間なのなら身近にあるかもしれないな。例えばお前の神社の中にな」
「は?運命ってレミリアじゃあるまいし何言ってんのよ」
霊夢の言葉を士郎が無視していると今度は魔理沙が別の質問をする。
「おい、これってどう使うんだよ?」
「そう言えば説明していなかったな。後で説明書をそっちの女の神社の物置にでも送ってやろう。そこにライダーについても記載しておこう」
「何だ、送ってくれるんだな」
「それぐらいはしてやろう。それと……精々頑張るんだな楽園の素敵な巫女と、普通の魔法使い」
「なっ!?どうしてあんたがそれを!!」
「答えを知りたいならライダーを倒せ」
「なっ、こら待ちなさい!」
霊夢の発言を無視してそのまま鏡の中から士郎は姿を消してしまった。
「どういうことなんだ……何であいつが幻想郷のことを知ってるんだぜ!?」
「私にも分かんないわよ。でも……きな臭くなってきたわね」
「そう言えば霊夢のカードデッキはどうするんだぜ?」
「探すわよ……今からね」
「ならさっさと探s……今から?」
「そうそう、今からよ。当然魔理沙、あんたも手伝うのよ」
そう言うと霊夢は強引に魔理沙を連れて神社まで帰った。
「おい霊夢ホントに今から探すのか?」
神社に帰ると霊夢と魔理沙は物置に来ていた。
「ええ。物置の掃除もかねて探すわよ。前に住んでたらしい人の荷物も置いてあるしもしかたら……ね」
「この中を探すって骨がおれるぜ。しかもこんな夜中に」
「文句言ってないで探しなさい」
二人が物置を探していると色んな物が出てきた。
「れ、霊夢!お金が動いてるぞ!」
「はぁ?そんなわけあるわけ……てっ何で動いてるのよ!?」
「何だこれ、ボイスレコーダか?」
『オレハキサマヲムッコロス!!サイキョウダァ!!コレクッテモイイカナ??オンドゥルルラギッタンディスカ!?
イイセリフダカンドウテキダナダガムイミダ!!』
「夜中に鳴らすな!」
「今度のこれは何だ?」
「蝙蝠でもわかる日の光の克服の仕方??」
「何じゃこりゃ?」
「・・・捨てるものがほんと多いわね」
二人は今出てきた物や古い新聞紙をごみ袋に詰めながら目的の物を探した。
「ホントにあったわね。説明書も丁度二枚」
居間の机の上に何の絵柄もないカードデッキと説明書のようなものが二枚置いてあった。
「つ、疲れたぞ。あ、一枚は貰うな」
「お疲れ魔理沙。ええ、貰ってていいわよ。しっかし日の光が眩しいわね」
「そうだな……てっ日の光!?」
「夜通しになったみたいね」
霊夢の発言に魔理沙は呆れながら話し出す。
「なったみたい、って簡単に言うことでも無いけどな。あっ、そういえば約束があるから帰らせて貰うな。そういうわけでまた今度な!」
「はいはい、行ってらっしゃい」
魔理沙を見送った霊夢は睡魔も合わさってその場に寝転び仮眠をとることにした。
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