幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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 ガイも辛かったですが……今回の書いてる途中でマジで目が潤んでしたのに自分でもビックリしました。しっかしまた王蛇に感想で攻撃くるだろうなぁ……


第弐拾弐話

「アァ……暇だな」

『そうですね』

 

 そう言って威が鉄パイプを地面に降り下ろす。

 

「次の獲物でも決めるか」

 

 そして落ちていたのを拾ってきて改造して壁にかけておいた血で書かれた文字が書かれてある丸い木の板に落ちていた石を眼を瞑って投げる。

 

「ほう……こいつか」

『あー、確かにこいつは丁度いいですね。ムカツキマスシ』

「そうと決まったら準備をするぞ」

 

 そう言って威は腰に鉄パイプを2本装備してデッキを持って立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぅ、能裂持お疲れ様」

「ああ。霧雨お前もお疲れ様だ」

 

 そのように二人がお互いを労っていると急に命を目眩が襲った。

 

「っ!!」

「どうした?」

「いや……何でもないさ」

「そうか?……まあ何でもないならいいか」

「悪いが……先に帰っていてくれないか?」

「ん?何でだ?」

「少し……寄りたいところがあるのでな」

「まあ、それならいいけど。まっ、無茶はすんなよなー」

 

 そう言って魔理沙が離れるのを見届けると命が何処かに歩いていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここに来るのも……久しぶりか」

 

 霧雨と別れてから俺はすぐにとある場所に向かった。それは……墓地、俺の彼女が眠っている場所だ。

 

「すまないなアリス。最近は忙しくて全然来れなくてな」

 

 俺はそう言いながら汲んできた水で墓石を掃除する。ほとんど掃除もされていない様子はまるで……生前のアリスの扱いに似ていた。

 

「やはり、あの両親は墓参りにもこないんだな……」

 

 アリスの両親は昔は凄いマジシャンだったらしいが……偶然宝くじを見つけてしまった時から人が変わってしまったらしい。父は酒を飲みあさり母はホストクラブに入り浸りアリスの事を蔑ろにしてきた。

 だが、それでもアリスは昔のマジシャンだったころの二人の事が忘れられずいつかは元に戻ってくれると信じて毎日人形の手入れは欠かさなかった。

 そんなある日だった。偶然彼女が人形を健気に直している所を見た父親は……悪魔の所業を行った。自らの副業の人形の修理の仕事を全てやらせ他にも中学生のアリスに自らのコネを使ってバイトをさせ、そのお金で更に酒に溺れて行った。

 アリスも流石に耐えきれずに家から逃げ出してきて……俺と会った。

 俺は彼女の身の上話を聞いて匿うことにした。それから段々彼女も笑いだしたのに……あの事件が起きた。

 

 そして彼女の両親も葬式には来たが……父親は酒臭いのを隠そうともせず母親は……それこそイラッとするような程の化粧をしてやって来た。

 そんな二人が最初に言ったのは【ようやく死んだか。これで生命保険が降りてくれる】だった。

 ……その後の事は覚えてない。ただ……あの二人に殴りかかったことだけは今も鮮明に思い出せる。

 

「ぐっ……」

 

 やっぱりか……

 

『大丈夫ですか、能裂持さん!?』

「ああ……大丈夫だ問題ない」

 

 エビルの奴はそれを聞いてホッとしたのかそのままミラーワールドに帰っていった。

 ……もちろんエビルに言ったのは嘘だ。さっきまで使っていた未来を見て変える程度の能力は無理矢理進化したせいで使えば使うほど俺の寿命を削っていくという欠陥能力だ。(イメージするなら死神のノートの死神の目ですね)

 

「アリス、お前との約束……お前の分まで生き残るってのは無理みたいだ。すまないな」

 

 さっき再び占った未来では場所が変わるだけで結果は変わってなかった。……それなら俺のすることも変わらない

 

「それじゃあな。……アリスまた来世で会えることを祈ってるよ」

 

 

 そう言って命はその場を去る。覚悟を決めた男の顔をして。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その頃霊夢に呼ばれた魔理沙が霊夢から先程のライダー炎凰のことについて話されていた。

 

「おいおい、ドラグカイザーが一発で?冗談と思いたいけど……本当なんだろ?」

「当然よ。……それに」

「早苗……のことだよな」

 

 二人がお互いに暗い顔をする。

 

「ねえ魔理沙、早苗はさ……私達を恨んでると思う?」

「……わからないさ。私達はそれを知ってる唯一の奴を……死なせたんだからな」

 

 暗い空気が続いてると不意に霊夢が声をあげる。

 

「……あ!!」

「うおっ!?い、いきなりどうしたのぜ?」

「そういえばこんな手紙が来てたのよね」

 

 そう言って霊夢が机の紙を見せる。

 

「ライダーの秘密?それに蟋蟀の戦士って……まさかライダーか!?」

「その可能性は極めて高いわね」

「えーと、これで今判明してるライダーは……」

「私(龍騎)、魔理沙(ナイト)、詠姫(ゾルダ)、八雲(王蛇)、文(シザース)、能裂持(ライア)……」

「それに言峰(オーディン)と死亡しているのが解ってるのがガイとベルデ」

「それから名前または情報だけなのが……炎凰、レイズ。そしてこの蟋蟀の戦士ね」

「何の情報も無いのが後八人もいるのかよ……」

「合計20人のライダーか……あれ?」

「どうしたのぜ?」

「いやね、どうして神埼士郎はデッキを20個しか……もしくは20個も作ったのかしらと思ってね」

「……???どういうことなんだ?」

「つまりね。20っていうのは多くも少なくもない……中途半端な数字じゃない?」

「確かに、多いなら50ぐらい作るだろうし少なくするならそれこそ3人とかでもいいはずだよな」

「あいつにとっては20が丁度良い数字だったのかしらね?」

「……あ!そういえば後一人入れば21でブラックジャックだよな」

「いやギャンブルの話が関係あるわけないでしょ」

「それも……そうか」

 

 そして二人はまるで早苗のことを紛らわすかの様に朝まで話し合っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 翌日

 

「……電話かー」

 

 魔理沙が徹夜で話していたため眠そうな声で携帯を取り出して耳にあてる。そこから聞こえた声の主は

 

「よぉ、ナイト。俺の声は忘れてないよなぁ?」

「お、お前は八雲!?」

 

 八雲威だった。

 

「用件を一回だけ言うぞ。今すぐ指定する廃工場に来い」

「はっ!行くわけないだろうが!!」

「来なければお前の家族の代替品を壊してやるよ」

「なっ!?お前、皆になにする気だ!!」

 

 しかし魔理沙が叫んだときには既に携帯は切られていた。

 

「くっ!!霊夢、ちょっと用事ができた!!」

「は?ちょ、ちょっと事情ぐらい話なさい!!」

 

 すれ違った霊夢にそう言うと神社に立て掛けてあった箒に八卦炉をつけて飛んでいった。

 

「あの慌てよう……何かあったみたいね。あの方角は確か隣町の廃工場かしらね?」

 

 霊夢も急いで支度をしてそこに向かう。

 

 

 

 ~廃工場~

 

「おぉ、ようやく来たかぁ」

「皆は無事だろうな……?」

「ふん。あんなのは貴様を呼び出すための口実だ」

 

 威が立ち上がりカードデッキを取り出して見せる。

 

「それじゃあ戦ってもらおうか?」

「……ああ、やってやるよ。霊夢の言う通りだお前は……世の中にいていいような奴じゃない」

 

 魔理沙もカードデッキを取り出して二人が鏡にデッキを構えるり

 

「「変身!!」」

 

 二人が変身をした後に命がやって来た。

 

「っ!遅かったか……嫌まだ間に合う!!」

 

 そう言って自らのカードデッキを取り出そうとするが

 

「ぐっ!!」

 

 突然の目眩と心臓への痛みでデッキを落として命も倒れてしまった。

 

 

 

「ふんっ!!」

「そんな攻撃くらってたまるか!!」

 

 王蛇がベノサーベルを振るうもナイトはウィングランサーで防ぐと同時にファンタジアハッケロから魔力砲(小)を何発か放った。

 

「おっと、危ない危ない」

 

 王蛇がわざとらしくそう言いながらカードを取り出す。

 

『ADVENT』

 

 それに気づけなく攻撃をしようとしたナイトの横からメタルゲラスが突進してきて吹っ飛ばされる。

 

「がっ!!」

 

 だがナイトもただ吹っ飛ばされたわけでもなく途中でカードを読み込ませる。

 

『NASTYVENT』

 

 飛んできたダークウィングの超音波をくらった王蛇は悶える。

 

「喧しい蝙蝠だな……」

 

『ADVENT』

 

 王蛇がベノスネーカーを召喚してダークウィングを襲わせる。

 

「隙ありだぜ!!」

 

 その瞬間いつの間にかファンタジアハッケロを合体させたウィングランサーを構えハッケロから魔砲を出して凄まじい速度で突進する。

 

「ぐはっ!?」

「どんなもんだ!!」

 

 流石に王蛇も対応仕切れずに直撃をくらい吹っ飛んだ。

 

『八雲さん!?』

『いかせんぞ!!』

『くっ、邪魔すんなやクソコウモリガァァァ!!!』

『……ようやく本性見せたか』

 

 ベノスネーカーが王蛇を見て助けに行こうとしたのをウィングに邪魔されて狂気と怒りの声をあげた。

 

「どうしたよ、八雲?私も流石に弱いもの虐めは嫌いなんだぜ?」

「……俺を見下すな」

 

『STRIKEVENT』

 

 王蛇の手にメタルホーンが装備される。

 

「はあっ!!」

「うおっ!?」

 

 王蛇がこれまでにない速さで動きウィングランサーを弾き飛ばしつつナイトに蹴りを叩き込む。

 

「くっ、油断しすぎたか……でもこれで終わりだぜ。来いウィング!!」

 

『FINALVENT』

 

『おう!!』

 

 ナイトが再度ウィングランサーを装備して飛翔斬を繰り出した。

 

 

 

 

 

 一方、霊夢の方では

 

「こんな時に邪魔するんじゃないわよ!!」

 

 突如襲ってきたギガゼールとオメガゼールの2体を龍騎に変身した霊夢が応戦していた。

 

『霊夢さん!!ここは私のファイナルベントで早く倒しましょう!!』

「ええ。……嫌な予感もするしね」

 

『FINALVENT』

 

 龍騎がドラゴンマッハクラッシュで2体を爆散させる。

 

 

 

 

 

 

 そして命はというと

 

「ぐっ、ここは……そうだ霧雨!!」

 

 急いでデッキを握ると何故かそれは生暖かかった。

 

「何だ?……気のせいか」

 

 命がそれを見てもいつもより赤い(・・)と思ったぐらいだった。

 

「変身……!!」

 

 命がライアとなってミラーワールドに入っていく。

 

 

 

 

 

 場面は戻り王蛇とナイトの戦いに決着がつくかに思えた……が

 

『CONFINEVENT』

 

「んなっ!?」

「残念だったなぁ?」

 

 王蛇の発動したコンファインベントの効果でファイナルベントが無効になりナイトは地面に落ちる。それを王蛇が踏みつけた。

 

「くっ!……何でお前がそのカードを持ってるんだ!?」

「ア?……ああ新しい僕を調教してたらな落とした物だから貰ったそれだけだ」

 

 そしてナイトを壁まで蹴る。

 

「くっ!!」

「まあまあ、楽しめたがこれで脱落だ」

 

『FINALVENT』

 

 王蛇がヘビープレッシャーをナイトに放つ。

 

「殺らせるかぁぁ!!!」

「何っ!?」

 

 しかし横から飛んできたライアのハイドベノンに邪魔されて失敗に終わった。

 

「の、能裂持?」

「は、はぁ大丈夫か、霧雨?」

 

 ナイトから見たライアの姿は……何処か無理をしている人間のように見えた。

 

 

 

 

 

 

「ちょっと何よこれは!?」

 

 霊夢がついた廃工場には血が落ちていた。いや、血の池があった。それこそ人間ならば致死量の出血量だった。

 

「本当に急いだほうが良さそうね……」

 

 

 

 

 

「ちっ、邪魔をするってことは死にたいってことでいいよなぁ?」

「……そんなわけがあるか」

「まあ、何でもいい。とりあえず死ね」

 

『FINALVENT』

 

「なっ、能裂持!!」

「いや、大丈夫だよ霧雨」

「はっ馬鹿め!!」

 

 王蛇が狙ったのは……ナイトだった。

 

「……え?」

「俺の狙いはお前ただ一人だよ最初からなぁ」

 

 王蛇のベノクラッシュ……くらえばそれこそ今のナイトでは耐えきることなど出来ない。魔理沙が死を覚悟して目を瞑った。

 

 

 

 だがいつまでたっても痛みが来ないことに目を開けて前を見た魔理沙が見たのは……

 

「の、能裂持?」

「……ふ、だから言っただろ霧雨。大丈夫だと」

 

 来るのがわかってたかのようにナイトの前に立ったライアの姿だった。

 

「……ちっ、まあいいか。これで一人脱落だ」

 

 王蛇が離れるとライアも倒れてしまった。

 

「の、能裂持ぃぃぃ!!!!!」

「次はお前だ」

 

 王蛇がナイトに近づこうとしたその時

 

「させるわけないでしょうが!!」

 

 龍騎がドラグレッダーに乗って体当たりを仕掛けた。

 

「……ふん」

 

王蛇もそれは流石に回避した

 

「魔理沙!あんたは直ぐに能裂持を外に!!」

「わ、わかったのぜ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、おい!能裂持目を覚ましてくれよ!!」

「…………霧雨か?」

「の、能裂持!大丈夫なのか!?」

「いや、……俺はもうじき死ぬだろうな……」

『そんな!?能裂持さんは運命を変えるんじゃないですか!?これじゃあ……占いの通りじゃないですか!!』

「違うさエビル。……次に死ぬのは霧雨……お前だった」

「え……?」

「だが、お前はまだ生きている。それだけで俺は……満足だよ」

「止めろよ……そんな今から死ぬみたいな台詞は!!!」

「……魔理沙、お前にこれを渡す」

「これは……サバイブ?」

「俺にはもう必要ないからな。……ふっ、お前と会えて良かったよ。死ぬ前に一つだけ言っておこうか……」

「……わかった。何だ?」

「魔理沙、お前は最高の……親……友…………だった…………」

 

 そう言って命は目を閉じた。

 

「能裂持……いや命。お前も私にとっての親友だったよ……だから敵は必ず取る!!」

 

 そう言って再び魔理沙はミラーワールドに向かった。

 ……能裂持の体は言峰が人知れず回収したのに気づくのはもう少し後。

 

 

 

「どうした龍騎、その程度か?」

「こいつ……前よりも強いわね!!」

 

 龍騎と王蛇が戦っていたが若干龍騎が押されていた。そこにナイトがやって来た。

 

「魔理沙……能裂持は……?」

「死んだよ。……八雲威、私はお前ほど憎い奴に会ったことがないよ」

「ほう、だからどうした?」

「だから……お前だけは私の手で倒す。殺しても……能裂持は喜ばないしな。お前を止めるのがせめてものけじめだ」

 

 そしてデッキからあのカード……サバイブ-疾風のカードを抜き取る。すると周囲に風が現れる。

 

「……何だこれは?」

 

『SURVIVE』

 

「お前に言うかよ……」

 

 ナイトサバイブへと変化した魔理沙がナイトバイザーツヴァイにカードを入れる。

 

『SWORDVENT』

 

「……ほう。中々おもしろそうだなぁ!!」

「はあっ……これで終わりだ」

 

 ナイトがダークブレードで……ベノスネーカーの尻尾を切り裂く。

 

「なっ!?」

「お前だって自分の契約モンスターは大事だろ?」

「……ちっ!!」

 

 王蛇は本当に嫌そうにしながら帰っていった。

 

「魔理沙……」

「……うわぁぁぁ!!!!」

 

 霊夢が声をかけようとする前にナイトサバイブはダークブレードを地面に全力で叩きつけた。




 暴露話
 能裂持なのですが……本当はもう2、3話前でリタイアの予定なのでしたが……感想で生存希望がいたのと自分も愛着がわいて延びましたね。それとあの血は能力のデメリットで死が早まって知らぬうちに吐血を自分でしてたからです

 それと次の話を投稿したら大まかに決めていた章の序章が終わったのでアンケートを取ろうと思うので参加してくださると嬉しいです
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