幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

24 / 56
 今回は前回の話の補完みたいなものなので少なめです。


第弐拾弐.伍話

 能裂持が亡くなってから早くも5日がたち私達は彼の葬式の帰りだった。

 

「魔理沙……エビルダイバーは?」

「行方不明だ。……少なくとも人は襲ってないと思うけどな」

「そう……あんまり背負いすぎるんじゃないわよ?」

「わかってるさ。霊夢こそ……一人で突っ走るなよ」

「はいはい……泣いてたわね」

「……そうだな」

 

私はさっき会った静香や紅葉のことを思い出してみた。皆泣いていた。……なのに私と魔理沙だけは泣けなかった。いや、悲しかったのに涙は出てこなかった。

 

「私達……まだまだ弱いな」

「そうね。何が歴代最強の博麗の巫女よ。人、一人救えなくて最強なんて名乗るなんて惨めね……」

「私だってそうさ。……幾らでも気づけた筈なのに能裂持に救いの手を伸ばせなかったんだからな……」

 

 私達がそんな風に鬱になっていると……

 

『……情けないぞ霊夢』

『そうですね……いい加減前を向いてくださいよ霊夢さん』

「煩いわよ!!!」

 

 私が怒りに任せて二匹を怒鳴ると

 

『……呆れたな。俺はもう貴様には従わん……今回はスターも同意だぞ』

 

 私の前から姿を消した。それは魔理沙のほうもおなじみたいね……

 そして、私達は自然と自分の家に帰っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「呆れた……か」

 

 そう言えば昔もこんな事あったけ……確かあの時は紫に言われたっけ。

 

「【それほど傲慢とは呆れるわ】だったわね。……全くもってそのとおりよね」

「……紫や魔理沙、それに映姫、あのルーミアやチルノでさえ自分の目的や意思のための努力をしていた……私は何?努力もせず才能にだけ頼って早苗や……能裂持を殺したのはあの男でも王蛇でもない…………私の傲慢なのよね……早苗」

 

 そして私はこの世界に来ての初めての涙を流した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ……」

「姉さんどうしました?」

「羽葉……私を慕うのは止めとけ」

「嫌ですよ!俺はもう貴女についていくと決めたんですよ!!」

「いいから!……頼む私に近づかないでくれ」

「……姉さんこれを見てくれませんか?」

 

 そう言って羽葉が見せてきたのは……

 

「緑色の昆虫のオブジェか?」

 

 頭がクワガタ胴体が蟷螂足が飛蝗の昆虫を模した小型のオブジェだった。

 

「はい。最近作り始めていて子供たちにも大人気何ですよ!それでうちの両親も俺を誉めてくれたんですよ!!だからこんな風に俺を救ってくれた姉さんには感謝してるんですよ?」

「……私が救った?」

「そうじゃないですか。姉さんは俺の恩人ですよ!」

「……そ、そうか。……ありがとな」

「何か言いましたか?」

「いや、何でもないさ!どうせだ、羽葉ちょっとついてこい!」

「わかりました!!」

 

 私と羽葉は能裂持の部屋を掃除するために向かった。もうその時の私に迷いは無かった。

 

 

 

「…………」

 

 私はこれまで死んでいったライダー達の最期の場所を回っていた。

 仮面ライダーベルデ、ガイ、ライア。彼等には願いがあったのでしょうね。それなのに途中でリタイアして……

 

「悔しかったわよね」

 

 そんな時だったモンスターの出現を感じたのは

 

「っ!!」

 

 私は全力で走った……一つの覚悟を胸に刻みながら。

 

 

 

「霊夢!!」

「……魔理沙」

「お前も答えが出たのか?」

「ええ。そういうあんたも出たみたいね」

 

 霊夢と魔理沙はカードデッキを取り出して自分達のモンスターを呼び出した。

 

「ドラグレッダー!ドラグソニックスター!」

「ダークウィング!!」

 

『答えは決まったのか霊夢?』

「ええ。……博麗の巫女、博麗霊夢が告げる。私はこの戦いに勝利して……願いを叶える」

『それでその願いは?』

「決まってるわよ」

 

『それで魔理沙。お前の答えを聞こうか』

「私は能裂持の分までこの戦いを止め続ける。そして神埼の奴に言ってやるのさ」

『何を言うのだ?』

 

 

「「この戦いの犠牲者を全て蘇生させなさい/蘇生させるのぜ!!!」」

 

『……ふ、それでこそ博麗霊夢。俺の主だ!!』

『魔理沙これからも共に行こう!』

「当然だぜ!」

「それじゃ行くわよ」

「おう!」

 

 二人はデッキをかざす。そして

 

「「変身!!!」」

 

 同時に変身してミラーワールドに向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 ????

 

「……何処だここは?確か俺は魔理沙を庇って死んだはず」

 

 命が上下が逆さまになっている空間に一人で立っていた。いや、その近くには霍淳 の姿も見えたがその目に光は無かった。

 

「何なんだここは。地獄にしては殺風景だな……」

「否、ここは地獄ではないぞ」

 

 突然命の前に見たこともない女性が現れた。

 

「誰だ貴様は?」

「……○○」

 

 女性が呟いた名前が何故か命には聞き取れなかった。

 

「……君達には神埼士郎と名乗った方が早いかな?」

「なっ!?……冗談にしてはつまらんな」

「やれやれ、これだから人間は……これでいいかな?」

 

 女性の姿が神埼士郎へと変わる

 

「……!……貴様は何だ?」

「何でもないさ。私は人々の記憶から消された神。そして復讐者だ。……そうだ君にも真実を教えてあげるよ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……!?アリスが……それに静香や紅葉たちが……出鱈目を言うな!!!」

「出鱈目ではないよ……あの世界での本物はライダー達だけだ。話しすぎたな、貴様も私の復讐の糧となってくれたまえ」

 

 神埼士郎が命にそう言うとその目から光が失われた。

 

「これで残るライダーは17、モンスターは19となったか……八雲の奴にカードを渡しておくか」

 

 そう言って神埼士郎はその場を離れた。

 

 

 

 

 

「成る程。私に協力してほしいと……いつですか?」

「……神埼士郎の正体を暴いた時だ」

「君も危ない橋を渡りますね。神埼士郎に謀反しようとするなんてね」

「奴の在り方は最早許容できぬ悪だ。それは貴様にも解るだろう笛木清人」

「そうですね。確かに彼は希望にも終わりにも属してない……言うならば始めから無なのではとさえ思えます」

「そうか。……それでは頼むぞ私の生前の親友笛木清人」

「ええ。任されましたよ私の最期の友人言峰綺礼」

 

 

 

 

 

「そろそろ私も動くとするか・・・・」

『そうだね。ライダーの中身も大分判明した。今なら気づかれずに人間態を殺せる』

「わかってるさ・・・・。マンティス、私のナイフ捌きは知ってるだろ・・・・?」

『そうだったね。それに私達には他にも……嫌一番倒すべき相手がいる』

「そのためにも他のマスターは早急に排除しないとな」

 

 

 

 

 

 

 各々の思惑が交錯する中物語は新たなステージに進む。




 黒幕の正体がわかった人はいるのだろうか?それと少ししたらアンケートを活動報告に書きます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。