「説明書なのに詳しい説明が無いなんて欠陥品じゃないか……。まっ、前向きに考えますか。えーと何々ミラーワールドにミラーモンスターに仮面ライダーね。何かRPGゲームみたいだな」
魔理沙は神社の物置で見つけた説明書を見ながら歩いていた。
「成る程、鏡に写して変身するのか」
一通り全ての文を見終えると説明書をポケットに折り畳んで仕舞った。
「さてと、そんじゃ急ぎますか!」
神社を出た時の時間が約束の時間に間に合うか微妙だったので魔理沙は走って学校に向かった。
魔理沙や霊夢、静香が通う幻想学園高等部。その学園の一つの部屋の扉を凄い勢いで開けて魔理沙がやってきた。
中には椅子に座ったそれなりに顔立ちのいい紫髪の男性が白色のカッターシャツを着て本を読んでいた。魔理沙が来たことに気づくと本を机に置き魔理沙の方に顔を向けた。
「悪い悪い、ちょっと遅れたぜ」
「構わない。既にこうなることは占いで分かっていたからな」
「相変わらずだなお前のそれも。確か……」
「俺の占いは当たる」
「それだ、それ!それで用事って何だ能裂持?」
男性の名前は能裂持命。魔理沙のこの学校の数少ない友人にしてこの世界での初めての男友達である。
先祖は昔陰陽師をしていたらしく、本人もだが一族全員が不思議な力を持っている。その中でも命の占いの力は一族の力の中で最も強かったりする。
「霧雨、前にお前が言っていただろ。オカルトグッズを譲って欲しいって」
「あー……確かに言ってたわ」
「それを持ってきてやったから、受け取って行ってくれ」
「わかったのぜ。てっ、結構あるな」
命が指差したほうを見ると風呂敷が2つ置いてありどちらもかなり膨らんでいてあきらかに重いと分かる。
「まあ、お前なら大丈夫だろ?」
「当然!(まあ魔力で肉体強化はするんだけどな)」
そんなことを思いながら荷物の側に近づき2つ同時に持とうとするが予想よりも重くて尻餅をついた。
「うわっ!?」
そしてうっかりポケットのカードデッキを落としてしまった。
「いてて、予想以上に重いな」
魔理沙が痛がっていると落としたカードデツキを持ちながら命が神妙な面立ちで聞いてきた。
「霧雨、何故お前がこれを?」
「昨日貰ったんだぜ」
「そうか……神崎士郎め」
小声で命が呟くが魔理沙には聞こえずそんな魔理沙は疑問の表情を浮かべていた。
「何か言ったか?」
「いや、何でもないさ。ほら、しっかりと持っておけ」
そう言ってカードデツキを渡すと机の上の本を手に取った。
「勿論だぜ。それじゃあまた今度な」
命からカードデッキを受け取りポケットに入れると風呂敷を持ってそう言った。
「ああ。霧雨、またその内会おう」
命の発言を聞いた魔理沙が去った後、命が独り言で呟く。
「新しい出会いというのがまさかあいつのこととはな……神埼士郎。一体奴は何を考えているんだ?いやそれよりも霧雨が持っているということはまさか博麗も?いや……あいつならなっていてもめんどくさいと言って止めてくれるかもしれないか」
丁度魔理沙が命と別れたころ霊夢は仮眠から目覚めて仕事服(ほぼ男装で具体的に言えば夏とかの会社員のような服装)に着替えて町に調査をしに行っていた。
「とりあえずあの説明書の大事そうなとこだけ読んでみたけど、私のカードデッキに絵柄が無いのは契約をしてないかららしいけど……何で私だけがそうなってるんだか。あれ、ここに教会なんてあったかしら?」
霊夢が愚痴りながら歩いていると前方に見知らぬ教会が佇んでおり、年期の入ってる外観から少なくとも最近できたような物じゃないことが分かる。
「ふーん……匂うわね事件の臭いが」
霊夢はそう言うとその教会に入って行った。
「誰も居ないわね……。まさか無人なのかしら、教会のくせに……」
「我が教会に何のようかなレディー?」
霊夢が教会を散策していると突然背後から声をかけられた。
「っ!!」
咄嗟の事に驚き霊夢は後ろと距離を取ってから振り返った。
「そんなに身構えないでくれたまえ。私は別に君を襲おうなどとする変質者ではないからな」
そこにはカソックに身を包み首から十字架をかけた無表情の男性が立っていた。
「そういうこと言う人ほど怪しいんですけどね(私が一切気配に気づけないなんて……この男出来るわね)」
「ここは神聖な教会だ。あまり争い事になるような行動は控えて貰おう」
「すみません。前に来たときはこんな教会はなかったと思ったので気になってしまい……」
そう言って霊夢は男性に頭を下げた。
「そうだったのか、頭を上げたまえ。ここは最近作られた物だからな。そう思って仕舞うのも仕方のないことだろう」
「それにしては建物に年期が入ってませんか?」
「そういう風に作ってくれと業者に私が頼んだからだが?」
男性はこれ以上聞くな、と言った雰囲気で霊夢に言った。
「そうですか……ついでに聞きたいことがあるんですがよろしいですか?」
「何だね?」
「神埼克也という青年を知りませんか?」
男性は無表情の顔のまま答えた。
「生憎、聞いたことがないな」
「そうですか……それではお邪魔しました」
「ああ。気をつけて帰りたまえ」
「あっ、そういえば最後に一つ貴方のお名前は?私は博麗霊夢です」
「ふむ。言峰綺礼だ」
「彼女がお前の言う少女の一人か?」
「ああ、そうだ」
霊夢が教会を出ると綺礼はいつの間にか鏡に写っている士郎と会話を始める。
「そこまで危険人物には見えんが?私の接近にも気づいていなかったようだ。その程度の……しかも女に何故そこまで警戒しようとする?」
「お前は黙って私の言う通りに戦っていればいい」
士郎の発言に綺礼は無表情ながら呆れた雰囲気で言う。
「生憎と、私も
「ふん、まあいい。だが忘れるな。貴様が今も生きていられるのはゴルトフェニックスのおかげであり貴様がライダーでなくなれば必然的に貴様も死ぬということをな」
「分かっているさ神埼士郎。だがしばらくは様子を見させてもらおうか」
「いいだろう。ただしあまり長引かせるな」
士郎の気配が消えると綺礼は教会の奥に消えていった。
「あの教会は危険ねこれだけは言えるわ」
教会から出てきた霊夢はそう言いながら道を歩いていた。
「ん?おーい霊夢ー!」
そうしていると遠くから魔理沙が声をかけながら歩いてきた。
「ん?ああ魔理沙か。用事は終わったのかしら?」
「おう!用事の品もさっき家に置いてきたんだぜ」
「それならまた神埼克也捜索しようかしら……」
「そうするか」
二人がそうやって話していると急に変な音と気配を感じた。
「っ!何よ今のは?」
今の音に霊夢が不思議がっていると魔理沙が慌てて霊夢に話し出す。
「はあっ!?霊夢あの説明書見てないのか!?」
「何よ……何でそんなに慌ててるのよ?」
「この音=モンスターの出現なんだよ!!」
それを聞いた霊夢も事態を飲み込み慌て始めた。
「なっ!?それを早く言いなさいよバカ魔理沙!!」
「誰がバカだ!!この貧乏巫女が!!!」
罵りあいをしている二人だったが不意に冷静になった。
「てっこんなことしてる場合じゃないわ。早く聞こえた場所に行くわよ!!」
「ああ!!」
二人は音の聞こえたビルの近くにやってきた。
「確かこのへんだったはずよね……」
「っ!霊夢あそこだぜ!!」
「ん?あれは子供の靴……何で片方だけガラスの前に落ちてるのよ。ガラス……まさか!?」
「ああ。そのまさかみたいだぜ」
ビルの一階の窓に蜘蛛のようなモンスターが一瞬写るがすぐに消えてしまった。
「霊夢、私の言いたいこと分かるか?」
「ええ。分かってるわ……あの蜘蛛ぶちのめすわよ」
「おう!」
二人は左手にカードデッキを持ち鏡に写す。すると鏡からベルトが現れ二人の腰に装着される。
そして魔理沙は右手を横向きにおもいっきり振った後、霊夢は特にポーズをせずベルトにデッキを差し込んだ。
「「変身!!」」
魔理沙は蝙蝠を模した騎士の様な姿の仮面ライダーナイトに霊夢は色素の薄い姿の仮面ライダー龍騎ブランク体(以降龍騎B)に変身した。
「よし、行くぜ!」
「ええ」
二人は鏡の中に入ると中にあった専用機ライドシューターに乗って先に進む。それなりに走ると出口のような物が見えそこから二人が出てきた。
ライドシューターの上部が開放され二人は外に出てきた。
「ここがミラーワールドなのか?」
「多分そうなんじゃない。看板の文字が随分と愉快なことになっているしね……」
龍騎Bは近くに有った看板を指差した。看板を見ると書いてある文字が反対になっていた。
「確かにそうみたいだな。さてと、先の奴はどこ行ったんだか」
「そうね……っ!魔理沙上よっ!!」
「へ?うわっ!?」
ナイトが龍騎Bに言われて上を見ると空から蜘蛛型モンスターのディスパイダーが糸を使って急降下して来ていた。
それをナイトはギリギリの所で横に跳ぶことで避けることには成功したが盛大に顔から地面に突っ込んでしまった。
「上から何て卑怯だぞ!!」
「いや化け物に何言ってるのよ……」
龍騎Bが冷静にツッコンでいるとナイトは起き上がって言う。
「霊夢!こいつは私一人でやらせて貰うからな!!いいよな?」
「どうぞご自由に。私は契約モンスターでも探してみるわよ」
「相変わらず霊夢の奴は順応早いな。いやこいつを倒せないから拗ねたのか?」
そんなことを言っていると痺れをきらしたのかディスパイダーが奇声をあげる。
「ん?ああ、悪い悪い。そんじゃあ懺悔の準備は出来てるよな?」
腰にささった剣……ダークバイザーを引き抜き構えながら怒気の含まれた声でそう問いかける。
「中々私に見合ったモンスター……というかそもそも全然モンスターいないじゃないの」
モンスター探しを始めた龍騎Bだが全くモンスターが居ないことに苛立ち始め。
それから数分がたち漸く一体のモンスターを見つけた……が
「よ、ようやく見つけたわよ……てっお前か!!」
見つけたモンスターがナイトが今戦ってるのと同じ種類と分かると目に見える程に落胆していた。
「はぁ……もうこいつでもいいかしらね」
そんな風に言っていると……空から火球が降り注いで来た。
「はあっ!?いきなり何よ!!」
咄嗟に結界を貼ろうとしたが何故か結界はおろか元となる霊力すら出せなかった。
「ちっ、何で使えないのよ!!」
仕方なく走って火球の届かない位置に移動した。火球が止むとそこにはこんがり焼けたディスパイダーだったものがあった。
「まあさすがにあれは無理よね。それにしても……」
そう言っていると火球を落とした元凶であろう赤い東洋の龍がディスパイダーに突進して丸かじりしていった。
「あの龍中々強そうね」
そう思った龍騎Bは試しにと龍に声をかけた。
「おーい、バカドラゴンー、私と契約しなさいなー」
馬鹿にする感じでドラゴンに向かってそのように言うとドラゴンは怒ったのか方向転換をして龍騎Bに襲いかかってきた。
「あら、好都合ね。上下関係を教えてあげるわよ!!」
霊夢は龍を迎え撃とうとして構えをとった。
命は平行世界のパチュリーの子孫です。
この世界のパチュリーは陰陽師という設定です。因みにパチュリーの名前は能裂持無窮です。
それから龍騎を見直しているとモンスターは奇声ばかりな気がするのですがセリフ書いた人ほうがいいですかね?アドバイス下さい。