幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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 漸く書き上げれました。ただ、久しぶりに書いたので色々と可笑しいところがあるかもしれないのでその時は指摘お願いします。
 


第肆拾捌話

「気配は確かこっちからだったわよね」

 

 神社で体を休めていた霊夢と詠姫はモンスターの出現を聞き音源である近くの商店街にやって来ていた。

 

「ええ。ですが商店街ですか……」

「上手く変身するタイミングを見つけないとね」

 

 二人がその様な会話をしていると再度モンスターの出現音が鳴り響いた。

 

「この音……真上?」

 

 霊夢が真上を向くと商店の二階の窓に映った巨大な鳥の様なモンスターが見えた。その鳥は今にも窓から飛び出そうとしていた。

 

「っ!!レッダー、スター!」

 

 それにいち早く気付いた霊夢は即座にレッダーとスターの二体に指示を出し、詠姫と共に建物の間に入って行った。

 

「鏡、鏡はと……!!」

 

 そうして其処に捨てられていた空き瓶を見つけるとそれにカードデッキをかざした。

 

「「変身!!」」

 

 ゾルダと龍騎になった二人はそのままミラーワールドに入って行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『落ちろ!!』

『……』

 

 ミラーワールドでは霊夢の命令でレッダーとスターが炎で出来た体の真っ赤なゴルトフェニックスに似たモンスターと戦っていた。レッダーが炎球を放つもモンスターは無言で翼を振るい、発生した風圧で火球を消し飛ばした。

 

『だったら光ならどうですか!!』

『………無意味』

 

 スターが続け様に光球を放つもモンスターは小さな少女の様な声で呟くとさっきの火球と同じく風圧で光球をかき消した。

 

『『くっ!』』

「レッダー、スター状況は!」

 

 レッダーとスターが悔しげな声をもらした。そうしていると龍騎とゾルダの二人が久しぶりにライドシューターに乗ってやって来た。

 

『あまり良い状況とは言えんな。少なくとも簡単に勝てる相手では無い』

「ちっ、復帰してすぐの相手がそんなのとか嫌がらせかしらね」

『…………ス』

「は?」

 

 龍騎がそう愚痴るとモンスターは少女の様な声で何かを言った。

 

『パイロフェネクス。……無価値、パートナー、義理立て、復讐、する?』

「…………レッダー、通訳」

『……知るか。スター、お前が何とかしろ』

『嫌ですよ。ていうかこう言うのは無口なギガがすればいいじゃないですか』

 

 龍騎がレッダーにそう言うとレッダーは流れるようにスターに言葉を返したがそのスターは投げやりな答えでマグナギガにパスした。

 

「ええーと、マグナギガからの伝言ですと『自分の名前はパイロフェネクスで、無価値なパートナーへの義理立てで復讐する』だそうです」

「『『いや、本当に翻訳できるんですか(のか)(のね)』』」

 

 一人と二匹が驚いてる横でフェネクスは空から急降下し龍騎に突っ込んできた。

 

「突然襲ってこないで欲しいわね!」

 

『SWORDVENT』

 

 龍騎は即座にドラグセイバーを召還し、フェネクスのくちばしを防いだがその威力に少しづつ後ろに押されて行った。

 

「私も居る事をお忘れなきように」

 

『SHOOTVENT』

 

『……邪魔』

 

 龍騎に集中していたフェネクスの横からギガランチャーを召還したゾルダが砲撃を放った。フェネクスは龍騎への攻撃を止め砲撃を回避すると小さな声で呟きながら炎に包まれた羽を凄まじい速度で飛ばしてきた。

 

「はあっ!」

 

 ゾルダはギガランチャーで攻撃を迎撃しながら龍騎に声を掛ける。

 

「霊夢!あのモンスターの言うパートナーが誰か分からないのですか?」

「……私が知っているのは一人だけよ。仮面ライダー炎凰、前のあの静香の事件の際の黒幕だった奴よ」

「だとしたらあのモンスターの言葉を聞く限りそのライダーは既に死んだようですね」

「……ええ、そうね」

「霊夢……?」

 

 ゾルダは話している龍騎の雰囲気がいつの間にか暗いものになっているのに気付いた。

 

「何かそのライダーとあったのですか?」

「……何でもないわよ。兎に角あのモンスターが人々を襲いだす前に此処で倒すわよ」

「え、ええ」

 

 ゾルダは戸惑いながらも意識をフェネクスに集中させた。

 

「……(炎凰の奴が静香を殺したあの時、あの時に私の体の動かしていたのは私じゃない……でも、私は彼女を知っている。それにあの時の力と言葉……真の変身って何?)」

 

 一方の龍騎は先程から同じ事ばかりを考えて注意が欠けていた。そんな隙を見逃すほどフェネクスは甘くなかった。

 

「霊夢!!」

「えっ……きゃっ!!」

 

 ゾルダの声で火球が向かって来ている事に気付いたが回避が間に合わず直撃をくらってしまった。

 

『霊夢さん!?』

「このっ!!」

 

『SHOOTVENT』

 

 ゾルダは龍騎を庇う様に前に立ちギガキャノンとギガキャノンを同時に放った。

 

『……弱い、のね』

 

 フェネクスはゾルダの攻撃を熱風で防ぎながら龍騎を見下して言う。

 

『SURVIVE』

 

「言ってくれるわね」

 

 サバイブになった龍騎Sは自分を見下しているフェネクスにそう言いその場から跳躍しドラグブレードを横凪ぎに振るう。

 

『事実、だ、よね?』

 

 一方のフェネクスも翼に炎を纏わせて防御すると反対の翼を振るった。

 

「その攻撃、分かってるわよ」

『……面倒、な能力、だね』

 

 が、龍騎Sも負けておらず勘で攻撃を予見し紙一重でかわしつつフェネクスの翼の付け根に蹴りを入れた。

 

「そりゃどうも」

 

『SHOTVENT』

 

 

 地上に着地した龍騎Sはすぐにドラグブレードの刀身をしまい銃撃をフェネクスに放つ。

 

「ちっ、効いてないわね」

「こうなったら私のサバイブで……ッ!」

 

 ゾルダはそう言ってデッキからカードを抜こうとするが手に激痛が走りその場に膝をついた。

 

「詠姫、大丈夫!?」

「ええ……ッ。前の戦いの時の怪我が今更になって悪化したみたいです」

 

 近づいて来た龍騎Sに対してゾルダは辛そうな声でそう答えた。

 

「それ、大丈夫じゃないわよ」

「ですね」

 

 龍騎Sはゾルダの状態に少し思案すると静香に話し出した。

 

「……分かった。あんたは先に戻ってなさい」

「……は?」

 

 龍騎Sの唐突な発言にゾルダは思わず疑問の声をあげた。

 

「あいつは元々私に用があるのよ。だったら私が相手するべきでしょ?それに……試してみたい事もあるし」

 

 龍騎Sのその発言を聞いたゾルダは呆れたように溜息を一つついた。

 

「……分かりました。ですがそこまで言うならしっかり勝ってくださいよ?」

「勿論よ」

 

 ゾルダは龍騎Sに念を押すとフェネクスを警戒しながらミラーワールドから出て行った。

 

 

 

「さてと……このカード。白紙でも効果がある事を祈るわよ」

 

 ゾルダが出て行った事を確認した龍騎Sはデッキから龍神に貰った白紙のカードを取り出しドラグバイザーツヴァイに読み込ませた。

 

『      』

 

「はあ、駄目ね。全くもって反応しないわ」

 

 召喚機は特に反応を示さず龍騎Sは少しだけがっかりした感じでカードを召喚機からデッキに戻した。

 

『もう、終わり?いい、加減、待ち、疲れた』

「あー、待たせたわね。さっさとあんたのご主人様と同じところに送ってあげるわよ」

 

『ADVENT』

 

 龍騎Sはドラグランザーの背に乗りフェネクスに突撃した。

 

『行く、のは、貴女、だけ』

 

 それに対しフェネクスは爆炎を放つがドラグランザーが火球を放ちそれを防いだ。

 

『どうする霊夢?何か作戦でもあるのか』

「は、そんなもんないわよ」

 

 龍騎Sがすれ違い様にフェネクスを斬るもたいしたダメージを受けた様子は無かった。

 

「効かないなら何度でもやるまでよ!」

 

『FINALVENT』

 

 ドラグランザーが背中に来たと同時に龍騎Sはファイナルベントのカードを使いドラグランザーをバイクモードに変えフェネクスの背中に乗った。

 

『うっとう、しい、よ!』

「ぐっ!」

『霊夢!?』

 

 フェネクスは体についたゴミを払うかのように急旋回しその衝撃で龍騎Sが背中から落ちてしまった。

 

『ふっ』

「ひっかかたわね!」

『な、ぐ、グゥゥゥゥゥゥゥゥ!』

 

 龍騎Sが振り落とされたのを感じたフェネクスは侮辱するように笑ったが龍騎Sは空中で弾幕を放ちその衝撃でフェネクスの顔まで接近し眼にドラグブレードを突き刺した。

 

「そのまま落ちなさい!!」

 

 龍騎Sはその突き刺したドラグブレードをそのまま降り下ろしフェネクスの顔の左側を裂き追撃とばかりに顔面に踵落としを決めた。痛みで悶えていたフェネクスはそれを回避できず地面に叩きつけられた。

 

「ふう、これで何とかなったかしらね」

『そうだな……ッ!?霊夢!!』

「えっ?くぅぅぅ!?」

 

 フェネクスを倒したと油断していた龍騎Sは背後からの攻撃に気づかず直撃してしまった。

 

「な、何でまだ生きてっ!?」

『グゥゥゥゥゥ。殺す、殺す、殺すぅぅぅ!!』

 

 先程龍騎Sに顔を裂かれた筈のフェネクスが龍騎Sをその口に咥えていた。更に裂かれた筈の顔もいつの間にか元に治っていた。

 

『貴様、霊夢を離せ!!』

『邪魔、失せろぉぉ!!』

 

 ドラグランザーが龍騎Sを助けようと火球を放つがフェネクスが体から出す爆炎に全てかき消されてしまった。ならばと今度はフェネクスに突撃するも翼で弾かれてしまった。そしてフェネクスは炎を羽状にしドラグランザーに放った。

 

『ぐっ!!この程度で俺が止まるかぁぁ!!』

 

 攻撃の多さに全てをかわす事ができず数本の羽が体に刺さりその体を焦がしていくがドラグランザーは再度突撃していった。

 

『蜥蜴、焼く、まずいぃぃぃ!!!だから、塵、なれぇぇぇぇ!!!』

『ぐごっ!?』

「レッダー!!」

 

 突撃して来るドラグランザーを見てフェネクスは狂ったように叫ぶとその翼を振るった。するとドラグランザーに刺さった羽が連続して爆発した。

 内部での爆発をくらったドラグランザーはその場に墜落した。辛うじて動いてることから死んでいないのはわかるが暫く戦えないのが霊夢は分かってしまった。

 

『次、お前ぇぇぇぇ!!!』

「ぐぅぅぅ!!?」

 

 フェネクスは咥えている龍騎Sをそのまま噛み千切ろうと口に力を入れ始めた。

 

『れ、霊夢!ぐっ、体に力が……』

『終わりぃぃぃ!!!』

「(ああ、こんな所で終わりなんて……ごめんなさいね早苗、龍神。あんたらとの約束果たせそうにないわ)」

 

 意識が薄れていく龍騎Sの耳に聞きなれた様で初めて聞いた様な声が聞こえてきた。

 

「(こんな所で諦めないでくれない?あんたは()なんかと違って幻想郷にとっての光なんだから)」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『霊夢!!眼を覚ませ、霊夢!!』

 

 ぐったりとした龍騎Sにドラグランザーが必死に呼び掛けるも反応は返ってこずそれを聞いていたフェネクスは喜びから周囲に黒い煤を撒き散らしていた。

 

『やった、死んだ、勝った』

「…………誰が死んだって?」

『ッッ!?』

 

 死んだと思った龍騎Sから突然声が発せられた事に驚いたのかフェネクスは龍騎Sを落としてしまった。

 

『霊夢!無事だったか』

「ええ……心配掛けたわね」

 

 ドラグランザーは落ち着いた風に言うが言葉の端からは安堵の感情が読み取れた。龍騎Sは軽く言葉を返すとフェネクスの方を向いた。

 

『お前、何だ?』

「何って見ての通りでしょ?」

『違う、お前、龍騎、じゃない』

『何……?まさか以前静香の時に出てきた奴か?』

「ご明察……ていうか邪魔ねこれ」

 

 龍騎Sはそう言うとカードデッキを外し変身を解いた。

 

『何をしているんだ!!』

「大丈夫よ。私はミラーワールドで生身だと死ぬっていう常識からとっくに浮いてるし」

『シネェェェェェ!!!』

 

 変身を解いた影響で元に戻ったレッダーと話している霊夢の背後からフェネクスが炎を纏い全力で突進してきた。それはあまりに無用心な攻撃だったがフェネクスの内心では自分でも全くわからない目の前の存在を早く消したい気持ちで溢れていた。

 

「単調な攻撃どうもありがとう。消えなさい化け物」

『グガァァ!!?』

 

 が、そんな攻撃が今の霊夢に当たるはずも無く逆にカウンターをくらわされてしまった。その一撃だけでフェネクスの体の三分の二が消し飛んだ。

 

『なっ!?』

「覚えておきなさい。私は『霊夢』それ以上でもそれ以下でもない者よ……てっいないか」

 

 霊夢が発言を終えフェネクスの方を向くとそこには散った羽があるだけで本体の姿は無かった。

 

『お前は一体何者だ?』

「言った通りよ。後、(霊夢)に言っときなさい。次、私が出張るような事態になったら被害なんて無視してこの戦いを終わらせるから」

『何?貴様、一体何をするつもりだ』

「感情が浮け(死ね)ば争いも起きないでしょ?」

 

 そう言うと後は話す気が無いのかその場に座り気絶した。

 

『霊夢……一体お前は何を抱えているんだ?』

 

 レッダーの呟きは風にかき消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はぁ、はぁ、はぁ』

 

 フェネクスは片方だけ再生した翼で必死に飛んでいた。その体は小刻みに震えていた。

 

「無様だな。パイロフェネクス、まあ所詮は信頼も何も無かったパートナーということか」

『貴様、は!?』

 

 いつの間にかフェネクスに並走して黒い龍、ドラグブラッカーが飛んでおりその背中に乗ったリュウガが感情を感じさせない声で話していた。

 

「まあ、いい。神崎士郎……いや、最早そう呼ぶ必要もないか。奴からの伝言だお前の役目は終わりだ」

『ま、待て。まだ、負けて……』

「主従共に見苦しい……消えろ」

 

『ファイナルベント』

 

『い、嫌ぁぁぁ!!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……龍神。終わったぞ。これで俺とファムも動いていいんだな?」

 

 黒いマントで全身を包んだリュウガは電話をきるとそのマントを脱ぎ捨てた。

 

「待っていろよ偽者。今から私が全部奪い返してやる」

 

 黒いワンピースを着た白い長髪の博麗霊夢に似た少女はフェネクスが逃げてきた方向に向かって歩き出した。その近くの路地の壁は真っ赤に染まっており近くには何枚もの羽が散っていた。




 今年から大学生なので大学に慣れるまでは投稿が遅くなるかもしれません。
 さて、次回からあの二人も本格参戦し物語もいよいよ佳境に入ってきます。果たして霊夢の中に居るのは何なのか、魔理沙はどうなってしまうのか、そして絶賛触手プレイ中の八雲はいつ開放されるのか!!等々も楽しみにして待っていただけると幸いです。
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