幻想仮面闘争~二人の英雄の闘い   作:紋章

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自分は原典でもシザースとベルデだとシザースが好きなのでこんな結果になってます。

それからシザースのファイナルベントは少しオリジナルが入ってます。


第漆話

 少し時間は巻き戻って魔理沙が伸之と会話をしていた頃、文は幻想学園の新聞部の部室に入る所だった。

 

「こんにちはですよ二人とも!!あれ、はたてだけですか?」

 

 文は元気よく挨拶をして入っていくが中に一人しかいないのを見るとテンションが少し落ちていた。

 

「悪かったわね私だけでー」

 

 携帯をいじりながらそう返したのは黒髪をポニーテールにしている意外は姫海棠はたてによく似た少女、二階堂はたて。大企業を経営する両親を持つ世に言う金持ち学生である。

 

「紅葉は何処に行きました?あの子が連絡もなしに休むとも遅れるとも思えないのですけど……」

「あら、聞いてないの?紅葉なら私の両親のコネで金之宮のとこに取材に行けることを伝えに言ったと思うけど」

「私はそんなこと聞いてませんけど……それよりも金之宮、というと金之宮商事の事ですか!?」

 

 文は金之宮の名前を聞くと慌てて新聞部にあった机に乗り出してはたてに問い直す。

 

「うわっ!!ちょっと何するのよ!!」

 

 しかしはたては今ので机が揺れて、指先が狂ったのか文に文句を言う。

 

「後で謝りますから、先に確認させて下さい。それは本当なんですか!?」

「本当よ……はぁ、まったく」

「そうですか……ちょっと紅葉の所まで行ってくるので部活は任せましたよはたて!!」

 

 文にそう言うと再びはたてはソファに腰掛け携帯をいじり出した。それを見ると文は一言言ってから走って部室を出て行った。

 

「ええ……てっ部活はどうするのよ!!」

 

 少しして部活をどうするのか聞こうとしたはたてだったが既にそこに文はいなかった。

 

 

 

 

 

 そして新聞部から出てきた文は通り道に鏡があるのを確認すると頭の中である者に連絡する。

 

「(くっ、まさか紅葉があいつの所に行くなんて予想外過ぎます……ボルキャン!!)」

「(どうした文?)」

 

 連絡を受け取ったある者……ボルキャンサーは鏡に写りながらそう聞いてきた。

 

「(緊急事態よっ!!)」

「(分かった)」

 

  それだけで文が何を言いたいのか何となく分かったのかボルキャンは何があっても言いように備えた。

 学校から出て暫くして金之宮商事の本社の近くにつくと、人気の少ない場所に行きそこに合った鏡にカードデッキをかざし腰にベルトを巻いた。

 

「変身!!」

 

 手を肩のところで横にした後で前に手を伸ばしてからデッキをベルトに装着し、オレンジ色の蟹を模した仮面ライダーシザースに変身してミラーワールドに入った。

 

 

 

 

 

 

 そして時間は現在に戻りベルデとナイト、そしてボルキャンサーが睨み合っていた。

 

「くっ……(どうする、既に私の手札は少ない……それでモンスターとも戦うのは不利か)」

 

 ベルデはナイトとボルキャンを警戒しながらそう考えていた。

 

「一応礼は言っとくのぜありがとな!」

『別に気にするな蝙蝠の戦士』

 

 ナイトが例を言うとボルキャンも魔理沙には伝わらないが返事をした。

 返事を終えるとボルキャンはベルデに襲いかかった。

 

『貴様は覚悟しろカメレオンの戦士!!』

「くっ!!今回は敗けを認めてやる!!」

 

 劣勢だと認めたのかベルデはボルキャンの攻撃をかわすとミラーワールドから出ていった。

 

「なっ!逃げんな!!」

 

 ナイトがそう言うもベルデは既に逃げた後だった。

 

「くそー。まあ今回は見逃すか……てっあいつは?」

 

 ナイトが周りを見るがボルキャンはいつの間にかいなくなっていた。

 その後、魔理沙も元の世界に戻ってくると紅葉を背負って出来るだけ急いで金之宮商事を出て行き、紅葉の生徒手帳を拝借して書いてある住所の所に紅葉を連れていった。

 

 

「ふぅ、何とか紅葉を助けることはできましたね」

 

 一方、ミラーワールドから出てきたシザースもとい文は開口一番そう呟いた。それを聞いていたボルキャンが口を出す。

 

「(しかし文。霧雨魔理沙がいなかったら紅葉とやらは助からなかったと思うぞ)」

 

 その発言を聞いた文はボルキャンの気配がする方に視線を当てながら言った。

 

「(一体……何が言いたいんですかボルキャン?)」

「(本当にいいのか?奴等に協力して貰わなくて。その方が動きやすいぞ?)」

「(いいんですよ。あの人たちと一緒に戦えば甘さが移ってしまいますし。それに……あの二人なら私の目的を妨害してくるでしょうしね)」

「(そうか……)」

 

 最後にそう言うとボルキャンはミラーワールドに帰って行った。

 

「さてと、帰りますか」

「何処に帰るのかしら?」

 

 文がいざ家に帰ろうと歩き出すと聞きなれた声が後ろからかけられた。

 

「れ、霊夢さん。どうされました?」

 

 そちらの方向を見ると霊夢が制服を着て壁にもたれ掛かっていた。

 

「モンスターの気配を感じて学校からわざわざ走ってきたけど……まさかあんたもライダーだったとはね」

「あちゃー……見られちゃいました?」

「ええ、それはもうバッチリ」

 

 文がばつの悪そうな顔で言うと霊夢はストレートに答えた。会話を終えると文が真面目な顔になり言ってきた。

 

「それで……やりますか戦い?」

 

 そう言ってデッキを取りだそうとする文を手で制すと難しそうな顔で言った。

 

「今日はいいわよ。ただ一つだけ聞かせなさい」

「何ですか?」

「昨日あんたに任せたあの二人……昨日以来見かけないって聞いたんだけどまさか……あんたがやったんじゃないでしょうね?」

 

 それを聞かれた文は一切の迷いなく普通の調子で言った。

 

「そうですよ。私があの二人を契約モンスターに食べさせましたけど?」

「っ!!そう……このアホ!!」

 

 文の発言を聞いた霊夢は驚くもそれよりも怒りが勝ったのか文を殴った。

 

「くっ……いやー殴られるとは思いませんでしたよ」

 

 一瞬、苦悶の声をあげた文だったがすぐに普段の飄々とした態度で感想を言った。

 

「文……暫く私の前には現れないで」

「分かりましたよ。できるだけ努力はしますよ……努力はね」

 

 そう言って文と霊夢は別れ、それぞれの家に帰宅した。

 

 

 

 

 

 

 次の日孤児院の自室にて魔理沙がウィングと会話をしていた。

 

「今日の学校は休んで金之宮の所に行くか」

「(いいのか魔理沙、学校を休んでも?)」

「ああ。今日こそはあのカメレオン野郎に説教してやるんだぜ!!」

 

 それを聞いたウィングは諭すかのように話し出す。

 

「(魔理沙……あれに説教は無駄だ。それにライダーを倒せばどうなるのかお前は知っているのか?)」

「どうなるって、そりゃあ……っ!?」

 

 魔理沙が喋ろうとすると突然モンスターの気配を感じた。

 

「この気配は……昨日のカメレオンか!!」

 

 カードデッキを持って孤児院から出てきて気配の場所に向かう。

 

 

「紅葉、昨日倒れたって聞いたけど大丈夫なの?」

「はい、大丈夫ですはたて先輩!!」

 

 気配がした場所にははたてと紅葉が学校に行くために通学路を歩いていた。

 そこに魔理沙が走ってきた。

 

「おい、そこの二人逃げろ!!」

「貴女……確か文の知り合いの霧雨魔理沙だっけ?」

 

 はたてがそう言っていると鏡から舌が飛び出してきてはたてを捕縛して鏡に引き込もうとする。

 

「きゃっ!?」

「は、はたて先輩!?」

「(や、やばいこの距離じゃ間に合わない!!)」

 

 魔理沙がそう思ったその時だ、

 

「どりゃぁぁぁぁ!!!!」

 

 遠くから走ってきた文が舌に飛び蹴りをした。蹴りが入った舌は堪らずはたてを離して鏡に戻って行った。

 

「私の友達に手を出さないでくれますか?」

「あ、文先輩!す、スカートが!!」

 

 飛び蹴りをかました際にスカートが捲れたのか紅葉が慌てながら言った。

 

「こういう時は気にしなくていいんですよ、紅葉」

「あ、文。どうしてお前がここに?」

 

 魔理沙が文に驚きながらも聞くと、文はそれを軽くあしらって紅葉とはたてに語りかける。

 

「それは後で、紅葉、はたて!!二人とも逃げてください!!」

「分かりました!」

「わ、分かったわよ」

 

 二人が逃げるのを確認すると文はカードデッキを取り出した。それを見た魔理沙は驚きながらも文に質問をした。

 

「文、お前もライダーなのか!?」

「ええ、そうですよ!!詳しい話は言えませんけど!!」

「分かったのぜ。兎に角今は目の前のことだぜ!!」

 

 二人はカードデッキを舌が出てきた鏡にかざしベルトを装着し、デッキを差し込んだ。

 

「「変身!!」」

 

 

 

 

 

 二人がそんなことになっている頃、霊夢は文の家に向かっていた。

 

「(霊夢さん)」

 

 歩いている霊夢にスターが困惑しながら声を掛けた。

 

「(何よ?)」

「(現れないでと言った相手の家に行くんですか?)」

「(確かにそうね……でも少し気になることがあるのよね)」

 

 そうやって話していると文の家についた。家につくと霊夢はすぐにインターホンを押した。

 

「あー、はいはい。どちら様かね?」

 

 出てきたのは恐らく文のお婆ちゃんであろう人物だった。

 

「文さんのおばあちゃんですか?」

 

 霊夢が確認の為に聞くとそのお婆ちゃんは頷いた。

 

「そうですよ」

「文さんのことについて聞きたいんですが……誰かを恨んでるとか聞きました?」

 

 霊夢が聞くと覚えがあるのかお婆ちゃんの表情が陰った。

 

「本人から聞いたことはありませんが……恨んでるとしたら金之宮商事、ですかね」

「金之宮商事……何でか聞いてもよろしいですか?」

「いいですよ。あれは……」

 

 

 

 

 

 

「以上です。お役にたちましたか?」

「はい、ありがとうございました!!」

 

 話を聞き終えると霊夢はお礼を言ってすぐに文の家から走り出した。

 

「文、早まるんじゃないわよ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 そしてナイト達の方ではナイトが一人で叫んでいた。

 

「てっ、文どこ行った!!」

 

 ミラーワールドに入る途中でシザースが何処かに行ったのか探し回っていた。

 すると物陰の方からシザースが現れた。

 

「文、何処に行ってたんだよ?てっうおっ!?」

 

 ナイトが話しかけようとするといきなりシザースが無言で攻撃してきた。

 

「くそっ!お前もかよ!!」

 

『SWORDVENT』

 

「くっ……!!」

 

 ナイトが反撃でウィングランサーを当てるとシザースの姿がぶれ、ベルデの姿に変わった。

 

「なっ、お前は!!」

「ふっ、ばれたら仕方ないな!」

 

『HOLDVENT』

 

 ベルデはバイドワインダーを装備して攻撃をしてくる。

 

「二度もくらってたまるか!!」

 

 ナイトはジャンプで避けるが、ベルデは直ぐ様新しいカードをバイオバイザーに読み込んだ。

 

「馬鹿め!!」

 

『ADVENT』

 

『気は乗らんが仮にも主の頼みだ……働くか』

 

 ベルデの契約モンスターであるバイオグリーザが現れその舌でナイトの足を掴み地面に叩きつけた。

 

「くっ!ならこいつでもくらえ!!」

 

『NASTYVENT』

 

『この人間のクズが。貴様はここでリタイアしてもらうぞ!!)」

 

 ナイトは地面に落ちた瞬間ダークバイザーにカードを入れた。するとウィングがやって来て超音波を放った。

 

「また貴様か!!」

 

 超音波にイラついたベルデは暴言を吐いた。その隙に体制を立て直したナイトはベルデに質問をした。

 

「答えろ、何でまたあの二人を狙った!!」

「ふん、簡単なことだ。貴様らを倒すための人質として利用するために決まっているだろうが。それに片方の女は俺の秘密を知ってしまいそうだからな」

 

 ベルデの発言を聞いたナイトは一呼吸置いてから話し出した。

 

「もう……いい。お前みたいな外道は生かしておけるか!!」

 

 ナイトは完全に憤怒の声でそう言ってデッキからファイナルベントのカードを取り出した。

 

「決着をつけてやろう!!」

 

 それを見たベルデもファイナルベントのカードを取り出した。

 そして二人同時にカードを自分の召喚機に読み込ませた。

 

『『FINALVENT』』

 

 ナイトが飛翔斬を放つために走り出した……が、

 

「っ!!」

 

 不意に左足に痛みが走り立ち止まってしまった。どうやら先程叩きつけられた時に足首を痛めていたようだ。

 

「ふん、終わりだ糞ガキィィ!!!」

 

 それを見ていたベルデは勝ちを確信しながら技を放った。バイオグリーザが宙に現れベルデの足をその舌で掴み取りそのまま空中ブランコのように突撃しナイトを掴み取りそのまま首を叩きつけようとするデスバニッシュを放つが、

 

『ADVENT』『STRIKEVENT』

 

 途中で割り込んできたボルキャンサーにベルデは攻撃されて拘束が解けた。

 

「ぐっ!?」

「うわーーー!?」

 

 拘束されていたナイトは盛大に投げ出され受け身も取れずに地面に激突した。幸いダメージはそこまで無いように見えた。

 

「くそっ、また貴様か蟹!!」

 

 ベルデがボルキャンに暴言を吐くが当のボルキャンはベルデを憐れんだ眼で見ていた。

 

『貴様はここで終わりだよ……カメレオンの戦士』

「がはっ!!??」

「くっ、一体何が起きたんだよ……え?」

 

 ナイトが起き上がって最初に見たのは背後からシザースによってデッキを貫かれ、デッキを破壊されたベルデの姿だった。

 

「なっ、私が負けた?」

 

 変身が解け人間の姿に戻った伸之がそう呟いているとシザースはシザースピンチについたベルトの欠片を落としながらボルキャンに残酷な命令を下した。

 

「さて……食べなさいボルキャン」

『ふむ……了解だ文』

「なっ、止めろ!!」

 

 伸之がそう叫ぶかボルキャンが聞くわけもなく、頭から食らいついた。

 

「がっ!ば、馬鹿な私は最強の人間になるはずなんだぞ!!こんな、こんなところで……ぎゃぁぁぁぁ!!!!」

 

 そんな断末魔を残して金之宮伸之と言う人間はこの世界から消えた。

 

「文……何で殺したんだ!?」

「何言ってるんですか魔理沙さん?貴女も言ってたじゃないですか、生かしておけるかってね。それにライダー同士が戦った場合敗者はどのみち死にますよ?」

 

 シザースは常識を話すかのようにナイトに語った。

 

「確かに言った、けどそれは言葉の綾で……」

「シューー!!」

 

 二人が会話をしていると主を無くしたバイオグリーザがシザースに襲いかかってきた。それをシザースはシザースピンチでカウンターをした。

 

「奴のモンスターですか……罪は無いかもしれませんが、まあ死んでください」

 

『FINALVENT』

 

 ファイナルベントを使うとシザースの背後にボルキャンサーが現れシザースピンチを装備したままのシザースを上空に上げ、回転させる。その勢いのままバイオグリーザにシザースピンチを降り下ろすシザースアタック改を放った。

 直撃したバイオグリーザは爆発し、そこからエネルギー球が出てきた。それはボルキャンが吸収した。

 

「ふぅ、これで私の目的は一つ達成ですね」

「文ぁ!!」

「おや霊夢さん、どうかしました?」

 

 遅れてやってきた龍騎を見たシザースは龍騎に声をかけた。

 

「この惨状……私は間に合わなかったみたいね」

 

 落ちているデッキの残骸を見て龍騎が言った。

 

「ええ。ベルデなら私が倒しましたよ」

「そう……文。復讐を果たして今どんな気分かしらね?」

 

 龍騎がそう言うとシザースの雰囲気がのんびりとした物から冷たい物に変わった。

 

「何で……何で霊夢さんが知ってるんですかね」

「復讐?」

 

 起き上がった魔理沙はそう呟いた。




はい。ベルデファン(もし存在したら)の方すみませんでした!!
ベルデには原作のシザースポジになって貰いましたが他のライダーはそれなりに残ると思いますよ……多分
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