転生してみませんか? 作:RyuRyu(元sonicover)
ガルパ新規ガチャ三十連して儚く爆死したどうもRyuRyuです。
まあ三十連ですからね。当たればいいなくらいでしたけども。
作者のどうでもいい報告はこの辺にして、
本編どうぞ。
桜舞う三月。各地で卒業式が行われ、友に別れを告げ、また新たな環境へと足を踏み出す、そんな時期。
何を隠そう今日は我がマイラブリーエンジェルシスターつぐみの保育園の卒園式。少しおめかししたつぐみは可愛すぎるのにも程がある。
本来だったら、俺も参加するつもりだった。
だがしかし。
今日は水曜日。紛うことなき平日。
小学生と言えど学生。妹の晴れ姿をカメラと共に両親に託し、泣く泣く学校へ。
それでも、テンションはだだ下がりな訳で。
「あぁ……帰りたいぃ…」
「何気持ち悪い声出してんの」
昼食後のちょっとした空き時間、机に突っ伏して漏れ出た呟きを聞いた隣の席の人が聞いてしまったと苦虫を噛み潰したような顔に苦虫を噛み潰したような口調で言ってくる。
「…そんな変な顔するくらいなら聞くなよ。こっちが傷つくんだけど」
「仕方ないでしょ。聞いちゃったんだから」
「お前だって今すぐ帰りたいくせに」
「当たり前じゃない。なんてったってひまりの卒園式よ?なんでわたしが学校にいるのかが不思議」
そう言って、上原夕弦はない胸を張って言う。言わずもがな上原ひまりの姉である。将来の姉妹格差が思いやられる。まだ小二だけど。
「相変わらずのシスコンで」
「うっさいシスコン。なんであんたがここにいんの?早く愛しの妹のところ行ったら?」
「やだね。入学するつぐみのために俺は模範生である必要があるからな」
「はぁー。なんでそんな変なところで真面目なの?」
「当たり前だろ。つぐみのためだ」
なぜか夕弦に呆れられた。解せぬ。同類のくせに。
そして放課後。間延びした挨拶と共にランドセルを引っ掴んで下駄箱へ早足で向かう。廊下は走っちゃいけないからねっ。
「ちょっと…待ってよ……」
靴を履き替えていると、夕弦が息を切らして追いかけてきた。
「ん、どうした」
「あんた今日掃除当番でしょ。教室でみんな待ってるよ」
「あー……」
…忘れてた。
「すぐ終わらせるけど、先俺ん家行ってていいから」
そう夕弦に言い残して、俺は教室への道をダッシュで戻る。廊下は走っちゃダメ?知るか、そんなもん。
当番制の清掃を俺の最高速度で片付けて、靴を履き替えて校門へ向かう。つってもまあ軽く十分はかかったけど。
「……なんでお前まだいんの?」
「別にいいでしょ。何しようとわたしの勝手だし」
「そうなの?まあいいや。サンキュな」
「べ、別にお礼言われる筋合い無いんだけど」
「へいへいそーですか。さ、行くか」
ひまりが生まれる前からの付き合いな夕弦とはいわゆる幼馴染みというやつで、何をするにも大体一緒にいた記憶がある。
かく言う夕弦もひまり大好きのシスコンで、妹の卒園式に出られない事に表情には出ないけどめっちゃ悔しがってた。
今日はこの後、店を貸し切って卒園おめでとうパーティーを開く事になっている。
なかなかの大人数だからと、昨日父さんから斗真は手伝い専門なと言われて、若干憂鬱だったりする。つぐみと遊べない。
でもまあ、今日は主役はつぐみ達だから彼女達が喜んでくれる事をしなければ。
夕弦と他愛も無い話をしながら歩けば、いつの間にか商店街の入り口に差し掛かっていた。
「いや、だからさ、つぐみの方がさ、天使なんだって。あの微笑みを向けられたら、秒で天に召される自信があるね」
「え、何言ってんの?ひまりが天使に決まってるじゃん。頭を撫でた時のあのふにゃっとした笑顔に何度尊死しかけたと思ってんの?」
「はっ、片腹痛い。撫でると抱きついてくるつぐみを見てみろ。俺はああ、このために俺は生きてきたのだと。そう思ったね。結論、つぐみに勝る妹はいない。QED、証明完了」
「何言ってんのかわからないんだけど?馬鹿なの?死ぬの?」
「あ?んだとシスコン」
「うっさいシスコン」
他愛も無い会話は単なる
心底くだらない言い合いをしながら店のドアを開けると我がマイラブリーエンジェルシスター達が抱きついてきた。
「おかえり!お兄ちゃん!」
「おねーちゃんおかえりー!」
おぅふ…。
ダメだよつぐみちゃん。このアングルは。
…ニヤケちゃう。
両手で顔を隠してニヤケ顔を収めようとしていると、指の隙間から同じ恰好をする夕弦と目が合った。
…ちくしょう。今日も引き分けかよ。
▲▽▲▽
店内でみんなが騒ぐそばで俺と父さんはつぐみ達にもてなすケーキを作っていた。
店で買った方が早いけれど、一応我が家は喫茶店。スイーツも扱っている関係で材料費が浮くから買うより安いと父さんの意見で少し大きめのホールケーキを作る事になって、俺はその巻き添えをくった。
手先が器用だからと時々父さんにスイーツ作りを教わっているおかげでそれなりのものはできるようになった。
何分かかけてクリームのデコレーションを終えると、隣でちょっとした軽食を作っていた父さんがいなくなっていた。
何やってんだと思いながら店内を見回すと、客席の方でお父さんの方々で酒盛りしていた。…なるほど、あとは任せたと。なめんな。ケーキ作りたいっつったのはどこのどいつだ。
お前もやれと父さんを引きずり戻すのをぐっとこらえてもう一度ケーキに向き合う。酔っ払いにケーキ作りはさせない。
これからはケーキの上にフルーツを乗っけていく段階。いろいろなバランスを考えて乗せていかないと、見映えの悪いものになる。
うーむと唸っていると、夕弦がこっちに来た。気にせず唸る。うーむ。
「なんか居づらくなったからこっち来た」
頼んでないのに一人でに話し出した。まあでも、気持ちはわかる。既に男と女と保育園児のグループができあがっていて、どこにも属せない俺と夕弦は若干場から浮き気味になっていた。
「…退屈だから話し相手になってよ」
そう言って夕弦が後ろから抱きついてきた。俗に言うあすなろ抱き。普通立場逆じゃね?
「…ひまりはいいのか」
夕弦がこうしてくるのは昔から決まって構って欲しい時であって、今まで何百回と後ろから抱きつかれてきた俺は特にドキドキもせずに少し意地悪な事を聞いてみる。
「今日はひまりが主役だから。ひまりがしたい事をさせたい」
…驚いた。まさか同じ事を考えていたとは。
幼馴染みだから夕弦の考える事は大体分かっていたつもりだったけれど、間違いだったみたいだ。
「奇遇だな、俺もだ」
「斗真と一緒なんて、サイアク」
「うっせ。サイアクなら離れろ」
「……ここにイチゴ乗っけたらいいと思う」
右手を伸ばしてケーキの一部を指さす。結構のしかかられていてぶっちゃけ重いけれど、それを言うほど俺は野暮じゃない。
「…ならこっちにブルーベリーかな。あと重い」
……俺は野暮じゃない!(大嘘)
「ぐほっ」
殴られました。
そのあとは二人であれこれ言いながらケーキをデコってつぐみ達の所へ持って行ったら、
「ありがとう!お兄ちゃん!」
と鼻の頭にクリームつけたつぐみに言ってもらえた。
もれなく尊死したとさ。
5話でした。
という事で、出てきましたオリキャラ夕弦ちゃん。
本家でも一応ひまりには姉がいるという設定から引っ張ってきました。小二がどうやって話すのか分からなかったので普通に喋らせました。違和感ありますが、慣れてください。
彼女には、ガルパの世界観を壊さない程度に頑張ってもらいます。
前話で言い忘れていましたが、蘭は保育園の時につぐみ達に出会ったという設定にしています。さすがに小学生にもなってトポトポとか言わないだろと思いまして。
……言わないよね?
それと、よくわからないので商店街組を同じ保育園に押し込みました。
……ロリ沙綾可愛いんだろうな。ゲフンゲフン。
ここで、前話に引き続きこの作品に☆評価をくださった読者様に感謝を。
☆10:R-01 様
☆9:Mairo Murphy 様
☆9:ユダキ 様
☆9:リュグナー 様
☆9:和泉ムラマサ 様
☆9:ユニバースファントム 様
☆9:とりっぴ 様
こんなにたくさんの方々にこの作品を読んでくださり、また高い評価を付けていただいて、作者自身、嬉しい限りです。
ではまた6話で。