転生してみませんか?   作:RyuRyu(元sonicover)

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こんにちは。

評価バーに色がついてる事に今更ながら気づいて驚いているどうもRyuRyuです。

前話を投稿した時、誤字報告なるものがあるのを始めて知りました。
まさか沙綾の名前を間違えていたとは…。ごめんなさい怒らないでください。

誤字報告して下さった読者様、ありがとうございました。

てな訳で第6話です。
キラキラドキドキな彼女が初登場です。


6話 キラドキッ!

「ぶぁーっくしょいしょい!」

 

 ……花粉症つら。

 

 春は暖かくて過ごしやすいんだけどなー。憎きスギ花粉のせいで全てが台無し。目が痒いし鼻もズビズビ。

 

「え、ちょっと何。風邪?移さないで近寄らないで」

 

「ねえ、ちょっと?どうして離れるん?俺が花粉症って知ってるよね?」

 

「それでもそんなパンダなのかピエロなのかよくわかんない顔した人と並んで歩きたくない」

 

「…ぐすん」

 仕方ないじゃん。目は痒いから充血してるし、朝から鼻かみっぱなしで真っ赤なだけなんだから。あれ、アレルギーかな?目から涙が。

 

「とーま兄ちゃん、だいじょーぶー?」

 

「んー、大丈夫だぞはぐみ」

 

 俺は夕弦とはぐみと一緒にはぐみがよく行く公園に遊びに行っている。

 

 なぜかといえば、つぐみが蘭の家に遊びに行ったおかげで貴重な休日を部屋に籠ってゲームしていた俺と夕弦の所にはぐみが一緒に遊びに行こうと部屋に飛び込んで来たから。

 なんでも、今日一緒に遊ぶはずだったはぐみの兄ちゃんがデートのお誘いとか言って嬉々として出かけていったそうな。やっぱり最近の小学生っておませさんばっかりなの?もしかしなくてもジェネレーションギャップ?

 

 というわけで、どうせ暇してるだろという理由で俺と夕弦にお鉢が回ってきた。なんだか釈然としないけれど、実際事実だから何も言えない。

 

 

 …とりあえずはぐみの兄ちゃん爆死しろ。

 

 

「ここか?」

 

「うん!」

 

 はぐみの案内のもと、着いた公園は小高い丘の上にあった。少し広めで、それなりに遊具も揃っていて遊ぶには困らない。こっちの方はあんまり行かなかったからな、こんな公園があるなんて知らなかった。

 

 

 

 

「おーにさんこっちよこーこまでおーいで!」

 

「はぁ…はぁ…ちょっ、と、はぁ…待って……、もう、つ、疲れた…」

 無邪気に笑うはぐみに息も絶え絶えに言う。この時から既に体力お化けだったとは。

 

「あはは!じゃあ次はたかおにしよー!はぐみかくれるからとーま兄ちゃん見つけてね!」

 

「え、また鬼ごっこ系……。少し休憩させて…」

 

「えー、でもまだはぐみつかれてないよ?」

 

「そーだそーだ。斗真はそんなもんじゃないはずだー」

 

「お前も動こうか夕弦!?」

 

「やだよ。疲れるし」

 

「ええ…」

 何しについてきたんだよ……。

 

 公園に着いてからというもの、俺とはぐみは鬼ごっこ、隠れ鬼、色鬼と公園内を走り回った。

 まともな運動は体育くらいしかしてない俺には体力お化けのはぐみにはついて行けず、さっきからひいコラ言いながらはぐみを追いかけ回していた。

 夕弦は公園についてすぐベンチに座って本を読みだした。お前も働け。

 

「ごめんはぐみ。ちょっと休憩させて」

 

「うーん…わかった!じゃあはぐみ、もうちょっと遊んでるね!」

 そう言うとはぐみはピューと鉄棒の方に走っていった。

 

「あんまし遠く行くなよー」

 

「あんたホントに体力無いね」

 

「お前見てた?一時間走りっぱなしなの見てた?」

 

「や、本読んでたらいつの間にかそんな時間経ってたのね」

 

「ねえ酷くない?もっと労って。体力お化けに一時間付き合わされた俺を労って?」

 

「あーハイハイ。よくできまちたねー」

 

「撫でるなニヤつくな幼児言語使うな」

 撫でられて気持ちよくなんてないんだからねっ。

 

「次はお前がはぐみと遊んでやれよ。お前俺より運動神経いいんだから」

 

「えー、やだよ。めんどくさい」

 よく言うよ。今日だってバスケしにスポセン行こうって誘ってきたのに。俺が動きたくないって駄々こねて部屋でゲームになったけれど。

 

「今度またスポセン行ってやるから」

 

「……明日」

 

「んあ?」

 

「明日、一緒に行こ」

 

「あーはいはい。明日な」

 

「わかった」

 どこか嬉しそうにはぐみのもとに向かう夕弦を見て一言。

 

「…チョロい」

 

 

 

 

 

 ▲▽▲▽

 

 

 

 

 

「ぶぁっくしょんしょいしょぁー」

 

 変な語尾が付く。くしゃみあるあるだよね。

 

 ……花粉症きらい。

 

 はぐみと走り回っていた時には症状は出なかったけど、体が落ち着いたらこれだ。あれか、ずっと走り続けなければならないのか。花粉症患者の宿命なのか。違うか。違うな。

 

 目をごしごし、鼻をズビズビさせながら頭の中でスギ花粉に呪詛を唱えていると、はぐみの楽しそうな声が近づいてきた。いい時間だし、そろそろ切り上げて帰……

 

 

 

 ……一人増えてる。

 

 誰あの子。僕知らない。

 

 俺に気づいたはぐみかこっちにとてとてと駆けてくる。その後ろで夕弦がその子と仲良く話している。

 ブロンドっぽい髪をヘアゴムで二つ結びにしてはぐみに負けず劣らずの元気の塊みたいな女の子……。

 

 

 ……あ、思い出した。

 

「とーま兄ちゃんとーま兄ちゃん!おともだちできたよ!」

 

「はじめまして!とやまかすみです!」

 

 この子がキラキラドキドキとか言って頭のネジがいい感じにハズレたあの戸山香澄か。

 

「初めまして。羽沢斗真です。ちゃんと挨拶できて偉いね」

 初対面の女の子にはソフトタッチから入る。これ豆な。ソースはやけに女子率が高い年下の知り合いを持つ俺。

 

「向こうで一人で遊んでた所にはぐみが声かけてね。そしたらこんなに仲良くなっちゃって」

 そう言う夕弦は見るほど疲れていない。ちくしょうなんだこの差は。

 

「ねーねー、とーま兄ちゃんもいっしょにあそぼー!」

 

「……え」

 まだ遊ぶの…?もう公園着いてから三時間くらい経ってるよ?

 

「とーくん鬼ごっこしよー!」

 え、また鬼ごっこ…?つかとーくんって俺の事?

 香澄も体力お化けの節があるから、はぐみも入れて相手するとか、もぅマヂ無理。

 

「あ、私もやりたい。斗真が鬼ね」

 ……はい。もう一人体力お化け追加です。しかもなぜか俺が鬼らしいです。まじつらたん。

 

 異論を唱えようとしたけれど、はぐみと香澄はキャーキャー言いながらどっかに逃げてった。

 

「じゃ、十秒数えてね」

 俺が何も言わないのをいいことに夕弦まで逃げ出してしまった。

 

 体力お化け三人対ただのいっぱんじん一人。

 ……勝ち目ゼロである。

 

 その後日がくれるまで、ずっと俺が鬼だった。

 

 つぐみに会いたい。

 

 

 

 ▲▽▲▽

 

 

 

 

 

 数日後。

 

 あれから毎日のように公園に遊びに行くはぐみに何故か毎日のように付き添いを頼まれる俺。そして毎日のように遊びにくる香澄の三人で毎日のように鬼ごっこをして遊んだ。最近は体力お化け二人相手に何回か鬼の交代ができるようになってきた。慣れって怖い。

 

 春休み最終日の今日も今日とてはぐみを引き連れて通い慣れた公園へ向かう。昨日一昨日と雨が降って公園に行けなかった分、はぐみの張り切りようが異常なまでにある。何に張り切ってんのかは知らない。

 

 今日は夕弦も一緒だ。

 四月に入ってから夕弦は地元のバスケットボールチームに加入して休日は練習に明け暮れるようになった。

 なんでも、バスケの才能があるようで、チーム内で即戦力扱いされているらしい。友達もたくさんできたみたい。

 

 

 

 閑話休題(寂しくなんかないんだからね)

 

 

 

 緩やかな坂を登った先にその公園があるのだけれど、今日はなんだかいつもと違う感じがする。

 

「こうえん、入れないよ…」

 

 公園の外周にはフェンス。その向こうでは電動ドリルの音が静かな住宅街に甲高く響いている。

 

「んー、参ったな。工事か」

 

「ねぇねぇとーくん、こーえんなくなっちゃうの?」

 ちょんちょんと裾を引っ張って言う香澄の目はうっすら潤んでいる。

 

「うん…残念だけどね」

 

「やだよぉ。こーえんなくなっちゃうなんてやだよぉ…」

 

 しまいには二人してぐずりだす始末。

 …どうしたものか。

 

「なあはぐみ、香澄。公園が無くなって寂しいか?」

 

「……うん」

 

「さみしい…」

 

「どうして寂しいんだ?」

 

「だって…かーくんとあそべなくなるから…」

 

「本当にそうなのかな」

 

「……え?」

 花粉症じゃないのに涙を流し鼻を啜る二人。

 その二人に目線を合わせるようにしゃがむ。

 

「公園が無くなったからって、会えなくなる訳じゃない。そうだろ?」

 

 二人の頭に手を置いて、言い聞かせるように言う。

 

「二人とも、ここで遊んで楽しかったか?」

 

「…うん。楽しかった」

 

「はぐみは、また香澄と遊びたいか?」

 

「うん」

 

「香澄は、またはぐみと遊びたいか?」

 

「うん。はぐとも、とーくんとも遊びたい」

 

「はぐみも!かーくんととーま兄ちゃんと鬼ごっこしたい!」

 

 おおう。嬉しいことを言いやがって。可愛い奴らめ。

 だが鬼ごっこはもうやらんからな。

 

「なら、また遊ぼうよ。俺も、はぐみと香澄と遊べて楽しかったし」

 

 体力もついたし。

 

「夕弦も、楽しかったよな?」

 

「ちょっ、急に聞かないでよ」

 や、だってお前ここまで空気だったじゃん。

 

「で、どうなんだ?」

 

「……楽しかったわよ。すごく」

 それを聞いて、夕弦に懐いていた香澄が「ゆづ〜」と抱きつく。うんうん、仲睦まじき事は良きことかな。

 

 

「だからさ、また二人が遊ぶ時にさ、俺も入れてくれないか?」

 

 居場所が無くなるなら作ってやればいい。

 もっとも、本家だと高校で再会の流れだからここで俺がでしゃばるのは違うかなとは思うけれど。

 でも、俺もこの二人と遊ぶのは楽しかったし、もっと遊んでたかった。二人といると、いやでも元気になる。

 

 明日から新しい学校、新しい学年に進むし、はぐみと香澄は通う小学校が違う。なかなか会えなくなるけれど、遊びたくなったら俺に言えばいいし、夕弦も協力してくれる。

 香澄を家に送っていった関係で既に戸山家の電話番号も入手済み。むしろなぜか香澄母からも全幅の信頼を置かれている。明日香ちゃんにも懐かれたんだけど、俺ってもしかして年下幼女に好かれるタイプ?最高かよ。

 

 

 俺のお願いに二人は顔を見合わせて、弾けるような笑顔で頷いた。

「うん!」

 

 雨上がりの日の住宅街。

 太陽の光は水たまりに乱反射して景色をキラキラと輝かせる。

 

 この頃にはもう二人から涙は引っ込んで、代わりに出た笑顔は、まるで雨上がりの陽だまりのような、キラキラでドキドキするような、そんな笑顔だった。




はい。という事でロリ香澄とロリはぐみのイベント回でした。
若干実際のセリフとは違うかもしれないですが、まあニュアンス的に近しければ良きかなと。


ちなみにはぐみの兄は斗真の一つ上の野球少年です。

ではここで作品に高評価をくださった読者様に謝辞をば。

☆10:愉悦部員No.13 様
☆9:ブラジロ 様
☆9:けりぃ 様
☆9:メックKURO 様
☆9:ときあめ 様
☆9:BBQ17 様

こんなにたくさんの方が読んで下さって……。作者感涙ものですね。
お付き合いくださり、ありがとうございます。


4話を上げた時点でタグを追加しました。あとあらすじも少し変えました。一応ご報告までに。

ではまた7話で。
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